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アパートの退去費用の相場はいくら?費用の決まり方やトラブル事例など紹介!

  • 更新日:2024年1月17日
監修者:山本健司
監修山本 健司
東急リバブル株式会社、ソニー不動産株式会社(現SREホールディングス株式会社)で1位を連続受賞。不動産相談件数16,000件以上。ミライアス株式会社を立ち上げ不動産売買仲介、不動産コンサルティング業務を行っている。【URL】ミライアス株式会社
アパートの退去費用の相場はいくら?費用の決まり方やトラブル事例など紹介!

「アパートを退去する際の費用ってどれくらいかかるの?」「喫煙者だけど退去費用って高額なのかな」

アパートを退去する際に不安に思うのが「退去費用」だと思います。

特に喫煙者、ペットを飼っている人などは、具体的にどれくらいの金額が発生するのか事前に知っておきたいという気持ちが強いのではないでしょうか。

本記事では、アパートを退去する際に発生する退去費用の相場や、費用の内訳、また置きがちなトラブルなどを紹介し、退去費用についての疑問を解消していきます。

退去費用相場ってどれくらい?

まずは退去費用の相場についてお話してきます。

そもそも退去費用とは、どういうものに対して発生する費用の事を指すのでしょうか?

ひとくくりに退去費用といっても、その内訳は様々です。

そこで本章では、退去費用とはどのようなもので構成されているのか、またどういった要素が価格を変動させるのかについて説明した後に、具体的な費用の相場についてみていきましょう。

退去費用には「原状回復」「ハウスクリーニング」がある

退去費用には大きく分けて「原状回復」と「ハウスクリーニング」という2つの要素が含まれています。

それぞれの要素について詳しく説明していきましょう。

原状回復とは

原状回復とは、住み始めた際の部屋の状態に戻す為に必要な費用の事を指します。

この原状回復は、借主と大家さんの双方が負担する費用となっており、負担する項目は国土交通省が出すガイドラインによって決まっています。

以下がその振り分けの一例です。

【借主の負担となるもの】

手入れを怠ったもの
  • 飲みこぼし等の手入れ不足によるカーペットのシミ
  • 冷蔵庫下のサビを放置した床の汚損
  • 風呂・トイレ等の水垢、カビ等
  • 日常の清掃を怠ったため付着した台所のスス・油
  • 結露を放置して拡大したカビ・シミ
  •  クーラーからの水漏れを賃借人が放置して発生した壁等の腐食
  • 戸建て住宅の庭に生い茂った雑草の除去
用途違反
  • 日常の不適切な手入れもしくは用法違反による設備の毀損
不注意によるもの
  • 賃借人の不注意によるフローリングの色落ち
  • 引越作業等で生じた引っかきキズ
  • 鍵の紛失または破損による取替え
通常の使用とは言えないもの
  • 喫煙によるヤニ等でクロスが変色したり臭いが付着している場合
  • 重量物をかけるためにあけた壁等の釘穴・ビスで下地ボードの張替えが必要なもの
  • 天井に直接付けた照明器具の跡
  • 落書き等故意による毀損
  • ペットにより柱等にキズが生じ、または臭いが付着している場合

【大家さんの負担となるもの】

通常の住まい方で発生するもの
  • 家具の設置による床・カーペットのへこみ、設置跡
  • テレビ・冷蔵庫等の後部壁面の黒ずみ(電気ヤケ)
  • 壁に貼ったポスター等によるクロスの変色、日照など自然現象によるクロス・畳の変色、フローリングの色落ち
  • 賃借人所有のエアコン設置による壁のビス穴・跡
  • 下地ボードの張替えが不要である程度の画鋲・ピンの穴
  • 設備・機器の故障・使用不能(機器の寿命によるもの)
建物の構造により発生するもの
  • 構造的な欠陥により発生した畳の変色、フローリングの色落ち、網入りガラスの亀裂
次の入居者確保のために行うもの
  • 特に破損等していないものの、次の入居者を確保するために行う畳の裏返し・表替え、網戸の交換、浴槽・風呂釜等の取替え、破損・紛失していない場合の鍵の取替え
  • フローリングのワックスがけ、台所・トイレの消毒、賃借人が通常の清掃を行っている場合の専門業者による全体のハウスクリーニング、エアコン内部の洗浄

