「家の売却相場を調べたい!」
「自分の家っていくらぐらいで売れるの?」
自分の家を売却しようとしている方で、このような疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。
不動産売却は専門知識が絡むので、一般の人には難しく感じますよね。
そこで、不動産提携社数1,000社以上を誇るすまいステップが、不動産売却相場を詳しく解説します。不動産売却が初めての方でもわかるように解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
築年数別で見る家の売却相場
まずは、築年数別の売却相場を解説します。
築年数の経過とともに家の売却相場は下落していくと一般的に言われています。不動産情報サイト「REINS TOPIC」が公表しているデータを見ても、築年数によって以下のように成約価格が異なります。(※築0~5年を100%としたときの下落率を記載)
REINS TOPIC「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2022年)」 を参考にすまいステップ編集部が作成
築年数 | 成約価格 | 下落率 |
---|---|---|
0~5年 | 4,821万円 | - |
6~10年 | 4,653万円 | 3% |
11~15年 | 4,436万円 | 8% |
16~20年 | 4,024万円 | 17% |
21~25年 | 3,955万円 | 18% |
26~30年 | 3,333万円 | 31% |
31年~ | 2,345万円 | 51% |
築年数が経過するほど成約価格が下がっており、特に築26年を超えると一気に下落しているのがわかります。築31年を超えると築0年の半分以下の価格まで低下します。
このように、家の価格は築年数が大きく影響するため、売却を検討している方は自分の家の築年数と照らし合わせて確認しておくのが大切です。
次に、築年数ごとの特徴や下落する要因などを解説します。「なぜ価格が下がるのか」を把握しておきましょう。
築0~5年の家売却相場:4,821万円
築0~5年は新築以外で最も価値が高い時期です。
外観や室内状況、設備状況なども新築と遜色ないため、とても綺麗な状態を維持できているケースが多くあります。
そのため、買い手からの人気も高く、高額売却に期待できる時期でもあります。
なお、各エリアごとの成約価格の平均は以下のとおりです。
エリア | 成約価格 | 前年同期比 |
---|---|---|
東京都 | 7,219万円 | +16.4% |
埼玉県 | 3,762万円 | -6.9% |
千葉県 | 4,200万円 | +6.0% |
神奈川県 | 5,088万円 | +3.8% |
首都圏平均 | 5,310万円 | +5.9% |
参考:REINS TOPIC 「首都圏中古マンション・中古戸建住宅 地域別・築年帯別成約状況【2023年10~12月】」
▼築5年以下で売却すると税金が多くかかるので注意
家を売却して売却益を得た場合は譲渡所得となり、譲渡所得税が課せられます。
譲渡所得税とは、譲渡所得に対して所得税と住民税が課せられることで、不動産の所有期間によって以下のように税率が異なります。
短期譲渡所得 | 長期譲渡所得 | |
---|---|---|
所得税 | 15.315% | 30.63% |
住民税 | 5% | 9% |
合計 | 20.315% | 39.63% |
参考:国税庁「No.3208 長期譲渡所得の税額の計算」
参考:国税庁「No.3211 短期譲渡所得の税額の計算」
短期譲渡所得と長期譲渡所得で約2倍も税率が異なるため、売却後の税金を抑えたい方は所有期間が5年を超えたタイミングで売却するのがよいでしょう。
築6~10年の家売却相場:4,653万円
築6年を超えると家の価値が若干下落します。
それでも、築10年までなら大きな下落にならない可能性が高いため、高く売りたい人もまだ間に合う時期といえます。
また、成約率に関しても築31年に次いで高い数値のため、売却に適した時期といえるでしょう。
参考:REINS TOPIC 「築年数から見た 首都圏の不動産流通市場(2022年)」
なお、エリア別と購入価格別の売却相場は以下を参考にしてみてください。
エリア | 成約価格 | 前年同期比 |
---|---|---|
東京都 | 6,237万円 | -0.3% |
埼玉県 | 3,643万円 | -3.9% |
千葉県 | 4,047万円 | +14.7% |
神奈川県 | 4,615万円 | -0.7% |
首都圏平均 | 4,849万円 | +0.1% |
