どの「登記事項証明書」を取得すべきか|必要な状況から判断しよう

「登記事項証明書」の名前は知っていても、実際にどのような書類なのか、その枚数や記載されている内容、どんな風に使うものなのかを知っている人は少ないかもしれません。
法人や不動産といった、一見見えにくいものを取引する場合に、それらを一定の要件にのっとってその状態や履歴を記録し、それを証明するのが登記事項証明書です。
とはいえ、実際にどのような場面で使うのか、どのようにして取得することができるのか、その種類についてといった細かい内容を知らなくてはうまく使うことはできません。しっかり調べて、将来の不動産売却に備えましょう。

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1. 登記事項証明書とは何か

登記事項証明書とは、わが国で登記事務をコンピュータによって行っている登記所で発行される、登記記録に記録された事項の全部または一部を証明した書面のことを言います。コンピュータ化する以前は「登記簿に記載される」ことで登記されていたため、登記簿謄本または登記簿抄本と呼ばれていました。
コンピュータ化によって、コンピュータ移行に適さない登記簿を除く登記記録は全てデータ化されたためとても読みやすくなり、オンライン化したことで全国の登記事項証明書をどの法務局においても交付を受けられるようになりました。

1.1 登記事項証明書の種類

一口に登記事項証明書といっても、様々なものがあります。現在効力のある陶器事項を記載した「現在事項証明書」、現在事項証明書の記載事項に加えてこの請求日の3年前の1月1日から請求日までに抹消された登記事項が記載された「履歴事項全部証明書」などがあり、登記内容によって異なる証明書が数多くあります
いずれにしても、一定の手続き・証明書類などによって正式に記録された内容やその履歴がわかるものになっており、記載される内容によって様々な使い方があります。

1.2 不動産の登記事項証明書とは

「登記」とは、決まったことを帳簿や台帳に記録することをいいます。とりわけ「不動産登記」とは不動産に関する様々な情報を記録することです。
不動産は社会にあるいわゆる「資産」の中でも「お金やモノ」とは異なる性質を持っています。土地はもちろん建物も物理的に動かすことはできず、さらにいうと賃貸のマンションや住居は実際に住んでいる人が所有しているとは限りません。
人間が生活する上で重要な拠り所であると同時に、住まう人とは別に所有者がある場合があるため関係者の権利がどのように構成されているのかがわかりにくく、それが正しく判別できなければ売買はできません。
そのため不動産の物理的な現況や現在の所有者、関係者の権利の関係を台帳に記録して、一般に広く見ることができる状態にしているのです。その記録が「登記」であり、記録されたものが「登記事項」なのです。

1.3 「登記事項証明書を取得する」ということ

奇妙に感じるかもしれませんが、「登記事項証明書を取得する」ということは、厳密にいうと「登記事項の写しを取得する」ということです。現在では紙ベースでない「データ」がほとんどですが、そのデータを取得するわけではありません。登記されている内容を、登記されているままコピーして書面として取得するのです。
以前、登記簿と言われていたときでも、登記簿自体を手に入れるのではなく正式に「写し」として効力があるものとして取得していました。法務局が正式な写しであることを証明することで効力を発揮しているのです。

1.4 ネットで取得した登記事項証明書に法的証明力はあるのか

登記内容がコンピュータ化されデータとなった現在では、ネットで登記事項証明書を見たり、印刷することができるようになりました。ではネットで取得した登記事項証明書には法的な証明力はあるのでしょうか。
結論を言うと、法的な証明力はありません。それはいくらそのまま印刷していても、その後その書類を改ざんすることもできるからです。正式に発行された証明書は、ホッチキスで綴られており、抜き取りや改ざんを防ぐために綴った状態で「法」と言う字が打ち抜かれています。また証明書の用紙には模様が入っており、コピーするとそれが浮き上がるようになっています。ネット謄本はあくまで登記事項や内容の確認に使えるだけです。

1.5 不動産売買契約で重要事項説明書にネット証明書は使えるのか

以前は重要事項説明書に添付する登記簿謄本はネット証明書は使えませんでした。しかし近年は、ネット証明書を添付することが多くなってきました。
これは、証明書の効力よりも、売主が契約時点における所有者で間違いないかを確認することが重視されているからです。
法務局で証明書を取得すると契約までの間にタイムラグが発生し、売主以外の誰かが所有権移転などの登記をする可能性があるからでもあります。ネット証明書なら契約直前でも確認することができますから、売買契約におけるそんなリスクを回避できると考えられているのです。
{
・一定の項目を記録する登記
・不動産の状況を明確にする
・取得は写しを取得すること
}

