【マンション売却ガイド】流れや注意点を専門家が徹底解説!

更新日:2020年9月14日

タワーマンション

初めてマンションの売却を検討している人は、「どういう流れで何をしたらいいか分からない」「何に注意すればいいのか分からない」「失敗したくない….」など、漠然とした不安を抱えていると思います。
「分からないから」や「面倒だから」という理由で全て不動産会社に任せきりにしてしまうと、希望の売却額より100万円単位で下がってしまった….という残念な結果にもなりかねません。

 
リナビス
マンション売却で失敗したくないな・・

マンションの売却において忘れてはいけこと、それは当事者は自分自身ということです。 この記事では、

  • マンション売却の流れ
  • マンション売却で失敗しないための注意点
  • マンション売却で発生する費用や税金

について解説しています。 この記事を最後まで読んで頂ければ、不安が解消され安心してマンション売却に臨めるはずです。

 
リナビス
当事者は自分自身であることを忘れずに!後々後悔することのないよう、しっかり知識を蓄えておこう!
監修逆瀬川 勇造

明治学院大学 経済学部 国際経営学科にてマーケティングを専攻。大学卒業後は地元の地方銀行に入行し、窓口業務・渉外業務の経験を経て、2011年9月より不動産会社に入社し、住宅新築や土地仕入れ、造成、不動産売買に携わる。

【保有資格】AFP(2級FP技能士)/宅地建物取引士/相続管理士

マンション売却の流れ

まずはマンション売却の大まかな流れを紹介します。

マンション売却は「売り出し前」「売り出し中」「売り出し後」のフェーズで6つのステップがあり、売却完了までに4ヶ月間程の期間がかかるのが一般的です。

家を売る流れ

三井住友トラスト不動産のデータによれば売却期間の平均は、首都圏では3.7ヶ月・大阪では3.4ヶ月・中部圏では3.4ヶ月となっています。

ただし、マンションを売り出す前の準備や成約後の引渡し期間などを含めると、全体で4カ月~6カ月程かかるのが実態です。

フェーズステップかかる期間
売り出し前①査定1週間程度
②媒介契約の締結2~3日
売り出し中③売却活動1カ月~
④内覧対応1週間~
⑤売買契約の締結1週間程度
売り出し後⑥引渡し2週間~

売却前:仲介を依頼する「不動産会社」を選ぶ

まずは不動産会社に査定を依頼し、自宅マンションがいくらで売れるか把握します。

実績があり信頼できる不動産会社を選ぶには不動産一括査定サービス を利用して査定依頼するとよいでしょう。

仲介を依頼する不動産会社が決まれば、その会社と媒介契約を締結します。媒介契約を締結したら不動産会社は売却活動を始めていきます。

 
リナビス
不動産会社が売却のサポートしてくれるんだね!
やること期間
1.不動産会社にマンションの売却価格を査定してもらう1週間
2.仲介を依頼する不動産会社と媒介契約を締結2~3日
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売却中:購入検討者への対応

媒介契約を結んだら、売主自身で「売り出し価格」を決めてマンションを売りに出していきます。

買い手探しや購入検討者とのやり取りなどの売却活動は不動産会社がやってくれます。ただ、不動産会社が売却活動しているか定期的に連絡を取り合って状況を確認しましょう。

購入検討者が希望すれば、マンションの状態を実際に見て購入判断をするために内覧が行われます。

売主のあなたも不動産会社と協力して内覧対応をします。内覧時の印象が購入の意思決定を大きく左右するので内覧対応はとても大切です。

やること期間
3.売却活動を開始1カ月~
4.内覧の対応1回1時間程度

売却後:売買契約の締結とマンションの引渡し

購入希望者が見つかればマンションの売買条件を決めていきます。

引渡し時期や売買価格など両者が納得する条件を話し合って決めましょう。

売買条件が決定したら、不動産会社にその条件を含めた売買契約書作成してもらいます。

その後売主、買主、不動産会社の営業マンが指定された場所に集まり、契約書の締結作業を進めていきます。

買主からの購入代金の支払いを確認したら、マンションの名義を売主から買主に変更し、無事に名義変更できればマンションの売却が完了です。

やること期間
5.売却条件を決めた上で売買契約を締結1週間程度
6.購入代金が振り込まれれば、マンションの名義を変更し引渡し完了1週間程度

確定申告も忘れずに!

