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マンションの耐震とは | 耐震の基礎を知って安心して暮らそう

  • 更新日:2024年2月21日
マンションの耐震とは | 耐震の基礎を知って安心して暮らそう

地震大国といわれている「日本」。歴史をさかのぼっても周期的に大地震が発生しており、ここ数年でも震度5以上の地震が頻発しています。そんな状況のなか、マンションの購入や賃貸を検討している人で、建物の耐震について不安や疑問を抱いている人もいるのではないでしょうか。売り物件、賃貸物件のマンションを探すときに、「耐震」の基礎を知って、耐震性の高い物件を見分けがつくようになりましょう。

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マンションの耐震基準とは

マンションの耐震基準は、建築物が地震に対してどれだけ安全であるかを示す指標です。これには建物の構造や材料、設計などが含まれます。

日本は特に地震の頻発する地域のため、マンションを含む建物の耐震性が重要視されています。

すまリス
マンションを探す時に、耐震基準を満たしているか気になるよね…。

この章では、耐震基準の基礎知識について解説します。

耐震基準は「旧耐震基準」と「新耐震基準」の2つがある

耐震基準は法律によって定められており、震災があるたびによりよい形に改正されています。

旧耐震基準1981年以前深度5強レベルの揺れに耐えられる
新耐震基準1981年以降深度6~7レベルの揺れに耐えられる

耐震基準は1981年を境に分けられています。

改正前の基準は、一般的に「旧耐震基準」と呼ばれています。旧耐震基準は、1950年に定められた建築基準法によって定義されています。
そのため1981年(昭和56年)以前に建築された建物は、耐震性が不十分なものが多いです。

一方、改正後の基準は、一般的に「新耐震基準」と呼ばれています。新耐震基準は震度6~7レベルの大震災でも建物が倒壊しないことを基準としています。

1995年の阪神淡路大震災が発生した際には、この基準で建てられた建物の多くが倒壊しなかったそうです。

耐震基準を調べる方法

旧耐震基準の時に建てられたマンションが耐震基準を満たしているかどうかは、耐震診断を実施しなければわかりません。

診断では、柱や壁の断面積や、鉄筋、建物の保有水平耐力から耐震性が求められます。

「一般財団法人 日本耐震診断協会」や、「日本建築検査協会」など、耐震診断を行っている業者に依頼して、耐震基準を満たしているか確認します。

耐震等級とは

耐震等級とは、地震に起きた際にどれほどの揺れに耐えられるのか、建物の強さを1~3の値で表したものです。

等級は、数字が大きければ多い位ほど耐震性が高いと評価されています。

耐震等級特徴
耐震等級1深度6~7の地震で崩壊しないレベルの強度。

崩壊はしないが損傷を受ける可能性がある

耐震等級2耐震等級1の1.25倍の地震に耐えられる強度。

「長期優良住宅」として認定されるには、耐震等級2以上の強度が必要

耐震等級3耐震等級1の1.5倍のレベルの地震に耐えられる強度。

地震後に大きな余震が続いても耐えられる。

長期優良住宅とは

長期優良住宅とは、長期にわたり良い状態で住み続けられる住宅であると認定された住宅のことです。

これに認定されるためには、耐震性と合わせて以下9つの条件を国が定める基準で満たしている必要があります。

  • 劣化体制
  • 耐震性
  • 維持管理・更新の容易性
  • 可変性
  • バリアフリー性
  • 省エネルギー性
  • 居住環境
  • 住戸面積
  • 維持保全計画

耐震構造の種類

耐震には数種類の構造があるのをご存知でしょうか。マンションも含めた全ての建物に用いられる耐震構造には「耐震」、「制震」、「免震」があります。耐震構造について知っておきましょう。

マンションの耐震・免震・制震

参考:大阪電気通信大学

耐震構造

耐震構造は、地震などの揺れに対して強い素材や補強材を柱および壁面、梁などに使用することで建物全体の強度を構造上高くし、建物全体に対して発生する揺れのエネルギーに耐える工事手法のことをいいます。

