土地譲渡で失敗しない手続きのポイント|税金は確定申告で節税しよう

土地を売却する際は、売却益の有無によって税金が発生する場合があります。税金が発生した場合は、確定申告をする必要がありますが、譲渡費用を抑えたり特別控除を利用することにより、課税金額を安くすることが可能です。

今回は土地譲渡をする際に、事前に必要な手続きの流れを解説するので、事前に把握して必要な準備を行いましょう。

土地譲渡が完了するまでの大まかな流れ

自らが所有する土地を他人に譲渡する場合、一般的には以下のステップで手続きを進めることになります。

  1. 土地を譲渡する相手を探すため不動産会社と契約
  2. 見つかった買主と売買契約を結ぶ
  3. 土地譲渡で利益が出たら確定申告を行う

ここからは、それぞれのステップごとの内容を具体的に解説します。

土地を譲渡する相手を探すため不動産会社と契約

一般的に土地を譲渡する場合は、売主自らが買い主を見つけるわけではなく、不動産売買の専門家である不動産会社に依頼して、買主を探してもらい取引の仲介をしてもらいます。その際には、複数の不動産会社に土地の査定をしてもらい、最終的に決定した不動産会社と仲介契約を交わすことが大切です。

仲介契約には、一般媒介契約、専任媒介契約、専属専任媒介契約の3種類がありますが、不動産会社から定期的に活動報告を受けることができる「専任媒介契約」か、「専属専任媒介契約」を交わすことをおすすめします

見つかった買主と売買契約を結ぶ

不動産概会社の仲介のもと、買主が見つかったら売買契約を結びます。契約締結前に、買主の現地見学や値引き交渉がある場合は不動産会社から売主へ連絡が入りますが、それぞれに対応して両者の合意に至れば、売買契約を結びましょう。

売買契約の際に必要な書類は、以下の通りです。

  • 登記済権利証
  • 測量図
  • 固定資産税納税通知書
  • 印鑑証明書
  • 地積測量図・境界確認書

売買契約の際に、不動産会社から買主に対して重要事項説明書に基づいて、販売予定の土地に関する権利関係や法律関係、注意事項など細かな説明がなされます。重要事項の説明が終了して、契約当事者が契約書類に記名捺印をすれば、売買契約が成立します。

土地譲渡で利益が出たら確定申告を行う

自分が所有している土地を売却すると、「譲渡所得税」と「住民税」が発生する場合があります。ただし、土地を売却しても、必ずしも譲渡所得税や住民税が発生する訳ではなく、利益が生じた場合のみ発生します。

なお、土地を売却した際には、発生する売却益に対する税金は分離課税され、他の所得と区別して計算されます。土地の売却によって発生する利益の計算式は、以下の通りです。

売却益=売却価格-(取得費+諸経費)-特別控除

売却益が発生したら確定申告が必要になり、土地を売却した翌年の2月16日から3月15日までの期間に、確定申告を行います。所得税と復興特別所得税は、確定申告した年の3月15日までに支払う必要がありますが、住民税は確定申告した年に支払うことはせず、翌年の支払うことは覚えておくとよいでしょう。

具体的には、売却した翌年の5月以降に市役所など自治体から納税通知書が送付され、その後に支払うことになります。

土地譲渡にかかる費用と税金

ここで、土地を譲渡する際に負担する費用や、発生する税金について解説します。

譲渡費用と認められる項目と相場

「譲渡費用」は、土地を売却するために売主側に直接発生した費用で、具体例は以下の通りです。

  • 不動産会社に払う仲介手数料
  • 売買契約書に貼付する印紙代
  • 建物の解体費など

ちなみに、土地の維持や管理にかかった費用(固定資産税や修繕費など)は、土地売却において間接的に発生した費用とみなされることから、譲渡費用にはあたりません。

譲渡所得税は事前に計算ができる

土地を売却した際に利益が発生すると、売主に譲渡所得税を支払う義務が生じます。この譲渡所得税は、実際に支払う前に計算することが可能です。ここでは、具体的な計算方法や贈与税との違いについて紹介します。

