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【マンション・戸建て】3,000万円で買った家はいくらで売れる?築年数ごとの相場・値下がり率

  • 更新日:2024年11月20日
蔭山達也
監修蔭山 達也
大学卒業後、大手不動産流通会社に入社。売買仲介をメインに実務経験を積む。その後、株式会社ノヴェルに入社。著書に「条件難物件でも低予算で満室になるおもてなしビル管理経営」がある。
【保有資格】宅地建物取引士、ビル経営管理士、CPM(米国不動産経営管理士)、賃貸不動産経営管理士、公認不動産コンサルティングマスター
【URL】株式会社ノヴェルYouTubeチャンネル
【マンション・戸建て】3,000万円で買った家はいくらで売れる?築年数ごとの相場・値下がり率

「3,000万で買った家はいくらで売れるの?」と疑問に思う方もいるでしょう。

結論、3,000万円で買った家はマンションなら築10年で2,752万円戸建てなら築10年で2739万円前後で売れます。

この記事では3,000万円で買った家がいくらになるのか、築年数ごとの推移を家・マンションそれぞれ解説していきます。

【物件種類別】3,000万円で買った家はいくらで売れる?

家の築年数は、売却する場合において大きく影響を与えます。

下の図は、築年数が経過するとどのくらい家の価値が下がるかを国土交通省が調査したものです。

家の築年数に伴う価格の下落を表した画像

マンションは一定のペースで徐々に価値が低下し、木造戸建ては築22年まで速いペースで低下していることがわかります。

この違いは、建物の構造の違いによって異なる法定耐用年数が大きく影響した結果だと言えます。

法定耐用年数とは、不動産投資などを行う際に、不動産の減価償却費用を算出するために国が決めた年数のことで、実際に住める年数とは違うため注意しましょう。

法定耐用年数は、建物の構造や用途によって異なり、木造一戸建住宅は22年、鉄筋コンクリート造のマンションであれば47年とされています。

3,000万円で買った戸建てはいくらで売れる?

まずは戸建て築年数別の売却相場を見てみましょう。

以下はREINSが公表している「築年数別の売却相場」をもとに、3000万円で買った中古戸建ての売却相場の推移を表した図です。

3000万円で買った戸建ての売却相場

 

REINS「首都圏 築年帯別成約状況【2023年10~12月】」を参考にすまいステップ編集部が作成

築年数築0年~築5年築6年~築10年築11年~築15年築16年~築20年築21年~築25年築25年~築30年 築31年~
価格3000万円2739万円2623万円2445万円2372万円1933万円1431万円
下落率100%91%87%82%79%64%48%

木造戸建ての場合、法定耐用年数が22年のため、一般的に売却査定時は築20年過ぎた頃から建物はほぼ価値がないと見られる傾向にあります。

3,000万円でマンションはいくらで売れる?

次はマンションの築年数別売却相場を見てみましょう。

以下はREINSが公表している「築年数別の売却相場」をもとに、3000万円で買った中古マンションの売却相場の推移を表した図です。

築年数築0年~築5年築6年~築10年築11年~築15年築16年~築20年築21年~築25年築25年~築30年 築31年~
価格3000万円2752万円2525万円2279万円2079万円1472万円955万円
下落率100%91%83%78%63%43%33%

マンションの構造は鉄骨コンクリートで構成されているため法定耐用年数が戸建てと比較して長いですが、マンションは木造戸建てと違い土地の持ち分が極端に少ないため、建物の価値が売却価格に直結します。

マンションの場合は築年数と立地条件が売却価格に大きく影響することがわかります。

【築年別】3000万円で買った家はいくらで売れる?

