空き家を放置しているとさまざまな問題が発生します。
損をしないためには、空き家を放置せずに活用したり、素早く処分する方法を考えたりすることが大切です。
空き家を放置した際に起きる問題を知り、空き家を放置することで起きる損失を回避しましょう。
空き家を放置する5つの問題点
空き家を放置することで起きる問題は、次の5つがあげられます。
- 放置しても維持費の支払いは続く
- 老朽化が加速し資産価値の低下
- 空き家がある地域の価値自体も下がる可能性
- 空き家の近隣住民からクレーム
- 空き家が倒壊して被害が出ると賠償責任
問題点を正しく把握して、空き家を放置することで起きるリスクを理解していきましょう。
放置しても維持費の支払いは続く
使用していない空き家にも、維持費はかかり続けます。
たとえば、建物や土地にかかる固定資産税は、使用の有無に関係なく、毎年所有者に納税義務が生じます。また、保険に加入している場合は、毎年保険料を支払わなければなりません。
さらに水道やガス、電気などのライフラインは基本料金がかかり、まったく使っていなくても一定の費用が発生します。
老朽化が加速し資産価値の低下
家は経年劣化によって少しずつ老朽化が進みますが、空き家の場合は老朽化の進行スピードが速いです。
状態が悪くなることで資産価値が低下し、いざ活用や売却を考えた際に損失が大きくなってしまうことも、問題点の1つとして覚えておきましょう。
空き家がある地域の価値自体も下がる可能性
空き家そのものだけではなく、放置された空き家があることで地域の価値自体が下がる可能性もあります。空き家が増えて景観を損ねると、地域の価値が下がって新しい住民を確保しづらくなります。
住民が減ることで自治体は税収が低下し、人口減少に伴って地域の消費活動も減り、商業施設などの利益も低下しやすいです。
老朽化が進むことで建物価値は下がりますが、空き家が増えて地域の価値が下がると、土地の価値まで減少してしまう危険性があります。
空き家の近隣住民からクレーム
空き家を放置し続けると、雑草の繁茂や害虫・害獣が発生し、近隣住民からクレームを入れられる可能性があります。
近隣住民からのクレームに対処しなければならず、場合によっては大きなトラブルに発展する可能性があることも、空き家を放置する問題の1つです。
空き家が倒壊して被害が出ると賠償責任
老朽化した空き家は台風や地震などの自然災害で、倒壊するリスクが高くなります。もし空き家が倒壊して、近隣の住宅に被害が出たり、けが人が出たりすると、空き家の所有者が賠償責任を負わなければなりません。
損害賠償によって高額な出費が発生するケースもあり、思わぬところで金銭的なデメリットが発生する可能性があることは理解しておきましょう。
空き家を放置すると罰則・罰金の可能性も!
空き家を放置し続けて老朽化が進行し、自治体によって「特定空き家」に指定されると、様々な罰則が発生します。
「特定空き家」に指定されるのは、著しく老朽化が進んで倒壊の恐れがある場合や、景観を損ねるケースです。
また、自治体からの改善命令を無視し続けると行政代執行となり、空き家を撤去されて資産が消失する可能性もあります。
この章では、以下の2つのついてさらに詳しく解説します。
- 「空き家対策特別措置法」とは?
- 特定空き家に指定されるとどうなる?
「空き家対策特別措置法」とは?
「空き家対策特別措置法」とは、2015年5月に施行された、空き家の活用や処分を目的とした法律です。
概要は以下の通りです。
- 所有者の許可なしで立入・調査できる(5日前までに所有者に通知する)
- 戸籍や住民票から所有者に関する情報を確認できる
- 調査により問題が発覚すれば、必要な措置を取るよう所有者に助言・指導・勧告できる
(参考:e‐GOV「空家等対策の推進に関する特別措置法」)
これまでは、所有者の許可がなければ行政による空き家の立ち入り調査は行えませんでした。
空き家の状態がさらに悪化する前に、所有者への適切な管理を促すための法律です。
特定空き家に指定されるとどうなる?
特定空き家に指定される条件は以下の通りです。
- そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態
- 著しく衛生上有害となるおそれのある状態
- 適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態
- その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態
(引用:e‐GOV「空家等対策の推進に関する特別措置法」)
特定空き家に指定されると、状態を改善するように自治体から通達があります。
罰則の内容は様々であり、「土地の固定資産税の軽減措置が適用されなくなる」「50万円以下の過料が発生」「行政による解体」などがあります。
税制優遇がされなくなる他に、罰金が発生するなど、所有者にとっては非常に大きなリスクです。
空き家を所有している場合は、できるだけ早めに何かしらの対策を取る必要があります。
まだ売却できる可能性もあるため、まずはいくらで売却できるのか知ることが大切です。
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空き家を放置しないためにできること
空き家を放置することで、所有者は大きなデメリットやリスクを抱えます。
何よりも近隣住民へ被害が拡大する恐れがあるため、空き家の放置は非常に危険です。
空き家を放置しないためにできることとして、以下の3つの手段を検討しましょう。
- 売却する
- 買取してもらう
- 土地活用する
売却する
空き家を手っ取り早く手放すには、「売却」がおすすめです。
空き家の状態に合わせて、以下のように売り出し方法を選択できます。
- 空き家をそのままの状態で売却する
- 空き家を解体して更地として売却する
- 古家付き土地として売却する
空き家をそのまま売却できれば、解体する手間や費用がかかりません。
まずはそのままの状態でいくらで売却できるのか、「すまいステップ」を利用して査定を受けてみましょう。
空き家の売却方法については、以下の記事でも詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
買取してもらう
古くなった空き家はなかなか買主が見つからず、売却するまでに時間がかかることがあります。
土地活用する
空き家を手放したくけど誰も住む人がいない場合は、空き家を上手く活用しましょう。
空き家でできる活用方法には、以下のようなものがあります。
- 戸建て賃貸として貸し出す
- 民泊経営
- シェアハウス
- レンタルスペース
- トランクルーム
空き家を活用すれば資産として保有し続けられ、上手くいけば家賃収入が見込めます。
売却する前に、どのように活用できるか検討してみましょう。
空き家は放置しても問題ばかりのため早めに対策を実行しよう
空き家を放置しているとさまざまな問題が発生し、メリットが生じることはありません。問題を深刻化させないためにも、放置している空き家は早めに対策して、活用や処分を考えることが大切です。
空き家を上手に利用することで、管理や金銭的な負担を減らしたり、収益化したりすることもできます。
自分に合った対策を見つけて、空き家を放置することで起きる問題を回避しましょう。