全国賃貸不動産管理業協会:「全宅管理 原状回復基礎知識」より参照

ガイドラインの中では、原状回復の定義として「賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること」と明言しており、これは、住み始めた際のピカピカの状態に戻す、という意味ではなく、通常に使用が可能で、故意につけた傷などがない状態なであればよい、という事になります。

この定義に反した状態でなければ、借主は原状回復に対する費用は支払う必要がないと考えていいでしょう。

ハウスクリーニングとは

一方でのハウスクリーニングとは、専用の業者が入ってクリーニングを行う際の費用の事を指します。

これは、発生する場合としない場合があります。

入居する際の契約書に、「故意・過失に関わらず、退去時はクリーニング費用を一定額頂きます」といったような記述がある場合には、このクリーニング代が発生します。

大家さんから借主へのクリーニング代の請求は、法律上問題はなく、明らかな高額請求でなければ大家さんに認められている権利になります。

そのため、クリーニング代の請求を了承した契約書がある場合は、借主は支払いの義務がある事を覚えておきましょう。

以下が間取り別のハウスクリーニング相場になります。

間取りタイプハウスクリーニング費用
ワンルーム、1K15,000~30,000円
1DK、1LDK20,000~40,000円
2DK、2LDK30,000~50,000円
3DK、3LDK50,000~80,000円
4DK、4LDK70,000円~

また、入居する際に敷金を支払っている場合、原状回復費用とクリーニング費用を合わせたものが敷金の合計から引かれ、費用の方が少なかった場合には差額分が戻ってきます。

その為敷金を支払っている場合は退去費用を別途で支払う必要がない場合も多いです。

退去費用が決まる要素と要素別の各相場

退去費用の価格は、その価格の決定にいくつかの要素が作用します。

具体的に挙げられる要素は以下の3つ。

  1. 部屋の間取り
  2. 居住年数
  3. 部屋の広さ

本章では、これらの要素がどのように影響するのか、また具体的にどのような相場になるのかについてみていきます。

要素①:部屋の間取り

一つ目の要素としてあげられるのは「部屋の間取り」です。

部屋の数が多いほど、修繕などにかかる費用は多くなり、費用が高くなる傾向にあります。

具体的な費用相場は以下の通りです。

間取り請求された退去費用の平均
ワンルーム、1K、1DK、1LDK49,980円
2K、2DK、2LDK79,924円
3DK、3LDK、4K、4DK、4LDK90,139円
要素②:居住年数

2つ目の要素としてあげられるのは「居住年数」です。

居住年数が長くなると、建物自体もその期間に経年劣化するために、借主が支払わなければならない退去費用は少なくなる傾向があります。

以下が居住年数を目安とした退去費用の相場です。

居住年数請求された退去費用の平均
~3年49,431円
4年~6年61,694円
~7年87,090円
要素③:部屋の広さ

3つ目の要素としてあげられるのは「部屋の広さ」です。

部屋の大きさが広くなると、やはり修繕しなければならない範囲も広くなる傾向にあるので、退去費用が高くなりやすくなります。

以下がその価格相場です。

平米数目安になる相場
15~202.950円
21~302,200円
31~402,300円
41~501,750円
51~601.450円
61~701,355円
71~801,200円
81~901,100円
91~1,000円

