中古マンションはリフォームしていなくても売れます。
- この記事のポイント
- 中古マンションはリフォームしていなくても需要がある
- そもそも売る前のリフォームは不要
- ケースによってはリフォームしたほうが効果的
「中古マンションはリフォームしていないと売れない?」「そもそもリフォームってしたほうがいいの?」「リフォームせずに売るにはどうしたらよいのか」
中古マンションを売りたいと考えた時、こんな疑問や悩みを抱える方は少なくないのではないでしょうか。
一見リフォームしたほうが高く売れそうですが、リフォームすれば必ず売れるというわけではありません。
安易にリフォームしてしまうとかえって損をしてしまうリスクがあるため、基本的に売る前のリフォームは不要です。
この記事では、中古マンションはリフォームしていなくても売れるのか、なぜ売る前のリフォームは不要なのかについて解説します。
中古マンションを売るために、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてください。
中古マンションはリフォームしていなくても売れる
以下のグラフは、東日本不動産流通機構が公表している「中古マンションの年別成約件数」です。
(参考:東日本不動産流通機構「首都圏不動産流通市場の動向(2022年)」)
以上のグラフを見ると分かる通り、中古マンションの成約件数は年間で3万件を超えており、中古マンションには常に一定の需要があると言えます。
10年前と比べても、大きく上昇してきていることが分かります。
また、以下のグラフは、買主が「中古住宅を購入した理由」を表したものです。
(※複数回答可)
(参考:不動産流通経営協会「第27回不動産流通業に関する消費者動向調査」)
マンションに限らず、中古住宅を購入する人は、リフォームしているかどうかよりも主に「エリア」「価格」で購入するかどうかを決めています。
「新築が高すぎた」といった理由もあるように、中古マンションは新築と比べて手頃な価格で購入できる点が魅力であると感じる人が多いようです。
また、自分でリフォームすることを前提に購入を考えている買主もいるので、中古マンションはリフォームしていなくても売れると考えられます。
手軽にマンションの査定額を知りたい方は、不動産一括査定サイトを利用してみてください。
不動産一括査定サイトは、パソコンやスマートフォンでマンションの物件情報を入力するだけで、複数の不動産会社にまとめて査定を依頼できます。
『すまいステップ』なら、お家で24時間いつでも不動産会社に査定を依頼できます。
一括査定であなたの家の適正価格が分かる
今の価格が届く!
無料診断スタート
一括査定であなたの家の適正価格が分かる
今の価格が届く!
無料診断スタート
中古マンションはリフォームしないで売ることが基本
先にも述べたように、そもそも中古マンションを売る前のリフォームは不要とされています。
この章では、売る前のリフォームがなぜ不要なのか、以下の4つの理由を解説します。
- リフォーム費用の回収が難しい
- 買主のニーズに合わない可能性がある
- リフォームしても査定額に影響はない
- リフォーム費用が高い
理由①リフォーム費用の回収が難しい
中古マンションを売る前にリフォームが不要とされる主な理由は、「かかったリフォーム費用の回収が難しい」ということが挙げられます。
リフォームしたからといって、リフォーム費用をそのまま上乗せして売却価格を上げてしまうと、なかなか買主が現れない可能性があります。
なぜなら中古マンションの購入を検討する買主は、手頃な価格で購入できる点が中古マンションの魅力であると考えています。
売却価格が高ければ高いほど買主の予算から外れてしまい、最終的には値下げしなければ売れないこともあります。
理由②買主のニーズに合わない可能性がある
良かれと思って行ったリフォームが、買主のニーズや好みに合わなければ購入検討から外されてしまいます。
新しい設備に変えたとしても、買主のこだわりが強い部分であれば無駄なリフォームとなってしまうでしょう。
このように、中古マンションを購入しようとする買主の中には、「自分で好きなようにリフォームしたい」と考える買主が多いので、リフォームしていない中古マンションには一定の需要があります。
