「3,000万で買った家はいくらで売れるの?」と疑問に思う方もいるでしょう。
結論、3,000万円で買った家は築5年なら2,300万円前後で売れます。
この記事では、築1~5年の戸建ての想定できる売却価格を解説します。
築年数別の不動産売却相場
まずは築年数別の売却相場を見てみましょう。
以下はREINSが公表している「築年数別の売却相場」です。
REINS「首都圏 築年帯別成約状況【2023年10~12月】」を参考にすまいステップ編集部が作成
築5年以内の売却相場
築5年以内の売却相場は、5,310万円です。
築0年と同等の価値を維持しており、高い価格での売却に期待できます。外観や室内状況も新築同様の物件もあるため、買い手からの需要もあるのが特徴です。
「家を高く売りたい!」と考えている方におすすめの築年数です。
築6~10年の売却相場
築6~10年の売却相場は、4,849万円です。
この築年数を迎えると「築浅」ではなくなるため、9%ほど価格が低下します。
外観や室内状況は綺麗でも建物としての価値が低下しているため、高く売りたくても値下げされる場合が多くなるでしょう。
それでも、立地状況次第では高い価格での売却も可能なので売却しやすい築年数といえます。
築11~15年の売却相場
築11~15年の売却相場は、4,643万円です。築6~10年から4%ほどしか価格が低下しておらず、依然として高額売却に期待できる築年数です。
設備は最新の物ではなくなり、劣化している可能性が高いですが、修理や交換をしていれば十分に買い手が付く時期でしょう。
築16~20年の売却相場
築16~20年の売却相場は4,329万円です。
この築年数を迎えると外観や室内状況に劣化が生じているケースが多くなり、築浅物件よりも大きく価格が低下する場合があります。
実際、築0~5年よりも約1,000万円も価格が低下しているため、買った価格よりも安く売れる可能性が高いといえるでしょう。
築21~25年の売却相場
築21~25年の売却相場は4,199万円です。
築20年とあまり変わらない価値を維持しており、まだ売却しやすい時期といえます。
立地状況によっては相場よりも高く売れる場合もあるため、売却を検討している方は早めに売却の準備を始めましょう。
築26~30年の売却相場
築26~30年の売却相場は、3,423万円です。
この築年数から価格が大きく下落し、築0~5年と比べて64%の価値しかありません。価格も1,900万円近く下落しているため、高く売るのは難しいでしょう。
築31年~の売却相場
築31年~の売却相場は、2,533万円です。
築31年を超えるとさらに価格が低下し、48%の価値しか残っていません。建物自体の価値もなくなっており、土地の価値のみでの売却となるでしょう。
売却したい場合はリフォームして売り出したり、相場よりも安く売り出したりするなどの工夫が必要になります。
不動産売却相場を調べる方法
不動産の売却相場をより詳しく調べるにはいくつかの方法があります。
- 不動産ポータルサイトで周辺物件の売り出し価格を調べる
- レインズ・マーケット・インフォメーションで調べる
- 不動産情報ライブラリで調べる
- 不動産一括査定サイトを利用する
不動産ポータルサイトで周辺物件の売り出し価格を調べる
「SUUMO」や「ホームズ」などの不動産ポータルサイトを使って調べられます。
ポータルサイトでは全国の売り出し物件情報が掲載されており、自分の地域に絞って検索すれば周辺で売り出されている物件の価格が把握できます。
また、どの地域のどの物件が売り出されているかも把握できるので、競合物件の売り出しが少ない時期を見極める際にも活用できます。
レインズ・マーケット・インフォメーションで調べる
レインズ・マーケット・インフォメーションとは国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営する不動産取引情報提供サイトです。
実際に取引された不動産情報が閲覧できるので、より詳細な価格を知りたいときに活用できます。
自分の物件のエリアや間取り、専有面積などと似たような物件の取引実績を見ればおおよその価格が把握できるので活用してみましょう。
不動産情報ライブラリで調べる
不動産情報ライブラリとは、国土交通省が運営している不動産情報サイトです。
取引価格や地価公示などを詳細に掲載しており、さまざまな観点から相場を把握できます。
建物だけでなく土地の価格まで閲覧できるので、より具体的な売却相場を把握できるでしょう。
不動産一括査定サイトを利用する
