近年、郊外の戸建てよりも利便性の高い市街地の中古マンションの方が生活しやすいなどの理由で、中古マンションへ住み替える方が増えてきました。
しかし、「本当に中古マンションでいいのかわからない」という方も少なくありません。
この記事では、中古マンションへの住み替えを検討している方に向けて、メリットや選び方、住み替えの流れなどについて詳しく解説します。
マンション住み替えの流れを詳しく解説!住み替えに適した時期や失敗しない方法
失敗しない中古マンションの選び方
中古マンションは新築に比べ価格は安いですが、大きな買い物には変わりません。購入後に「住み替えに失敗した…」となりたくないですよね。
この章では、失敗しない中古マンションの選び方について解説してます。
失敗しない中古マンションの選び方
- 立地がいいかチェックする
- 建物の状態をチェックする
- 管理状態がしっかりしてるか
- マンションの耐震性を確認する
- アスベストがないか
- マンションの修繕計画に問題がないか
立地がいいかチェックする
中古マンションを選ぶ時には、いずれは売却することを念頭に置き、資産価値が高い物件を購入したいですよね。
資産価値が高い条件として挙げられるのが、「立地の良さ」が一つの要因です。
好立地の条件は、交通や生活の利便性が優れているかがポイントとなります。好立地の条件は以下のような項目です。
立地のいい条件とは?
- 駅から最低でも徒歩で10分以内であること
- 駅から遠くてもバス停が近い
- 近くに学校や病院、銀行、スーパーなどがある
建物の状態をチェックする
マンションの外観を見たときに「かなりヒビ入ってるな…」と分かるような状態のマンションであれば、修繕をする予算がなかったり、建物を維持していく意識が低いマンションの可能性があります。
仮にヒビが入ってたとしても、しっかり修繕が施されてるようであれば、建物の維持をしていく意識はあるので、問題はないと考えても良いでしょう。
管理状態がしっかりしてるか
マンションの管理状態がしっかりしてるかは、エレベーターやエントランスなどの共用部分をチェックしてみましょう。
共用部分は清潔に保たれている場合、管理状態が良く管理人も仕事を怠ってるわけではなくなります。
逆にもし清潔に保たれていない場合は、管理会社や管理人に問題があり、住民のモラルも疑われます。
安心して生活していくうえで大事なポイントなので、細かい部分もチェックしましょう。
マンションの耐震性を確認しておく
中古マンションでは、耐震性を確認しておくことも重要です。
確認方法は、1981年(昭和56年)6月以前に建てられたマンションか、それ以降に建てられたマンションなのかを確認しておきましょう。
1981年6月以前では旧耐震基準、それ以降は新耐震基準によってマンションが建てられています。
アスベストがないか
築年数の古いマンションにはアスベストがあるケースがあります。
天井にアスベストが吹き付けられてるかをチェックしておく必要があるのであるのですが、どうやってアスベストを回避すればよいのでしょうか。
それは以下の条件で検索すれば回避できます。
アスベストの回避の仕方
- 2006年以前に建築された重量鉄骨造マンション
- 築40年以上の団地
この検索条件を除外すれば大体の物件はアスベストがない物件で選べます。
他にも、実際に内覧時にリノベーション会社の担当者など専門家と一緒に内覧をしてチェックするのも一つの手段です。
マンションの修繕計画に問題がないか
中古マンションでは適正な修繕計画が必要です。
修繕計画は、不動産会社を通して計画表や履歴を確認できます。
その時に修繕積立金が適切であるかも必ずチェックしておきましょう。
中古マンションは、新築マンションよりも修繕積立金が高いケースが多いです。適切な金額かどうか不動産会社と相談しながら確認することをおすすめします。
住み替え先に中古マンションを選ぶメリット
住み替えで新しく購入する新居の選択肢は、新築マンション、中古マンション、戸建てから選ぶことができます。
近年は中古マンションの人気も高まっていて、住み替え先に中古マンションを選ぶ人も増えています。住み替え先に中古マンションを選ぶメリットとはどのようなメリットがあるのでしょうか。
中古マンションを選ぶメリット
- 新築よりも購入費用が安く済む
- 内覧でどういう部屋か分かりやすい
- 自由にリノベーションやリフォームができる
- 資産価値が安定してる
- 幅広いエリアから選べる
新築よりも購入費用が安く済む
中古マンションの魅力は新築マンションよりも格安の価格で購入できることです。マンションの価格は築年数がたつにつれて下落していきます。
立地や間取りが同じようなマンションなら、中古マンションの方が新築マンションよりも安い価格で購入できます。
また、中古マンションの購入には消費税がかからない場合があります。消費税とは事業者が販売する場合に課税されるものです。
中古マンションを仲介で購入する場合には取引相手は売主個人となります。個人間の売買には消費税はかかりません。
3,000万円のマンションを購入するのなら、消費税は10%の300万円がかかります。新築なら支払う必要がありますが、個人から購入する中古マンションではこの分を節約できます。
内覧でどういう部屋か分かりやすい
