土地相続時に兄弟姉妹で揉めないために|土地分割の方法やポイント

遺産相続を行う際には、兄弟姉妹で土地の分割を行います。土地相続は現金のように簡単に割り切れるものではないため、事前の取り決めや相続時の話し合いが重要であり、下手をすると揉めることも少なくありません。

兄弟姉妹での土地相続で揉めることのないように相続についての知識を深め、冷静な話し合いをしてそれぞれの取り分を決めましょう。

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土地を相続する方法は3種類に分かれる

まず知っておきたいのは、相続における3つの区分です。これは土地に限らず、相続する遺産全てに該当します。

種類特徴
法定相続・民法上の決まりで相続分を決定
・兄弟姉妹の場合は全員均等な取り分
遺言による相続・遺言書による指定相続
・遺留分は法定相続か分割協議で決定
分割協議による相続・相続者間の協議によって取り分を決定
・全員参加で全員合意が基本

基本的な相続区分が法定相続であり、これは民法上の定めによってそれぞれの取り分を決定します。兄弟姉妹のほかに配偶者や子ども、父母がいる場合はそれらの人にも分配されます。兄弟姉妹のみでの相続だと、それぞれの取り分は平等です。

遺言による相続は指定相続ともいわれ、被相続人が生前に遺した遺言書をもとに、取り分を決定します。また、遺言書の通りに相続した後の残りは遺留分と呼ばれ、これは法定相続や分割協議によって取り分の決定を行います。

分割協議とは相続者同士で協議を行い、お互いの相続分を決める方法です。全員参加で協議をし、全員の合意を持って取り分を決めます。相続の協議に不参加者がいたり、結果に納得できない人がひとりでもいると、協議は無効となるため注意しなければなりません。

協議相続は裁判所に申し立てをし行いますが、話し合いがまとまらない結果、法定相続に落ち着くことも多いでしょう。

また、法定相続はあくまで分割分が目安として決められているだけあり、それぞれの合意があるなら法定相続分を手放し、誰かが遺産を多く相続することも可能です。相続の方法を決めた後に、遺産をどのように分割するか詳細に決めていきます。

相続した土地を分ける5つの方法

土地相続の際の分割方法は、次の5つが挙げられます。

分ける方法内容
換価分割土地を売却し現金を分割する
代償分割土地の財産の不足分を現金で支払う
現物分割遺産をそのままの形で分割土地と土地以外を相続する人に分かれる
土地を分筆する個人の取り分ごとに土地を分けて相続
共有分割分割を先送りにし全員で共有する

それぞれが納得した上で、分け方を決めなければなりません。

換価分割:土地を売却し現金を分割する

土地という分割しづらいものを、売却して現金化することで、分割しやすくする方法が換価分割です。換価分割では売却価格をそれぞれの取り分に応じて分けるため、1円単位での計算も可能であり、不満が出づらい分け方でしょう。

ただし、土地の売却先がすぐに見つかるとは限らず、売却できても納得のいく金額が手元に残らない可能性もあります。土地としての価値が高くても、売却先を見誤ってしまうと得られる金額は減ってしまい、全員が不満を抱えてしまう危険性もあります。

しかし、それぞれが土地利用を考えていないなら現金化したほうが不要な不動産を抱えるリスクはなく、むしろ多少なりとも現金の取り分があるためシーンによっては有効な方法です。

代償分割:土地の財産の不足分を現金で支払う

相続した後、それぞれの取り分を均等にするために、不足分を現金で補填する方法が代償分割です。例えば分割できない巨大な土地、しかも資産価値が高い土地をひとりが相続すると、他の人が得られる相続分が少なくなり、不満が出ます。

仮に土地の価値を1,000万円で長男がこれを相続したとし、次男と三男が800万円ずつ相続したとします。代償分割では次男と三男の差額200万円ずつを、長男が支払うことでそれぞれの相続分を均等にすることが可能です。

また、反対に資産価値が低い土地を相続し、現金を相続した人のほうが取り分が大きくなる場合は、差額の現金を土地相続者が受け取るというパターンもあります。分割が難しい場合に別の方法で補填する代償分割は、補填者に負担が集中しやすいため注意が必要です。

ある程度まとまった資金を持っている者がいないと代償分割ができないこともあり、そもそも選択肢として選べないこともあります。

現物分割遺産をそのままの形で分割する

相続する遺産が土地以外にも複数ある場合は、現物分割相続という方法を取ることも可能です。現物分割相続では、例えば長男が土地、長女が家、次男が現金、次女が証券といった割り振りができます。

現物をそのまま分割した後に代償として現金などで精算することもありますが、それぞれが合意のもとなら現物の分割のみで相続は完了します。相続する遺産の種類が兄弟姉妹で割り切ることができ、かつそれぞれの価値が同じなら、スムーズに現物分割相続を行いやすいでしょう。

