近年、経済状況や社会情勢の変化により、住宅ローンの返済に困難を感じる人が増加しているとの報道があります。
特に、コロナ禍や物価上昇、金利の変動などが家計に影響を及ぼし、返済負担が増しているケースが見られます。
「住宅ローンが払えない」という状態は誰にでも起こりうる問題ですが、対処のタイミングを誤ると選択肢がどんどん狭まっていきます。この記事では、住宅ローンが払えない人が急増している理由や、滞納が続いた場合に起こること、住宅ローンが払えないと思ったときの具体的な対処法について紹介します。
- この記事でわかること
- 住宅ローンの返済が困難になる主な原因
- 住宅ローンが払えないとどうなる?滞納から督促状・一括返済請求・競売に至るまでの流れ
- 払えないと思ったときに検討できる9つの対処法
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100人のうち4人が返済に困っている?
住宅金融支援機構では、リスク管理債権の情報が公開されています。リスク管理債権とは簡単に言えば、返済が怪しくなってきた貸付金のことです。
公表されている令和2年度のリスク管理債権の割合を見てみると、3.48%となっていました。住宅ローンを抱えている人の100人のうち4人程度が、ローンの返済に困っているということになります。
数字で言えば少ない割合に見えるかもしれませんが、深刻な問題です。なお、この割合は開示年度によって変動しており、一定の水準で推移しているわけではありません。
なぜ住宅ローンを払えない人が急増しているのか
住宅ローンの支払いが困難になっている人の背景としては、以下の4つが挙げられます。
それぞれの背景を詳しく見ていきましょう。
収入の減少
住宅ローンは長期に渡る負債です。
2020年から新型コロナウイルスの影響により、会社が倒産したり、リストラにあったりなどして収入が減少した方が多くいました。このような、パンデミックが発生するとは誰もが予想していなかったでしょう。
コロナ禍では、特に観光・飲食・宿泊・イベント関連業界を中心に、大きな影響を受けた家庭が多く見られました。多くの企業が業績悪化により人員削減を行い、解雇・雇い止め・派遣契約の打ち切りが発生しました。また、緊急事態宣言や外出自粛の影響で、休業を余儀なくされ、給与が減少した人も多いです。
住宅ローンの返済は支出の大部分を占めており、収入が減ると返済計画にダイレクトに影響が及ぶため、返済が難しくなってしまいます。
返済計画に無理があった
自分にあった返済計画を立てていないことも、返済不能になる原因の1つです。金融機関からの審査に受かり、お金が借りられるとしても、その金額が自分にとって返済が可能な額かどうかは限りません。無理のある金額を借り入れた場合、返済計画にも負担がかかるので、徐々に支払いが困難になってしまいます。
実際に住宅ローンを利用している人の総返済負担率(年収に対する年間返済額の割合)は、平均23.2%となっています。
たとえば年収400万円の場合、総返済負担率23%で計算すると年間の返済額は約92万円(月々約7万7,000円)です。同じ年収で総返済負担率が35%まで上がると、年間の返済額は約140万円(月々約11万7,000円)となり、家計への負担はぐっと重くなります。
審査に通ったからといって無理に借り入れすると、後々返済が厳しくなる可能性があるので注意が必要です。
支出の増加
出産や子育て、子どもの進学など、年を重ねるごとにライフステージも変化していきます。また、病気や親の介護など予期せぬトラブルに見舞われることもあるかもしれません。
特に住宅ローンを組む方の中には、これから出費が増える世帯であることが多いです。これからのライフイベントも見通した上で返済計画を立てなければ、返済が難しくなる可能性があります。
離婚
「現代では3組に1組が離婚する」と言われることがありますが、これは同じ年の離婚件数を婚姻件数で割った割合に基づく言い方です。令和6年の実数で計算すると、離婚件数は婚姻件数の4割近くにのぼります。
ただしこれは同じ年の異なる母集団同士を比べた割合であり、実際に結婚したカップルの何割が将来離婚するかを示すものではありません。とはいえ、離婚も住宅ローンの返済が困難になる原因の1つであることに変わりはありません。
離婚することにより、今まで共働きで負担していた生活費を全て一人で負担しなければいけません。また、教育費や慰謝料を支払わなければいけないケースもあるでしょう。離婚することで支出が増え、住宅ローンの返済が困難になる可能性があるのです。
住宅ローンの支払いが滞るとどうなるのか
実際に住宅ローンの支払いが滞ると、どうなるのでしょうか?