土地の譲渡所得税の計算式

譲渡所得は、以下の式で求めることができます。

譲渡所得金額=収入金額−(取得費用+譲渡費用)−特別控除額

土地の贈与税とは違う

譲渡所得税と土地を贈与した場合に発生する贈与税は、計算方法が異なることから注意が必要です。贈与税の税額は、以下の式でにより算出します。

課税価格=贈与財産の合計額−基礎控除(110万円)
税額=税率×課税価格−控除額

なお、贈与には「一般贈与財産」と「特例贈与財産」の2つの種類があり、税率は贈与の種類によって異なります。

課税価格一般贈与財産の税率特例贈与財産の税率
200万円以下10%10%
200万円超〜300万円以下15%15%
300万円超〜400万円以下20%15%
400万円超〜600万円以下30%20%
600万円超〜1,000万円以下40%30%
1,000万円超〜1,500万円以下45%40%
1,500万円超〜3,000万円以下50%45%
3,000万円超〜4,500万円以下55%50%
4,500万円超〜55%50%

「一般贈与財産」と「特例贈与財産」の違いは次の通りです。

  • 一般贈与財産:直系尊属から未成年者への贈与以外のすべての贈与を指す。例えば夫婦間や兄弟間、他人同士の贈与などはこの一般贈与財産にあたる
  • 特例贈与財産:2015年以降に、贈与を受けた年の1月1日時点で20歳以上の直系卑属へ贈与された財産を「特例贈与財産」という(直系卑属とは、子供や孫など、自分の下の世代で直通する系統の親族)

土地譲渡で損をしない5つのポイント

ここからは、損をすることなく上手に土地譲渡するポイントを5つ紹介します。

一括査定サイトで優良な不動産会社を見つける

土地の査定金額は、査定する不動産会社によりばらつきがあります。できるだけ高い金額で査定してもらうためにも、土地の査定をする際は一括査定サイトなどを利用して、複数の不動産会社に依頼することをおすすめします。

一括査定サイトは、地域密着型の優良な不動産会社と数多く提携している「すまいステップ」がおすすめです。すまいステップは独自の運営方針に従って厳選された優良企業のみと提携を組んでいるため、信頼して仲介を依頼できる不動産会社のみに査定依頼ができます。

土地の取得費や譲渡費用を正確に見積もる

土地を売却した際に支払う譲渡所得税は、土地の取得費や譲渡費用によって左右されます。取得費には仲介手数料や印紙代、解体費用など複数の項目が含まれることから、正しく計算しなければ、大幅に税金が上がる可能性もあるため注意しましょう

土地の所有期間が5年を超えてから譲渡する

算出された譲渡所得に際して課税される税率は、不動産を所有していた期間により変わります。不動産の所有期間が5年以下の場合は「短期譲渡所有」となって所得税率が30%に、所有期間が5年を超える場合は「長期譲渡保有」となって所得税率が15%と低くなります。

・短期譲渡所有(取得期間5年以下):所得税率30%
・長期譲渡保有(取得期間5年超):所得税率15%

短い期間で、土地の売買を繰り返して利益を得ている人に対しては、長期保有している人に比べて税率が高くなる仕組みです。なお、算出された所得税には、「復興特別所得税」が含まれています。これは、東日本大震災における被災地への復興の財源確保のために、2013年に導入された復興特別所得税ですが、所得税に加算されてその金額が決定されます。

土地譲渡の特別控除を適用させる

土地を売却する際には、いくつかの条件を満たすと特別控除が適用され、納税金額を安くすることが可能になります。そのためには、売却した年度末に確定申告する必要があります。ここでは、土地を売却する際に適用される特別控除の種類をいくつか紹介します。

公共事業などのために土地を売却した場合

道路の建設や河川の工事など、公共事業のために土地を売却した場合は、5,000万円の特別控除の対象となります。適用にあたっては、土地が固定資産であることや、買取の申し出から6カ月以内に売却するなど、いくつかの条件を満たす必要があります

平成21年および平成22年に取得した土地を売却した場合

平成21年に取得した土地を平成27年以降に売却する場合、または平成22年に取得した土地を平成28年以降に売却する場合は、譲渡所得の金額から1,000万円を控除することが可能です。ただしこちらの特例にも、親子間や夫婦間などの取引の場合は適用されないなど、ケースによっては適用されない場合があるので注意しましょう。