建物全体の強度を強くすることで、大地震などの大きな揺れに対しても倒壊などの被害を避けれる構造となっており、建物の中に人がいても避難できるように作られています。

しかし、耐震では揺れの伝わりについては制震、免震にくらべて大きく、家具や家電などの転倒が起こりやすい構造です。

また、繰り返し発生する大きな揺れに対する強度は落ちていく構造です。

費用は基本建物本体に含まれることが多いです。

制震構造

制震構造は、地震などの揺れに対してその揺れを吸収する「振動軽減装置」を建物の内部構造に組み込むことにより、建物全体に対して発生する揺れのエネルギーを吸収する工事手法のことをいいます。

地震が発生した場合でも地震などの揺れに対するエネルギーを装置が吸収するため20~30%ほど軽減でき、建物全体に対する負担を少なくすることができます。

おもに高層ビルやタワーマンションなどの地震以外にも風などの揺れが激しくなる高層建物などに用いられることが多い構造です。

また、繰り返し発生する大きな揺れに対する強度は装置が壊れない限り落ちない構造です。費用は耐震構造に対して50万円ほど割高になります。

免震構造

免震構造は、地震などの揺れに対して直接建物に揺れを伝わらせない「免震装置」を建物と基礎地盤の間に組み込むことにより、建物全体に対して発生する揺れのエネルギーを直接建物に伝わらせず免れる工事手法のことをいいます。

地震が発生した場合でも揺れるのは免震装置経由となるため、非常に揺れが伝わりにくく、家具や家電などが転倒する可能性も減少し、建物全体に対する負担も40%~60%まで減少するため、負担を非常に少なくすることができる構造です。

しかし、定期メンテナンスなどの維持費も発生してしまいます。

また、繰り返し発生する大きな揺れに対する強度は装置が壊れない限り落ちない構造です。費用は耐震構造に対して200万~300万円ほど割高になります。

・耐震構造は3種類
・それぞれ耐震方法が違う
・耐震方法とコスト

耐震、免震、制震構造のマンション耐震性

耐震構造(耐震、免震、制震)のマンションだからと、安心していませんか。耐震構造ではないマンションよりは安心ですが、耐震には基準が設けられており、マンション自体の構造、建てられている土地(地盤)で耐震性は大きく変わってきます。耐震の基準やマンションの建築条件など耐震構造以外の要因について知っておきましょう。

建物構造と耐震性の関係

耐震性については、建物自体の構造、形状も大きく関わってきます。構造や形状でどのように耐震性に違いがあるのか知っておきましょう。

鉄筋コンクリート構造

鉄筋コンクリート構造(RC)は、圧縮する力に弱い鉄筋と圧縮する力に強いコンクリートを組み合わせることにより、相互補強をおこなうことで強度が高い構造となっています。RCはマンション設計でも最も多く用いられている構造で、コンクリートが多く使われるため、自由な形状の建物が作りやすいのも特徴です。

鉄骨構造

鉄骨構造(S)は、鉄で骨組みをした後にその骨組みに合わせて天井や床、壁などを構成していく構造です。Sは鉄骨を用いているため、建物強度が非常に高くなります。さらにRCとは違いコンクリートを使用しないため建物そのものが軽量であり、工期も短く済むのが特徴です。

鉄骨鉄筋コンクリート構造

鉄骨鉄筋コンクリート構造(SRC)は、RCとSの長所を合わせ持った構造です。RCとSの長所を取り入れているため、建物強度も非常に高いため、中高層のビルやマンションなどに多く用いられています。

箱型形状

マンションには一般的に箱型の形状のものが多く、安定性のある形状のため、耐震性においても最も優れている形状といわれています。

斜め形状

土地の都合上、高さ方向へ建物を伸ばすことができず、斜め方向へ伸ばしているマンションが増えています。これは、建築基準法上の道路斜線制限による、中高層建築物の一部を後退させなければならない場合に用いられ、「セットバック」などといわれています。セットバック形状で空間が多い場合は耐震性に注意が必要です。

四角形以外の形状

マンションを平面図として見たときに、コの字型、Tの字型の四角形以外の形状になっているマンションがあります。デザイン性ではよいかもしれませんが、四角形のブロックをつなぎ合わせている場合が多く、耐震性となると優れているとはいえません。

