住宅ローンと貯金は両立できないのか|ライフプランの考え方

「住宅ローンを借りてから貯金が増えない」「住宅ローン返済で貯金ができない」という人も少なくありません。将来のことを考えると、できれば住宅ローンと貯金は両立していきたいところです。しかし住宅ローンを返済しつつ、貯金は可能なことなのでしょうか。

住宅ローンと貯金を比べたときに優先すべきはどちらか、最低限確保しておきたい貯金、貯金と住宅ローン返済を両立するための工夫について解説します。

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貯金と住宅ローン優先すべきはどちらか

そもそも、住宅ローンと貯金、両立は可能なのでしょうか。基本的な考え方を、しっかりと考えて行きましょう。

基本は住宅ローン返済を優先しよう

基本的には、住宅ローン返済が優先となります。住宅ローン返済が滞ってしまうと、まず1カ月後には延滞金と利息の入金をせかす手紙が金融機関側から届きます。住宅ローンは、言い方を変えれば家を買うための借金です。支払いが滞ると、金融機関側は貸した額を返済してもらうために動きます。

延滞金の入金がなく、金融機関の規定回数を超えて滞納してしまうと、クレジットカード会社の方に代位弁済が行われ、住宅ローンを毎月分割して支払うことができなくなります。するとクレジットカード会社側からはブラックリスト登録、家は競売にかけられ手放すことにもなりかねません。

代位弁済とは

金融機関側が融資をした人(債務者)が返済を行えなくなった場合、保証人が債務者に代わって返済を行います。しかし、中には保証人の代わりに保証会社をつけることも多く、そうなると保証会社が代わりに一括返済し、その額は債務者へ請求されます。すると使用していたローンは毎月分割しての支払いはできなくなり、一括返済するしかなくなります。

貯蓄範囲は「手取り」と「銀行」から考える

貯蓄を検討するとき、額面通りの金額で考えていませんか。実際に手元に入ってくる「手取り」は、社会保険料などが天引きされており、かなり変わってきます。今後、少子高齢化社会がますます進めば、給与自体は上がっても手取りが減る可能性は十分考えられます。

そのため、貯蓄範囲自体を考えるとき、手取りから考えることはとても大切です。今後の社会保険料等の天引き額の変動にも注目しておきましょう。また定期預金を行う場合は、より金利の良い金融機関に変えておくことも視野に入れましょう。

定期預金の金利も違う

たとえば2018年12月現時点で、100万円未満の預金の場合、SBJ銀行の定期預金は1年経過すると0.3%、一方で楽天銀行は1年で0.13%です。50万円を預けた場合、税金を無視すると前者は1,500円、後者は650円の利息がもらえます。少しでも高い金利の金融機関を利用することは、貯金を確実に貯めていきたい人にとって無視できないと言えるでしょう。

貯蓄の相談をするなら独立系ファイナンシャルプランナーへ

ライフプランを見直すことにあたって、専門家の意見を聞きたいと考える人も多いでしょう。そんな時に候補に上がるのが、ファイナンシャルプランナー(FP)です。しかしお世話になっている銀行や、不動産業者経由で紹介してもらうと、特定の商品を勧められてしまい結果として本当に家計にとってためになる相談になるか分かりません。

相談料がかかるとしても、純粋に相談に乗ってくれる独立系のファイナンシャルプランナーに相談することをおすすめします。可能であれば、金融機関に所属していないファイナンシャルプランナーが良いでしょう。

・住宅ローン返済優先
・貯金する銀行を選ぶ
・必要があれば独立FPへ

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両立のためにライフプランを見直そう

両立のためにかかせないのが、ライフプランを見直すことです。ローン返済は基本的に貯蓄を行うことも視野に入れて、余裕を持たせた返済を計画します。しかし「返せるだろう」「大丈夫だろう」と安易に決めてしまったのであれば、今ある条件でライフプランを見直す必要があります。

収入を増やして負担を減らす

まず一番簡単なのが、収入を増やすことです。夫婦共働きも珍しくないため、可能であればパートなどで収入を増やすことを考えてみましょう。また家の外で働く方法以外にも、在宅ワークで収入を増やしたり、最低限の貯蓄確保ができているのなら小額投資を始めたり、収入を増やしていきましょう。

しかし副業禁止の企業もあるため、収入を増やせる余裕がある方が収入を増やし、定期的に収入がある方ができるだけ仕事が安定し続けられるように努力することが現実的な場合もあります。住宅ローン返済を滞りなく行いつつ、貯金をするためにはパートナー間の協力が欠かせないのです。

生活習慣を見直して節約する

たとえば外食が多かったり、携帯料金プランが高すぎたり、ちょっとした工夫で節約できることはたくさんあります。家に帰ってからスマートフォンを使うことがほとんどであれば、外出時は通信を行わないようにし、より料金の安いプランに変えるのも1つの方法です。

