不動産ビジネスの種類と注意点について|成功のコツは迅速な判断

比較的手堅い投資として、近年注目が集まっている不動産投資。経験者を対象にしたアンケートの結果やビジネスの形態を紹介しながら、メリットとデメリットを挙げて、不動産投資の実態を解説していきます。投資成功のコツも併せて把握しましょう。

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不動産ビジネスをするのはお金持ちだけでない

2017年に中古不動産業者によって行われた「不動産投資動向に関する意識調査」によれば、不動産投資経験者全体の約3割は、年収400万円未満であることが分かりました。年収500万円未満で見ると、全体の約半数(48.4%)を占めます。

また、不動産投資経験者の職業は、会社員が53.6%で最多。次いで専業主婦(主夫)が14.7%です。不動産投資を始めた理由について、最も多かったのは「副業」で27.6%。20代に限定すると、41.7%が本業の傍ら「副業として」不動産ビジネスを行っています。
この調査結果から、低所得者や主婦、そして若者が副業感覚で不動産投資を始めていることが読み取れます。不動産投資は、高所得者や投資家だけが行うビジネスではないようです。

不動産ビジネスのメリット

不動産投資の利点を挙げています。ビジネスを始める前に、具体的なメリットを知っておきましょう。

 安定した収入の確保

やはり、安定した収入が得られることが大きなメリットです。賃貸に出すと、大抵は年単位で毎月まとまった額の家賃収入があります。10万円の家賃が突然5万円に下がったりは滅多にしないので、不動産は安定した収入源と言えます。
従って、私的年金のように老後の生活費を補う収入にもなります。働けなくなったときなどに、不労所得があるのはかなり心強いです。また、株式やFXにあるような不確定要素が少ないので、資産形成を計画的に進めていくことができるのも利点です。

 死亡保険代わり

投資不動産をローンで購入する場合、団体信用生命保険への加入が義務付けられています。死亡したときにはローン残債が保険から支払われるため、遺族にはローンなしの不動産を遺すことができます。すると賃料がそのまま不労所得となり、死亡保険の役割を果たしてくれます。

所得税・住民税の節税対策

不動産投資は、赤字になることもあります。マイナスの所得があれば、その分を本業の所得から差し引くことで所得税と住民税が安くなります。
ここで注視したいのは、「帳簿上の赤字」であるということ。不動産は経年によって価値が下がりますが、これを「減価償却費」として帳簿上ではマイナスで計算します。「減価償却費と必要経費(支出)」が「家賃(収入)」を上回った場合、計算上は赤字です。しかし、減価償却費はお金を支払うわけではないので、実際の資金収支はプラスになっている、というのが「帳簿上の赤字」のケースです。
「本物の赤字」だと、税金は下がりますが儲けもなく意味がありません。手元では利益が出ているが、あくまで「帳簿上で所得が下がっている」状態が、所得税・住民税の節税対策として有効なのです。

相続税対策

遺産相続にかかる相続税を算出する際に、基準となるのが「評価額」です。現金を相続すると、評価額は金額そのままが適用されます。しかし投資用不動産だと計算方法が変わり、土地と建物の時価から割り引いて評価額を出します。
現金と比べると、投資不動産の評価額は三分の一から四分の一になるとされます。現金をそのまま遺すより、投資不動産として遺したほうが、支払う相続税が少なく済むのです。

インフレ対策

インフレ、つまりお金の価値が下がってしまうことへの対策として、不動産を持つという見方もできます。物価が上昇する=モノの値段が上がると、例えば100円で買えていたものが200円出さないと買えなくなります。これは「現金の価値が下がった」とも言い換えられます。
資産を現金で所持していると、物価によって資産価値が左右されてしまいます。一方、お金の価値が下がっても、実物資産である不動産自体の価値は変動しないので、インフレに対応できるのです。

現物不動産の強み

現物の不動産を所有しているというのは、それだけで価値があります。賃貸に出す以外にも、自分や親族が住むことも可能なので、例えば将来の不安も軽減されます。

自分の判断で投資効率が上げられる

家賃や入居者の募集など、すべて自分で判断することができます。不動産投資は、株式投資などと比べ自由度の高い投資と言えます。

海外不動産への投資を考えている方はこちらの記事が参考になります。

参考:海外不動産投資、自己資金はいくら必要?ローン情報も紹介

自己資金が少なくても始められる

マンション一棟のように高額な物件は別ですが、中古のワンルームマンション一室のように低価格な物件だと、手元に資金がなくてもローンが組めることが多いです。頭金なしのフルローンで購入できるケースもあるので、若い世代や主婦、サラリーマンなどが副業として不動産ビジネスを行っています。

