マンションの売却を考えた時、リフォームすることを考える方は少なくないでしょう。
- マンション売却でのリフォームについて
- そもそもマンション売却前にリフォームは不要
- リフォーム費用は約100万円~約500万円
- 必要に合わせたリフォームが効果的
「リフォームしてから売却したい」「リフォーム費用はいくらかかるのか」「そもそもリフォームは必要なのか」
マンションを売却する時、こんな疑問や悩みを持つ方は少なくないのではないでしょうか。
この記事では、マンション売却でかかるリフォーム費用やリフォームの必要性を解説します。
マンション売却の成功に向けて、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてください。
マンション売却でリフォームはしなくてよい
マンションを売却することを決めたら、リフォームしようと考える方は多くいるでしょう。
しかし、マンションの売却前には基本的にリフォームは不要です。
その4つの理由をそれぞれ解説します。
- リフォーム費用が高い
- かかった費用の回収が難しい
- リフォームしても売却できるか分からない
- 買主のニーズに合わないことがある
- リフォーム以外の方法もある
理由①リフォーム費用が高い
マンションの売却前にリフォームすれば、高く売却できる可能性は高まります。
しかし、リフォームするには高い費用がかかり、基本的にすべて売主の負担で行います。
リフォーム箇所や規模によっては100万円を超えるケースもあり、フルリフォームするとなると500万円前後の費用がかかってしまいます。
箇所ごとのリフォーム費用を紹介します。
フローリング・床材の張替は9,000~25万円
フローリングの張替にかかる費用は以下の通りです。
リフォーム内容 | 費用 |
---|---|
無垢フローリング | 9,000~1万5,000円(1㎡あたり) |
複合フローリング | 4,000~8,000円(1㎡あたり) |
カーペット張替 | 10~13万円 |
畳の張替 | 10~25万円 |
(参考:ヌリカエ「フローリングをリフォームするための基礎知識や費用相場を解説!」)
フローリングや床材の張替費用は、材質や室内の広さによって大きく変わります。
キッチンのリフォーム費用は70~150万円
キッチンのリフォームは、以下のようにグレードによって費用が変わります。
グレード | 費用 |
---|---|
ローグレード | 70~100万円 |
ミドルグレード | 100~150万円 |
ハイグレード | 150万円以上 |
(参考:ヌリカエ「初めてのキッチンリフォームのポイント16選!費用・タイミング・おすすめ機能…これだけ知れば大丈夫!」)
システムキッチンは、本体価格と施工費を合わせて70~200万円程度が相場です。
トイレのリフォーム費用は20~80万円
トイレのリフォーム費用は以下の通りです。
リフォーム内容 | 費用 |
---|---|
和式から様式への変更 | 約30万円 |
汲み取り式から水洗式への変更 | 約80万円 |
タンク付きからタンクレスへの変更 | 約20万円 |
新しく増設 | 約40万円 |
(参考:ヌリカエ「トイレリフォームの費用はいくら?|事例別相場やコストを抑える方法」)
リフォーム内容により異なりますが、費用の相場は約20~80万円です。
洗面台のリフォーム費用は10~35万円
洗面台のリフォーム費用は以下の通りです。
グレード | 費用 |
---|---|
ローグレード | 10~13万円 |
ミドルグレード | 18~25万円 |
ハイグレード | 27~35万円 |
(参考:ヌリカエ「洗面台のリフォーム費用はいくら?予算ごとのリフォーム内容を紹介」)
グレードによって一面鏡・三面鏡、シンクの広さや収納の有無が異なります。
予算や買主のニーズに沿うものを選択できるよう、不動産会社に相談してみましょう。
浴室のリフォーム費用は56~112万円
以下はユニットバスのリフォーム費用です。
グレード | 費用 |
---|---|
ローグレード | 56~76万円 |
ミドルグレード | 65~87万円 |
ハイグレード | 89~112万円 |
(参考:ヌリカエ「ユニットバス交換の費用相場は?節約する3つの方法や施工事例を紹介」)
お風呂の浴槽には「「ユニットバス」と「在来工法」があり、どちらかによって費用が異なります。
また、オプションの有無でも費用が変わるので、資金計画や予算をしっかり立てておきましょう。
理由②かかった費用の回収が難しい
リフォーム費用は売主が負担することが多いですが、リフォーム費用を上乗せして売却することは難しいです。