もうすでに切り詰めて節約している、ということであれば、生活習慣の見直しよりも繰り上げ返済や住宅ローン控除の利用、収入の増額、保険の見直しなど、額が大きくて毎月出ていくものから見直しを行いましょう。そしてできる限り、現状維持ができることを考えましょう。

現段階の貯金が続くと、今後いくら貯蓄が貯まるかまず考えてみましょう。そのうえで今後子供が進学したらいくら貯金が必要で、その貯金を差し引いていくら残るのか、具体的な額で書き出してみましょう。そのうえで、まるで貯蓄が貯まらないということであれば、ファイナンシャルプランナーなど専門家に相談することも必要です。

繰り上げ返済と住宅ローン控除を考える

住宅ローン控除は、最大で10年間続きます。年末時点での住宅ローン残高の1%が所得税や住民税から、控除限度額以下ではあるものの、確定申告をすることで戻ってきます。したがって、10年間は住宅ローン控除を最大限に受けるためにも繰り上げ返済をせず、貯金と返済に注力することも1つの方法です。

繰り上げ返済の大きなメリットは、支払う年数が減るため利息が減り、総支払額が減らせるということです。しかし、住宅ローン控除を10年間受けた方がメリットが大きい人もいれば、すぐにでも繰り上げ返済を進めた方が良い場合もあります。

判断するには個々で状況が大きく異なるため、試算が欠かせません。まず住宅ローン控除を10年間毎年受けた場合の控除額と、可能な限り早く繰り上げ返済をした場合の利息減額を比較します。そのうえで、控除額の方が上回る様であれば、10年は繰り上げ返済をせずに貯蓄を続けることを選択するなど、メリットをしっかり確認しましょう。

繰り上げ返済をする目的で貯金をする

繰り上げ返済を考えるなら「なん年間でいくら貯めてなん年目には完済する」と計画的に貯金をすることがとても大切です。これをあやふやにすると、折角繰り上げ返済目的で貯金したのに、学費などに流用することになりかねません。

現在のローン残高-繰上返済貯金額=貯金したい金額÷残り年数=1年あたりの貯金額

ここまでは最低限算出して、1か月あたりの貯金計画を立てましょう。

むやみに生活費を削らない

ただし気をつけたいのは、実際に貯金として貯めているお金だけが貯蓄というわけではないということです。

貯蓄目的で加入した終身保険や、医療特約付きの養老保険なども立派な貯金です。それらを貯金とみなさず、定期預金や普通預金だけが貯蓄だと思ってむやみに生活費を削ると、反対に医師にかかるリスクが増える可能性や、精神的な負担が増加する可能性が跳ね上がります。

住宅ローンは、どうしても精神的な負担になりがちです。その状態で生活を締め付け続けると、最終的に自分の健康を損なってしまいます。少しでも長く健康で過ごすことが、何よりの貯蓄でもあるのです。そのためには、生活費を維持するために貯蓄を一時的に抑えることも必要になるでしょう。

・収入を増やす
・まずは現状維持
・生活費を維持しよう

両立のために借りた当時と今の金利を見直そう

もしも10年単位で前に借りた住宅ローンであれば、現在の低金利の住宅ローンに借り換えることで、最終的な支払額をより下げられる可能性があります。

繰り上げ返済より借り換えが有効な場合も

繰り上げ返済も住宅ローンの借り換えも、総返済額を減らすという目的があります。個々の状況で異なるため一概には言えませんが、金利が高かったときに借りてそのまま返済し続けているという人は、住宅ローンの借り換えによって最終的な支払額を下げつつ、毎月の支払額も減らせる可能性があります。

繰り上げ返済住宅ローンの借り換え
メリット
  • 総返済額が小さくなる
  • 支払い期間が短くなる
  • 精神的な負担が小さくなる
  • 総返済額が小さくなる
  • 繰り上げ返済しやすくなる
  • 1か月あたりの返済額が小さくなる
デメリット
  • 繰り上げ返済手数料がかかる
  • 生活費の圧迫
  • 低金利の住宅ローンだと効果が小さい場合がある
  • 諸費用が掛かる
  • 手続きと手間と時間
  • 金利タイプを変えるリスク

たとえ小額であっても、繰り上げ返済による総支払額の減少と、住宅ローン借り換えによる総支払額の減少は、双方比較することが大切です。どちらが自分にとっては有効なのか、実現可能なのはどちらなのか、具体的に考えましょう。

・借換と繰上を比較
・減少効果を比較
・実現可能か検討

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なんのために貯蓄をするのか見直そう

確かに貯金額は、多ければ多いほど安心感につながります。しかし、目的のない貯金額を決めていると、毎日の生活を圧迫することになりかねません。「なぜあなたは貯金をするのか」を見直しませんか。