不動産一括査定サイトとは、複数の不動産会社へ同時に査定依頼できる査定サイトです。
エリアや間取り、専有面積などの物件条件を入力するだけで査定依頼できるので、手間なく複数の不動産会社へ査定依頼したいときにおすすめです。
また、査定額は不動産会社によって異なり、大きいものだと100万円単位で違う場合もあります。複数の査定額を比較することは売却を成功させるために重要なポイントであり、査定次第では損をする可能性もあります。
「複数の査定額を比較したい」と思う方は不動産一括査定サイトを利用してみましょう。
すまいステップの不動産一括査定サイトなら、最大4社の優良企業へ同時に査定依頼できます。
「どの不動産会社がいいかわからない……」「査定額が正しいのか不安……」と思う方は、以下のフォームよりぜひ試してみてください。
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3000万円で買った家はいくらで売れるのか
「3,000万円で家を買ったけどいくらで売れるんだろう?」「安く売ることになるの?」
今の家を3,000万円で購入した方は、このような疑問や不安を抱いている方も多いのではないでしょうか。ここでは、3,000万円で買った家がいくらで売れるのかすまいステップ独自の方法で計算してみました。
①「2023年の不動産価格指数(115)÷買った年の不動産価格指数=a」を求める
②「3,000万円×a=b」を求める
③b×建物価値の減少率=想定売却価格
引用:国土交通省
以下のグラフは、築年数の経過による建物の価値の減少率を表したグラフです。
(引用:国土交通省「中古住宅流通、リフォーム市場の現状」)
それぞれの数値をすまいステップ独自の方法で算出しているため、ほかのサイトでは見られないリアルな売却価格を把握できます。
なお、土地の価値や価格は築年数の影響を受けないため、ここでは建物価格(2,000万円)と土地価格(1,000万円)をもとに算出します。
築1年(2022年購入)の想定売却価格は2,850万円
築1年戸建ての想定売却価格は2,850万円です。
①「2023年の不動産価格指数(115)÷買った年の不動産価格指数(115)=a(1)」
②「3,000万円×a(1)=b(3,000万円)」
③ b(3,000万円)×建物価値の減少率(0.95)=想定売却価格(2,850万円)
築1年の時点で購入時より5%も価格が低下します。
これは新築物件ならではの価値である「新築プレミアム」を失っているため、価格は減少すると想定されます。
築2年(2021年購入)の想定売却価格は2,930万円
築2年戸建ての想定売却価格は2,930万円です。
①「2023年の不動産価格指数(115)÷買った年の不動産価格指数(105)=a(1.10)」
②「3,000万円×a(1.10)=b(3,300万円)」
③ b(3,330万円)×建物価値の減少率(0.88)=想定売却価格(2,930万円)
築2年であれば築1年と同様に劣化もあまり進んでおらず、新築と同様の外観を保っているケースが多いです。
それでも新築時よりも価値が下がっているため、この価格での売却と想定できます。
築3年(2020年購入)の想定売却価格は2,829万円
築3年戸建ての想定売却価格は2,829万円です。
①「2023年の不動産価格指数(115)÷買った年の不動産価格指数(100)=a(1.15)」
②「3,000万円×a(1.15)=b(3,450万円)」
③ b(3,450万円)×建物価値の減少率(0.82)=想定売却価格(2,829万円)
築3年を経過しても、建物によっては新築同様の状態を維持できているものもあります。
それでも新築時よりも6%ほど価値が下がっているため、この価格での売却と想定できます。
築4年(2019年購入)の想定売却価格は2,610万円
築4年戸建ての想定売却価格は2,610万円です。
①「2023年の不動産価格指数(115)÷買った年の不動産価格指数(102)=a(1.13)」
②「3,000万円×a(1.13)=b(3,390万円)」
③ b(3,390万円)×建物価値の減少率(0.77)=想定売却価格(2,610万円)
新築時よりも13%ほど価値が下がっており、売却価格は400万円ほど安くなります。
築1年よりも劣化が見られるケースもあり、大きな値下げとなるでしょう。
築5年(2018年購入)の想定売却価格は2,373万円
築5年戸建ての想定売却価格は2,373万円です。
①「2023年の不動産価格指数(115)÷買った年の不動産価格指数(102)=a(1.13)」
