離婚時の不動産の共有名義は解消すべき!住宅ローンや税金についても解説!

「離婚したら共有名義の不動産はどうしたらいいの?」「住宅ローンが残ってる状態で離婚する時の対処法って?」

夫婦間で不動産を購入する際、共有名義で購入したり住宅ローンを借りたりする事は珍しい事ではありません。

しかし、離婚をするとなった際、それらの共有財産は分与しなければならず、それらの分配は離婚する夫婦にとってトラブルになりやすいポイントでもあります。

そこで本記事では、共有名義で購入した住宅の分配方法や、その住宅ローンの返済手段、また発生する税金について詳しくお話していきます。

冨田 建
監修冨田 建
43都道府県で不動産鑑定業務経験があり税務会計の知識も生かし著書「弁護士・公認会計士・税理士のための不動産の法令・評価の実務Q&A」や各種媒体に執筆。講演経験も多く新聞に顔写真入で何度も掲載経験あり。公認会計士協会東京会第四回音楽祭で自作曲で優勝。
【保有資格】不動産鑑定士、税理士、公認会計士

離婚した共有名義の対象となる財産分与

共有名義の夫婦が離婚した場合、共有名義の家はどう分けられるのか気になる方が多いのではないのでしょうか。
以下では、不動産の財産分与をする方法と財産分与でどのくらいの割合で分与されるのかを解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
不動産の財産分与をする方法は以下の2つがあげられ、トラブル事例とともに解説しています。
  1. 不動産を残し、半分を現金で払う
  2. 売却して現金化する

①不動産を片方が買い取り、半分を現金で払う

最初の方法は不動産を片方が買い取り、価値の半分をもう一方に支払う方法です。

上記の方法はこれまでと生活環境が変わらず、引っ越す必要がありません。例えば、子供は転校などをしてしまうと、精神的負荷が大きくなってしまうため、家を片方が買い取ることがあります。

例:夫が4000万円の家を引き取る場合、妻に2000万円支払わなければならない

しかしローンや税金関係で双方がもめてしまうことがあります。もめ事を減らすために、弁護士や税理士に相談すると良いでしょう。

トラブル事例:離婚後に初めて知る。元夫の連帯保証人だった。

離婚して10年以上過ぎ、再婚した夫との間に子供も生まれたS子さん。幸せな家庭の主婦となり、以前の結婚生活のことはすっかり忘れていた。
元夫がローンの返済ができなくなり、急に督促状が届きました。その時初めて夫の連帯保証人に入っていたことに気づいたのです。

参照:「どうなる?住宅ローン!離婚とお金」著 高橋愛子

この事例ではS子さんは元夫の住宅ローンの連帯保証人になっていることを知りませんでした。

結論から述べると、離婚後でも連帯保証人を解除することはできません。離婚する時に家の名義を夫にして財産分与を済ませたとしても、連帯保証人は外れることはありません。

これは日本の法律で定められた「連帯保証人制度」で決まってしまっているので、どうにもなりません。

また支払いに関して困ったことがあったら、弁護士に相談すると良いでしょう。

②売却して現金化する

次の方法は不動産を売却して、現金を半分に分配する方法です。

金融機関は、2人で返済をする事を前提にローンを組んでいますので、その名義を片方に変更するには、支払い能力が認められる必要があります。

ローン残債がない場合、不動産自体の名義を変更するのは簡単です。しかしローン残債がある場合については名義変更が非常に難しくなってきます。

その為、一度売却した後にローンをすべて完済し、財産が残った場合は、その残額を分配する方法が最も簡単かつローントラブルが起きにくい方法であると言えます。

トラブル事例:公正証書を残し財産分与したが約束守られず

夫が浮気し、浮気相手に子供ができたとのことで離婚しました。完全に夫に非があるため、弁護士に相談して公正証書を作成。内容は「子供が20歳になるまで養育費を1人2万円ずつ支払い、自宅のは妻に財産分与の一環として移転。