参考:REINS TOPIC 「首都圏中古マンション・中古戸建住宅 地域別・築年帯別成約状況【2023年10~12月】」
購入価格 | 3,000万円 | 4,000万円 | 5,000万円 |
---|---|---|---|
下落率(3%)適用後の価格 | 2,910万円 | 3,880万円 | 4,850万円 |
▼住宅ローン減税を利用している人は売却に適したタイミング
住宅ローン減税は10年間の控除期間があるため、購入後11年目から適用されなくなります。そのため、11年目以降は所得税や住民税額が上がります。
そこまで大きな金額ではないですが、売却を検討しているのであれば11年を超えたタイミングで売却するのがよいでしょう。
築11~15年の家売却相場:4,436万円
築11年を超えるとさらに価値が低下し、築0年時と比べて8%前後下落します。
築11年を超えると建物の劣化や損傷が見え始め、設備も古くなってきている時期でもあります。
それでも、しっかり管理できていれば外観や室内状況も綺麗な状態を維持できるため、買い手はまだまだ見つかりやすい時期といえます。
なお、エリア別と購入価格別の売却相場は以下を参考にしてみてください。
エリア | 成約価格 | 前年同期比 |
---|---|---|
東京都 | 5,971万円 | +2.1% |
埼玉県 | 3,529万円 | +14.5% |
千葉県 | 3,098万円 | -6.2% |
神奈川県 | 4,527万円 | +1.6% |
首都圏平均 | 4,643万円 | +1.3% |
参考:REINS TOPIC 「首都圏中古マンション・中古戸建住宅 地域別・築年帯別成約状況【2023年10~12月】」
購入価格 | 3,000万円 | 4,000万円 | 5,000万円 |
---|---|---|---|
下落率(8%)適用後の価格 | 2,760万円 | 3,680万円 | 4,600万円 |
▼売却するならローン完済できるか確認しておく
住宅ローンを組んで購入している方は売却資金でローン完済できるかどうかを確認しておきましょう。
住宅金融支援機構によると、2019年度の住宅ローン平均完済期間は16年でした。※参考:住宅金融支援機構「2020年度 住宅ローン貸出動向調査」
もちろん、人によって借入期間や借入額は異なるため、一概に16年で完済できるとは言い切れません。
現在のローン返済状況を確認して、売却資金で完済できるようであれば、早めに完済した方が余計な利息を払う必要がなくなるので検討してみましょう。
築11~築15年の家の査定を依頼する際は、ぜひすまいステップをご利用ください。
すまいすてっぷでは、全国の優良不動産会社複数社に査定依頼をすることができます。
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築16~20年の家売却相場:4,024万円
築20年に近づくと成約価格は築0年時より17%も下落します。
この時期になると本格的に建物の劣化が進み、修繕や設備の交換などが必要になってきます。買い手からの需要も築浅物件と比べてなくなってきているため、高額売却には期待できません。
それでも、必要な修繕や管理をおこなっていれば、まだまだ外観や室内状況は綺麗な状態を保てるため、売却自体はできる可能性は十分にあります。
なお、エリア別と購入価格別の売却相場は以下を参考にしてみてください。
エリア | 成約価格 | 前年同期比 |
---|---|---|
東京都 | 5,653万円 | +6.6% |
埼玉県 | 3,078万円 | +8.4% |
千葉県 | 2,946万円 | +10.5% |
神奈川県 | 4,424万円 | +12.2% |
首都圏平均 | 4,329万円 | +8.9% |
参考:REINS TOPIC 「首都圏中古マンション・中古戸建住宅 地域別・築年帯別成約状況【2023年10~12月】」
購入価格 | 3,000万円 | 4,000万円 | 5,000万円 |
---|---|---|---|
下落率(17%)適用後の価格 | 2,490万円 | 3,320万円 | 4,150万円 |
築21~25年の家売却相場:3,955万円
築21~25年の売却相場は築20年とそこまで差がありません。
売却件数もほぼ同じのため、買い手からの需要は変わりないと見てよいでしょう。
ただし、築20年よりも年数が経過しているため、外観が古くなってきたり設備が古くなってきたりするため、状況に合わせて交換や修繕が必要になる可能性があります。
なお、エリア別と購入価格別の売却相場は以下を参考にしてみてください。
エリア | 成約価格 | 前年同期比 |