②「3,000万円×a(1.13)=b(3,390万円)」
③ b(3,390万円)×建物価値の減少率(0.7)=想定売却価格(2,373万円)
築5年は不動産価格指数は築4年と変わらないですが価値減少率が大きいため、価格が大きく下落しています。
実際、築5年が経過すると外壁が劣化してきたり設備が故障したりする場合があり、築4年よりも240万円ほど安い価格になると想定できます。
3000万円で買った家を高く売るための注意点
3,000万円で買った家がいくらで売れるのか解説しましたが、解説した価格以上の価格で売るためには以下の点に注意しましょう。
- 築年数が経過するほど高く売れにくくなる
- 1社の査定額だけで判断しない
- 不動産の閑散期に売り出さない
築年数が経過するほど高く売れにくくなる
1章の「築年数別の売却相場」でも解説したように、築年数が経過するほど高く売れにくくなります。
これは、建物の耐用年数が関係しています。
構造 | 耐用年数(住宅用の場合) |
---|---|
木造・合成樹脂造のもの | 22年 |
木骨モルタル造のもの | 20年 |
鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造のもの | 47年 |
れんが造・石造・ブロック造のもの | 38年 |
(参考:国税庁「主な減価償却資産の耐用年数(建物/建物附属設備)」)
上記の表を見ると、木造建物の耐用年数は22年のため、築22年を迎えると木造建物の価値は「ゼロ」になります。
マンションと比べて木造建物である戸建ては耐用年数が短いため、築年数の経過による価格の低下率も大きくなるということです。
このことからも、家を高く売却したい方はなるべく早く売却した方が良いといえます。
1社の査定額だけで判断しない
家を売却する際は不動産会社の査定を受けますが、1社のみの査定額で判断しないようにしましょう。
査定額は不動産会社によって異なり、100万円単位で異なるケースもあります。もし、1社のみの査定額を鵜呑みにして売り出し価格を設定してしまうと、相場とかけ離れた高い価格で売り出す可能性があり、売却の長期化につながる恐れがあります。
できれば3~4社の査定額を比較して、最も相場に見合った価格を設定するのがよいでしょう。
すまいステップの不動産一括査定なら最大4社の厳選した優良企業に依頼できるので、安心安全に査定依頼できます。
「家を売るのが初めてで不安……」という方はぜひこの機会に試してみましょう。
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不動産の閑散期に売り出さない
売り出し時期は閑散期を避けましょう。
不動産は1年の中でも繁忙期と閑散期があり、成約率も大きく異なります。実際にどれくらい異なるのか見てみましょう。
月 | 成約件数(件) |
---|---|
1月 | 1,775 |
2月 | 1,824 |
3月 | 2,221 |
4月 | 1,757 |
5月 | 1,675 |
6月 | 1,609 |
7月 | 1,555 |
8月 | 1,275 |
9月 | 1,610 |
10月 | 1,765 |
11月 | 1,782 |
12月 | 1,521 |
引用元:REINS_TOWER(東日本不動産流通機構):月例マーケットウォッチ(2021年度)
繁忙期は2~3月であり、2,000件近くも成約しています。一方で閑散期は8月と12月で1,200~1,500件近くしか成約していません。
繁忙期と比べて500件以上も成約件数が少ないため、この時期に売り出してもなかなか買い手が現れないことになります。
2~3月は4月からの新生活に向けて引っ越しや住み替えを行う人が増える時期のため、自然と不動産の取引も活発になる時期です。つまり、繁忙期は買い手が多いので売り手市場であり、相場よりも高く売れるチャンスでもあります。
ただし、繁忙期を狙って売り出す物件も多いため、周辺の物件同士で価格競争になってしまうリスクもあります。周辺の売り出し状況もチェックしながら売り出し時期を判断するのがよいでしょう。
まとめ
3,000万円で買った家がいくらで売れるか解説しました。
いくらで売れるかはエリアや築年数によって異なるため、断言はできません。
それでも、不動産価格指数や建物価値の下落率からある程度の売却価格を算出できます。
3,000万円で買った家を売却しようとしている方は、ぜひこの記事を参考に進めてみてください。