マンションを売却した場合は、翌年の2月16日~3月15日の間に所得税の確定申告を行います。

不動産の売却によって出た譲渡所得を得た場合は税金を支払う必要があるので忘れないようにしましょう。

一定の条件を満たせば還付金を受け取ることができたり、節税制度を利用できます。

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以上がマンション売却の大まかな流れです。より詳しく流れを知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

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マンション売却前にやるべき3つの準備

マンションを売りに出す前に、まずやっておくべき準備があります。マンション売却で失敗しないためにも、以下3つの事前準備をしっかりしておくようにしましょう。

マンションの売却タイミングを決める

マンションを売却するタイミングや時期は売却価格に大きく影響を及ぼします。

売却で失敗しないためには高く売れるタイミングを知っておくことが大切です。

マンション相場は2020年以降高止まる可能性が高い

国土交通省が発表している不動産価格指数によれば、2010年と比較して2020年にはマンションの相場は1.5倍まで上がっていることが分かります。(緑線がマンションの価格相場です)

不動産価格指数

金融緩和や東京オリンピックの開催が決定したことで、海外の投資家によるマンションの購入が相次ぎ、価格が上昇したと考えられています。

ただし、マンション相場の伸びは2020年以降高止まりが起きると考えられています。東京不動産研究所の調査でも、新築マンション価格は2020年から横ばい、移行2025年までは微減すると予想されています。

マンション価格推移予測

実際に首都圏では2020年3月から4カ月連続で中古マンション価格が下落しています。【2020年6月】三大都市圏・主要都市別/中古マンション70m2価格月別推移

これらを鑑みると、相場が高い今のうちに売却した方が高く売れる可能性は高いと言えるでしょう。

築年数が浅い方が高く売れやすい

マンションは、築年数が経つごとに資産価値が下がるため。マンションを高く売るには築年数が古くならないうちに売却することが大切です。

以下の表は東日本不動産流通機構が出している首都圏の中古マンションの築年数別の資産価値の推移です。

築年数価格変化割合
築0~5年4895万円100.0%
築6~10年4243万円82.2%
築11~5年3931万円75.9%
築16~20年3159万円62.8%
築21~25年1899万円42.4%
築26~30年1670万円40.3%
築31年~1678万円40.1%

引用:築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2016年|東日本不動産流通機構)

築20年を過ぎたマンションは相場が新築の半分以下になります。築年数が浅いマンションを売るか迷っている方は早めに売却することをオススメします。

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一年の中で高く売れる時期は3月

転勤や子供の進学先が変わるタイミングである4月直前は住み替え需要が大きくなるので、好条件で売却しやすくなります。

以下のグラフは2019年3月から2020年2月の首都圏中古マンションの取引件数と平均価格を表しています。

マンション成約数と価格

参照元:2020不動産業統計集

この表から分かる通り、2月~3月のマンション取引件数が多く成約価格も若干高いです。

秋にも転勤で異動があることが多いので、9月にも住宅市場は動きます。

逆に5月や8月には、極端に中古マンションの成約件数が減ってしまうので、この時期は避けたほうが無難です。

 

マンションを好条件で売りやすい時期を狙うなら、準備期間を考慮し売り出す3カ月前頃から準備を進めていきましょう。

需要がある時期を過ぎると売買条件が悪くなってしまうので、売り急いでいなければ次の需要のピークが来る時期まで売却を待つのもひとつの方法です。

マンションの売り時について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

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マンション相場を調べておく

不動産会社に査定を依頼する前にマンションの相場を調べておきましょう。

不動産会社が提示する査定額は必ずしも正しい価格ではありません。マンションの相場を把握しておけば「もっと高く売れたのに・・!」と安売りして後悔しなくなるでしょう。

エリア別のマンション相場を知っておこう

マンションの相場はエリアによって大きく異なります。まずはエリア別に平均売却額の頭に入れておきましょう。

エリア平均売却額平均築年数
東京3,448万円19年
神奈川2,449万円23年
千葉1,890万円25年
埼玉1,967万円24年
愛知1,831万円22年
大阪2,107万円23年
福岡1,588万円24年