---|---|---|
東京都 | 5,742万円 | +0.6% |
埼玉県 | 2,511万円 | -8.7% |
千葉県 | 2,878万円 | +15.2% |
神奈川県 | 4,349万円 | +18.4% |
首都圏平均 | 4,199万円 | +7.8% |
参考:REINS TOPIC 「首都圏中古マンション・中古戸建住宅 地域別・築年帯別成約状況【2023年10~12月】」
購入価格 | 3,000万円 | 4,000万円 | 5,000万円 |
---|---|---|---|
下落率(18%)適用後の価格 | 2,460万円 | 3,280万円 | 4,100万円 |
▼築23年で建物の価値はゼロになる
建物には耐用年数が定められています。
耐用年数を迎えると、使用できるかどうかに関係なく建物としての価値が「0」とみなされてしまいます。価値がないとみなされてしまえば売却価格にも当然影響するため、高額売却にも期待できなくなります。
なお、耐用年数は建物の種類によって以下のように異なります。
構造 | 耐用年数 |
---|---|
木造(店舗用・住宅用) | 22年 |
鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造(住宅用) | 47年 |
一般的な戸建ては木造のため、耐用年数は22年です。つまり、築22年を迎えると建物の価値は「0」とみなされ、土地の価値のみで判断されてしまいます。
このように、築21~25年のタイミングは建物価値がなくなるタイミングでもあるため、売却を検討している方は早めに行動するのがよいでしょう。
築26~30年の家売却相場:3,333万円
築26年を超えると価格がさらに大きく下落します。築0年時より31%も下落するため、高額売却は非常に難しい状況となります。
また、建物の状態も悪くなっている傾向があり、場合によってはリフォームしなければ買い手が付かない可能性もあるでしょう。もしくは、安い家を探している買い手にターゲットを絞って、リフォームしないで相場より安い価格で売り出せば買い手が見つかるかもしれません。
どちらにせよ、普通に売り出しても買い手が付きにくい築年数のため、売却のためには工夫が必要になるでしょう。
なお、エリア別と購入価格別の売却相場は以下を参考にしてみてください。
エリア | 成約価格 | 前年同期比 |
---|---|---|
東京都 | 5,286万円 | -6.8% |
埼玉県 | 2,137万円 | -5.6% |
千葉県 | 2,089万円 | -11.8% |
神奈川県 | 3,471万円 | +1.4% |
首都圏平均 | 3,423万円 | -3.8% |
参考:REINS TOPIC 「首都圏中古マンション・中古戸建住宅 地域別・築年帯別成約状況【2023年10~12月】」
購入価格 | 3,000万円 | 4,000万円 | 5,000万円 |
---|---|---|---|
下落率(31%)適用後の価格 | 2,070万円 | 2,760万円 | 3,450万円 |
築年の高い価格でも、損することなく相場どおりの価格で売るためには、売却な得意な不動産会社に売却を依頼するのが成功のカギです。
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築31年~の家売却相場:2,345万円
築31年を迎えるとさらに価格は低下し、築0年時より51%も下落します。
この築年数になると外観もボロボロになっていたり設備も使えなくなっていたりするケースもあります。
当然買い手の需要もなくなってきていますが、「安く家を購入したい」と思う買い手からは非常に需要のある時期でもあります。
前述した、築年数別の平均成約件数のグラフを再度見てみましょう。
参考:REINS TOPIC 「築年数から見た 首都圏の不動産流通市場(2022年)」
築31年以降の家が最も売れているのがわかります。
築31年以降の古い家は高額売却には期待できませんが、ほかの築年数よりも安い価格で売り出されているため、安い家を求めている買い手からは非常に需要があるといえます。
なお、エリア別と購入価格別の売却相場は以下を参考にしてみてください。
エリア | 成約価格 | 前年同期比 |
---|---|---|
東京都 | 3,580万円 | -6.8% |
埼玉県 | 1,593万円 | -1.5% |
千葉県 | 1,664万円 | +11.3% |
神奈川県 | 3,368万円 | +11.9% |
首都圏平均 | 2,533万円 | +4.7% |