2. 不動産の登記事項証明書

不動産の登記事項証明書には、他の会社法人など商業登記と同じ名称のものもありますが、登記の性質から不動産独特のものもあります。

2.1 全部事項証明書

対象不動産の登記簿ができて以来、現在までに至る権利関係の全てが記載されています。過去の所有権の移転、抵当権の設定・抹消などを含めた記載内容が全て表示されています。

2.2 現在事項証明書

登記記録に記録されている事項のうち、現在効力を有するものが記載されています。現在効力にない「抹消された担保権」、「前の所有者」などの記載がなく、見た目にすっきりとしてわかりやすいというメリットがあります。

2.3 一部事項証明書(何区何番事項証明書)

マンションの敷地のように多数の共有者がいて権利関係が複雑な不動産は、全部事項証明書を取得すると記載量が膨大になり100ページ以上にわたる場合も少なくありません。こういう場合は一部事項証明書(何区何番事項証明書)が有効です。数ある権利者の中からある名義だけの証明書を取ることができるのです。

2.4閉鎖事項証明書

閉鎖事項証明書は、全部事項証明書には記載されていない過去の登記記録を調べたり証明する場合に有効です。例えば土地の合筆により閉鎖された方の土地の登記記録や、取り壊されたまたは滅失したため閉鎖された建物の登記記録も閉鎖事項証明書として取得することができます。
閉鎖事項証明書は「すでに存在していない不動産」、「別物件の登記記録に移記されている」ものが対象ですから、閉鎖後登記記録が追加されたり変更されることもありません。
取得する際は「全部事項」と「一部事項(何区何番事項)」のどちらかを選ぶことになりますが、通常や閉鎖事項全部証明書を取得する場合が多いでしょう。ただし、データ化されていませんから管轄の法務局でなくては取得することはできません
{
・不動産権利の履歴が記録
・現在・一部の記録も可能
・閉鎖された不動産の記録も
}

3. 登記事項証明書の取得方法

登記記録は法務局で管理されています。不動産の場合も、その所在地を管轄する法務局で登記・管理されていますから、登記事項証明書も法務局に対して請求しなくてはなりません。

3.1 法務局に行く前の準備

基本的に登記事項証明書を取得する際に準備しなくてはならない書類などはありません。しかし、証明書を取得する対象となる不動産の正確な「地番・家屋番号」がなくては取得できません。地番・家屋番号は住所とは違います。登記権利証や固定資産税の納税通知書に記載されていますから、それを控えておきましょう。
登記所に備え付けのブルーマップと呼ばれる地図で確認したり、登記所の職員に尋ねることもできますが、事前に準備しておくとよりスムーズに取得できます。

3.2 登記事項証明書交付請求書に記入して提出する

法務局ではまず、登記事項証明書交付請求書に記入します。太枠の中の「(請求者の)住所と氏名」、「請求する不動産の種別・所在地・地番・家屋番号」と請求通数、書類下にある「請求する証明書の種類」にチェックを入れて窓口に提出します。
窓口で番号札を受け取り、番号を呼ばれれば証明書を受け取ることができます。手数料は1通あたり600円です。土地だけでなく建物も必要な場合は2通となり1,200円がかかります。

3.3 法務局で取得する場合の注意

登記記録がデータ化される以前は、不動産登記に関する証明書は管轄する法務局でなくては取得することはできませんでしたが、今では全国の登記所(法務局や支局・出張所)がオンラインでつながっているため、どの登記所ででも取得が可能です。大阪の不動産の登記事項証明書を東京の法務局で、または札幌にある不動産の証明書を沖縄の法務局で取得することが可能なのです。
また以前は昼休みの時間帯の取得はできませんでしたが、現在では祝日を除く月曜日から金曜日の8:15から17:15までの全ての時間で取得手続きができます。
登記記録はほとんどがデータ化されていますが、まだデータ化されていない登記記録や地積測量図、地図、地図に準ずる図面(公図)、建物図面・各階平面図などはその不動産を管轄する登記所でしか取得できない場合があります。
法務局のホームページなどから管轄の登記所を調べ、あらかじめ電話などで確認しておくとよいでしょう。また不動産登記記録の場合は、「不動産登記管轄区域」から管轄の登記所を調べましょう。