※本データは国土交通省「不動産売却取引価格情報」の2018年第2四半期〜2019年第1四半期のデータを基にしています。

しかし、上記のデータあくまで平均です。自分のマンションがいくらで売れるか知るには、条件の近しい物件の売却価格が参考になります。

相場を調べるなら「レインズ・マーケット・インフォメーション」

相場を調べるのに便利なサイトは公益財団法人東日本流通機構が運営するReins Market Informationです。

このサイトでは実際に売れた価格(成約価格)調べることができるため、あなたのマンションが実際に売れる価格に近い金額が分かります。レインズ

使い方も以下3ステップでとても簡単です。

  1. Reins Market Informationにアクセス
  2. 「マンション」から都道府県・地域を指定して検索
  3. 自分のマンションと近しい条件で絞り込み

上記の方法で自分のマンションの条件と近しい物件の成約価格を見つけてみましょう。更に詳しくマンションの相場について知りたい人は以下の記事をご覧ください。

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必要書類を揃えておく

マンションをスムーズに売却するには必要書類を準備しておくことが大切です。

必要書類には身分証明書、実印など「売主に関する書類」や、登記権利書や重要事項証明書など「不動産や権利に関する書類」があります。

以下の表で必要な書類をまとめたので、時間に余裕があるうちから揃えておきましょう。

No項目目的取得場所
1登記済権利証登記名義人の変更市役所
2間取り図と測量図物件情報の確認市役所
3固定資産税納税通知書負担する固定資産税の計算市役所
4実印、印鑑証明書類への捺印と実印の証明市役所
5身分証明書売主本人の確認市役所
6建築確認済証、検査済証建築基準を満たしてるかの確認市役所
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アイキャッチ

マンションを高く売却する4つのコツ

家族が増えて部屋が手狭になった、転勤が決まったなど、マンション売る理由は様々です。

ただし「できるだけ高く売りたい」「出費を抑えて売りたい」と考えるのは皆さん共通の想いでしょう。

この章ではマンションを高く・出費を抑えて売却するコツを4つ紹介していきます。

コツ1:査定は複数社に依頼する

マンション売却を成功させるには「不動産会社選び」が大切です。

不動産会社が買主を探しから、価格交渉まで売却業務の全てを担うので、仲介を依頼した不動産の力量によってマンション売却の結果が変わってくるからです。

 
リナビス
不動産会社は慎重に選ばないとね!

そのため、初めから一つの不動産会社に絞り込み、査定を依頼するのは危険です。

一口に不動産会社といっても、得意な領域やジャンルは様々です。複数の不動産会社に査定を依頼し、比較しながら信頼できる会社を選んでいきましょう。

ただ、複数の不動産会社に査定依頼するのは手間ですよね。

おすすめは5~6社の不動産会社に査定依頼をしてみることですが、自分自身で1社1社調べ上げてアポイントを取るために何度も同じ説明をするのは手間がかかります。

手間を省くのであればインターネットの不動産一括査定サービスすまいステップがおすすめです。

このサービスを使えば、マンションの住所や間取りなど簡単な情報を入力するだけで、マンションを高く売ってくれる不動産会社を自動的にマッチングし、複数の会社へ一度に査定依頼ができます。

マンションの査定価格を手軽に知りたいのであれば、まずは一括査定サービスを利用してみましょう。

不動産会社は担当者の力量で選ぶ

不動産会社を比較する際は、査定額だけでなく、担当者の力量も確認しましょう。

正しい担当者選びのポイントは、しっかりとしたコミュニケーションが取れ、自分と相性が合う人であることはもちろん、不動産取引のスキルや提案のレベルが高いかどうか、という点です。