・安定した収入が最大の利点
・節税対策としても有効
・資金が少なくても挑戦可能

不動産ビジネスを始めるきっかけとは

不動産投資を始める動機には、どのようなものがあるのでしょうか。

マイナス金利

預金しているだけでは資産運用にもならない超低金利時代、不動産投資用のローンの金利も下がっています。金利、すなわち利息が少ないためローンが組みやすく、投資不動産の購入がより容易になっているため、不動産投資に挑戦する人が増えています。

アベノミクスによる景気回復

アベノミクスが始まった2013年以降、景気回復と異次元金融緩和により不動産需給が改善されてきました。東京だけでなく地方都市でも空室率は過去最低を記録し、賃料は上昇傾向が続いています。これを好機と見て、投資不動産の運用を始めたという意見もあります。

東京五輪開催の決定と景気へのプラス要素

2020年東京オリンピック開催決定が景気にプラスになると予想し、不動産投資を始めたという動機もあります。インフラ整備や会場建設などで経済が潤い、多くの雇用が生み出され、たしかに特需と言われるような状況です。実際、地価は開催決定後から上昇し続けています

 不動産の相続

一戸建てやアパート、土地などの不動産を遺産相続で所有することになったため、投資に活用したというケース。現金で相続するよりも不動産で譲り受けるほうが相続税が安くなるので、節税効果が期待できるというメリットもあります。

・マイナス金利で購入が容易
・景気回復と地価上昇の好機
・相続した不動産を投資活用

不動産ビジネスの種類について

投資不動産にはいくつかの種類があり、それぞれ性格が異なります。自分に合ったプランを立てましょう。

 ワンルームマンション投資

中古のワンルームは、比較的安い金額で不動産投資を始められるという手軽さから、不動産投資の初心者に人気があります。地方なら数百万円、都心でも1,000万円代から購入でき、低価格物件なら手元に資金がなくてもローンが利用できることが多いのが利点です。

 アパート経営

ワンルームよりかなりハードルが上がるアパート経営。購入する物件の約二割を頭金として準備する必要があるとされます。高額物件に対して不動産投資ローンを組む場合、条件が年収600〜800万円となっていることが多く、フルローンを組める人はさらに限られてきます。
たとえば5,000万円のアパートを購入するなら、1,000万円は手元に用意しておきましょう。初期投資の問題のほか、利益を出すのも初心者にとっては難しいビジネスです。

 空き家を利用した不動産ビジネス

これまで空き家のある宅地の固定資産税は、特例措置により三分の一から六分の一に軽減されてきました。このため、誰も住んでいない、住む予定もない建物が取り壊されず、空き家が増える一因となっていました。
しかし、2015年に施行された「空き家対策特別措置法」により、特定空き家等として勧告された空き家は軽減措置の対象から除外され、固定資産税が大幅にアップする事態となりました。相続した家でも、空き家として放置しておくことが難しくなったのです。
そこで近年見られるようになったのが「空き家ビジネス」。所有する空き家を投資不動産として活用するケースでは、賃貸、シェアハウス、民泊などの道があります。
また、税制の改正により空き家を手放す人が増えたため、空き家を安く購入し、転売して利益を上げるケースもあります。これは「空き家転売投資」とも呼ばれ、空き家があることで価値が下がっている土地を建物ごと購入し、取り壊しや整備費用を差し引いた上でさらに売却益を出す手法です。
購入する物件を見つけるのはもちろん、売却する際の不動産業者選びも、転売投資成功のためには重要です。より高く売って利益を出したいなら、複数社に査定してもらうのが原則。一括査定依頼サイトの「すまいステップ」を賢く活用しましょう。

コストが低いコインパーキング

個人でも簡単に経営できるコインパーキング。土地を購入して機械を設置したら、あとは放置でOK。運営に手間はかからず、コスト的に安く済むのが魅力です。そして駐車場は立地を選べば需要がとても高く、利益が見込めます。
機械のリースや設置を請け負ってくれる業者も存在するので、賃貸に比べ運営の手間も格段に少なくなるのがメリットです。

 土地を貸して地代収入を得る

土地をそのまま賃貸に出してしまうと、法律上借地人が保護され、契約満了となっても強制的に追い出すことができず、契約は自動的に更新されてしまいます。そこで「定期借地権」を利用して土地を貸せば、満了と同時に契約は解消され、土地は手元に戻ってきます。
土地を貸しているだけなので、建物はそこに住む借地人が建てることになります。つまり初期投資が不要。一戸建てやマンションを活用した不動産投資と違い、ローンを組む必要がないことが最大のメリットです。

