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住宅ローンを借り過ぎた場合の対策|絶対にそのままにしてはいけない

  • 更新日:2024年2月21日
住宅ローンを借り過ぎた場合の対策|絶対にそのままにしてはいけない

住宅ローンの支払いが辛く感じているのであれば、もしかすると住宅ローンを借り過ぎている可能性があります。そのままギリギリの状態で支払いを続けてしまうと、将来的に様々な理由で返済に困ることは否めません。そして既に支払いが困難な状況なのであれば、早めに対策を打つ必要があります。

もし住宅ローンの返済で少しでも悩んでいるのであれば、まずどういった対策を打てば良いのか、また、そのままの状況を放っておくとどうなってしまうのかをぜひ知ってください。そしてそれを踏まえて、基本的な知識や適切な借入計画についても理解していきましょう。

住宅ローンを借り過ぎた場合にまず行うべき対策

住宅ローンの支払いが苦しい場合、年収に見合った返済額ではない可能性が考えられます。そのためまずは借入額が適正だったかどうかを見直してみましょう。もし借り過ぎていたのであれば、専門家に相談して住宅ローンの借り換えなども念頭に入れた返済計画の見直しをする必要があります。

住宅ローンを借り過ぎた場合、行うべき対策は以下の通りです。

  • 借入額が適正か確認する
  • 住宅ローンを借り換える
  • 住宅ローンの返済期間を延ばす
  • 住宅の売却を検討する
  • リースバックする
  • 賃貸に住み替える
  • 専門家に相談する

借入額が適正か確認する

住宅ローンは一般的に年収の8倍は借入可能だと言われていますが、満額借りてしまうとそれに対する利子も増え、返済する総額が高くなってしまいます。そのため基本的には年収の4~5倍を目安にしてください。

マイホームを購入するのであれば、2,500~3,000万円前後の新築物件が一般的なので、この場合は年収が600~700万円は必要だと考えてください。

ほとんどの場合は30年未満でローンを組み、35年のローンを組む人は1割程度で少数派だと考えてください。

すまリス
平均的な借入期間は25年、ボーナスの繰り上げ返済で15年程度で完済する人が多いよ

次に毎月の返済金額ですが、地域や年齢によって相場に差があります。

地方では物件価格が安いという点もありますし、年齢によって収入は一般的に異なるので、このあたりは当然かもしれません。

ただ平均的には毎月9万円前後の支払いとなり、10万円を超えるようなケースはあまりないと考えたほうが良いでしょう。

最後に返済期間ですが、住宅ローンは最長で35年間での返済が可能です。

これらを踏まえて、まずあなたが購入した物件価格に対して、年収は適切な額でしょうか。

そして毎月の返済額と返済期間に無理がないかをぜひ確認してください。

もしいずれかが適切でないのであれば、返済計画の見直しをおすすめします。

住宅ローンを借り換える

住宅ローン借り換えは、当然ですが返済額を減らす目的で行います。

住宅ローンは5000種類以上もあると言われており、各金融機関で金利や手数料も様々です。

特に、不動産会社が勧められてローンを利用している場合、別のローンに借り換ることで金利を安くできるかもしれません。

特に金利が安くなるのであれば、毎月の支払いの負担が減るので、大きなメリットになるでしょう。

ただし、借り換えには繰上返済手数料として最大で4万円程度、直前返済日以降から繰上返済日までの経過利息といった費用がかかることも考慮してください。

【住宅ローンの借り換えランキング】審査基準や金利タイプをチェック

住宅ローンの返済期間を延ばす

住宅ローンの支払いは、返済期間を延ばすことができます。

住宅ローンの返済期間を延ばすことで、毎月の支払額が減少します。

しかし、支払い期間を延長すると、金利負担額は増えるので注意しましょう。

また、退職後まで住宅ローンの返済が続いてしまうと、収入の変化でローンの完済が困難になることも考えられます。

住宅の売却も検討する

住宅ローンの返済が難しいのであれば、住宅の売却も検討してみてください。

築年数が5年以内の築浅物件から10年以内のものであれば、比較的簡単に買い手は見つかります。

築0~5年を100とした戸建て売却相場の価格推移

ただし築年数が古い場合は、高値での売却は期待できません。

そのため解体して更地で売却するか、業者に買い取ってもらうことも考える必要があるでしょう。

なお買取の場合、買取価格は時価の6~7割程度になるので、できれば築年数が浅いうちに一般の買主に売却すべきです。

ローンを借りすぎたと感じたまま、家をそのまま所持しているといずれ返済できなくなるだけでなく、家の価値も落ちて買い手が見つからない”負”動産になるかもしれません。

築年数が浅い物件をお持ちの方は売却も積極的に検討してみてもいいでしょう。

賃貸に住み替える

住宅ローンという大きな借金に不安がある方は、賃貸に住み替えるのもお勧めです。

現在の住宅ローン支払額よりも安い家賃に住むことで住宅にかかる固定費を軽減することができます。

さらに賃貸であれば、借金を負うことがなくなるのもメリットです。

リースバックをする

住宅ローンの返済が苦しくても、今の家に住み続けたい…という方にはリースバックという方法も考えられます。

リースバックとは、住宅を不動産会社などの第三者に売却し、その物件を賃貸として住み続ける方法です。リースバックとは

リースバックは、売却によりまとまった資金が調達できますし、所有者が変わることで固定資産税や維持費の支払いが不要人なることがメリットです。

専門家に相談する

住宅ローンの借り換えや住宅の売却を検討するにしても、まずは専門家に相談してから必ず決めてください。

リナビス
専門家って誰に相談すればいいの?