そんな時、元夫から連絡がきたのです。
「失業して住宅ローンが払えなくなり、3ヶ月滞納している。今後も払える見込みがない。」

引用:「どうなる?住宅ローン!離婚とお金」著 高橋愛子

財産分与の末、夫が支払う家に住み続けるのは非常に危険です。公正証書といえ夫に資産がない場合、強制執行することはできなくなってしまいます。

2人で冷静に話せるうちに早期的に売却の決断をするほうが良いでしょう。

不動産を売却するにあたって査定額は重要な基準となります。売却を考えている方はまずすまいステップの不動産一括査定サイトで査定依頼するところから始めてみましょう。

財産分与で分けるとき持分は関係ない

離婚した場合、婚姻中に買った持分割合が共有名義は家の分け方にどのような影響を及ぼすのでしょうか。

夫婦の共有名義の場合、「持分割合でそれぞれの財産分与が決まる」と思われがちですが、それは違います。

通常、共有名義の不動産を分ける時、持分割合によって財産分与をします。しかし、離婚する場合は持分割合で財産分与をしません。

離婚した際、持分割合は無関係となり、夫婦で2分の1ずつ分けるのが原則になります。

すまリス
不動産以外も財産分与の対象になる物も同様、分ける時は2分の1になります!
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共有名義を変更しないとどうなる?

「共有名義を変更しないといけないけど面倒くさい」と思う方は多いのではないのでしょうか。共有名義をそのままにしておくことは、デメリットしかありません。

この章では、共有名義を変更しないとどうなるのか解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

相手の同意がないと売却出来ない

不動産を売却する場合、その不動産の名義人になっている人全員の同意が必要となります。

離婚してしばらく経ってから家を売却したいとなったとき、相手と連絡がつかないとその不動産は売却する事が出来なくなってしまいます。

また、連絡がつくとしても、再び連絡を取り合わなければならない状況が生まれる為、離婚後関係性を持ちたくない、という人は特に共有名義の継続はおススメしません。

相続する時に面倒

双方が不動産の名義人である状態で、どちらかが亡くなった時、その共有持分は亡くなった方の遺族に相続されるのが普通です。

例:離婚した夫婦のうち、夫が再婚をしていて子供がいたとします。

その状況で夫側がなくなってしまった場合、その共有持分は再婚相手と子供に相続されます。

そうなると、その不動産の名義人は、もとの妻、新しい妻、子供、の3人になり、さらにややこしい事になります。

前述した通り、売却の際にはすべての名義人の同意が必要となりますが、相続によって名義人が増えると、その作業もさらに手間が増えてしまう事態となります。

すまリス
先の事を考慮すると、やはり共有名義は変更しておくべきです!
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税金などでトラブルになる可能性がある

基本的に、不動産は存在しているだけで固定資産税や都市計画税が徴収されます。

共有名義の状態で不動産を持っていると、その不動産にかかる税金をどちらが支払うかなど管理費の面でトラブルになる可能性があります。

しっかり話し合いをすれば回避できるトラブルではありますが、トラブルの種になりうる状況はなるべく避けるのが賢い選択と言えるでしょう。

離婚した共有名義の変更方法

離婚した共有名義の変更方法の1つとして、返済名義人を単独名義に変更する方法があります。どちらかが相手への共有持分を財産分与することによって対応できます。

この方法は、2人で返済をしますと約束していた「共有名義」の状態から、どちらか片方のみがすべてを支払いますと約束する「単独名義」の状態に変更するというものです。

以下では住宅ローンがある場合とない場合の名義変更の方法などを解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

住宅ローンがない場合の変更方法

離婚が成立して、ローンが残っていない場合の名義変更はとても簡単です。離婚成立後、法務局に行き登記申請すれば名義変更することができます。

その際、司法書士に依頼をして、作成してもらうと簡単に手続きができます。

ただし、司法書士に依頼した場合、依頼報酬が別途でかかります。

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住宅ローンがある場合の変更方法

住宅ローンがある場合、共有名義から単独名義への変更は難しい場合もあります。例えば、「完済してからでないと単独名義に変更できない」などがあります。

ローンを完済するには、他のところからお金を調達しなければいけません。以下の2つの方法が可能であれば、ローン残債があったとしても完済でき、単独名義に変更することができます。

  • 他の金融機関から借り換えをして相手名義のローンを完済する
  • 第三者の連帯債務者、連帯保証人を加える
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他の金融機関から借り換えをして相手名義のローンを完済する

1つ目の方法は、他の金融機関から住宅ローンの借り換えです。例えば、妻名義の住宅ローンを夫に変更する場合、夫が新規で住宅ローンを契約して、ローン残債を支払っていくというものです。