参考:REINS TOPIC 「首都圏中古マンション・中古戸建住宅 地域別・築年帯別成約状況【2023年10~12月】」
購入価格 | 3,000万円 | 4,000万円 | 5,000万円 |
---|---|---|---|
下落率(51%)適用後の価格 | 1,470万円 | 1,960万円 | 2,450万円 |
▼安く買ってリフォームしたい買い手が多い
不動産ジャパンの調査によると、中古住宅購入後に自分でリフォームした人の割合は47.9%でした。参考:不動産ジャパン
このように「安く買って好きなようにリフォームしたい」と思う人は多くいるため、築年数の経過した古い家でも十分に売れる可能性はあります。
しかし、なかには「この状態では売れない」と判断して、自己判断でリフォームしてしまう人がいますがおすすめしません。
リフォームすれば、リフォーム費用分を上乗せした価格で売り出すことになり、買い手からすれば「相場よりも高い家」と判断される可能性があります。
古い家はあえてそのままの状態で売り出した方が売れる場合があるため、自己判断でのリフォームは避けた方がよいでしょう。
自分の家の現在の売却相場を調べる方法
この章では、よりピンポイントにご自身の家の売却相場を知りたい方に向けて、相場の調べ方を解説します。
匿名査定シミュレーションで調べる
手軽に自分の家の売却相場を調べたい方には「匿名査定シミュレーション」の利用がおすすめです。
メールアドレスや電話番号を不動産会社に知らせずに相場を調べられるため、査定後に不動産会社から営業電話がかかってくる心配もいりません。
「気軽に査定したい」「不動産会社には依頼したくない」と思う方には特におすすめです。
ただし、シミュレーターでわかるのは過去の売買データに基づいた大まかな予想金額のため、不動産会社の訪問査定と比べると査定の精度で劣る点は理解しておきましょう。
売り出し中の競合物件から調べる
売り出し中の競合物件からも売却相場を調べられます。
- SUUMO
- ホームズ
- at home
これらの不動産ポータルサイトを利用すれば簡単に周辺で売り出されている物件を検索できます。
ただし、不動産ポータルサイトで表示されるのはまだ買主が見つかっていない物件であることには注意しましょう。
相場とぴったりの価格や相場よりも安い物件はすぐに買い手がつき、サイト上に表示されなくなるからです。
過去の成約事例から調べる
「レインズマーケットインフォメーション」や「土地総合情報システム」を利用して、過去に実際に成約した取引から相場を調べる方法もあります。
たとえば、レインズマーケットインフォメーションでは、地域や築年数、間取り、駅からの距離といった条件で、過去1年間に売買が成立した物件の情報を調べられます。
売りたい家と条件の類似している物件の㎡単価と、売りたい家の面積から、おおよその売却相場を算出できます。
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実際に家を売却する流れ
自分で売却相場を調べたら、実際に売り出す準備を始めましょう。
家を売る手順は以下の6ステップの流れで進めていきます。
各ステップを詳しく解説します。
STEP①:事前準備をする
まず初めに事前準備をしましょう。必要な準備は主に以下の4点です。
- 売却相場を把握する
- 売却条件を整理する
- 住宅ローン残債を確認する
- 必要書類を準備する
▼売却相場を把握する
すでに売却相場については序章で解説しておりますが、具体的な相場を自分でも調べておきましょう。
相場を把握できていれば、適切な査定額を判断できたり売り出し価格を適切にできたりします。
今後の売却活動をスムーズに進めるためにも自分で売却相場を把握しておきましょう。
▼売却条件を整理する
売却条件を整理しておくことで売却活動をスムーズに進められます。
これらの条件を整理しておくことで、「いくらなら売りたい」「いつまでに売りたい」などを明確にできるため、売却の長期化を防げるメリットがあります。
不動産会社へ依頼する前の段階で売却条件をイメージしておきましょう。
▼住宅ローン残債を確認する
売却資金でローン完済を考えている方は、現在の住宅ローン残債を確認しておきましょう。
住宅ローンが残っている家は抵当権が残っているので基本的に売却できません。家を売却するには抵当権を抹消する必要があり、抵当権を抹消するには住宅ローンを完済する必要があります。
ローンの残っている家を売却する際は、売却資金をそのままローン返済に充てて完済するのが一般的です。ただし、売却資金でローン完済できない場合は、手持ち資金で補ったり住み替えローンを組んだりする必要があります。