3.4 オンラインで請求することもできる

また証明書はネットを使って請求することもできます。受け取りは法務局窓口か、郵送となりそれぞれ手数料が異なります。

法務局窓口で受け取る場合

手続きは「登記・供託オンライン申請システム」から証明書を請求できます。手数料は1通あたり480円で、手数料の納付情報が請求情報の送信後簡単証明書請求や申請用総合ソフトの処理状況画面に表示されますから、表示された日から1日以内にPay-easy・インターネットバンキング・モバイルバンキング・電子納付対応のエーティーエムで納付します。納付が確認でき次第、発行手続きに移ります。
具体的な発行日時は、各請求先の法務局によって前後するため電話などでの確認が必要です。

郵送で取得する場合

窓口で受け取る場合と同じように請求できますが、手数料は送料を含め500円、手数料の納付が確認できてからの発行手続きとなります。郵送となるため多少日数がかかります。

インターネット登記情報提供サービスを利用する

もし、公式な証明書として利用しないなら、インターネット登記情報提供サービスを利用する方法もあります。個人で請求する場合、あらかじめ「申し込み手続き」で利用登録する必要があります。
ネット上で申し込み手続きでき、手続き自体に約1週間かかります。手数料は1通あたり355円で、支払いはクレジットカードのみ、毎月末日に集計し翌月10日に請求されます。
{
・地番・家屋番号を準備する
・全国の法務局で取得可能
・オンラインで請求できる
}

4. 登記事項証明書の選び方

不動産に関する登記事項証明書の発行手数料はどれも同じです。しかし実際に請求できる証明書は複数あり、どの証明書をどの場面で使えば良いのかわからないという人も多いでしょう。そんなときは、どう選ぶと良いのでしょうか。

4.1 通常「登記事項証明書」といえば「全部事項証明書」で足りる

不動産について登記されている内容は1つです。それの「全部」なのか「一部」なのか「現在のみ」なのかを選ぶのが、証明書の種類を選ぶということです。通常の不動産取引で使うなら「全部事項証明書」がよいでしょう。他の証明書はこの「全部事項証明書」の抜粋版であり、これ以上の記録はないからです。

4.2 「一部事項証明書」を使う場面とは

マンションのように複数の権利者が存在する場合、その土地に関する全部事項証明書を取得すると、権利者全てについての証明書が発行されるため書面にして膨大な枚数になります。しかしマンションの売買でも必要な証明書は売主の名義部分だけ。そんなときは「一部事項証明書」を取得しましょう。
登記事項証明書交付請求書で記入する太枠の中で、下の一部事項証明書・抄本にチェックを入れ、その下の共有者欄に求める名義人の氏名を記入して提出します。するとその名義人だけの証明書を手に入れることができます。

4.3 「現在事項証明書」が適切な場合

「現在事項証明書」に記載されるのは、現在その不動産がどういう状態かだけです。例えば過去に差し押さえを受けたが、その後完済したので抹消されている経緯を知られたくない場合はこの証明書が適切です。
また、税務署などの公的機関や銀行などの金融機関へ、一般の個人が提出する場合は現在事項証明書で良い場合が多いかもしれませんが、断定はできません。よく法務局でどの証明書が適切かを訪ねる人を見かけますが、法務局ではそれを判断することはできません。証明書を要求している担当の部署や担当者に尋ねるようにしましょう。
{
・迷ったら全部事項証明書を
・マンションは一部事項で
・公的機関は現在事項証明書
}

5. 登記事項証明書は使い方に合わせて取得する

不動産は権利者の状況や履歴が正しく記録されており、それを証明するのが「登記事項証明書」です。登記されている記録自体は1つですが、その項目のうちどれを証明するか、記載するかで証明書の種類は4種類に分かれます
不動産売買に使うのであれば、多くの場合「全部事項証明書」で足りるはずですが、権利者の多いマンションの土地に関する証明書なら、一部の名義人に限った「一部事項証明書」が適切です。また税務署や金融機関などにとっては現在の状況を証明するため「現在事項証明書」を使います。
このように登記事項証明書は、「不動産の何を証明するのか」で取得すべき証明書が変わります。どのような方法で取得するにせよ、何に必要なのか、どの証明書が必要なのかをしっかり確かめて取得手続きをする必要があります。確かめるのは証明書を必要とする人です。二度手間になってしまわないよう落ち着いて手続きしましょう。


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