汚れの種類とそれに伴う修繕費用の相場

上記のような一般的な相場が決まる項目の他に、汚れの箇所や種類によって、それに伴う修繕費用も変わってきます。

本節では、各修繕別の費用相場を見ていきましょう。

以下が修繕の種類とそれに伴う相場の一覧です。

修繕の種類修繕の要因費用相場
壁や天井の壁紙の張替え日常の汚れやたばこのヤニなど30.000~40,000円
壁や天井のボードの取り換え穴や深い傷など、壁紙の奥まで破損するような傷30,000~60,000円
床材の汚れに対するクリーニング日常の床汚れ15,000円~25,000円
床材の張替え床の傷やへこみ8,000円~15,000円
水あかやカビのクリーニング水あか、カビ5,000円~20,000円
キッチン汚れのクリーニング調理時の油や焦げなど15,000円~25,000円

これらの修繕費用はあくまで相場であり、汚れや傷の範囲によっても変わってきます。

自分で掃除が出来る範囲であれば、張替えなど大規模な修繕は必要ないですが、たばこの汚れなど自分ではどうしようもない汚れについてはこうした修繕費がかかってしまう可能性があります。

どのような修繕が必要になりそうか、これらの表を見てイメージしておきましょう。

退去費用を極力抑えるには?

退去費用が思ってた以上にかかってしまいそうだ、という人も少なくはないでしょう。

しかし、いくつかのポイントを覚えておく事で、少しでも退去費用を下げる事が出来る可能性もあります。

本章では、退去費用を出来るだけ少なくする為に行うべき事についていくつかご紹介していきます。

管理会社と交渉

まずは、管理会社との交渉を試みましょう。

アンケートによると、退去費用について管理会社と交渉を行った人の約8割が値下げ交渉を成功させているというデータがあります。

しかし、実際に交渉を行ったのは、全体の2割以下という結果もまた出ています。(無人契約機検索サイトのアトムくんの調査より)

交渉を行うのは管理会社に申し訳ない、少し億劫だな、そのように思う方も少なくはないと思いますが、少しでも価格を下げたいという思いがある人は、こうした結果が出ている事からも、一度交渉してみると良いでしょう。

この際、前述した「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」の内容を確認し、値下げ交渉の根拠を先に用意しておくと、成功率はより上がりやすくなるでしょう。

ダメもとでも一度試してみる事をオススメします。

可能な範囲で極力掃除をする

次に可能な範囲で極力掃除を行いましょう。

1章でも述べた通り、原状回復の費用の中には、お風呂のカビや水あか、キッチンの油汚れなど、掃除をすれば費用が減らせる可能性がある項目もいくつか存在します。

まずは自分の手で出来るだけきれいに掃除をして、出来るだけ、退去後に必要な修繕や清掃が減るように、綺麗にしておきましょう。

綺麗にしたからといって、修繕にかかる費用は変わらないかもしれませんが、必要な修繕費が同じ部屋でも、綺麗な状態と汚れたままの状態の部屋では、管理会社が受ける印象も違います。

印象が良いと、好意で退去費用を下げてくれたり、交渉が上手くいく可能性が生まれたりします。

その為、自分の出来る範囲で清出来るだけきれいに清掃する事を心がけましょう。

修繕可能な箇所は自分で修繕する

最後に、修繕が可能な場所は自分で修繕を試みましょう。

ここでいう修繕とは、自身でクリーニング業者や修繕専門の業者を呼んで行うといった大規模なものではなく、自分の手で直せる範囲の事を指しています。

個人で費用を払って修繕を行っても、結局退去費用としてクリーニング費など別途で業者への支払いを行わなければならず、重複して支払う事になってしまうので、業者を呼んでの修繕は必要ありません。