特定土地区画整理事業のために土地を売却した場合

国土交通省がが実施する土地区画整理事業において土地を売却した場合、最大2,000万円の特別控除の対象になります。

特定住宅地造成事業のために土地を売却した場合

国や地方公共団体、独立行政法人などが特定事業の用地を買収する場合、最大1,500万円の特別控除の対象になります。

農地保有の合理化のために土地を売却した場合

農業振興地域内における農地を農業委員会の斡旋により売却した場合、最大800万円の特別控除の対象になります。

土地譲渡で損失が出ても確定申告で節税する

土地を売却して損失が出た場合、その土地の売買に関する所得税や住民税は発生しません。それだけでなく、節税対策として「損益通算」や「繰越控除」を行うことにより、その他の所得税や住民税を安くすることができます。

損益通算とは、発生した損失を、その他の所得と相殺して所得税や住民税を抑えることができる制度です。繰越控除では、その他の所得よりも損失のほうが大きくて相殺できない場合は、翌年以降の所得から繰越して差し引くことができます。こちらの控除は、土地を売却した年の翌年から、最長で3年間の所得まで繰越しすることが可能です。

このように、確定申告を行うことで節税につながる制度もあるため、土地譲渡の際に心室が出た場合でも申告は行うようにしましょう。

土地譲渡でよくあるQ&A

【Q1】土地譲渡で消費税はどうなる?

土地を売却した場合は、土地所有権の移転は資本移転の一部と認識されますが、消費されるものではないことから、消費税は非課税になります。

なお、建物付きで土地を売却する場合は、売主が事業者であれば建物部分には消費税が課税されますが、売主が個人であれば、建物部分にも消費税はかからず非課税です。

【Q2】譲渡所得税の払い忘れをしたら?

譲渡所得税には納付期限があり、納付期限を超えても支払いが行われなければ督促状が郵送されます。督促状の送付後、10日を経過しても支払われない場合は、国税徴収法に基づき財産の差し押さえが行われます。差し押さえられた財産は、その後自由に売却や譲渡できなくなるため、税金が発生した場合は必ず期限内に払いましょう。

【Q3】無償での土地譲渡も税金は支払う?

土地を無償で譲渡した場合は、時価に相当する資産譲渡があるものと見なされて、課税対象になります。この際に発生する税金は「みなし譲渡所得課税」といい、不正に納税を回避する行為を防ぐために設けられました。

みなし譲渡所得課税は、個人から個人への譲渡の場合は発生しませんが、個人から法人へ譲渡する場合は発生するため、正しく区別する必要があります。

【Q4】土地譲渡の確定申告は専門家に任せたほうがよい?

土地を売却して利益が出た場合、確定申告をする必要があります。しかし、確定申告は内容が煩雑なことから、経験のない方は申請に時間がかかり、心理的にも負担が生じる場合があります。

確定申告は、税金の専門家である税理士に任せることも可能ですが、税理士に依頼する際は、売り上げによって数万円〜数十万円の報酬を払うことになるため、注意が必要です。確定申告は自分で行うことも可能で、現在は電子申請で確定申告が行えるようになり、以前より手軽に手続きを進めることができるようになりました。したがって、最初から専門家に任せるのではなく、まずは自分で取り組んでみることをおすすめします

土地譲渡は税金の支払いまで理解しておこう

土地を譲渡する場合は、手続きが煩雑で高額な金銭取引が発生することから、思わぬトラブルが生じる可能性があるため注意が必要です。また、土地を売却して売却益が生じた際は確定申告する必要があることから、事前に税金の支払いの流れをある程度把握することが大切です。

今回の記事を参考に手続きのポイントを押さえて、土地譲渡をスムーズに行いましょう。


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これだけ査定額に差が出ると、複数の不動産会社に査定を依頼することが、不動産を高く売るために必須だと言えるでしょう。

少しでも不動産売却を検討しているなら、一括査定サイトで自分の不動産がいくらで売れるか調べてみましょう。

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