・ワンルームは初心者向け
・空き家転売ならすまいステップ
・土地活用には定期借地権を

不動産ビジネスを成功させるポイント

投資不動産を購入して、あとは業者に委託してしまえばおしまい。それだけで利益が出る時代ではなくなってきました。単身者専用、子育て世帯にお得、学生専用など、土地柄や需要を見極めて特色を打ち出し、入居率を上げることが成功への近道です。つまり不動産活用において計画性を持ち、土地活用のコンセプトを明確にして、他にないサービスを提供していくのが理想です。
また、投資不動産を手に入れるためには貯金しておくのも重要です。初期費用がそれなりに必要である上、資金があると融資を受ける際にも有利になります。さらにまとまった金額があれば、物件をキャッシュで購入することもできるでしょう。
手軽に始められるとは言え、大きな金額が動くビジネスです。しっかりと不動産ビジネスについて学び、最低限の知識を身につけてから開始しましょう。

不動産ビジネスのデメリットも確認しておく

不動産ビジネスにおいて考えられる、リスクやデメリットについて説明していきます。

さまざまなリスクを伴う

空室や家賃の滞納など、収入が途絶えるリスク。設備の故障や経年劣化、災害や事故などによる修繕リスク。金利の上昇による運営難リスク。賃料未払いや立ち退きにおける訴訟など、入居者とのトラブルのリスク。不動産業者や入居者と間で行う手続きの手間もあります。
副業感覚で始められるとは言っても、不動産投資には想定しておかなければならない数々のリスクがあるのです。

 家族の理解が必要

投資不動産をローンで購入するということは、銀行に借金をするということです。この場合、いざというときに本人に代わって残債を払う連帯保証人が必要です。家族や親戚にお願いするのが通常なので、身内の理解は必須と言えます。
また副業として行うなら、投資に関する雑務は本業の合間、つまり休日に行うことになり、家族との時間はどうしても減ってしまいます。そのあたりの事前の擦り合わせが、ビジネスをスムーズに進める秘訣です。

 換金性が低い

すぐに売り買いできる株式などとは違い、不動産売買にはさまざまな手間や手続きがあります。所有する不動産を売りたくなった場合、不動産業者を探し、買い手を探し、交渉して売買契約を結び、入金を待ち…となり、現金を手にするまで最低でも数カ月を要します。
投資不動産を売却する、つまり換金する際には、不動産を購入したときと同等の手間がかかることを覚えておきましょう。

・想定すべき数多くのリスク
・身内を理解を得る労力
・簡単には換金できない

不動産ビジネスを始めるにあたって今後の懸念事項

不動産業界の今後の見通しはどうでしょうか。

 世帯数の減少が始まる

2019年をピークに世帯数は減少を始め、住宅不況に陥ると予想される、いわゆる「2019年問題」。世帯数が減少すれば戸建てやマンションの需要が減り、売れない物件が増えて価格が低下し、賃貸の入居率も下がると考えられます。家賃相場が下がるだけでなく、不動産を換金したくてもできない、できても二束三文にしかならないという事態に陥る可能性も。

外国人投資家の減少

外国人投資家による高級マンションの「爆買い」も一息つき、オリンピック開催発表直後から高額物件を買う外国人投資家が減ってきているとされます。従って、これ以上の価格の上昇は期待できず、外国人投資家が不動産を売却し始めれば、不動産価格が下がることが予想されます。

 外国人投資家の不動産売却

マンション購入から5年が経過すると「長期譲渡所得」が適応され、売却時にかかる税金が安くなります。2019年は、オリンピックの開催発表から5年が経過する年です。オリンピック開催発表直前までに外国人投資家によって爆買いされた高額物件が、2019年になると一斉に売却され始めると予想されています。そうなると不動産価格の急落が危惧されます。

・世帯数減少による住宅不況
・マンション価格の頭打ち感
・2019年の不動産価格の急落

利益が見込めない時は売却も検討する

空室が続き家賃収入がなく、固定資産税や管理費・修繕積立金など支出だけが続いている場合や、家賃相場の下落によって将来的にも黒字転換が見込めない場合などは、売却も検討するようにしましょう。売却により利益を出すためには、早めに決断することが重要です。物件の価値は年々下がる上、赤字が続けば続くほど損益が膨らみます。
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不動産ビジネスの成功には計画と豊富な知識と迅速な判断が必要

不動産投資の成功の秘訣は、具体的な計画・徹底的な予習・スピード判断です。とくに売却で利益を出すにはタイミングをうまく図る必要があり、効率的な運用がカギとなります。

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これだけ査定額に差が出ると、複数の不動産会社に査定を依頼することが、不動産を高く売るために必須だと言えるでしょう。

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