借り換えから返済までの流れは以下の通りです。

  1. 他の金融機関から住宅ローンの借り換えを行う
  2. 前の住宅ローンを完済する
  3. 借り換えを行った住宅ローンの返済を開始する

しかし、新たにローンを組むとなると審査に通りにくい傾向があります。

名義変更をする際、借入時よりも収入が安定している、またはローン残債が少額な場合などは、単独名義に変更できる可能性が高いので確認しておきましょう。

第三者の連帯債務者、連帯保証人を加える

共有名義で住宅ローンを組んでいる場合、お互いが連帯保証人になっているケースが多いです。

住宅ローンを組んだ金融機関は、2人の合算した収入をもとに融資をしています。1人で2人分の返済すると延滞などの回収リスクが上がるので、金融機関は承諾してくれるのは難しいことも多いです。

そのため、離婚する相手以外に第三者の連帯保証人を設定することで、リスクを下げ名義変更を承諾してもらいやすくできます。

共有名義を解消するタイミングは離婚届を出す前

共有名義の解消が必要な事は理解できたと思いますが、そうした作業はいつ行ったら良いのだろう、と考える人も多いと思います。

基本的に、共有名義の解消を含め、離婚に伴う全ての財産分与は離婚届を出す前段階ですべて済ませてしまいましょう。

離婚が成立した後に、共有名義の解消を行おうとした場合、相手と連絡が付かなくなってしまう、というトラブルが起きかねません。

また、連絡が付かない状態で相手が住宅ローンの支払いを放棄した場合には、その連帯債務者であるパートナーがすべての住宅ローンを支払う事になってしまい、多額の債務を背負う事になってしまいます。

すまリス
トラブルを避けるためにも、共有名義の変更、その他の財産分与も全て済ませた後に、離婚届を出すようにしましょう!

売却の手段もあり

上記では単独名義に変更する方法を解説していましたが、売却の場合は共有名義のままでも可能です。

共有名義のまま売却を進める場合、2人で売却の手続きを行わなければなりません。不動産への依頼、買主との売買契約などはすべて夫婦の連名となります。

すまリス
売却で利益が出た場合も財産分与の対象なので2分の1で分けましょう!
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まずは不動産の価値を確認しよう

住宅ローンの残債がどのくらいあるのか、また持っている不動産がどれくらいの金額で売れるのかによって、どのケースに当てはまるかが変わってきます。

その為、売却するにしても、住み続けて名義を変更するにしても、まずはざっくりした不動産の売値と残債を確認してみましょう。

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まとめ

離婚をすると様々な手続きが必要となります。

中でも特に重要な財産分与では、知識を持った上でしっかりと理解して行わなければ後に大きなトラブルになる可能性が生まれてしまいます。

新たな生活を気持ちよく始めるためにも、正しい知識を持って納得のいく話し合いを行いましょう。

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記事のおさらい

離婚した共有名義の家はどうやって財産分与するの?

離婚した場合、共有名義で家を購入した夫婦は、「持分の割合が財産」というのは間違いです。家を分ける時も原則として持分関係なく半分ずつ分けなければなりません。詳しく知りたい方は離婚した共有名義の家はどうやって財産分与するの?をご覧ください。

財産分与する方法は?

財産分与する方法は「不動産を残し、半分現金で払う」と「売却して現金化する」2つ挙げられます。トラブルになりにくいのは売却して現金化する方法で、ローントラブルが起きにくいです。詳しくは②売却して現金化するをご覧ください。

共有名義は継続するのはおすすめ?

基本的に、離婚した場合は共有名義の継続はおススメしません。もちろん、共有名義の不動産を持つ全ての夫婦が、離婚後共有名義を解消しているわけではないですが、基本的には解消する人が多いです。共有名義を解消しないと、のちのトラブルの原因が増えてしまうというのがその最も大きな要因です。詳しく知りたい方は共有名義を解消しないとどうなるかをご覧下さい。

共有名義を解消するタイミングは?

基本的に、共有名義の解消を含め、離婚に伴う全ての財産分与は離婚届けを出す前段階ですべて済ませてしまいましょう。離婚が成立した後に、共有名義の解消を行おうとした場合、相手と連絡が付かなくなってしまう、というトラブルが起きかねません。そのような事態を避ける為にも、離婚が決定した段階で、共有名義の解消、またその他の財産分与もすべて済ませた後に、離婚届けを出すようにしましょう。詳しくは共有名義を解消するタイミングは離婚届を出す前をご覧ください。


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