所有しているマンションが老朽化して、売却できるのか心配という人は、老朽化したマンションの問題をクリアにして、対策する必要があります。
もちろん、新築マンションよりもさまざまなデメリットがあることは事実ですが、高値での売却が不可能とは言えません。
この記事では、老朽化したマンションは売れるのか、どのような問題があるのかについて取り上げていきます。
併せて、問題を解決するためにはどうすれ良いのか、高値で売買するコツなども紹介します。
マンションの老朽化を恐れずに、賢く売却できるようになりましょう。
マンションの老朽化は売れにくくなる
まず大前提として、老朽化が進んだマンションは、通常のマンションと比較すると、売却することは難しいです。
老朽化は、治安の悪化や設備の劣化につながり、魅力的な物件に感じる人は減少します。買主も、わざわざ入居率が低そうなマンションを入手しようとは思いません。
しかしながら、買主がまったく見つからないわけではありません。老朽化したマンションに手を入れるだけでなく、買い手を見極めることも必要です。
「売れにくくなる」ということをまったく認識しなければ、長期間手放せないリスクも発生するでしょう。
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マンションの老朽化で問題になること
老朽化の進むマンションで問題に挙げられることは、ひび割れや設備不良です。
また、資産価値、地震発生時の安全性、空室リスクなども無視できないもの。
こうしたマンションの老朽化で、問題になることを取り上げていきます。
問題点を明らかにして、どうすればマンションを賢く売却できるのか検討しましょう。
ひび割れや設備不良
老朽化が進んでしまうと、マンションのコンクリートのひび割れが起きます。
ひび割れは、雨漏りにつながるだけでなく、さらに建物の劣化を進行させてしまいます。
また、マンションの老朽化は、配管に詰まりなどが生じて排水にも影響を与えてしまうでしょう。
資産価値の下落が進む
マンションは、築年数が経つごとに資産価値を落としていくものです。
場所によっては、マンション坪単価が10年程度で、3分の2になってしまうこともあります。
エリアによって差はありますが、新築時が最も資産価値が高く、しっかりと管理や維持がされていない老朽化の進んでいるマンションは徐々に資産価値を減らすことになります。
地震発生時の安全性が問題視される
1981年に耐震基準の法律が変更されたため、マンションによっては、耐震性に優れていない可能性があります。
法律 | 内容 |
---|---|
旧耐震基準 | 震度5弱まで |
新耐震基準 | 震度6〜7まで |
新耐震基準に則っていない老朽化したマンションは、地震発生時に不安がつきものです。
いつ建てられたのか明確に把握していない人は、耐震診断をおすすめします。
空室リスクも避けられない
老朽化したマンションは、安全性に優れていない可能性があり、魅力的な物件に感じられないからこそ、空き室リスクは避けられません。
また、空き室が3割を超えてしまった場合、管理費用などが足りずに、ますますマンションの劣化が進んでしまいます。
マンション所有者は、所有している権利を放棄することは不可であり、維持するためには、管理費用などを払い続けなければなりません。
そして、そんなマンションを購入希望する人は減っていく一方です。
諸費用が高くなる
マンションには修繕費や管理費が必要であり、これらは築年数によって高くなることが一般的です。
とくに、老朽化している場合、大規模改修の修繕費用が足りなくなってしまったり、修繕する計画に問題があったりする可能性もあるでしょう。
・耐震性や空き室リスク
・諸費用が高くなることも
問題を解決するためにはどうすれば良いのか
マンションが老朽化することで、さまざまな問題が発生してしまいますが、どのように解決すれば良いのでしょうか。
もっともシンプルな解決方法は、建物の取り壊しや建て替えることです。
これらを実行するためには、住んでいる日人の合意を得る必要があります。
合意のうえで取り壊し可能
老朽化したマンションも問題を抱えたくない場合、建物の取り壊しを行い、その土地を売ってしまうという手段があります。
しかしながら、この方法を採用するためには、マンションに住んでいる人の8割以上が、合意しなければ実現できません。
土地を売却したお金は、取り壊しに必要な解体費などを引いて、住んでいた人に分配も可能です。
マンション自体にそれほど価値がないケースでも、人気のある立地によっては、土地を高値で売却することができるでしょう。
建て替えという手段も
取り壊しではなく、建て替えでマンションを新しくすることも可能です。
この手段であっても、マンションに住んでいる人から、8割以上の合意がなければ実行不可です。
そして建て替えの費用は、住民による修繕積立金を元にしますが、不足することが多く、さらに費用を求められることになります。
だからこそ、なかなか建て替えできない時期も続きましたが、法改正によって敷地と床面積の割合に余剰があれば、そこを売却した利益を、建て替えに充当することが可能になりました。
その場合、ほとんど無料で建て替えることも夢ではありません。
マンションの状態を回復させる修繕を
取り壊しも建て替えもできそうにない場合は、大規模な修繕を行うしかありません。
そもそも大規模修繕は、マンションの場合、約10年に一度は実地することが基本です。
ひび割れ補強、設備のリニューアル、耐震補強、外壁塗装の塗り替えなど、さまざまな部分を修繕・補強することで、マンションの老朽化によるトラブルを未然に防げるでしょう。