最低限の貯蓄確保を目標にする

例えば、1年間病気をしてしまったとして、再スタートを切るまでいくらかかるでしょうか。収入の道が途絶えたとしても、もう1度健康を取り戻し日々を生きるためには、1か月あたり20万円は必要と仮定して、300万円の貯蓄があると安心です。

もしこの貯蓄に届いていないのであれば、最低限の貯蓄確保をまず目標として、普通預金と定期預金を進めていきましょう。どちらもすぐに引き出せるため、万が一の場合に備えるのにはぴったりです。子供がいるのであれば、それも含めて貯蓄を増やしておくとより良いでしょう。

また最低限の貯蓄確保ができているのであれば、今の段階は住宅ローン返済に注力するというのも1つの方法です。繰り上げ返済を活用して退職後まで住宅ローン返済が続かないように、返済のための貯金を行うのも良いでしょう。

今後一番お金がかかるだろう費用を目的にする

老後貯金の他、学費のための貯金、車のための貯金、いざというときのための貯金など理由は様々です。しかしあれもこれもと貯金することで日々の家計を圧迫している場合は、まず今後一番お金がかかるであろうことを目標に貯金をすすめましょう。

状況によっても異なりますが、子供がいる場合は住宅ローンの次に教育費を優先的に貯蓄しましょう。中でも最もお金がかかるのは、高校から大学の学費と生活費です。日本政策金融公庫が平成30年2月14日に発表した「教育費負担の実態調査結果」によると、高校入学から大学卒業までに必要な入学と在学費用は935.3万円です。

たとえば子供1人当たり月に1万円貯めると、18歳までに216万円貯金できます。高校の在学費用だけに限って考えると、高校は1年間で69.5万円、高専・専修・各種学校が133.2万円となっています。児童手当をくわえると400万円を超えるため、さらに貯金をどう増やすか、今ある貯蓄を活用できるか、合わせて考えていくと、現時点でできる貯蓄額が見えてきます。

児童手当とは

中学校3年生終了前までの間にある児童を養育している方に対し、毎月一定額が支払われる制度です。支払額は、下記の表の通りです。ただし支払には所得制限基準額があり、基準額を上回る様であれば毎月5,000円までとなります。

第1子第2子第3子以降
3歳未満の児童15,000円15,000円15,000円
3歳以上の児童及び小学生10,000円10,000円15,000円
(第1子が中学3年生以上になった場合も含む)
中学生10,000円10,000円10,000円

なお、最初から学費において奨学金制度を充てにすることは避けましょう。返済するのはあなたではなく、将来の子供自身です。子供に勝手に借金を背負わせて良いのか、将来的に自分が支払うことに本当に子供は納得してくれるのか、不明確な段階でライフプランに組み込むことは禁物です。

老後資金に注力する

ライフプランとして子供をもうけることを考えていないのであれば、老後のことを考えて貯金を進めることを優先しましょう。老後資金の蓄えを目標とする理由の1つに、現代の医療保障が自分たちが70歳を過ぎても継続できていない可能性もあるためです。

また病気になって病院にかかる回数が増えたり、入院したり、在宅介護を受けたり、支出が増えるリスクは働いていた頃より高くなります。それでいて収入は年金やそれまでの貯金のみになってしまうと考えると、老後資金を少しずつでも貯めておくことは重要です。たとえば1か月2人で生活する費用が20万円かかるとしましょう。

20万円×12か月×20年=4,800万円

しかし、これはあくまで最低限の費用であり、病院に通ったり旅行に行ったりを考えると、もっと多く必要になるでしょう。退職金が住宅ローン返済に消えてしまったり、遅くできた子供の学費に費やすことになったりする可能性もありますから、きちんと貯金をしておくことはとても大切なのです。

・まず300万目標
・学費を貯金
・老後資金を貯めよう

今できなくても焦らずに現状把握しよう

一番大切なことは「貯金ができない」と焦りすぎないことです。家を買ってから貯金ができないことに気が付いたり、家のローン返済が負担になったりしたら、確かに焦ってしまいます。しかし、収入から支出を引いた額がマイナスになれば、たとえ持ち家でなく賃貸だったとしても、貯金は全くできません。

まずは貯金ができないと慌てず、現状を把握しましょう。上記に述べたように、家の支出の見直し以外にも、借り換えや住換えなど、取れる対策はいくつもあり、簡単に家を手放すようなことになるとは限りません。そのうえで「今の期間は貯金が難しいけど、あとなん年したら貯金もしやすくなる」と気が付くこともあるでしょう。

今後のことを考えるためには、今をよりよく生きることがとても大切です。健康が維持できなければ、ライフプランを一から練り直す必要が出てきます。節約や貯蓄が優先されすぎて、日々の生活がつぶれてしまわないように、将来のための「必要経費」を上手に組んでいくことも大切です。

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