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住宅ローンを借り過ぎた人の特徴とは|相談先や調べ方を知ろう

  • 更新日:2024年1月12日
住宅ローンを借り過ぎた人の特徴とは|相談先や調べ方を知ろう

住宅ローンの支払いは、返済プランによってはその人の日々の生活すら脅かす大きな負担になります。見通しが上手くいかず、折角手に入れた一軒家を手放してしまう結果になることも、決して他人事ではないのです。

ここでは、住宅ローン返済の適正値の見極めや、借り過ぎか調べる方法、借り過ぎたと気が付いた時の対処や相談先について紹介します。苦しくなる前に対応できるよう、検討していきましょう。

1. 住宅ローンを借り過ぎてしまいがちなタイプ

現在、住宅ローンの金利は非常に低く、1%以下の金利も珍しくありません。しかし、だからといって、住宅ローンを借りるハードル自体が低くなっているわけではないのです。

たとえば銀行の窓口などで試算してもらうと、案外安い金額を提示されて「これなら借りられそう」と思う人も多くいます。しかしその内容次第では、ボーナス払いが込みになっていて、その分もいれて月平均にすると今の家賃以上となり、その後の生活に大きく影響する場合もあります。

また変動金利型だと非常に低い金利が多いため「これなら今後も安心」と考えてしまう人も多いようです。変動金利型は、いつ金利が変わるか分かりません。半年に1回は金利の見直しがありますが、金利上昇により返済額が最大125%にアップする可能性もあります。

  • 明確に先の見通しが持てなかった
  • 他のコストを考えなかった
  • 生活予備費を残さずローンを借りてしまった
  • 自宅に強いこだわりがある
  • 変動金利についてよく理解していなかった

こうしたタイプの人が、住宅ローンを借り過ぎてしまいがちです。先々のことや契約の内容を重く考えず、住宅ローンの月々の返済額だけで決めてしまったり、できるだけ頭金を多くしようと生活予備費もすべて費やしたり、返し方でも負担は大きく変わります。また、せっかくの自宅だからと、お金をかけすぎてしまう可能性がある人も、ローンを借りられるだけ借りてしまう傾向があるため要注意です。

2. 住宅ローンの適正値を見極めるためには

そもそも、住宅ローンの適正値とはどのくらいの額を指すのでしょうか。あなたの収入以外にも、実は様々な要因を含めて考えなくてはいけません。

2.1 住宅ローンだけが「家にかかるお金」ではない

手取り月収に対して30%程度が住宅ローンを借りるときの目安と言われます。つまり手取り月収30万円であれば、住宅ローン返済額が9万円以下になるようにして借ります。30%以下に設定される理由は、教育費や老後資金、住宅が壊れた場合のリフォーム代などをやりくりするためです。しかし、この30%ぎりぎりまで借りて良いというわけでもありません。

それは今ある家が、そのまま10年も20年も建ち続ける保証がないからです。地震など災害被害のリスクや、単に老朽化してリフォームする必要に迫られることもあります。もしリフォーム代を貯めておかず、すべて住宅ローンに回していたら、万が一リフォームが必要になった場合、またリフォームローンなどでお金を借りる必要が出ます。

マンションであれば管理費や修繕積立金がありますが、自宅の場合は自分自身でそうしたお金を管理する必要があります。住宅ローンは未来のお金のことも考えて借りることが大切です。それも含めると、手取り月収に対して20%程度が余裕もある返済プランとなるでしょう。

2.2 徹底的にシミュレーションしてみる

上記の通り、住宅ローンを考えるときは、これからかかるお金のことも含めて借入額を決定する必要があります。トータルで徹底的にシミュレーションする方法としては、住宅金融支援機構の「資金計画シミュレーション」など、資金計画向けシミュレーションを使ってみましょう。

すると、住宅ローン返済などのための資金計画の他、毎月の家計の収支や将来的に子供が生まれた場合、進学した場合、家族が急逝した場合など、様々なライフイベントを踏まえたシミュレーションが行えます。

借入条件についても、住宅ローン1つだけの場合と2つの住宅ローンを組み合わせる場合とで比較できるため、借り方についての検討も可能です。しっかりシミュレーションして、どうすれば一番、今後、負担やリスクを少なくできるか考えていきましょう。