余計なリフォームをしてしまうとかえって売りにくくなることが十分に考えられるので、売主による独断でのリフォームは避けたほうがよいでしょう。
理由③リフォームしても査定額に影響はない
中古マンションの査定では、主に立地や築年数などのマンションの条件と過去の成約事例から査定額を算出されます。
たとえリフォーム費用が数百万円かかったとしても、そのまま査定額に反映されるわけではなく、リフォームの有無で査定額が大きく変わることはありません。
不動産会社が提示する査定額は「3か月以内で売れる見込みのある金額」であり、地域の相場とかけ離れた査定額が出ることはないと考えておくとよいでしょう。
理由④リフォーム費用が高い
中古マンションのリフォームには、箇所や程度によって異なりますが高い費用がかかります。
壁紙やフローリングの張替、トイレ・浴室の交換など、一部のリフォームでも数十万円程度の費用がかかってしまいます。
より規模の大きなリフォームになると数百万円かかることもありますが、基本的に費用はすべて売主の負担で行うことになります。
中古マンションを売る時、リフォーム費用だけではなく仲介手数料など様々な費用がかかるので、リフォーム費用はできるだけかけないようにすることをおすすめします。
中古マンションをリフォームしないで売るメリット
中古マンションはリフォームしたほうが良さそうと考える方は多くいるかもしれません。
しかし、中古マンションをリフォームせずに売り出せば、自分でリフォームしたい買主の需要が集まるなどの様々なメリットがあります。
この章では、以下の2つの「中古マンションをリフォームしないで売るメリット」を解説します。
- リフォームする手間や費用がかからない
- すぐに売り出せる
メリット①リフォームする手間や費用がかからない
中古マンションのリフォームには、規模や箇所によって数十万~数百万円の費用がかかってしまいます。
さらにリフォーム業者を選定したり、どのようにリフォームするのか話し合ったりなどの手間が発生します。
しかし、リフォームしないで売り出せば、当然ながらリフォームするまでの手間や費用が一切かかりません。
リフォーム費用を抑えられれば、新居の頭金や引越し資金などに回せます。
メリット②すぐに売り出せる
リフォームしない場合、すぐに売り出せることも大きなメリットです。
中古マンションをリフォームしてから売り出す場合、リフォームの箇所や規模によっては1~3週間。または数か月程度の期間がかかります。
リフォーム工事中は売却活動を行えず、広告用の写真撮影や内覧などはリフォームが終わってから行うことになります。
しかし、リフォームしないならすぐに売却活動を始められるので、スケジュールが狂ってしまうリスクを避けられます。
中古マンションをリフォームしないで売るデメリット
次に「中古マンションをリフォームしないで売るデメリット」について、以下の2つを解説します。
- 内覧時の印象が悪くなる
- リフォーム予定のない買主からは敬遠される
デメリット①内覧時の印象が悪くなる
リフォームしないで売る時の大きなデメリットは、内覧時に買主へ与える印象が悪くなってしまうことが挙げられます。
中古マンションの内覧では、買主はマンションの見た目や室内のきれいさを重視しています。
壁紙やフローリングなどに目立つ傷や汚れがあると、マイナスイメージとなって買主の購入意欲を下げてしまう原因となる可能性が高いです。
リフォームすることが前提であっても、想像以上に汚れていたなどと
デメリット②リフォーム予定のない買主からは敬遠される
自分でリフォームする予定のない買主からは、購入検討から外されてしまうことも大きなデメリットです。
購入後に買主が自分でリフォームする場合、リフォームが終わるまでは住み始められないので、最初からリフォーム済みの中古マンションを検討する買主もいます。
リフォームしないまま売り出せば、リフォームがされてあるかどうかを重視する買主からは敬遠されてしまうでしょう。
中古マンションをリフォームしてから売るメリット
中古マンションのリフォームは基本的に不要ですが、もちろんリフォームするメリットはあります。
以下の2つのメリットについて解説します。
- 内覧時の印象が良くなる
- アピールポイントになる
メリット①内覧時の印象が良くなる