余計な費用や手間をかけないためにも、事前に住宅ローン残債を確認しておき、売却資金でローンを完済できるかどうかを確認しておくことが大切です。
▼必要書類を準備する
家を売却する際は、以下の書類が必要です。
書類 | 取得方法 | 取得にかかる期間 |
---|---|---|
本人確認書類 |
| 申請から約1か月 |
実印・印鑑証明書 |
| 即日 ※印鑑証明書の発行に必要な印鑑登録証明書は数日かかることがある |
登記済証(権利証)または登記識別情報 |
|
|
住民票(あるいは住民票の除票・戸籍の附票) |
| 即日 |
確定測量図・境界確認書 | 法務局で申請・閲覧 | 即日 ※確定測量を行っていない場合は3~4か月かかる |
固定資産税納税通知書 | 毎年4~5月に交付 | 再発行不可 |
固定資産評価証明書 | 管轄の役所の窓口またはオンライン申請 | 郵送の場合は申請から約1週間 |
住宅ローン残高証明書またはローン返済予定表 |
| 1週間~10日 |
間取り図 |
| 郵送、オンラインの場合は数日 |
マンション管理規約・使用細則・維持費等がわかる書類 | マンション購入時に受け取っているものを用意 | |
建築確認済証および検査済証 | 自治体または民間の指定確認検査機関へ申請 | 建築確認が済んでから約3週間 |
地盤調査報告書 | 販売元の不動産会社またはハウスメーカーへ問い合わせ | 数日~数週間 |
耐震診断報告書 | 過去に調査している場合は用意 (国土交通省が指定した性能評価機関や建築士事務所に所属する建築士に申請) | 数日~数週間 |
アスベスト使用調査報告書 | 過去に調査している場合は用意 | 数日~数週間 |
住宅性能評価書 | 指定の評価機関へ申請 | 基準を満たせば約2週間 |
購入時の売買契約書や重要事項説明書 | 不動産購入時に受け取っているものを用意 | |
購入時のパンフレット | 不動産購入時に受け取っているものを用意 |
このように、家を売るためにはさまざまな書類が必要です。
すべての書類が必ず必要というわけではないですが、なるべく揃えておいた方が売却をスムーズに進められるため、できる限り準備しておきましょう。
必要書類については、以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてみてください。
STEP②:不動産会社へ査定依頼する
事前準備ができたら不動産会社へ査定依頼しましょう。
不動産会社の査定を受けることで自分の家の具体的な相場を把握できるため、適切な売り出し価格を決められるようになります。
なお、不動産会社が行う査定には「訪問査定」と「机上査定」の2種類があり、それぞれで特徴が異なります。
訪問査定 | 机上査定 | |
---|---|---|
査定額の算出方法 | 物件条件+現地調査 | 物件条件のみ |
査定額の算出期間 | 7~10日 | 1~3日 |
査定の精度 | 実際の相場に近い | おおよその価格 |
STEP③:媒介契約を結ぶ
査定額に納得したら、査定額を算出した不動産会社と媒介契約を結びます。
専属専任媒介契約 | 専任媒介契約 | 一般媒介契約 | |
---|---|---|---|
複数社との契約 | × | × | 〇 |
自分で買主を見つけてもよいか | × | 〇 | 〇 |
レインズへの登録 | 5営業日以内に登録 | 7営業日以内に登録 | 義務なし |
業務状況の報告 | 1週間に1回以上 | 2週間に1回以上 | 義務なし |
契約の有効期間 | 3ヶ月以内 | 3ヶ月以内 | 制限なし |
名前のとおり、1社の不動産会社と専属契約を結ぶ契約形態です。
ほかの不動産会社と媒介契約を結んだり自分で買主を見つけたりする行為が禁止されています。
媒介契約のなかで最も縛りの強い契約であり、不動産会社へ売却活動をすべて任せることになるのが特徴です。
また、レインズへの登録期間が短かったり、売却活動の報告頻度が多かったりなどのメリットもあるため、「不動産会社へすべて任せたい」と思う方に向いています。
専属専任媒介契約と同様に、不動産会社1社のみと契約できる媒介契約です。
専属専任媒介契約との違いは、自分で買主を見つけられる点です。もし、買主である友人や知人を自分で見つけられれば、そのまま契約を進められます。
さらに、自分で買主を見つけた場合は仲介手数料を原則支払う必要がなくなるため、少しでも費用を抑えたい人に向いています。
ただし、専属専任媒介契約よりもレインズへの登録期間が長かったり報告義務が少なかったりするため、売却活動の状況を把握しきれない可能性があるのがデメリットです。
それでも、不動産会社へ売却活動を任せつつ、自分でも買主を探せるので最もバランスの取れた媒介契約といえます。