まずは、融資元の金融機関に相談すると、返済計画の見直しを提案してくれることがあります。

また、金融、税制、不動産、住宅ローン、保険、教育資金、年金制度など幅広い知識を持った資金計画を立てるプロであるファイナンシャルプランナー住宅ローンアドバイザーを頼ってみることをおすすめします。

住宅の売却を検討しているなら、任意売却専門会社に相談してみるのも良いでしょう。

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借り過ぎた住宅ローンを支払い続けると将来的に困る

現在は低金利による金融機関同士の競争もあるため、物件価格の全額を借入可能なところもあります。

しかし、頭金も用意せず、全額借りてしまっては将来的に様々な理由で返済に苦しむことになるでしょう。では実際に住宅ローンを借り過ぎることで、どのように返済が苦しくなるのかを見ていきましょう。

  • ブラックリストに登録される
  • 将来的に返済額が増える
  • 将来的に収入が減る
  • 金融規制によって低価格の売却になる
  • 家を競売にかけられる

ブラックリストに登録される

住宅ローンの支払いができず、返済を滞納してしまうと、金融機関によりブラックリストに登録されてしまいます。

ブラックリストとは?
金融機関の信用情報に事故情報が登録されている状態のこと
ブラックリストに登録されてしまうと、以下のようなデメリットがあります。
  • クレジットカードが使えなくなる
  • 新たにローンが組めなくなる
  • 引っ越しの審査にと売らない可能性がある
  • 家族や友人の保証人になれなくなる

1度ブラックリストに登録されると、最大7年間ローン商品の購入できなくなります。

ブラックリストに登録されると、デメリットしかないのでこのような状況に陥ってしまうことは避けましょう。

将来的に返済額が増える

現在は金融緩和による低金利が続いていますが、いつ金融規制がかかって高金利になるか分かりません。

返済途中で定期的に金利が見直される変動金利タイプのローンを利用している場合、基本的には半年後ごとに金利の見直しが行われるので、将来的に返済額が想定していた価格よりも大きくなる可能性があります。

将来的に収入が減る可能性

住宅ローン返済の相談には、リーマンショックによる景気低迷で給料が下がったり、失業してしまって支払いが難しくなったというものが過去にあったようです。

つまり将来的に収入が下がる可能性があることや、事故や病気などで一時的に収入を得られなくなる可能性についても考慮しておかなければいけません。

住宅ローンを多く借りた場合、必然的に長期的な返済計画になってしまうので、当初考えていたようにはいかないことも起こってしまうのです。

金融規制によって低価格の売却になる

住宅ローンの返済が難しくなったので、住宅の売却を検討したとしましょう。

しかし、金融規制によって金利が上がった場合、ローンの審査が通りづらくなるので、住宅購入希望者は低額のローンを利用せざるをえません。

ただ高金利によって支払いがローン支払いが困難なので、住宅を売却したい人は増えます。すると価格競争が起こって、住宅価格の相場は急落することになるでしょう。つまり高値での売却は期待できなくなるということです。

返済を滞納したら家を競売にかけられる

既にローンを借りすぎたと感じている場合、将来的にローンを支払えない時期が来てもおかしくはありません。

ローンを滞納した場合、最初の2~3カ月は督促状が届く程度ですが、それでも滞納を続けると直接電話で支払催促され、支払いが無い場合はローン残債額、利息、遅延損害金の一括返済を求める内容の催告書が届くようになります。

それでも返済が滞ると、自宅は強制的に競売にかけられ売却金がローンの返済費用として徴収されます。また、競売で自宅を売ってしまうと相場より安い価格でしか売れず、多くの場合ローンを完済できません。

もちろん、支払えていないローンの完済義務は残るため、完済するまでローンの返済は続きます。

住宅ローンを借りすぎたと後悔して、返済を放棄してもいいことは何一つありません。返済に困ったらローンを借りた金融機関へ、住宅を少しでも高く売って返済費用に充てたい方は不動産会社へ相談しましょう。

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住宅ローンを借り過ぎた場合は一人で悩まないことが重要

住宅ローンの支払いが辛く感じているのであれば、決して一人で抱え込んではいけません。返済が難しいのであれば、ローンの借り換えを行ったり、家の売却を検討するといった方法もあります。そのためには思い切って専門家に相談してしまいましょう。返済が困難であることを誰かに相談することは、勇気がいることかもしれません。しかし資金計画のプロであるファイナンシャルプランナーや住宅ローンアドバイザーという職業は、相談してもらわなければ成り立たないのです。

もし住宅ローンの返済がなんとか可能だったとしても、早めに相談をすることで将来の心配や負担を軽減する手段を一緒になって考えてくれます。逆に返済が難しくなればなるほど、打てる手段は限られてくることは否めません。そのためにも早めの相談をどうか心掛けてください。

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