中古マンションを売る時は、何よりも買主へ与える印象が重要です。
リフォームすれば第一印象が良くなり、買主の購入意欲の増加に繋がります。
特にキッチンやトイレ、浴室などの水回りがきれいになっていると、さらに好印象を与えられるでしょう。
メリット②アピールポイントになる
設備を新しいものにリフォームすれば、売却活動を行う上では良いアピールポイントとなります。
生活に必要な部分の設備をリフォームしておけば、すぐに修理や修繕の心配がないので、買主にとっても大きなメリットです。
リフォーム前提の買主であっても、設備はそのまま使ってもらえる可能性があります。
中古マンションをリフォームしてから売るデメリット
中古マンションのリフォームは、費用の回収ができずに売主が損をする可能性が高いので、売る前に行うことはおすすめできません。
その他にも以下の2つのデメリットがあるので、それぞれ解説していきます。
- 売り出し時期が遅くなる
- 買主のニーズに合わないと売れ残ることがある
デメリット①売り出し時期が遅くなる
中古マンションをリフォームしてから売るとなると、リフォームが終わるまでは内覧や広告写真の撮影などの売却活動が行えません。
リフォーム期間は規模や箇所によって異なりますが、場合によっては数か月かかることもあるので、その分売り出し時期が遅れてしまいます。
特に住み替えは売却スケジュールがタイトなので、売却期間が延びてしまうと早く売りたい一心で値下げを強いられる状況になりかねません。
また、リフォームを終える頃には学期末・年度末などの繁忙期を過ぎてしまうなど、売り時を逃す可能性があることも大きなデメリットです。
デメリット②買主のニーズに合わないと売れ残ることがある
せっかく行ったリフォームが、買主のニーズに合わなければ値下げすることになったり、最悪の場合は買主が現れずに売れ残ってしまうことも考えられます。
買主は、ある程度経年劣化していることは承知の上で中古マンションを検討しており、新築に比べて価格が安いことに魅力を感じています。
リフォーム費用を上乗せした高い売却価格では、買主の予算から大幅に外れてしまうリスクがあります。
また、買主が気に入った条件のマンションであっても、こだわりたい箇所がリフォーム済みである場合は敬遠されてしまうでしょう。
中古マンションをリフォームしてから売ったほうが良いケース
中古マンションは、基本的にリフォームせずに売ることがおすすめです。
しかし、以下のようなケースであればリフォームしたほうがよいと言えます。
- 劣化や損傷が激しい
- 築年数が新しい
劣化や損傷が激しい
築年数が経つと設備や内装が劣化していくことはしかたのないことです。
しかし、築年数以上に劣化が進み、激しく損傷している場合は買主が見つかりにくくなるので、リフォームすることをおすすめします。
たとえば、以下のような劣化・損傷が見られる場合はリフォームすることを検討しましょう。
- ペットを飼っていて壁やフローリングがボロボロになっている
- 喫煙により壁紙が黄ばんでいる
- 思い家具によりフローリングがへこんでいる・穴が開いている
- 設備が故障していて使えない
築年数が浅い
築年数が浅い中古マンションは、状態の良さやきれいさが売れやすいポイントです。
内装が古く感じられるようなデザインだったり最新の設備ではない場合は、リフォームすることでより魅力が増し、内覧者数を増やすことにも繋がります。
ただし、あまりに費用をかけすぎたり、買主のニーズに合わなければ損をすることがあります。
むやみにリフォームせず、まずは不動産会社に相談しましょう。
まとめ
中古マンションはリフォームしていなくても需要があるので、そのままでも売れる可能性は十分にあります。
そもそも、リフォームしたことでかえって売りにくくなったり、売主が損をするリスクが高いため、売る前のリフォームは基本的に不要です。
リフォームすれば必ず売れるというわけではないので、必要に合わせて最低限のリフォームをおすすめします。
また、リフォームは独断で行うのではなく、必ず不動産会社に相談してから行うことが大切です。
中古マンションを売ると決めたら、まずは信頼できる不動産会社選びから始めましょう。
すまいステップの不動産一括査定なら、優良企業とのみ連携しており、一度の申込で最大4社からの査定を無料で受けられます。