ただし、少しでも印象を良くもってもらうために、自分の手の届く範囲で修繕できる箇所は行ってみても良いでしょう。

退去時によくあるトラブル

次に、退去時に置きがちなトラブルについてみていきましょう。

事前に発生しがちなトラブルを把握し、対処法を理解しておく事で、未然にトラブルを防げたり、発生したときにすぐに対処することが出来ます。

今回紹介するケースは以下の3つ。

  1. 敷金を返金してもらえないトラブル
  2. 入居前からあった傷や汚れについての修繕費を請求されるトラブル
  3. 法外な請求をされるトラブル

ひとつずつ確認していきましょう。

ケース①:敷金を返金してもらえなかった

1つ目にケースは入居時に敷金を支払ったにもかかわらずその返金がなされなかったというトラブルです。

一般的に、入居時に敷金を支払った場合、退去費用はその敷金から差し引かれ、退去費用の方が少なかった場合にはその差額が戻ってこなければなりません。

しかし、その敷金が支払われていない事になっていて全額退去費用を請求されたり、差額分あるはずなのに戻ってこない、といったトラブルが起きる事が多いようです。

ケース②:入居前からあった汚れなどについて修繕費を請求された

2つ目のケースは、入居以前からあった汚れや傷についての請求をされた、というトラブルです。

明らかに入居当初からあった傷や汚れなどに対しての請求は、不当な請求に値します。

これについて、借主は支払う義務はないため、入居当初からある傷や汚れに対しての請求は応じないようにしましょう。

ケース③:法外な請求をされた

3つ目のケースは、本来支払う必要のない費用まで請求されるケースです。

1章でもお話しした通り、原状回復の場合は借主が負担する費用と、大家さんが負担する費用とで区分されています。

そうした区分を無視し、本来大家さんが負担すべき費用を借主に請求する、といったトラブルは非常に多いです。

知識がない場合は、トラブルになる以前にそれが法外な請求である事に気が付かず、支払ってしまっている人も多くいるようです。

請求された退去費用の内訳をしっかりと確認して、本当に支払うべき金額かをしっかりと見極める必要があります。

トラブルが起きた場合はガイドラインを確認しよう

上記のケースのようなトラブルが起きた場合、国土交通省が出している「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を確認しましょう。

このガイドラインには、1章で述べたような、原状回復の負担の振り分けをはじめとし、請求時にあいまいにされそうな部分についての決まりが書かれています。

これを確認し、不当な請求をしてきた際にはこのガイドラインを用いて抗議する事によって、不必要に多い支払いの防止など、トラブルを防ぐ事が出来ます。

現状このガイドラインの認知度は低く、無人契約機検索サイトのアトムくんの調査によると、全体の74%はこのガイドラインの存在について知らないと答えているそうです。

また、このガイドラインを活用した人は、請求された価格よりも安い金額に抑えられているケースが多いという結果が出ている事からも、トラブルの有無にかかわらずこのガイドラインは必ず確認すると良いでしょう。

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退去費用を無視したらどうなる?

退去費用は必ず支払わなければならないものですが、請求されるのは、退去の1か月後が平均だと言われています。

その場合、もしも支払いを行わずに無視をしたらどうなるのでしょうか?

本章では無視した場合の展開についてお話していきます。

その①:管理会社から通知・電話がくる

支払いを無視すると、まずは管理会社から通知や電話が来ます。

カードの未払いなどと同じように、それらの通知や電話で支払いを催促されるでしょう。

退去費用は前提として、支払い義務があるものなので、本来であれば通知などが来る前に支払う必要がありますが、放置している場合は、この時点で必ず支払いを行いましょう。

その②:裁判沙汰になる

支払いを催促する通知を無視し続けると、最悪の場合裁判を起こされる可能性があります。

支払い義務がある退去費用を支払っていない場合、もちろん裁判になってしまった場合圧倒的に不利ですし、このような展開になる前に必ず支払いをしましょう。

支払いを行わない理由として、支払額に納得が出来ない、という思いがある場合は、放置するのではなく必ずその旨を管理会社に伝え、ガイドラインを用いて話し合いを行いましょう。

まとめ

本記事では、退去費用についての基礎知識についてご紹介してきました。

退去費用の支払いでは、正しい情報を知らないと、損をしてしまったりトラブルに巻き込まれてしまう可能性が非常に高いです。

実際の支払いを行う前に、自分自身で知識を習得し、気持ちよく退去出来るようにしましょう!

 

 

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