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中古住宅購入のメリットとは 費用を抑えつつ理想の住まいに住む方法を徹底解説!

  • 更新日:2023年5月12日
監修者:山本健司
監修山本 健司
東急リバブル株式会社、ソニー不動産株式会社(現SREホールディングス株式会社)で1位を連続受賞。不動産相談件数16,000件以上。ミライアス株式会社を立ち上げ不動産売買仲介、不動産コンサルティング業務を行っている。【URL】ミライアス株式会社
中古住宅購入のメリットとは 費用を抑えつつ理想の住まいに住む方法を徹底解説!

持ち家を買う場合、新築か中古にするかで迷う…なんてことがあるかと思います。日本の住宅市場にはいわゆる「新築信仰」が存在し、中古物件の購入になんとなく抵抗感がある人もいるのではないでしょうか。
この記事では、中古住宅の購入を検討を進めている人向けに、中古住宅を購入する際のメリットデメリットや購入する際の注意点など解説していきます。

中古住宅購入の前に一戸建ての売却を進めたい方は下の記事をご覧ください。

戸建てから戸建てへ住み替えてもいい?理由や注意点から考えよう

中古住宅を購入するメリットとデメリット

一般的に、中古住宅は新築住宅に比べ、安い、設備が古いなどのイメージがあるかと思います。中古住宅の場合、リフォームやリノベーションをするとむしろ費用がかさむなんてこともありますが、一方で新築よりも良い条件で手に入る可能性もあります。

中古住宅を購入するとなると、イメージや先入観が邪魔をして踏ん切りがつかないこともあります。この章では、中古住宅のメリット・デメリットに注目し、中古ならではの魅力や考慮しなければいけない点をみていきます。

中古住宅を購入する4つのメリット

まずは、中古住宅を購入するメリットについて紹介します。中古住宅を購入するメリットとしては以下の四点があります。

価格が安い
実物を自分の目で確かめられる
希望エリアの選択肢が増える
リノベーションやリフォームで自分好みに

メリット1 価格が安い

中古住宅のメリットとして、やはりその価格の安さがあげられます。

特に築20年の木造住宅となると、その価値はほとんどなくなってしまいます。物件によっては土地の値段のみで購入することが可能で、リノベーションやリフォーム次第では新築同等の状態にすることもできます。費用はかなり抑えることができるので、新築では住めないような広さや間取りの家でも十分視野に入ってくる点は非常に魅力的といえるでしょう。

決められた予算内でより良い条件の住まいに住むには、新築住宅を探すよりも中古住宅でを探した方が理想の物件に近づけます。

メリット2 実物を自分の目で確かめられる

中古住宅は、実物の住宅やそこに暮らす人を確認することができます。

新築の場合は、完成図やモデルルームなど代わりのもので確認する必要がありますが、完成するまで実物がどのようになるのか確認することはできません。中古住宅の場合は、実際の日当たりや眺望、風通し、臭い、騒音から周囲の環境までわかるので、住んだときのイメージが具体的になり安心感にもつながります。

また、中古住宅の中にはまだ前の住人が住んでいる物件もあります。部屋の中を内見できる場合があり、家具や家電といった配置を確認することができます。さらに暮らす人から住み心地の感想を聞けることもでき、近隣住民の年齢層や近隣の雰囲気も詳しく聞けるので、トラブルの未然の防止にもつながります。

未完成でイメージしづらい新築よりも細かく確認することができる中古住宅の方がより住み始めてからの生活を具体化することができるでしょう。

メリット3 希望エリアの選択肢が増える

住みたいエリアや憧れの街がある場合、中古住宅は非常におススメです。

新築に比べ、中古住宅は立地や広さなどより良い条件の物件を見つけやすいことがあります。

利便性の高い土地はすでにその他の住宅などで抑えられているため、新築となると駅から離れてしまうことが多くなってしまいます。しかし、中古住宅はこうした利便性の高い住宅街のなかにも多く、憧れの場所に住める可能性もぐんとあがります。

限られた地域で住むことの優先順位が高い場合、中古住宅であれば新築を建てるよりも簡単に見つかるので、中古住宅の購入も視野に検討してみると良いでしょう。人気エリアでも中古物件なら理想の住まいを見つけることができるかもしれません。