しかし、マンションに住んでいる人が少なければ、この修繕に充てられる費用も減ってしまうので注意が必要です。
・ゼロ円での建て替えも
・大規模修繕で元通りに
老朽化したマンションを高値で売買するコツ
老朽化したマンションを、できるだけ高い値段で売るためには、いくつか方法があります。
まずは、ハウスクリーニング業者に依頼して徹底的に部屋を清潔にすることです。
それから、内覧に備えて部屋の修繕も対応しておきましょう。
また、売却するためには不動産業者の力も必要なので、不動産会社選びもポイントです。
この章では、こうした老朽化したマンションを高値で売買するコツについて解説します。
プロにクリーニングを依頼する
汚いマンションと清潔な物件では、どちらを魅力的に感じるでしょうか。
もちろん、多くの人は後者の不動産を入手したいと考えます。
しかし、自身でクリーニングしても限界があり、特に水回りなどは汚れやすく、徹底した掃除が必要です。
クリーニングは、その道のプロフェッショナルに依頼することをおすすめします。
ハウスクリーニング業者の選び方のコツは、ネットで情報を収集する際、自社ホームページを持っているか否かが重要です。
ホームページのない業者は、プロとは呼べないほどのスキルしかないこともあります。
また、料金体系も要チェックです。明確に料金が記載されていない場合は、あとで追加料金が発生することも考えられます。
業者によって、長けている分野とそうではない分野を持っているものなので、事前にチェックしておきましょう。
基本は一つの業者だけではなく、複数の会社を調べ、どの業者が高品質かつ安値であるのかを見極めるようにしてください。
また、事前に見積もりをもらうことで、どれぐらい費用が掛かるのかわかります。
内覧前に部屋の修繕も対応する
ハウスクリーニングにもつながる話ですが、清潔かつ印象が良いマンションは、内覧時に高い評価を得て、高い値段で売却できる可能性が高まります。
そのため、徹底した掃除だけではなく、部屋の修繕にも対応しておきましょう。
ガラスが割れている、壁が剥がれている、ドアの取っ手が破損している、床に傷があるなどのマイナスポイントは、事前にリフォームすることをおすすめします。
細かいところも丁寧に修繕しておくことは、高値での売却につながるものです。
リフォームする際の注意点は、大きく部屋の中を変えないことです。
人には好みがあるので、趣味に合わなければ、どんなに立地的に気に入ったとしても、購入しないことが考えられます。
傷や破損を修繕するリフォームであれば、対応しておくべきでしょう。
不動産業者選びも重要
マンションに限らず不動産を売却する際には、不動産会社に依頼することが一般的です。
そのため、高値でマンションを売るためには、不動産会社選びが非常に重要です。
不動産会社選びのコツはさまざまありますが、老朽化したマンションであれば、そこでの売買の実績が豊富にある会社を選びましょう。
また、すべての不動産会社が、あらゆる分野のノウハウを持っているとは限りません。戸建てが得意な業者もあれば、地方での販売力に優れている会社もあります。
そして、担当者が売買に関与することになるため、その人の仕事ぶりや実力も、併せてチェックしておきましょう。
一括査定サイトを活かす
業者選びには、一括査定サイトを利用することで、スムーズに選定が進みます。1つの会社だけに査定依頼しても、その金額が適正価格なのかわかりません。一括査定サイトであれば、複数業者に査定依頼でき、金額を比較することができます。
また、査定を対応した業者の特徴などを、チェックできるサイトもあるので、どのような実績があるのかを、必ず確認しましょう。そして、担当者とコミュニケーションする際は、査定額の根拠を聞いてみてください。納得できるような答えがなければ、わざと高い査定額を出して、あとで金額を下げる方法を使う業者かもしれません。
他にも、悪徳企業に騙されないように、宅地建物取引業の免許番号をチェックすることや、1社のみと契約する「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」、または特別な決まりのない「一般媒介契約」といった、媒介契約の種類選びも重要です。
基本的には、売りにくい老朽化したマンションだからこそ、一つずつの対応を疎かにできません。売却ではなく、不動産会社の買取で価格を下げたくない人は、不動産の知識を深めておきましょう。
・部屋内のリフォームは重要
・実績のある業者に依頼する
マンションの老朽化を恐れず賢く売却を
老朽化が進んでしまったマンションは、非常に売りにくいですが、都心エリアにある不動産は売れやすいです。また、高齢者が購入するケースもありますし、個人に売るのではなく、不動産会社が買い取ってくれる方法もあります。買い取りであれば、短期間で手放すことができて手数料いらずですが、高値で売ることは難しいというデメリットがあります。
マンションの老朽化は、ひび割れによる雨漏り、資産価値の下落、耐震性への不安、空室リスクなど、さまざまな問題が発生してしまうもの。こうした問題を解決するためには、取り壊しや建て替えという手段があります。もちろん、大規模修繕で補強することも無視できません。
老朽化したマンションを高値で売るためには、プロにクリーニングを依頼することや、リフォームすることが大切です。さらに、業者選びにも手を抜かないようにしましょう。マンションの価値を上げるようにすれば、高値売却も夢ではありません。