1〜2ヶ月目は督促状が届く
1〜2ヶ月程度ローンの返済が滞ると、金融機関から督促状が送られます。この時点で支払いが難しいと判断した場合は、早急に対応しなければいけません。
住宅ローンは一度でも延滞すると金利が跳ね上がる場合があるので、「まだ大丈夫」だと思っているとどんどん支払いが難しくなる可能性があるのです。この時点で「返済が難しい」と判断すれば、自己破産せずに問題を解決できるかもしれません。
3ヶ月以上滞ると一括返済の請求が出される
3ヶ月以上お支払いが滞ると、金融機関から一括返済を求める請求書が送られます。延滞なく支払っていた場合は、住宅ローンを分割しての返済が可能です。
しかし、3ヶ月以上支払いが滞ると分割払いが不可能になるので、一括での返済を要求されます。一括で払うとなると相当な金額を用意しなければいけないので、一括返済の請求書が出される前に対処する必要があります。
6ヶ月以上滞納すると「競売」にかけられる
6ヶ月以上滞納すると、「競売」にかけられます。いきなり競売にかけられるわけではなく、まず「催告書」が届きます。催告書はいわば最終通知のことで、内容通りに入金できなかった場合は「競売」にかけられてしまうのです。
競売にかけられると家が差し押さえられ、自己破産をせざるを得なくなります。また、滞納すると連帯保証人にも返済の請求書が届くので、周りの人にも迷惑をかけることになります。最悪の場合連帯保証人の家も競売にかけられることがあるのです。
このような事態に陥る前に、返済が無理だと思ったら早急に判断して対処しなければいけません。
住宅ローンが払えないと思ったときの対処法
住宅ローンが払えないと思ったときは、迅速な対応が必要です。
対応の仕方には種類があるので、家族と話し合って、対処方法を決めましょう。
金融機関に条件の変更を申し出る
最初のうちは毎月支払いできていたのであれば、金融機関に条件の変更を申し出ることで了承してもらえる場合があります。
金融機関としては、競売にかけられると利益がなくなるため、できるだけ返済してほしいと考えています。ボーナス払いを変更するなど、今後返済できる計画があるのであれば、条件の変更を許可してくれる可能性が高いです。
返済が厳しいと感じ始めた段階で、どう条件を変更すれば滞りなく返済できるかを考えた上で、金融機関に申し出てみるとよいでしょう。
住宅ローンの借換えを検討
住宅ローンの借り換えを検討するのも1つの手です。金利の安い住宅ローンに借り換えすることで、毎月の返済額を抑えられる場合があります。
特に返済期間が10年以上残っている場合は、金利の低い住宅ローンに借り換えることで、月々の返済額を抑えられる可能性が高いです。逆に、返済期間が短い場合は借り換えしても諸費用などで逆に高くつく場合があるので注意してください。
保険が適用されないか確認する
住宅ローンが払えないと思ったときは、団体信用生命保険を適用できないか確認してみましょう。病気などが原因で支払いが困難になった場合は、保険が適用できる場合があります。
多くの民間金融機関では住宅ローンを組む際に団体信用生命保険への加入が必須とされていますが、【フラット35】のように加入が任意の商品もあります。ご自身のローンで団信に加入しているかどうかは、契約時の書類やローンを組んだ金融機関で確認できます。
また、人によっては収入が減少した際に利用できる任意の保険に入っている可能性があります。就業不能保険や債務返済支援保険などに入っていると、収入の減少で支払いが困難になった場合でも、保険が適用できるかもしれません。まずは自分の保険内容を確認してみましょう。
不動産の売却を検討
どうしても支払いが難しい場合、不動産の売却を検討するのも1つの手です。
不動産を売却する際は、複数の不動産会社に査定を依頼することで、より高く売却できる可能性が高まります。
不動産査定サイトもたくさんあるのですが、その中でもおすすめなのが「 」です。
すまいステップに提携している業者は、審査にクリアした優良会社のみです。
安全に売却を任せられる不動産会社のみと提携しているので、はじめての売却でも安心して進められるでしょう。