スキルやレベルを見極めるには、担当者に質問する内容を用意しておくことです。例として担当者の力量を見きわめる効果的な質問を記載します。

  1. 「どういったときに価格を下げますか?」
  2. 「購入されるターゲットはどのような人ですか?」
  3. 「広告活動は、どの程度やってくれますか?」

どれも販売戦略上重要なことばかりですので、上記の①~③の質問に曖昧に答えるような担当者や不動産会社はおすすめできません。

しっかりと納得のできる答えを持っている担当者を選ぶようにしましょう。

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コツ2:自分に合った媒介契約を選ぶ

不動産会社と締結する媒介契約には3種類があり、それぞれ特徴が異なります。

媒介契約種別複数社との契約売却活動の報告
一般媒介契約無期限
(通常3ヶ月)
専属専任媒介契約3ヶ月
専任媒介契約3ヶ月

不動産場売買の経験があり、比較的時間がある人は一般媒介契約を選び、すぐに売却したい人は専任媒介契約がおすすめ」と捉えていいでしょう。

一般媒介契約とは

一般媒介契約のメリット・デメリットを考えた場合以下のようになりますが、比較した場合デメリットの方が多く感じられます。

  • 一般媒介契約のメリット
    • 複数の会社に依頼でき、広告量が増える
  • 一般媒介契約のデメリット
    • 複数の依頼をすることにより、内覧(買い手が実際に部屋を見に来ること)の調整が大変であったり、報告義務がないため売却活動をどのようにしているのか、進捗などが分かりづらい
    • 他の会社にも依頼しているため不動産会社の売却活動へのモチベーションが上がりづらい

売主への報告義務がないため、面倒くさがる会社は報告をしません。

不動産会社からすると他社にも依頼されているため売却のモチベーションが下がります。

窓口も多く今後の手間も多くなることが予想されるため、一般媒介契約は不動産売買の経験が豊富な人向けの媒介契約といえます。

専任媒介契約とは

次に専任媒介契約のメリット・デメリットを比較してみます。

  • 専任媒介契約のメリット
    • 窓口が一元化でき、内覧の調整は全て会社にお任せできる
    • 1社契約のため不動産会社のモチベーションが高く、最後まで頑張る
    • 申し込み後も焦らずじっくり交渉することができる
  • 専任媒介契約のデメリット
    • 悪意のある会社だと両手仲介(売主側・買主側双方から仲介手数料を得ようとする行為)を目指したり、売却情報を隠すことがある

メリットが多いため、頼できる不動産会社に依頼することができれば売主や不動産会社にとって1番良い結果が出せる契約と言えます。

専属専任媒介契約と違って自己発見取引も認められているので、万が一親戚等に売却できるとなっても安心です。

デメリットとしては、依頼する不動産会社を間違えると損をする可能性が高いということです。

コツ3:内覧の準備を怠らない

マンションを売る際に内覧準備を怠たると「生活感」が伝わってしまい、内覧者の購入意欲を減らす可能性があります。
「綺麗に整理されたマンション」を内覧するのと、洗濯物が散乱し汚い「生活感のあるマンション」を内覧するのとでは、内覧者が抱く印象を大きく違います。

よって内覧者を迎える準備として部屋の掃除は必ずしましょう。

物が溢れている部屋はNGです。絶対に高く売れることはありません。「この家は収納がないのか」「思ったより狭い」などと思われたり、自分達も将来こんな部屋になってしまうのかという勝手なイメージを与えてしまうかもしれません。

特に念入りに掃除すべき場所は玄関、リビング、キッチンや洗面台などの水回りです。水回りに水垢や油汚れあるとマンションの印象が悪くなります。

ただ、マンションを売り出していると「明日内覧したい」と急に連絡が来ることもあるので、毎日少しずつ部屋をきれいにする習慣を付けておきましょう。

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コツ4:マンションの瑕疵は正直伝える

瑕疵とは、本来備えらられている性能が発揮できない欠陥があることを指します。不動産の売主には瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)が課せられます。

簡単に言うと「見えない欠陥(瑕疵)については売主側が責任を取ること」というものです。

購入者が不安を感じたり不快に思うような瑕疵(かし)がある」にも関わらず、その理由を隠したまま家を売ってしますと後から売主の責任問題となり、慰謝料の支払いや契約解除へ発展してしまいます。

マンションでは「雨漏り」「給水排水設備」などのトラブルが該当し、適用期間は引き渡しから2~3か月程度とするのが一般的です。

ただし、こうした問題について事前に買主に伝え、納得した上で購入していた場合は瑕疵担保責任を追及されることはありません。

マンション売却でよくある失敗と対策

初めてのマンション売却では失敗がつきものです。

実際に自宅売却者295人に「自宅の売却価格には、満足していますか?」というアンケート調査の結果、39%の人は売却に満足していないと回答しています。

売却価格アンケート

参照元:アットホーム調べ「中古物件の“売り手”と“買い手”のキモチ調査

このアンケート結果からも見て取れるように、多くの方がマンション売却で失敗していることがわかります。
この章ではマンション売却でよくある失敗とその時の対策を紹介していきます。

失敗①:高額な査定額を提示した会社と契約する

複数の不動産会社に査定依頼をして、一番査定額が高い企業と契約をする際は注意が必要です。意図的に高い査定額を伝え、仲介の機会を得ようとする不動産会社もいるからです。