この章では築年数ごとの売却相場と売却する際に気をつけるべきポイントについて解説します。

築5年以内の売却相場:3,000万円

築5年以内の売却相場は、3,000万円です。

築0年と同等の価値を維持しており、高い価格での売却に期待できます。外観や室内状況も新築同様の物件もあるため、買い手からの需要もあるのが特徴です。

「家を高く売りたい!」と考えている方におすすめの築年数です。

▼築5年以下で売却すると税金が多くかかるので注意

家を売却して売却益を得た場合は譲渡所得となり、譲渡所得税が課せられます。

譲渡所得税とは、譲渡所得に対して所得税と住民税が課せられることで、不動産の所有期間によって以下のように税率が異なります。

短期譲渡所得長期譲渡所得
所得税15.315%30.63%
住民税5%9%
合計20.315%39.63%

参考:国税庁「No.3211 短期譲渡所得の税額の計算」

短期譲渡所得と長期譲渡所得で約2倍も税率が異なるため、売却後の税金を抑えたい方は所有期間が5年を超えたタイミングで売却するのがよいでしょう。

築6~10年の売却相場:2,739万円

築6~10年の売却相場は、2,739万円です。

この築年数を迎えると「築浅」ではなくなるため、9%ほど価格が低下します。

外観や室内状況は綺麗でも建物としての価値が低下しているため、高く売りたくても値下げされる場合が多くなるでしょう。

それでも、立地状況次第では高い価格での売却も可能なので売却しやすい築年数といえます。

また、成約率に関しても築31年に次いで高い数値のため、売却に適した時期といえるでしょう。

築11~15年の売却相場:2,623万円

築11~15年の売却相場は、2,623万円です。築6~10年から4%ほどしか価格が低下しておらず、依然として高額売却に期待できる築年数です。

築11年を超えると建物の劣化や損傷が見え始め、設備も古くなってきている時期でもあります。

すまリス
管理状況が悪いと大きく価値が低下する時期だよ!

それでも、しっかり管理できていれば外観や室内状況も綺麗な状態を維持できるため、買い手はまだまだ見つかりやすい時期といえます。

築16~20年の売却相場:2,445万円

築16~20年の売却相場は2,445万円です。

この築年数を迎えると外観や室内状況に劣化が生じているケースが多くなり、築浅物件よりも大きく価格が低下する場合があります。

実際、築0~5年よりも約500万円も価格が低下しているため、買った価格よりも安く売れる可能性が高いといえるでしょう。

それでも、必要な修繕や管理をおこなっていれば、まだまだ外観や室内状況は綺麗な状態を保てるため、売却自体はできる可能性は十分にあります。

築21~25年の売却相場:2,372万円

築21~25年の売却相場は2,372万円です。

築20年とあまり変わらない価値を維持しており、まだ売却しやすい時期といえます。

立地状況によっては相場よりも高く売れる場合もあるため、売却を検討している方は早めに売却の準備を始めましょう。

▼戸建ては築23年で建物の価値はゼロになる

建物には耐用年数が定められています。

耐用年数:建物を通常使用できる年数(建物の残存価値)

耐用年数を迎えると、使用できるかどうかに関係なく建物としての価値が「0」とみなされてしまいます。価値がないとみなされてしまえば売却価格にも当然影響するため、高額売却にも期待できなくなります。

なお、耐用年数は建物の種類によって以下のように異なります。

構造耐用年数
木造(店舗用・住宅用)22年
鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造(住宅用)47年

参考:国税庁「主な減価償却資産の耐用年数表」

築26~30年の売却相場:1,933万円

築26~30年の売却相場は、1,431万円です。

この築年数から価格が大きく下落し、築0~5年と比べて64%の価値しかありません。価格も1,900万円近く下落しているため、高く売るのは難しいでしょう。

また、建物の状態も悪くなっている傾向があり、場合によってはリフォームしなければ買い手が付かない可能性もあるでしょう。もしくは、安い家を探している買い手にターゲットを絞って、リフォームしないで相場より安い価格で売り出せば買い手が見つかるかもしれません。

どちらにせよ、普通に売り出しても買い手が付きにくい築年数のため、売却のためには工夫が必要になるでしょう。

築31年~の売却相場:1,431万円

築31年~の売却相場は、1,431万円です。

築31年を超えるとさらに価格が低下し、48%の価値しか残っていません。建物自体の価値もなくなっており、土地の価値のみでの売却となるでしょう。

売却したい場合はリフォームして売り出したり、相場よりも安く売り出したりするなどの工夫が必要になります。

当然買い手の需要もなくなってきていますが、「安く家を購入したい」と思う買い手からは非常に需要のある時期でもあります。

不動産売却相場を調べる方法

不動産の売却相場をより詳しく調べるにはいくつかの方法があります。

不動産ポータルサイトで周辺物件の売り出し価格を調べる

「SUUMO」や「ホームズ」などの不動産ポータルサイトを使って調べられます。

ポータルサイトでは全国の売り出し物件情報が掲載されており、自分の地域に絞って検索すれば周辺で売り出されている物件の価格が把握できます。

また、どの地域のどの物件が売り出されているかも把握できるので、競合物件の売り出しが少ない時期を見極める際にも活用できます。

レインズ・マーケット・インフォメーションで調べる

レインズ・マーケット・インフォメーションとは国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営する不動産取引情報提供サイトです。