・リスクに備えた借り方
・自宅を自己管理
・未来のお金を考える

3. 住宅ローンを借り過ぎているか調べる方法

すでに住宅ローンを借りた後、生活は特に苦しくなくても、将来的なリスクを考えたいという場合に「借り過ぎ」を調べる方法を解説します。

3.1 シミュレーションでキャッシュフロー表を作る

キャッシュフロー表とは、家計における収入と支出合計を表化したものです。1年毎に図式化してあるのが特徴で、その年1年で「いくら使ったのか」また「いくら入ってきたのか」といった基本情報の他「お金がどれだけ残ったか」についても計算できます。

キャッシュフロー表は1年毎に図式化するため、たとえば「子供が大学に入学する年」や「家族で海外旅行する年」に応じて、未来の予測を立てられます。エクセルなどで作れる他、必要事項を入力してキャッシュフロー表を作るサイトもあります。

時間と手間こそ掛かりますが、自分自身でキャッシュフロー表を作ることも難しくありません。表にすれば見やすくなりますし、作る過程で家の出費をもう一度考えるきっかけにもなります。

3.2 条件をより組み込んで作ってもらうには

「条件が多くて、自分で作るのが難しい」場合や「プロの意見が欲しい」場合には、ファイナンシャルプランナーへの相談をおすすめします。有料にはなりますが、プロの目線でキャッシュフロー表を作ってくれるため、相談もしやすいのがポイントです。

金融商品などに関わらないファイナンシャルプランナーを探そう

ただし、ファイナンシャルプランナーならだれでも良いわけではありません。中には無料で請け負ってくれる人もいますが、特定の商品を販売することを目的に、キャッシュフロー表を作っている場合もあるからです。

純粋に住宅ローンの借り過ぎや将来のお金のことを知りたい場合は、できれば金融機関商品などを販売していない人に相談するのがおすすめです。上級資格であるCFP認定者を探すサイトの活用や、定期的に開催される無料相談会へ行ってみるのも良いでしょう。

・表化して検討
・未来の予測
・FPへ相談してみよう

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4. 住宅ローンを借り過ぎたと気が付いたら

いろいろと検討した結果「借り過ぎたかも」と気が付いたり、日々の生活で「住宅ローンの支払いが負担」と感じたら、どうすれば良いのでしょうか。

4.1 どのくらい負担か具体的に把握

まずは、具体的に数値化することが必要です。「このくらいなら大丈夫」や「すごく負担で貯金もできていない!」と、自分の感じたことそのままに思い込むと、本当は負担になっておらず、まだ対応できる範囲であっても、対応せずに終わる可能性があります。

「負担になっている」と思い込むことも、精神的なダメージとしてあなたを苦しめ続けることになります。住宅ローンは今後も健康に働くことを前提にお金を借りているのですから、それを自分で傷つける必要はありません。今を健康的に生きるためにも、必要なお金をちゃんと使えるように収入と支出を把握しましょう。

4.2 家計簿や生活費の見直しをしよう

1カ月分でも2カ月分でも、家計簿を実際につけてみましょう。もし比較できる以前の家計簿があれば、収入と出費がどう変動したせいで負担に感じているのかを調べてみましょう。

今の時期なら減らしても大丈夫な出費や、反対に今後も考えられる出費についても検討して、確実に今後負担になるリスクが高いようであれば対策を練る必要があります。反対に「この出費があったから負担に感じた」というものが分かれば、一時的な負担感である可能性も考えられます。

またいくら収入がアップしても、支出を増やし続けていたら住宅ローンの支払いが負担になるのは当然とも言えます。収入に見合った支出になるよう生活費を工夫したり、他の保険を見直したりしましょう

・負担を数値化
・思い込みに囚われない
・一時的と長期的

5. 住宅ローンを借り過ぎた場合の相談先

状況に応じて、相談先は異なります。上から「借りる前」と「借りた後」それぞれで見ておきましょう。

5.1 条件に合わせて購入プランを練るなら不動産コンサルタント

まだ住宅ローンは借りていない、という段階であれば、しっかりと相談やシミュレーションを重ねることが大切です。もうすでに購入したい物件がしっかり決まっているのであれば、不動産会社への相談が一番確実ですが「いろんなプランから借り過ぎないように相談に乗ってほしい」という場合は不動産コンサルタントがおすすめです。