査定額とは「この金額で売れる」と決まった価格ではありません。物件と価格が見合っていなければでマンションが売れず、最終的には相場より低い価格でしか売れない状態になりかねません。

このような失敗を避けるには、不動産会社に対して査定額の根拠を聞くことが大切です。

相場よりも高く売れる自信のある企業であれば、過去の売却事例など必ず根拠があります。その根拠の説得感があるか否かで契約する会社を見極めましょう。

一般的には訪問査定が終わると、査定額の根拠や周辺の売買物件の相場などが査定書にまとめられ依頼者に送られます。

不動産査定書サンプル

査定書に書かれている査定額の根拠を確認し、疑問点があれば必ず不動産会社に質問しましょう。

失敗②:売り出し価格が高すぎる

マンションを高く売りたいあまり、相場より売り出し価格を高く設定して売れ残ってしまうのはよくある失敗です。

中古マンションの買い手は、販売価格をフィルターにかけて物件を探してるため価格が高いと問い合わせすらないリスクがあります。

一方で売り手としては「できるだけ高く売りたい」というのが本音でしょう。

そんな時は査定額から1割程度高い金額が売り出し価格の許容範囲と覚えておきましょう。

なぜなら、東日本不動産流通機構の調査によれば、売り出し価格より成約価格が1割低いと分かっているからです。

中古マンションの売買時は「値引き交渉」に発展することが多く買い手も値下げ前提で問い合わせをしてきます。

高すぎる価格設定で問い合わせが来ないのは避ける、且つ「想定外に低い価格になってしまった」とならないよう、売り出し価格は査定額の1割程度のプラスに留めておきましょう。

失敗③:同じマンションにライバル物件がいる

大型マンションや近隣にマンションが隣接しているエリアでは、複数の物件が売りに出ていることがあります。

同じマンションや近隣物件が競合してしまうと、間取りや立地が同じなので「価格の安さ」や「上階」や「角部屋」に人気が集まり、自分のマンションが売れないことも珍しくありません。

この様な失敗を避けるには、近隣の売り出し物件の特徴や販売帯を把握して、近隣物件よりも相対的に「買いたくなる理由」がある条件で売り出しましょう。

不動産会社に依頼すれば近隣の売り出し情報は調べてもらえまし、「買いたくなる理由」も一緒に考えてくれます。

失敗④:囲い込みを受けてすぐ売れない

囲い込みとは、不動産会社がその物件を囲い込んで両手仲介を狙う行為のことです。

不動産会社にとっては両手仲介ができた方が売主と買主両方から仲介手数料をもらえるメリットがあります。

囲い込み

しかし、売主にとっては他社から購入依頼があっても依頼を断わることになるので、マンションをいい条件で売りづらくなります。

この失敗を避けるには、媒介契約前に囲い込みをしていないか口頭で確認しておきましょう。心配な方は媒介契約書内に囲い込みをしないように一文追記してもらうのも1つの手です。

特に大手の不動産会社ほど囲い込みしやすいので、注意しておきましょう。

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マンション売却でかかる費用と税金

マンションを売却するには様々な費用や税金が発生します。一般的にマンション売却額の5~7%の費用がかかります。売却費用の内訳は以下の通りです。

項目費用の目安
仲介手数料(売却額×3%)+ 6万円 + 消費税
抵当権抹消費用司法書士へ依頼するとして5,000~2万円程
印紙税司法書士へ依頼するとして5,000~2万円程
譲渡所得税・住民税・復興特別所得税売却した年の1月1日での保有期間によって異なる
保有期間が5年以下なら譲渡所得の39.63%
保有期間が5年超なら譲渡所得の20.315%

マンションの売却には様々な費用がかかりますが、今回は特に重要な費用と税金を中心に紹介します。

マンション売却にかかる主な費用

仲介手数料

不動産会社に物件の販売活動を行ってもらい無事に成約した場合に、仲介業務の報酬として支払われるのが仲介手数料です。

仲介手数料の上限は「宅地建物取引業法」によって定められており、売買価格の大きさによって以下の通り変わってきます。

売買価格仲介手数料
200万円以下の場合(売却価格×5%+6万円)+消費税10%
200万円を超え400万円以下の場合(売却価格×4%+6万円)+消費税10%
400万円を超える場合(売却価格×3%+6万円)+消費税10%