新築マンションの場合は、気になる物件が見つかったらモデルルームを見学します。
部屋の間取りや周辺環境などは確認できますが、あくまでもモデルルームなので、実際に住むことになる部屋とは、日当たりや採光などの条件が異なるケースがあります。
中古マンションの場合は、内覧で間取りや周辺環境はもちろん、日当たりなどもチェックできます。
そのため、中古マンションの購入後に「こんなはずではなかった」という後悔せずに済みますね。
自由にリノベーションやリフォームができる
以下では個人のリノベーションの上昇率をグラフで表したものです。
参考:野村総合研究所「2030年の既存住宅流通量は34万戸に増加」
中古マンションを購入したあとで、自分の好みに合わせてリフォームやリノベーションをする方もたくさんいます。
内装や設備を自分の好みに合わせて自由にリフォームできます。
システムキッチンやトイレを入れ替えて最新の使いやすいものにリフォームすることも、中古マンションへの入居時によく行われます。
マンションの構造が許せば間仕切りを変えて間取りを変更したり、水回りの配管を変更して、アイランドキッチンなどキッチンを自分の理想の形に変更したりすることもできます。
新築マンションを購入した場合よりも、購入費用が安くすむので、浮いたお金をリフォームに回すことができます。
資産価格が安定してる
以下の画像はマンションと築年数の関係をグラフにしたものです。
参考:レインズ「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2022年2月発行)」
中古マンションの価格は築15年くらいまではかなり急激に下落していきます。
築15年までのマンション価格の下落率が激しいのは、新しさという価値が年々失われていくためです。
新築マンションや築浅マンションは、新しくて清潔感があるという点に大きな魅力があります。しかし、築15年までは年々その価値が薄れていくので、激しく値下がりしていきます。
しかし、築15年を超えるとほぼ下落しなくなります。下落しないどころか、条件によっては多少の値上がりも期待できるでしょう。新しさという価値はなくなっても、建物としての価値は全く変わらないためです。
マンションを資産として考えて、5年から10年程度で売却することを考えているのなら、資産価値はできるだけ落ちないほうがいいでしょう。
幅広いエリアから選べる
下記の画像は、エリアからの新築マンションと中古マンションの売り出し数です。
参考:SUUMO
新築マンションは、選べるマンションの数は限られています。希望のエリアが決まってたとしても、検討できる新築マンションが数件しかないことも。
ですが、中古マンションの場合、同じエリアでも数十件または数百件の中古マンションが販売されています。
エリアの中でも、好みのマンションが選びやすいです。
一括査定であなたの家の適正価格が分かる
今の価格が届く!
無料診断スタート
一括査定であなたの家の適正価格が分かる
今の価格が届く!
無料診断スタート
中古マンションへ住み替えるときに必要な費用
中古マンションへ住み替えるには、中古マンションの購入費用以外にもさまざまな費用がかかります。中古マンションへの住み替えで、どのくらいの費用を用意しなければいけないのか、必要な費用の詳細について見ていきましょう。
中古マンションの購入費用
まず必要になるのは中古マンションを購入するための費用です。中古マンションを購入するときには、中古マンションの物件の購入代金だけでなく、いくつかの手数料や税金が必要になります。中古マンションの購入時にかかる費用は次のとおりです。
- 仲介手数料:上限金額=物件価格の3%+6万円+消費税
- 手付金:売買契約時に物件価格の1割程度を売主へ支払う
- 印紙税:売買契約書の金額に応じた額面の収入印紙を契約書へ貼り付ける
- 住宅ローンの事務手数料:金額は金融機関によって異なる
- 保証料:借り入れ金額の2%程度
- 火災保険料:地震保険無しで10年保証で5万円程度
- 管理費・固定資産税の精算:引渡し日以降の分を日割りして売主へ支払う
- 所有権移転登記の登録免許税:売買価格の2%
- 司法書士への報酬:所有権移転登記の場合は5万円程度
物件の購入費用の7%から10%程度の手数料や諸費用がかかると考えていいでしょう。
住んでいた家の売却費用
中古マンションへの住み替えのためには、前に住んでいた家を売却するための費用もかかります。家を売却したことでお金が手元に入ってきますが、売却するためには税金や諸々の費用がかかります。
売却価格の全額が手元に入ってくるわけではないので、新居の購入費用に充てる場合には、諸費用を差し引いた金額で計算しましょう。前の家を売却するための諸費用は次のとおりです。
- 仲介手数料:上限金額=物件価格の3%+6万円+消費税
- 印紙税:売買契約書の金額に応じた額面の収入印紙を契約書へ貼り付ける
- 抵当権抹消登記の登録免許税:1件につき1,000円。土地1筆と建物1棟なら合計2,000円
- 司法書士への報酬:抵当権抹消登記の相場は2万円程度
- 住宅ローンの繰り上げ返済手数料:2万円前後。金融機関によって金額が異なる
- その他の費用:ハウスクリーニング、測量費用、建物の解体費用など
以下の費用シミュレーターを使って、あなたの不動産を売ったときにかかる費用を算出してみましょう!