リフォーム費用を上乗せして売却価格を上げてしまうと、買主からは「価格が高すぎる」と敬遠される原因にもなるからです。
買主にとってよほど価値のあるリフォームではないなら、高い価格で売却できる可能性は低いでしょう。
理由③リフォームしても売却できるか分からない
築年数や価格で購入を決める買主が多いので、高いリフォーム費用をかけたからといって必ず売却できるわけではありません。
購入するマンションを検索する時、多くの買主は不動産ポータルサイトなどを使って検索します。
リフォームしているかどうかを気にしている買主は少なく、築年数や価格で絞って検索することが多いです。
また、リフォームしても築年数は変わらないので、検索条件に引っかからずになかなか買主が現れない可能性もあります。
理由④買主のニーズに合わないことがある
せっかくリフォームしても、買主のニーズや好みと全く合わないリフォームであれば、かえって売却が難しくなるでしょう。
中古マンションを購入したい買主は、購入してから自分で好きなようにリフォームすることを考えている場合があります。
購入前に不要なリフォームがされていると敬遠され、買主が見つかりにくくなってしまいます。
理由⑤リフォーム以外の方法もある
マンションを売却するにあたって、「リフォームしないと売却できないかも」と思う方もいるでしょう。
特にマンションの築年数が経っていると、何かしなければといった不安な気持ちが出てきますよね。
リフォーム以外にも、以下の方法で室内をきれいに見せたり印象を良くすることができます。
- サブタイトルボーダーボックス
- 不用品を片付けて部屋を広く見せる
- 内覧前に水回りの掃除を徹底する
- 換気して臭い対策する
リフォームには高い費用がかかり、ほとんどは売主の負担で行うので、まずは費用をかけずにできることからやってみることをおすすめします。
また、「リフォームするほどではないけど不安」という方は、以下の方法も検討してみましょう。
リフォームするよりも効果的で費用も抑えられるかもしれません。
- ハウスクリーニング
- ホームインスペクション
- ホームステージング
ハウスクリーニング
室内の印象は、リフォームしなくても片付けやハウスクリーニングで良くすることができます。
自分でできない箇所の掃除や長年放置してしまった汚れは、プロに掃除を依頼する「ハウスクリーニング」を検討してみましょう。
自分で掃除する時間が取れない方にもおすすめです。
ハウスクリーニングの費用は居住中か空室かによって変わるので、詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてみてください。
ホームインスペクション
築年数が古く、売却できるか不安な方は、「ホームインスペクション」を実施することをおすすめします。
費用の相場は4~6万円程度です。
ホームステージング
マンションの売却では、内覧時の買主への印象がとにかく大切です。
内覧時の印象を良くするには、ホームステージングがおすすめです。
ホームステージングすると「売却までの期間が短縮される」「希望の売却価格で売りやすくなる」など様々なメリットがあります。
売却を依頼する不動産会社によってはサービスで行ってくれることもあるので、まずは担当者に確認してみましょう。
マンション売却でリフォーム費用をかけたほうがよいケース
マンション売却前のリフォームは基本的に不要です。
しかし、以下のようなケースであれば、費用をかけてでもリフォームしておいたほうがよいといえます。
- 劣化が激しい
- 故障・破損している
- なかなか成約に繋がらない
- 近隣に似たマンションが売り出されている
劣化が激しい
築年数が経つと、当然ながら建物はもちろん室内も劣化が進んでいきます。
しかし、築年数以上に劣化が激しい場合はリフォームすることをおすすめします。
ペットを飼っている・喫煙者がいる家庭では、壁紙が破れたり黄ばみが目立つなど、築年数とは別に劣化が進みやすいです。
故障・破損している
室内の設備が故障している・壁や床に穴が開いている場合は、売主の負担でリフォームすることをおすすめします。
設備の故障や壁・床の破損は生活に支障をきたすので、新しい設備に変えたり壁紙・フローリングの張り替えなどのリフォームを行いましょう。
使えない設備や大きな破損・傷は、買主の購入意欲を下げてしまう可能性があります。
内覧時に印象が悪くならないようにするためにも、事前にリフォームや補修の必要あるか不動産会社に相談しておきましょう。
なかなか成約に繋がらない
内覧者はいるのになかなか売却先が決まらないという時は、内覧時の買主への印象が悪くなっている可能性があります。
特に築年数が経っていると、室内があまりきれいではない、古臭く見えてしまい、買主が購入後の生活をイメージできないため成約に至りません。