反対に相続遺産が兄弟姉妹の数で割り切れなかったり、それぞれで大幅に価値の違いが出てしまうと、代償分割も行いながらになるため、話し合いが複雑化しやすいです。

土地を分筆する

相続する土地が大きく、かつ相続人数も少ない場合は、土地を分筆して均等に分けることもおすすめです。土地分筆だとそれぞれの取り分が面積によって均等に決められるためスムーズに話し合いを進めやすく、かつ相続した土地はお互い自由に利用できます。

分筆するならある程度大きいほうが使い勝手がよく、ひとり当たり30~40坪程度の割り当てがあると、相続後の活用がしやすいでしょう。ただし、分筆するといっても誰がどこを取るかで揉めることはあるため、必ずしも話し合いがスムーズに進むとは限りません。

特に変形した土地や、道路に面しているか否かなど、同じ土地でもどこを切り取るかによって性質が違ってくることもあります。分かやすい形で、切り取り方によってそれほど違いが出ず、かつ大きな土地なら、分筆して相続することがおすすめです。

共有分割:分割を先送りにする

どうしても兄弟姉妹で取り分が決まらない場合は、共有分割として明確な分割を先送りにする方法もあります。共有分割にする場合は、ひとつの土地を全員が共有相続することになります。兄弟姉妹全員が同じ土地の名義を持つため、それぞれが土地全体の自由利用が可能です。

ただし、利用時には共有名義者の確認や許可を取らないと、そこからトラブルに発展することもあるため注意しなければなりません。直近で分割方法が決まらず、時期をおいて再度分割を試みる場合は、一度共有分割にしておいてもよいでしょう。

土地を兄弟姉妹で相続する際に知っておくべき3つのポイント

兄弟姉妹間で問題なく土地を相続するためには、次の3つのポイントを意識することが大切です。

  • 親への貢献が大きくても相続分が増えるとは限らない
  • 土地の名義を共有分割にするとデメリットが多い
  • 相続でトラブルになりそうな場合は第三者に相談する

遺産相続はトラブルの種になりやすいため、冷静に相続分を決めるためにもこれらのポイントは理解しておきましょう。

親への貢献が大きくても相続分が増えるとは限らない

相続分を決める際には、親に対してどれだけ貢献したのか、その寄与度が争点になることが多いです。親に対して特別に尽くした場合、寄与分として通常より上乗せした相続分が割り当てられることはありますが、これは絶対ではありません。そもそも相続における寄与とは、次の5つの区分に当てはまるものを指します。

  • 財産出資型
  • 財産管理型
  • 療養看護型
  • 扶養型
  • 事業従事型

親の借金を肩代わりしたり、資産の管理や売却などを行った場合は、財産出資型や財産管理型に該当します。親の看病や介護、生活の面倒をみた場合は、療養看護型や扶養型です。事業従事型は親の事業を手伝っている場合が該当します。

これらは特別な行為を無償でしているという事実と、兄弟姉妹が認める客観的事実の両方が必要です。無償という点も重要であり、例えば事業従事型は親の事業を手伝うことに分類されますが、労働に対して給与を獲得している場合は通常の仕事と認められ、寄与には考慮されません。

寄与分は裁判所に申し出て審議してもらうことも可能ですが、明確な証拠や事実がない限り認められないことも多く、法定相続分で落ち着くケースが多いでしょう。

土地の名義を共有分割にするとデメリットが多い

均等な分割が難しい土地相続は、共有名義で分割し、後で処分を考えることも多いです。しかし、共有名義の土地相続はデメリットが多く、後々困りやすいため、早めに個人ごとの取り分を決めておかなければなりません。

共有名義だと全員が土地全体を利用できますが、いざ活用しようと思った際には、名義者全員の許可を得る必要があります。また、共有名義にしたままさらに相続となると、名義はより複雑になり、ひとつの土地の名義者が増え過ぎて処分に困ることも多いです。

全員で土地を活用することが決まっているなら共有名義での相続でも構いませんが、保留のための一時的な共有名義は、早めに解消して分割しておきましょう。

相続でトラブルになりそうな場合は第三者に相談する

遺産相続のトラブルは激化することも多く、事態が大きくなって一家総出の騒動になることも少なくありません。どれだけ仲がよくても遺産相続で揉めるケースは多いため、ヒートアップする前に第三者に相談して、冷静な立場から取り分を決めてもらうようにしましょう。

遺産相続に強い弁護士に介入してもらうことで、法律に沿った解決方法を提示してもらえます。冷静な話し合いがしやすく、かつ全員納得もしやすいです。個人間で取り分を操作すると不平不満が出やすいため、全員がなかなか納得できないならプロに任せて法的に取り分を決めてもらいましょう。

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土地を相続し売却して分割する場合にまずやるべきこと

土地そのものでの分割が難しい場合は、一度共有分割として相続し、その後売却によって得たお金を分配します。現金での分配になるため比較的分けやすいですが、スムーズに行うにはやるべきことがいくつかあります。

相続人全員の同意を得る

土地を売却して現金で再分配を行う換価分割は、相続人全員の同意を得なければなりません。名義変更をしていない限り、相続した土地は全員の同意なしに売却、活用ができないため、必ず全員の意思を確認しておく必要があります。また、これは相続した土地に家などを建てる場合も同じことがいえます。