メリット4 リノベーションやリフォームで自分好みに

リノベーションやリフォームによって自分好みの空間に変身させることが可能です。

リノベーションやリフォームによって、中古住宅も新築みたいに生まれ変わります。先ほど紹介したように価値のなくなった建物も、内装をきれいにし最新の設備を整えることによって新築を買ったのと同然の環境を手に入れることができるのです。

新築のモデルルームに行くと、最新の設備や豪華な雰囲気に圧倒され、購入したいと感じることがあると思います。しかし、その空間が実際自分のライフスタイルや趣味嗜好に合っているかどうかはまた別の話です。新築は標準仕様で選択肢が少なく、オプションも割高になります。一方で、中古住宅であれば、安く購入して浮いた資金を生かし自分好みの設備や間取りに変化させることも容易です。

近年は、リノベーションも注目を集めています。新築を買わないことで浮いた費用を生かし、新築を購入するよりも安い価格で理想の生活を手に入れてみてはいかがでしょうか。

中古住宅のリノベーションは実際どうなのか|事例を参考に検討しよう

中古住宅を購入するデメリット

頭を抱える女

一方で、中古住宅を購入する場合にもデメリットはあります。中古住宅を購入する際のデメリットとしてあげられるのが以下の3点です。

耐震基準の観点で耐震性に不安がある
設備が古い
維持費が意外とかかる

デメリット1 耐震基準の観点で耐震性に不安がある

中古住宅を購入する場合特に気を付けなければいけないのが、耐震性の問題です。

1981年の新耐震基準施行前の旧耐震基準の建物は、中型の地震に立てるように設計されていますが、大地震に耐えるチェックが為されていません。

中古住宅を選ぶ場合は、2000年6月以降または1981年の基準改正以降に建築された住宅を選ぶとよいでしょう。

デメリット2 設備が古い

デメリットとしてやはり設備が古いということは避けられません。

築年数によっても変わりますが、年数が経っているほど建物が傷んでいる場合が多いです。特に水回りには注意する必要があります。痛みが出やすい部分であり、せっかく安い費用で購入してもリフォームなどで費用がかさむこともあります。特に築年数が経っている住宅だと細かな部品から家の耐震工事まで様々な修繕に費用が掛かるため、場合によっては思ってもみない費用が必要になることもあります。

デメリット3 維持費が意外とかかる

最後に意外と住宅維持費が高くなってしまうことがあげられます。

築年数が長くなればなるほど、住宅の故障や不具合が起きやすくなるため、修繕工事する必要が出てきます。住宅を安い価格で購入できたとしても、たびたび不具合の修繕をすることになれば結果的に新築を買った方が安かったなんてことも。中古住宅を購入する場合は住宅の維持をどうするのか先まで見越してしっかちと計画をたてる必要が出てきます。

シニアの方が中古住宅を購入する際のポイントについてはこちらの記事で解説しているので、世代特有の情報を知りたい方はぜひご覧ください。

中古住宅を購入する際の注意点

ペンであごを抑える女

それでは中古住宅を購入する注意点をいくつかのポイントにまとめて紹介します。新築か中古に限らず、家を購入するのは一大決心だと思います。注意点をしっかり把握し、家を購入してよかったと思えるような買い物にしましょう。

耐震性がある物件か
費用の概算を事前に考える
契約前にしっかり重要事項を確認する

耐震性がある物件か

ドミノ倒しと家

先ほどデメリットの際にも紹介したように、耐震性は重要な注意点だといえます。

新築物件であれば、現在の建築法を取り入れ耐震性が保証された建築物であるといえます。一方で、中古住宅となると、耐震基準に達していない物件がまだあるのが現状です。また、最近のリノベーションブームに伴い、見た目がきれいで価格が安い物件は増えています。1971年以前に建てられた物件は旧耐震基準の建物で、いくら見た目できれいで価格が安かったとしても大地震などの災害の際は大きな危険を伴うため、注意する必要があります。見た目や価格だけを見るのではなく、少なくとも1981年6月1日に建てられた新耐震基準に則った建築物か確認するようにしましょう。

また、金融機関によっては耐震性が住宅ローンの審査項目の一つとなっています。先ほど紹介した「旧旧耐震基準」や「旧耐震基準」は、住宅ローンの審査が通りにくく、この点においても1981年6月1日の建築確認により以降建てられた建物かどうかが重要となってきます。こうした「旧旧耐震基準」や「旧耐震基準」の物件を耐震化しようと思うと多額の費用が掛かることが想定されます。リフォームやリノベーションとともに耐震化するとなると合計費用は数百万となり維持費まで含めると新築の方が安いなんてことも。

