Q: 相続登記とは何ですか?
相続登記とは、相続した不動産の名義を相続人に変更する手続きです。
不動産の名義変更(所有権の移転)には、登録免許税が発生します。
相続登記により発生する登録免許税は、『不動産価額の0.4%』となります。
相続登記に期限はない
現在、相続登記は義務化されておらず期限もありません。
しかし、2024年4月28日までには相続登記を義務化する法律が施行されます。
改正法施行後は、相続により不動産の所有権取得を知った日から3年以内に申請を行う必要があります。
期限内に申請を行わなかった場合は、10万円以下の過料が課せられる可能性があります。
相続登記をしないデメリット
相続登記が完了していない不動産は、相続人全員が共有している状態になります。
加えて、「名義は被相続人のまま」といった状態のため、不都合なことが様々起こりえます。
相続登記をしないデメリットは大きく分けて以下の2つです。
- 登記したい時に登記ができない
- 相続の度に相続人が意図せず増える
登記したい時に登記できない
自分の名義でない不動産は売却することができません。
そのため、相続登記が必要になります。
相続登記を行うには、相続人全員で遺産分割協議を行う必要があります。
協議内容に応じた相続登記を行うためです。
しかし、相続から長期間経過していると「相続人と音信不通」「相続人の一人が認知症になった」といった事態が発生しかねません。
例えば、認知症の相続人の遺産を分割するためには、成年後見人を選任する必要があり、長い時間と費用がかかります。
相続の度に相続人が意図せず増える
相続登記のされていない不動産は全相続人が共有しているため、ある相続人が亡くなり二次相続、あるいは三次相続が起こるたびにネズミ算式に相続人が増えていきます。
相続人が何十人と増えた状態では、登記に必要な全員分の書類を集めることも大変ですし、トラブルが起きる可能性も高くなります。