実際に取引された不動産情報が閲覧できるので、より詳細な価格を知りたいときに活用できます。

自分の物件のエリアや間取り、専有面積などと似たような物件の取引実績を見ればおおよその価格が把握できるので活用してみましょう。

不動産情報ライブラリで調べる

不動産情報ライブラリとは、国土交通省が運営している不動産情報サイトです。

取引価格地価公示などを詳細に掲載しており、さまざまな観点から相場を把握できます。

建物だけでなく土地の価格まで閲覧できるので、より具体的な売却相場を把握できるでしょう。

不動産一括査定サイトを利用する

不動産一括査定サイトとは、複数の不動産会社へ同時に査定依頼できる査定サイトです。

エリアや間取り、専有面積などの物件条件を入力するだけで査定依頼できるので、手間なく複数の不動産会社へ査定依頼したいときにおすすめです。

また、査定額は不動産会社によって異なり、大きいものだと100万円単位で違う場合もあります。複数の査定額を比較することは売却を成功させるために重要なポイントであり、査定次第では損をする可能性もあります。

「複数の査定額を比較したい」と思う方は不動産一括査定サイトを利用してみましょう。


すまいステップの不動産一括査定サイトなら、最大4社の優良企業へ同時に査定依頼できます。

「どの不動産会社がいいかわからない……」「査定額が正しいのか不安……」と思う方は、以下のフォームよりぜひ試してみてください。

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3000万円で買った家を高く売るための注意点

3,000万円で買った家がいくらで売れるのか解説しましたが、解説した価格以上の価格で売るためには以下の点に注意しましょう。

  • 築年数が経過するほど高く売れにくくなる
  • 1社の査定額だけで判断しない
  • 不動産の閑散期に売り出さない

築年数が経過するほど高く売れにくくなる

1章の「築年数別の売却相場」でも解説したように、築年数が経過するほど高く売れにくくなります。

これは、建物の耐用年数が関係しています。

構造耐用年数(住宅用の場合)
木造・合成樹脂造のもの22年
木骨モルタル造のもの20年
鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造のもの47年
れんが造・石造・ブロック造のもの38年

(参考:国税庁「主な減価償却資産の耐用年数(建物/建物附属設備)」)

耐用年数とは:建物が通常使用できる年数のことであり、価値の残存期間を表しています

上記の表を見ると、木造建物の耐用年数は22年のため、築22年を迎えると木造建物の価値は「ゼロ」になります。

マンションと比べて木造建物である戸建ては耐用年数が短いため、築年数の経過による価格の低下率も大きくなるということです。

このことからも、家を高く売却したい方はなるべく早く売却した方が良いといえます。

1社の査定額だけで判断しない

家を売却する際は不動産会社の査定を受けますが、1社のみの査定額で判断しないようにしましょう。

査定額は不動産会社によって異なり、100万円単位で異なるケースもあります。もし、1社のみの査定額を鵜呑みにして売り出し価格を設定してしまうと、相場とかけ離れた高い価格で売り出す可能性があり、売却の長期化につながる恐れがあります。

できれば3~4社の査定額を比較して、最も相場に見合った価格を設定するのがよいでしょう。


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「家を売るのが初めてで不安……」という方はぜひこの機会に試してみましょう。

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不動産の閑散期に売り出さない

売り出し時期は閑散期を避けましょう。

不動産は1年の中でも繁忙期と閑散期があり、成約率も大きく異なります。実際にどれくらい異なるのか見てみましょう。

首都圏のマンションの月ごとの成約数

成約件数(件)
1月1,775
2月1,824
3月2,221
4月1,757
5月1,675
6月1,609
7月1,555
8月1,275
9月1,610
10月1,765
11月1,782
12月1,521

引用元:REINS_TOWER(東日本不動産流通機構):月例マーケットウォッチ(2021年度)

繁忙期は2~3月であり、2,000件近くも成約しています。一方で閑散期は8月と12月で1,200~1,500件近くしか成約していません。

繁忙期と比べて500件以上も成約件数が少ないため、この時期に売り出してもなかなか買い手が現れないことになります。

2~3月は4月からの新生活に向けて引っ越しや住み替えを行う人が増える時期のため、自然と不動産の取引も活発になる時期です。つまり、繁忙期は買い手が多いので売り手市場であり、相場よりも高く売れるチャンスでもあります。

ただし、繁忙期を狙って売り出す物件も多いため、周辺の物件同士で価格競争になってしまうリスクもあります。周辺の売り出し状況もチェックしながら売り出し時期を判断するのがよいでしょう。

まとめ

3,000万円で買った家がいくらで売れるか解説しました。

いくらで売れるかはエリアや築年数によって異なるため、断言はできません。

それでも、不動産価格指数や建物価値の下落率からある程度の売却価格を算出できます。

3,000万円で買った家を売却しようとしている方は、ぜひこの記事を参考に進めてみてください。

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