また、提携している各社には、実務経験や知識が豊富なスタッフが在籍しています。
これまでの経験をもとに最適なアドバイスをしてくれるので、心強い味方となってくれるでしょう。

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リースバックの検討
リースバックとは、不動産を売却した後も買い手に家賃を支払うことでそのまま住み続けられる仕組みのことです。
所有権は失うものの、引っ越しの必要がなく住み続けられるのが大きなメリットだと言えるでしょう。また、売却資金も得られるため、今後の生活費や老後の資金にもあてられます。さらに、資金に余裕ができた場合は買い戻しも可能です。
不動産を手放したくないけど、支払いが厳しいという方におすすめの方法です。
国の給付制度が適用できないか確認する
【フラット35】など住宅金融支援機構の融資を利用している場合、機構では返済が困難な方向けに返済方法の変更メニューを用意しています
返済期間の延長、一定期間の返済額減額、ボーナス払いの変更・中止といった方法があり、いずれも手数料はかかりません。
住宅金融支援機構の融資でない場合も、まずは住宅ローンを借りている金融機関に相談するのが基本です。
あわせて、法テラス(日本司法支援センター)などの公的な相談窓口でも、無料の相談を受けられる場合があります。1人で抱え込まず、早めに専門機関へ相談することが大切です。
個人再生の利用
個人再生とは債務整理方法の1つです。裁判所を通すことで返済額を大幅に減額してもらえる可能性があります。
個人再生には「住宅ローン特則」という制度があるのですが、以下の条件に当てはまっている場合は利用できない、または利用してもメリットが薄れることがあります。
個人再生を利用することで、必ずしも返済額を減額してもらえるとは限りません。しかし、これまで税金などを滞納していないのであれば可能性はあるでしょう。制度の対象になるかどうかは個々の状況によって変わるため、弁護士や司法書士に相談してみるとよいでしょう。
任意整理の検討
任意整理とは個人再生とは異なり、裁判所を通さずに債権者と話し合うことで、利息や遅延損害金などを減額できる可能性がある制度です。手続きする際は面倒な手間があるのですが、弁護士に依頼すればスムーズに進められます。
リバースモーゲージの検討
リバースモーゲージとは自宅を担保にして融資を受けられる制度のことです。融資を受けられると、生存中は利息のみを支払うことになります。
しかし、55歳以上の方のみという年齢制限が設けられています。また、自宅を相続財産として残せないので注意してください。
住宅ローンは後で困らないように計画的に借りよう
住宅ローンを組む際は、返済計画が何より大切だと言っても過言ではありません。無理に返済計画を立てると後々支払いが厳しくなり、最悪の場合不動産を手放さなければいけないケースもあります。自分の収入や今後のライフイベントを見据えた上で返済計画を立てることで、滞ることなく支払いができるでしょう。
万が一支払いが厳しくなった場合も、金融機関への相談・借換え・保険の活用・売却など、状況に応じた対処法があります。1人で抱え込まず、早めに動くことが選択肢を残すことにつながります。
- 住宅ローンが払えなくなる主な原因は、収入の減少・返済計画の甘さ・支出の増加・離婚など
- 滞納が続くと督促状→一括返済請求→競売と段階的に状況が悪化するため、早めの対応が重要
- 払えないと思ったら、金融機関への相談・借換え・保険の活用・売却・個人再生など、状況に応じた対処法を検討する
不動産の売却を検討する時は、すまいステップを利用してみましょう。すまいステップでは厳しい審査にクリアした優良会社のみ加入しています。万が一クレームが多く届けられた企業は登録解除されるので、利用者が安全に使えるように対策も徹底されています。信頼できる担当者に出会える可能性も高いので、はじめての不動産売却でも安心して進められるでしょう。
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