例えば、マンションの売却価格が5000万円だった場合の仲介手数料は以下の様に計算となります。

●売却価格が3000万円の場合の仲介手数料
(5000万円×3%(税率)+6万円)+9.6万円(消費税)=171.6万円

抵当権抹消費用

抵当権抹消費用とは、ローンを完済した際に抵当権を抹消するためにかかる費用です。

抵当権とは、住宅ローンを組む際に金融機関が購入するマンションを担保にする権利を指します。

住宅ローンでマンションを購入している場合、抵当権が残ったままでは売却できないため、住宅ローンの残債を清算し抵当権を抹消する必要があります。

抵当権の抹消は一般的には司法書士に依頼することが多く、だいたい2万円程の費用がかかります。

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マンション売却にかかる主な税金

印紙税

印紙税とは、経済的取引などに関連して作成される文章に課税される税金のことで、売買契約書に収入印紙を貼る必要があります。

マンションを売った場合に作成される不動産売買契約書には、売買代金に応じた印紙税を納付しなければいけません。

この印紙税の税額は、売買契約書に記載されていた売買価格によって以下のように異なります。

記載された契約金額税額
10万円を超え 50万円以下200円
50万円を超え 100万円以下500円
100万円を超え 500万円以下1千円
500万円を超え 1,000万円以下5千円
1,000万円を超え 5,000万円以下1万円
5,000万円を超え 1億円以下3万円
1億円を超え 5億円以下6万円

例えば、売買契約書に記載の売買価格が4,000万円であれば、貼り付ける印紙は1万円です。

所得税、住民税、復興特別所得税

マンション売却によって、利益が出た場合にのみ支払う税金として、所得税住民税復興特別所得税があります。

これらの税金はとは、マンションの売却金額から、マンションの購入時にかかった金額と売却時諸費用を差し引いて利益が出た場合にのみ支払いが必要な税金です。

譲渡所得 = マンションの売却額 ー [物件の購入価格 + 購入時の諸費用](取得費用)- 売却時の諸費用(譲渡費用

また、物件の所有期間が5年を超えているか否かで、譲渡所得税の税率は大きく変わってきます。なお、譲渡所得が出ていなければ税額は0円です。

項目所有期間所得税住民税復興特別所得税合計
短期譲渡所得5年より短い場合30%9%0.63%39.63%
長期譲渡所得5年超の場合15%5%0.315%20.315%

以上がマンション売却時に発生する費用・税金となります。

他にも場合によって必要な費用があるので詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

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売却費用を抑えるための節税対策

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【譲渡益が出た場合】3000万円特別控除

この特例は、所有期間の長短に関係なく、要件を満たしているマイホームの売却なら譲渡所得から3000万円まで差し引くことができます。

この特例を利用すると、譲渡所得にかかる税金は次のような計算式になります。

税額=((譲渡所得-3000万円)×税率)

さらに、控除は1人につき最大3000万円なので、夫婦の共有名義物件であれば合計6000万まで控除が可能です。

少なくとも、この特例を利用すればマンションを売却して得た利益が3000万円以下であれば税金がかかりません。

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【譲渡損が出た場合】損益通算と繰越控除

5年超所有するマイホームを売って赤字になる(購入した金額より売却した金額の方が少ない)こともあります。

こうしたケースを救済するのが、居住用財産買換え等の場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除です。

損益通算では、ある所得で損失が出たとき、他の所得からその損失を差し引くことです。課税される所得が抑えられ税金を少なくできます。

繰越控除では、その年の所得から引ききれなかった損失金額があれば、翌年以降の所得から繰り越した損失を差し引くことができます。損失金額は最長3年間の繰り越しができます。

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【状況別】マンション売却で失敗しないための注意点

マンションを売却する際、売却理由や売主の状況によって注意すべきことあります。

この章ではよくあるマンション売却の理由や状況別の注意点を紹介していきます。

ローンが残るマンション売却の注意点

住宅ローンが残っているマンションでも売ることができます。ただし、ローンを完済して抵当権を抹消しなければいけません。

 
リナビス
ローンを完済しないと売れないんだ・・

抵当権とは、平たく言うと「担保」にする権利のことで、ローンの返済が滞ってしまうと、銀行が担保にした不動産を売却する権利を持っています。

基本的には「抵当権が付いてるマンションは売却できない」の、ローンを完済して抵当権を抹消しなければいけません。

マンションの売却金だけでローンを返済できない場合は、手持ち資金で補填することになりますが、それでも完済できないら、住み替えローン任意売却という方法があります。

ローン中のマンション売却について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

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居住中のマンション売却の注意点

一般的には、空き家の状態で売り出した方がマンションは売りやすいと言われています。

ただし、金銭的な負担が大きいため売却金が入るまで新居へ引っ越すことが難しい方が多いのが実態です。

事実、住みながら売却している人の方が多いという調査結果も出ています。(参照:三菱地所 対象者:536名)