1階部分に壁が無い形状

ピロティや駐車場など、1階部分が柱のみで構築されており壁が無い状態で上階を支えている構造のマンションがあります。一定の耐震性を確保した設計になっている物件もあるようですが、耐震性に優れているとはいえません。

新耐震基準を満たした物件でも、阪神淡路大震災、熊本地震のときには1階部分が柱のみの建物の倒壊が多く、被害が大きくなったようです。しかし、逆に東日本大震災のように津波の影響が大きい災害の場合は、水の通り道となり、建物への水害による衝撃が穏和されることにより、崩壊がほとんどなかったようです。

耐震性と地盤

耐震について、建物の構造、形状を中心に見てきましたが、地盤の強さも重要となります。マンションの構造、間取り、形状などに目線がいってしまい、見落としがちなのが地盤です。建物の耐震性がどんなに強くても地盤が弱ければ意味がありません。

地盤についての判断は固さで決まります。地盤が固ければ地震の揺れを軽減できますが、地盤が柔らかければ地震の揺れを増幅させてしまいます。地盤が悪い(柔らかい)と、耐震性においては優れているとはいえません。

また、「液状化現象」という単語をよく聞くと思います。液状化とは、地盤の土が砂質土のため、地震の揺れにより、砂と砂の結合度が弱くなり隙間ができるため、その隙間に地下水などが混じり合い泥水化することです。

砂質土は、建物を支える能力を備えており通常時では十分に地盤として使えるのですが、地震などによる揺れに弱く、砂質土であることが多い水辺や埋立地では液状化しやすくなります。

・耐震基準の違いに注意
・構造と形状も影響あり
・地盤は耐震の基礎
みんなの不動産売却体験談

群馬県吾妻郡嬬恋村 / 30代

査定価格3,200万円売却価格3,200万円

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賃貸マンションは耐震性に気を使い探そう

マンションの購入ではなく、賃貸を検討している人はインターネットや不動産屋で探すことになると思いますが、賃貸でも住むことに変わりはありません。耐震性についてチェックする項目を知っておきましょう。

適用されている耐震基準の確認

賃貸マンションということは、すでに建築されているマンションということになります。築年数から逆算して完成年数により耐震基準が新耐震基準なのか、旧耐震基準なのか、しっかりチェックしましょう。微妙な完成年数のときは不動産屋の担当者に聞いてみましょう。

耐震構造、形状の確認

賃貸マンションを探しているときは間取りや、一部外観写真が掲載されているためそちらに目がいってしまいます。どのような構造で施工されているのか、上空からみたとき(平面図)のマンション全体の形状も確認するようにしましょう。また、1階部分が駐車場などの空間になっていないか、実際に物件を見に行くようにしましょう。

地盤地質の確認

賃貸マンションの物件が建立している地盤については、不動産屋でも解らない場合がほとんどです。担当者に聞いてみて解らないようであれば、インターネットの地盤情報を参考にマンションの所在地域を調べるようにしましょう。

築年数の確認

築年数によりマンションの完成時期が判るため、耐震基準が新耐震基準と旧耐震基準のどちらに該当するのか注意しましょう。賃貸マンションは古い物件が多く耐震基準を満たしていても劣化により耐震性が低くなっている場合がありますので、必ず物件を見に行きましょう。

また、まれにではありますが、耐震補強工事を実施している場合もありますので、詳しくは不動産屋の担当者に聞いてみましょう。

・耐震基準の確認
・構造、形状、地盤にも注意
・築年数で耐震基準が違う

耐震性に十分注意して、安心できるマンションで暮らそう

マンションの購入、賃貸、どちらにしても選んだマンションに住むことに変わりはありません。地震が多い日本では、いつ大地震が住まいの地域で発生するかわかりませんので、耐震性についても十分注意したうえでマンションを選び、個人でできる暮らしの安心感を保障していきましょう。

しかし、耐震性があるからといっても、建物そのものの耐震性が強いだけですので、個人の住居内での地震対策(家具の転倒防止、避難経路の確保)は必ずするようにしましょう。建物は倒壊しなくても対策をしていなければ、家具や家電が転倒してくる可能性はあります。

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