一般媒介契約とは、同時に複数の不動産会社と媒介契約を結べたり、契約期間に制限がなかったりする契約形態です。
媒介契約のなかで最も縛りの弱い契約であり、「複数の不動産会社と比較したい」と思う方に向いている契約です。
特に人気エリアにある物件や需要のある物件を売る場合は買主も見つけやすく、複数の不動産会社と価格を競わせられるので高額売却できる可能性もあります。
ただし、業務報告やレインズへの登録が義務付けられていないため、売却活動の状況を把握できなかったり物件が効果的に広告掲載されなかったりするのがデメリットです。
また、不動産会社としても手間や時間をかけて買主を探しても、ほかの不動産会社に先に買主を見つけられてしまえば仲介手数料を受け取れないリスクがあります。
そのため、専属専任や専任媒介契約と比べて積極的に売却活動してくれない傾向が強く、売却の長期化につながる恐れもあるでしょう。
このように、一般媒介契約には大きなメリットとデメリットがあるため、契約する際は慎重に判断するのが大切です。
STEP④:売却活動を開始する
不動産会社と媒介契約を結んだら実際に売却活動を開始します。
売却活動は主に以下の活動を行います。
- REINSへの登録
- 不動産ポータルサイトへの掲載
- チラシ配り
- 内覧
内覧以外の売却活動は基本的にすべて不動産会社が行ってくれるため、売主は現況報告を受けたり内覧に向けて準備をしたりしておきましょう。
▼REINSへの登録
▼不動産ポータルサイトへの掲載
REINS以外にも不動産ポータルサイトへ掲載されます。
SUUMOやホームズなどの不動産ポータルサイトは、一般ユーザーが利用できるサイトであり、不動産購入を検討している人が数多く利用しています。
実際に物件を掲載する際は、以下のようにさまざまな条件や写真などを併せて掲載します。
- 所在地
- 築年数
- 間取り
- 外観の写真
- 室内写真
物件条件だけでなく、実際の外観や室内状況の写真も掲載できるため、よりリアルな状況を利用者へ伝えられます。
▼チラシ配り
昔からの広告手法である「チラシ配り」も不動産会社によっては活用しています。
各住まいのポストへ投函する方法ですが、インターネットが苦手な方や高齢者などには効果的な方法のため、インターネットが普及した現在でも十分に広告効果があるといえます。
▼内覧
唯一売主が行う売却活動が「内覧」です。
ポータルサイトやチラシなどの情報だけでは把握しきれないリアルな状況を自分の目で見られるため、購買意欲に直結しやすいのが特徴です。
購買意欲を高められれば契約に大きく近づく一方で、内覧時にマイナスな印象を与えてしまうと契約を逃す恐れもあります。
「契約できるかどうかは内覧次第」と言っても過言ではなく、いかに内覧時に好印象を与えられるかが重要といえるでしょう。
内覧時に好印象を与えるコツや注意点などは以下の記事で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
STEP⑤:売買契約を結ぶ
内覧を行い、買主に納得してもらったら売買契約を結びましょう。
売買契約時は売主、担当者、買主が集まって契約するのが一般的です。まずは宅建士による重要事項説明書の説明と交付を行い、次に売買契約書の説明と交付を行います。
売買契約書には売主と買主双方の署名が必要であり、売買契約書の内容をしっかり確認してから署名します。※原則として口頭での合意でも有効ですが、契約の証明として署名押印するのが一般的です。
そして、契約のタイミングに合わせて不動産会社へ仲介手数料を、買主に対して手付金を支払います。
売買契約時の詳しい流れについては以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてみてください。
STEP⑥:引き渡し・決済
売買契約を結んだら、物件の引き渡しと決済を行います。
決済方法は、現金払いか銀行振込かで売主と買主であらかじめ決めておき、当日その方法で支払います。
不動産売買は基本的に高額な取引となるため、売主、買主、担当者、司法書士が金融機関に集まって行うのが一般的です。
司法書士は、所有権移転登記やローン完済時の抵当権抹消登記などを行うため同席します。無事に支払いが完了してから物件を買主へ引き渡します。
引き渡しや決済については以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてみてください。
家の売却相場に関するよくある質問
最後に、売却相場に関するよくある質問をいくつかご紹介します。
相場を調べるうえで抱きやすい疑問を確認しておきましょう。
Q:そもそも2024年は売り時なの?