不動産コンサルタントは、簡単に言えば客観的な立場から不動産購入への具体的なアドバイスを行う資格です。取得には宅建主任資格登録者など他の資格を持っていることや、5年以上の実務も必須となります。金融機関でのローンの選び方や、今後の購入時の契約書などを含め、最適な不動産購入プランを一緒に考えてくれます。

5.2 ライフプランも含めて相談するならファイナンシャルプランナー

すでに住宅ローンを借りていて「今後の生活はどうしよう」や「貯金ができない」といった悩みを抱えている場合は、ファイナンシャルプランナーがおすすめです。総合的な資金計画を立て、経済的な側面から住宅購入や資産運用などの相談に乗ってくれるためです。

ただファイナンシャルプランナーと一口に言っても様々で、日本国内での資格水準であるAFP資格と、世界24の国と地域で認められた世界水準のCFP資格があります。また技能検定も1~3級まで存在します。そして得意分野も家計管理や不動産、保険、相続と違うため、住宅ローンに関する実績の多いファイナンシャルプランナーを探ことも大切です。

また相談料に関しては、基本的には有料の人にお願いしましょう。有料であれば相手にも責任が発生し、より確実な対応をしてもらいやすくなります。自分の大切な住宅ローンの情報を話すのですから、きちんと秘密を守ってくれる相手を選びましょう。料金の目安は、相談1時間当たり5,000円前後であることが多いようです。

5.3 困っていたら借りている金融機関に相談を

もし「このままだと、どう頑張っても返済が滞ってしまう」という状況に陥っていたら、まずは住宅ローンを借りている金融機関に相談しましょう。理由に応じて、返済条件を変更してもらえます。これをリスケジュールといい、どこの銀行でも条件をクリアすれば受け付けてもらえます。

  • 会社の倒産による解雇
  • 受注減少による収入減
  • 給与やボーナスのカット

こうした条件がいくつか存在するため、当てはまるかどうかは銀行によって異なります。したがって、まずは相談することがとても大切なのです。もし直接相談するのが怖いといった場合には、全国銀行協会相談室があります。

これは、住宅ローンやカードローンでの返済に困った個人を対象とする相談室です。借入状況をヒアリングしたうえで、必要に応じて銀行側と電話を繋ぐなど、対応してもらえます。東京や大阪には来所相談室があるため、直接話を聞いてもらうことも可能です。

5.4 金利プランによっては借換えを検討

特に住宅ローン返済に困ってはいないけど、負担感は感じているというケースも多いかもしれません。もし住宅ローンの借り入れがかなり前で、金利が他の住宅ローンサービスより高い場合には、借換えも視野に入れましょう。

リスケジュールは確かに一時的には経済負担を軽くしてくれますが、長期的にみると総返済額が増えてしまう場合があります。もっとも、返済が滞るよりはリスケジュールを検討した方が、将来的にも円滑な返済が可能になるため、金融機関に相談することはとても大事なことです。

借換をすると金利が下がり、総合的に返済額が減る可能性があります。またサービスがより多いローンに借り換えるという方法もあります。この借換えについて相談したい場合は、自分で比較するほか、住宅ローンに強いファイナンシャルプランナーに相談するという方法が挙げられます。

・適切な相手へ相談
・滞る前に相談
・借換え対応も検討

6. 住宅ローンの返済は苦しくなる前に対応することが大切

基本的には、住宅ローンを借り過ぎないようにすることが最も大切です。しかし住宅ローンを借りた後で後悔する人が多いのも事実、会社の事情や個人的な理由から、返済が苦しくなるリスクは誰にでも存在します。

そうした不安な気持ちや悲しい気持ちを共感してもらうには、友人や親、ネットの掲示板、SNSは確かに気楽かもしれません。しかし状況は刻一刻と変わるからこそ、対応が確実な専門家を頼ることで負担が増えるのを防ぎやすくなります。

借り過ぎた、と感じたら、まずは今後の返済予定や出費、お金をしっかりかけるべき目標を見つめ直しましょう。家は逃げません。自分にとってベストな選択肢を選んでいきましょう。

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