内覧にくる人に、この家に住みたいと思ってもらえるよう、清潔感に配慮しましょう。
近隣に似たマンションが売り出されている
近隣に似ている条件のマンションがいくつか売り出されていると、買主は内覧して他のマンションと比較します。
築年数や立地などの条件がほとんど同じマンションの場合、リフォームしているかどうかで差が付いてしまうので、リフォーム済みのマンションの方が有利になるでしょう。
他の売り出しマンションと比べて見劣りするような部分があるのであれば、リフォームして差を付けると効果的だと言えます。
マンションをリフォーム費用をかけずに高く売却するコツ
マンションは、リフォーム費用をかければ必ずしも高く売却できるというわけではありません。
むしろ、かかった費用は回収できる可能性が低いので、高く売却したいからといってリフォーム費用をかけることは得策とは言えないでしょう。
マンションを高く売却するには、以下の4つのコツを押さえることが大切です。
- マンションの売却相場を調べておく
- 売却スケジュールに余裕を持つ
- 複数の不動産会社の査定を受ける
- 信頼できる不動産会社に依頼する
それぞれ解説します。
マンションの売却相場を調べておく
マンションの売却を決めたら、レインズや土地総合情報システムなどを利用して売却相場を調べることから始めましょう。
売却相場を調べておけば、不動産会社選びや売り出し価格を決める時に役立ちます。
マンションは、相場よりも高い価格で売り出すと売却期間が長引いたり、最悪の場合は売れ残ってしまう可能性があります。
また、契約を取るためにわざと高い査定額を提示してくる不動産会社も存在します。
売却相場を知らずに不動産会社の査定を受けてしまうと、妥当な査定額なのかどうか判断できずに悪徳不動産会社に依頼してしまうリスクが考えられます。
信頼できる不動産会社であるかどうか判断するためにも、売却相場は必ず調べておきましょう。
売却スケジュールに余裕を持つ
マンションの売却には様々な手順があり、初めての方にとっては複雑でなかなか思うように進まないこともあるでしょう。
たとえスムーズに進んでも、売却し始めてから引き渡しまでには最低でも3~6か月程度かかります。
売却期間に余裕がないと、足元を見られてマンションを安く買い叩かれたり、大幅な値引きをすることになるリスクが考えられます。
損をしないためにも売却期間には余裕を持ってスケジュールを組みましょう。
複数の不動産会社の査定を受ける
不動産会社によって査定方法や基準が異なるので、査定額に差が出ることはよくあります。
1社にしか依頼しなかった場合、提示された査定額が高いのか低いのか分からず、妥当な査定額がいくらくらいなのか判断できません。
そのため、必ず複数社の査定を受けて査定額を比較しましょう。
信頼できる不動産会社を見極めるためにも、3~4社程度の査定を受けることをおすすめします。
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信頼できる不動産会社に依頼する
マンションを早く・高く売却するには、マンション売却の実績が豊富な信頼できる不動産会社に依頼することが重要です。
「査定額が高いから」「大手だから」といった理由で選んでしまうことはおすすめできません。
なぜなら、不動産会社によって売却が得意な物件・不得意な物件があるからです。
不動産会社を選ぶ時は、どうしてこの査定額になったのか、どんな販売戦略を持っているのかを担当者に必ず確認しましょう。
実績を持ち合わせた信頼できる不動産会社であれば、明確な理由やリフォームについても的確なアドバイスがもらえるはずです。
不動産会社選びに迷ったら、「すまいステップ」の不動産一括査定サイトを利用すると便利です。
マンション売却ではリフォーム費用をかけない工夫をしよう
マンション売却では、基本的にリフォームは不要です。
マンションの売却には様々な費用がかかるので、できるだけリフォーム費用をかけないように他にできることはないか検討してみましょう。
費用を抑えるためには、自分で掃除や片付けをしてみたり、ハウスクリーニングなどの比較的安価なサービスを利用することもおすすめです。
また、マンション売却前のリフォームは、買主のニーズに合わないと売れ残ってしまうリスクがあります。
売主が損をすることもあるので、リフォームは独断では行わず、必ず不動産会社に相談してから決めることをおすすめします。
マンションの売却を決めたら、まずは信頼できる不動産会社を見つけることから始めてみましょう。
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