参考:公益財団法人東日本不動産流通機構「首都圏不動産流通市場の動向(2023年)」
2012年から成約価格が上昇しており、2023年の平均価格は3,848万円と直近10年間で最も高い価格となりました。
このことからも、戸建ての価値は上昇しており、購入価格よりも高い価格で売れる可能性もあるといえるでしょう。
ただし、価格が高騰している要因は2021年に起こったウッドショックも関係しています。
世界的に起こったコロナ禍により世界中で「リモート化」が進み、住宅の需要が大きく上昇しました。しかし、戸建てを建てる際は木材を使用するため、世界中で木材不足に陥りました。
特に日本の木材の約6割は輸入に頼っていたため、ウッドショックの影響を直撃したといえます。
令和3年の林野庁の資料によると、国内で流通する木材の6割が輸入でした。
総需要は前年より増えており、国内生産、輸入量ともに増加していました。
引用:エコプラン
これらの理由により、戸建ての成約価格が高騰しているといえます。なお、今後はウッドショックの傾向が弱まりつつあるため、戸建て価格も低下していく可能性があります。
Q:相場どおりの価格で売るためには?
売却できるかどうか、理想の価格で売れるかどうかは不動産会社選びが非常に重要です。
不動産会社に売り出し価格を設定してもらっても実際にその価格で売れるとは限りません。
以下のグラフは、すまいステップ編集部が独自に行った「戸建てを売却した経験のある方83名へのアンケート(調査期間:2023年12月28日~2024年1月10日)」より、戸建て売り出し時の設定価格と実際に売れた金額(成約価格)との乖離率をまとめたものです。
全体の約6割の方が、価格差10%以内で売却できている一方で、20%以上の価格差が生じている人もいます。
このように、売り出し価格どおりに成約できるとは限らないため、不動産会社選びが重要となります。
不動産会社選びで悩んでいる方は、すまいステップの不動産一括査定がおすすめです。
物件条件を入力するだけで、おすすめの優良不動産会社4社へ査定依頼できます。
売却物件に向いている不動産会社を自動で選出するため、自分で選ぶ手間も必要ありません。
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Q:より具体的な相場を知るためには?
この記事では売却相場について解説しましたが、より具体的な相場を知るためには不動産会社の訪問査定を受けるのがおすすめです。
できれば3~4社に査定してもらい、それぞれの査定額を比較するのがよいでしょう。
実際に、すまいステップ編集部が戸建てを売却した経験のある方83名に行ったアンケート(調査期間:2023年12月28日~2024年1月10日)でも、3社から査定を受けた方が全体の約3割超で最も大きな割合を占めました。
また、査定額は不動産会社によって基準や算出方法が異なるため、「不動産会社の査定=正しい」とは限りません。なかには契約を取るために意図的に相場より高い価格で算出する企業もあります。
複数の査定額を比較していなければ、その査定額が適正かどうかの判断がつかず、知らないうちに相場からかけ離れた価格で売り出してしまうケースもあるでしょう。
このように、複数の査定額を比較することで適正な査定額を把握しやすくなるため、査定時はいくつかの不動産会社へ査定依頼してみましょう。
まとめ:家の売却相場は築年数やエリアによって異なる
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