土地売却の打ち合わせを行う

売却活動をスムーズに行うには、事前の打ち合わせが重要です。特に次の2点は、必ず決めておかなければなりません。

  • 代表者を決めておく
  • 土地の価格を把握し最低価格を決める

打ち合わせなしに売却活動を進めると、スムーズにできなかったり、トラブルに発展したりすることもあるため注意が必要です。

代表者を決めておく

売却時には外部の人と多くコンタクトを取らなければならないため、この時の代表者を決めときましょう。不動産会社や司法書士と相談したり、測量が必要な場合は専門業者にこれを依頼したりしなければなりません。代表者が決まっていないと誰がこれを行うのかが明確にならず、売却までの工程が滞ってしまいます。

また、工程別に代表者を決めると、スムーズにいかないことも多いため、できるだけひとりに絞ったほうがよいでしょう。

代表者は売却活動の窓口全てを担い、労力もかかるため、この働きを換価分割分に考慮するかどうかも、事前に決めておく必要があります。

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土地の価格を把握し最低価格を決める

それぞれが納得した取り分を得るには、相続する土地の価値を正しく把握し、どこで妥協をするか、最低価格を決めておきましょう。価値の把握や買主を探すには、一括査定サイトの利用がおすすめです。一括査定では複数社からの査定を比較できるため、平均を見て相場価格を判断しやすいです。

また、好条件で売却できる不動産会社も見つけられ、信頼できる業者に任せることで買主もつきやすくなるでしょう。

すまいステップは1分程度の簡単な登録で、最大4社の査定を比較できます。全国各地で登録している業者も多く、幅広いエリアに対応しているためおすすめです。

参考:すまいステップ

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土地の相続税についての知識

トラブルなく相続を終えるには、土地の相続税についての知識を深めておくことも大切です。相続は人生でなん度も経験するものではなく、身近ではない相続税のことを知らない人は多いです。相続税がどのように決まるのか、注意点なども含めて把握しておきましょう。

土地の相続税の計算方法

相続税は、次の式で計算します。

相続税額=(全ての財産額-基礎控除額)×相続税率

土地単体で計算するわけではなく、相続する全ての財産を加味して計算することは覚えておきましょう。基礎控除額は3,000万円が基本であり、法定相続人の数に応じて600万円ずつプラスされます。

例えば法定相続人がひとりなら基礎控除額は3,600万円、二人なら4,200万円となります。基礎控除額を差し引き、財産額が上回るなら、金額に応じた相続税率をかけたものが最終的な課税額です。

法定相続分の取得金額税率控除額
1,000万円以下10%
1,000万円超え3,000万円以下15%50万円
3,000万円超え5,000万円以下20%200万円
5,000万円超え1億円以下30%700万円
1億円超え2億円以下40%1,700万円
2億円超え3億円以下45%2,700万円
3億円超え6億円以下50%4,200万円
6億円超え55%7,200万円

金額が上がるにつれて控除額も増えますが、その分税率も高くなるため注意しなければなりません。また、基礎控除額が財産金額を上回る場合は、非課税となります。

親と同居していた人が相続した場合相続税が異なる

親と同居していた人がその土地を取得し、相続税の申告まで住み続けた場合は、「小規模宅等の特例」によって減税対象となります。土地の種類によって減税率は異なります。

  • 特定事業用宅地等:限度面積400平方メートルまで80%減税
  • 特定居住用宅地等:限度面積330平方メートルまで80%減税
  • 特定同族会社事業用宅地等:限度面積400平方メートルまで80%減税
  • 貸付事業用宅地等:限度面積200平方メートルまで50%減税

通常の住宅地で同居していたなら、特定居住用宅地等に該当するため、限度面積330平方メートルまで80%減税の特例が適用可能です。

相続税は相続が発生してから10カ月以内に納める必要がある

相続は開始した日から10カ月以内に税務署に申告し、納税をしなければなりません。申告と納税は、どちらも1日でも過ぎるとペナルティが科せられるため注意が必要です。例えば申告が遅れると、税務署から言われる前の申告で5%、税務署から通知後に申告で15~20%程度の追徴課税となります。

また、納税期限の超過は2カ月以内は年利3~4%程度、2カ月以降は年利9~10%程度の延滞税がかかるため、両方とも期限内に行いましょう。

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兄弟姉妹で揉めないためには冷静な話し合いが必要

土地相続は仲のよい兄弟姉妹でも揉めることがあるため、冷静に話し合うことが大切です。事前に必要な知識を学び、どのように分割するのかある程度決めておくことが大切です。トラブルになりそうな場合は速やかに弁護士に相談し、揉めずにスムーズな相続を目指しましょう。


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これだけ査定額に差が出ると、複数の不動産会社に査定を依頼することが、不動産を高く売るために必須だと言えるでしょう。

少しでも不動産売却を検討しているなら、一括査定サイトで自分の不動産がいくらで売れるか調べてみましょう。

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