住みながら売却

住みながら売却を成功させるには、次のようなコツがあります。

コツ1:日中の時間帯でにスケジュールを調整
コツ2:入念に掃除する
コツ3:臭い対策も忘れない
コツ4:内覧者は「お客様」として出迎える
コツ5: 内覧の案内は不動産会社に任せきりにしない
コツ6: 新居探しを並行して進める

詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

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住みながら売却はできる?

早くマンションを売りたい場合の注意点

マンションを売るには平均3カ月はかかるので、すぐに売りたい方は買取という方法を選んだ方が良いでしょう。

買取とは、一般的な仲介と違い、買い手が見つからないマンションを不動産会社側が直接買い取る手法のことを指します。

メリットとしては、

  • 数日で売却できる(すぐお金が手元に入ってくる)
  • 他人に知られることなく売却できる
  • 瑕疵担保責任を売主側が負う必要がない
  • 場合によっては仲介手数料が無料になる
  • 売るためにリフォームをする必要がない

などが挙げらますが、デメリットとして

  • 価格が安くなる

の一つが挙げられます。

デメリットの方が少なく感じがちですが、買取業者による買取のビジネスモデルはシンプルで「安く買って、高く売る」です。 買取金額は一般的な相場と呼ばれる売買価格の70%です。

3000万で売れると思われているマンションであれば。2100万~2250万円ということになります

「誰にも知られず」「早く、この期日までに」売却しなくてはいけない人は、買取でマンションを売りましょう。

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売却前にリフォームする場合の注意点

基本的に査定前にリフォームをすべきではありません。
例えば500万円かけてリフォームしても500万円以上高く査定を受けれるか保証がないからです。

実際に中古物件を売り出す前に個人でリフォームしたと回答した人は13.9%しかいないのがその何よりの証拠です。

売却前のリフォーム割合

アットホーム株式会社調査結果

リフォームは現状回復の意味合いが大きいので、リフォーム費用を上乗せした金額で売れることはほとんどありません。
「リフォームしないと売れないのでは?」と不安な方はまず不動産会社に相談してみましょう。
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住み替えでマンション売却する際の注意点

マンションから住み替えをする場合、新居探しよりも、先に居住中マンションの売却目途を立てましょう(売り先行)。

「売り先行」の場合、余裕を持って買主との交渉がしやすい・資金計画が立てやすいというメリットがあります。
マンションからの住み替えで、重要なのは資金繰りをきちんと行い納得した価格でマンションを売却することです。

十分な資金を用意しておかないと、せっかく魅力的な新居をみつけたとしても金銭面で断念せざるを得ない恐れがあります。それは出来れば避けたいことだと思います。

マンションからの住み替えを検討している方はこちらの記事をご覧ください。

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家の査定
 

まとめ

マンション売却の全体像と注意点について網羅的に解説してきました。自分の住んでいるマンションを売るということは人生にとってのビッグイベントです。

あなたが不動産会社と上手に連携し、希望額と見合う形でマンションが売却できるよう心から願っております。

 
専門家
マンション売却は「売却のタイミング」や「業者の選び方」、「内覧の工夫」など工夫できるカ所がさまざまなあり、これらをフル活用することで売却額を高くできる可能性が高まります。 場合によっては数百万円の違いが出ることもあるため、本記事でご紹介していることを全て実践するつもりで取り組むことをおすすめします。 なお、中でも一番重要と言えるのが「業者の選び方」です。 マンション売却は、業者と媒介契約を結んだ後は、広告活動や内覧、契約締結までそのほとんどを不動産会社の担当者に任せることになります。 このため、どの不動産会社(と担当者)に売却を依頼するかが非常に重要となるのです。 より信頼できる不動産会社を探すためには、すまいステップなど一括査定サイトを活用するとよいでしょう。