「建築確認済証」の交付日をしっかり確認し、なるべく1981年以降に建築された住宅を購入することをおススメします。

費用の概算を事前に考える

電球と?マーク

中古住宅を購入する場合建物の費用を気にしがちですが、実際中古住宅の購入費用以外にも必要な費用は存在します。その他の必要費用として、仲介手数料、印紙税、登記費用、ローン借り入れ手数料、保険料の諸費用など様々です。ここにリフォーム、リノベーション代など入ってくるので、中古住宅の購入する際はこれらの費用を含めた金額と新築を比較するとよいでしょう。

その他の費用に関する目安は以下の表の通りです。

項目内容金額の目安
印紙税売買契約書やローン借入時の契約書の作成に発生する税金契約金額次第
売買契約書売買成立時に交わす契約書1,000万以上5,000万以下:1万

5,000万以上1億以下  :3万

1億円以上5億円以下  :6万

金銭消費賃貸契約書ローン借り入れ1,000万以上5,000万以下:2万

5,000万以上1億以下  :6万

1億円以上5億円以下  :10万

仲介手数料契約完了時に成果報酬として

仲介業者に支払う手数料

売買金額×3%+6万円+消費税
融資事務手数料ローン借入時に金融機関に

支払う手数料

3万~5万 

もしくは借入額×2%前後

ローン保証料連帯保証人の代わりとなる金融機関による
抵当権設定登記費用登録免許税+司法書士依頼料登録免許税=住宅ローン借入額×0.4%
火災保険料ローン借入時必須保険会社による
所有権移転登記所有権を移転するための登録免許税登録免許税(土地)=固定資産評価額×1.5%

登録免許税(建物)=固定資産評価額×2%

 

一般的に中古住宅の購入をすると物件価格の10%ほどが諸費用として発生します。よって、中古住宅の購入をする場合は、住宅の価格に加え、その他費用、リフォーム代など加えて費用を考えると予定外の出費を行う可能性は低くなります。

契約前にしっかり重要事項を確認する

ファイルを見る女

中古住宅を購入する際は、契約前の重要事項説明の確認をしっかり行いましょう。多くの重要事項をしっかりと確認せず契約を済ませてしまうと後々後悔の残る購入になりかねません。契約日以前に説明をしてもらう、コピーをもらって確認をとるなどする必要があるでしょう。

中古住宅を購入する際、最も注意すべきなのが契約不適合(瑕疵担保)責任の取り扱いです。瑕疵担保責任とは、不動産の建物に不具合が生じた場合だれが責任を負うのかを法的に示すものです。瑕疵とは不具合や欠陥の意で、一般的な瑕疵として雨漏りやシロアリ、柱の腐食や排水管の故障、騒音や事件事故のあった事実など多岐にわたります。こうした不具合が生じた場合、責任の所在を明確にする意味で瑕疵担保責任は重要であるといえるでしょう。

万が一不具合が生じた場合、瑕疵担保責任を負わなければいけないのは中古住宅を売却した売主となります。しかし、購入から時間が経過していると、もともとあった瑕疵なのか、経年劣化なのか判別がつかないことが多くなります。そこで、瑕疵担保責任は多くの場合、個人間の売買は一般的に引き渡しから3ヶ月、不動産業者から購入した場合は2年と期間が定められています。それ以上の期間を要すると不具合の修繕は個人で行わなければいけないので注意しましょう。

中古住宅を購入する際の注意点に関してはこちらの記事でも解説しております。

まとめ

中古住宅は、新築よりも低価格で理想の住まいに住める可能性があります。

自分のライフスタイルや趣味嗜好をより反映しやすく、低価格で憧れの街に住める可能性が高くなる中古住宅は、生活を豊かにしてくれる理想の選択肢かもしれません。

新築か中古かに絞るのではなく幅広い選択肢に視野を広げることで理想の住まいを手に入れる可能性はぐんと高まります。どちらにしろ不動産の販売は専門的な知識が必要となるため、より詳しく相談したい場合はプロの不動産会社に相談してみることをおすすめします。

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