「売却価格」「購入価格」「物件の所有期間」「現在住宅として住んでいるか」をそれぞれ入力し、「費用を算出する」ボタンを押すと、売却時にかかる費用が自動で算出されます。
※購入価格が分からない場合は空欄で大丈夫です。
費用の内訳も表示されますので、まずはどんな費用がいくらかかるのかを把握しておきましょう。
不動産取得税
不動産取得税とは贈与や購入により不動産を入手したときに1度だけ課税される税金です。中古マンションを購入した場合にも課税されます。不動産取得税の税額は固定資産税評価額に所定の税率を掛けた金額になります。中古マンションの場合の税率は、土地と住宅用の建物になるのでそれぞれ3%です。
不動産取得税は不動産を取得した日から60日以内に不動産取得申告書を市町村役場か都道府県税事務所へ提出して申告します。申告すると、納税通知書が郵送されてきます。
なお、自分が住むための住宅を取得した場合には、建物の評価額から所定の金額が控除される軽減措置が適用されます。軽減措置を受けるためには、必ず取得から60日以内に申告しましょう。
譲渡所得税
前の家を売却したときに利益である譲渡所得が出た場合には、譲渡所得税が課税されます。譲渡所得とは、売却した金額から購入したときの購入費用と手数料、売却時の手数料等を差し引いた金額です。売却金額が購入金額を下回った場合には発生しません。
譲渡所得がプラスになった場合、売却した家の所有期間よって税率が課されます。5年以下の場合は短期譲渡所得、5年を超える場合は長期譲渡所得となり、税率は次のとおりです。
- 短期譲渡所得:所得税30%+住民税9%+復興特別所得税0.63%=39.63%
- 長期譲渡所得:所得税15%+住民税5%+復興特別所得税0.315%=20.315%
譲渡所得税は確定申告で申告した上で納税します。自分の住宅として使っていたマイホームを売却した場合には、3,000万円の特別控除の適用も可能です。
一括査定サイトはすまいステップがおすすめ
不動産売却の一括査定サイトは色々とありますが、中でも「すまいステップ」がおすすめです。すまいステップなら、たった数分の入力作業だけで最大4社の不動産会社からの査定を取り寄せることができます。
提携している不動産会社は、全国各地から厳しい基準をクリアした会社だけを厳選しています。また、なにか問題が発生した不動産会社は速やかに提携を解除しているので、悪徳業者と出会う可能性も限りなくゼロに近いでしょう。
残念ながら不動産業界にはまだまだ顧客の知識の少なさにつけ込む悪徳不動産会社もあります。すまいステップならそのような不動産会社と出会う可能性は限りなく低いので安心です。
また、すまいステップの査定依頼は、実務経験5年以上で宅建士の資格を持つ経験豊かなエース級のスタッフが担当します。豊かな経験で、より実売価格に近い査定額を算出してもらえます。
すまいステップなら、良心的な不動産会社の優秀なスタッフによる査定を比較して不動産会社を選ぶことができるのでおすすめです。
一括査定であなたの家の適正価格が分かる
今の価格が届く!
無料診断スタート
一括査定であなたの家の適正価格が分かる
今の価格が届く!
無料診断スタート
中古マンションに住み替えるときの注意点
中古マンションに住み替えるときは注意するべき点が2点あります。住み替えを検討し始めたら理解しておきたい注意点について見ておきましょう。
売却には時間がかかる
前の家の売却には時間がかかることが多い点に注意しましょう。
マンションでも戸建てでも、通常、中古物件の売却には最低でも3ヶ月、長ければ半年から1年程度の時間がかかります。売り急いでしまうと、足元を見られてしまい、希望する金額よりも安い価格でしか売却できないこともあり、高額売却を希望するのならじっくりと売却に時間を掛けた方が良いでしょう。
特に、買い先行での売却を検討している場合には、思うようなスケジュールで売却できないことで2軒の家を維持するための費用負担が長引く可能性があるので注意が必要です。
住み替えローンは審査が厳しい
前の家の住宅ローンが残っている場合に、売却金額がローンの残債を下回るオーバーローンになることもあります。オーバーローンの場合に検討する選択肢の一つが住み替えローンです。
住み替えローンとは、新居を購入するための住宅ローンに、前の家の住宅ローンを上乗せして借り入れるローンです。住み替えローンを利用できれば、前の家の抵当権を外して売却することができます。
しかし、住み替えローンは新居と前の家の二重ローンになるので、通常の住宅ローンよりも審査が厳しくなります。また、借入限度額も低く設定されることがあります。また、利用できる場合でも、毎月の返済額が高額になるので、利用しても大丈夫か事前に慎重に検討しましょう。
計画的に中古マンションへの住み替えを進めよう
中古マンションへ住み替えは、売り先行にするのか買い先行にするのかで、資金計画などが大きく変わってきます。
預貯金等の状況をしっかりと見極めた上で、どのように進めるのが最も経済的な負担を小さくできるのか、しっかりと計画を立てましょう。
また、今住んでいる家が売却できそうかどうか、どのくらいの金額で売却できるのか、事前に知ることも大切です。ぜひ、一度すまいステップで査定をしてみるのもいいでしょう。