初めてのマンション売却で「自分のマンションの築年数だと、相場はどれぐらいだろう….」「築年数何年ぐらいまでが高く売れるんだろう」と誰もが気になるのではないでしょうか?
マンションの築年数は売却価格を左右する大きな要因の一つです。
言わずもがな、築年数を重ねるほど価格は低くなるため、売却の際には注意が必要になってきます。
今回は、マンションが一番高く売れる築年数と資産価値の関係、築年数別の売却時の注意点など、築年数というキーワードに注目してマンション売却を解説しています。是非最後までご覧ください。
また、マンションの売却を検討している方は築年数が古くならないうちに、一括査定サイトを使って、マンションがいくらで売れるか調べてみませんか?
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【2023年5月最新】マンションの売却相場はいくら?調べ方や最新の価格動向を解説
マンションの築年数と売却価格の関係
マンションの売却価格は、土地と建物の資産価値で決まります。
このうち、建物の資産価値は築年数が古くなれば古くなるほど減少していきます。
この章では、いくつかのデータをもとにマンションの築年数と売却価格の関係を解説します。
マンションの築年数と売却価格の相関

マンションの新築時の資産価値を100とすると、マンションの売却価格は上のグラフのように減少します。
特に、以下の時期は急激に資産価値が下がっています。
- 新築時から築10年目まで
- 築20年目から築25年目まで
築年数をもとにした平均売却価格

上のグラフは、2019年現在の築年数ごとの中古マンションの売却平均価格です。
新築5年未満のマンションの平均価格は約6,179万円ほどです。
資産価値がおよそ半分になるのは、築25年が経ったころ(平均価格3,190万円)であることが分かります。
マンションの売り時はいつ?
下のグラフは、マンションの築年数と成約率の関係です。

築6年~10年の成約率が最も高くなっており、築20年以降は下降していくことが分かります。
売却価格が高いからか、必ずしも築年数が浅いほど売れやすいとは限らないことが分かります。
上記のデータから、すまいステップがおすすめするマンションの一番の売り時は築15~25年目です。
この章では、その理由を詳しく解説していきます。
一番の売り時は築15~25年目
築15~25年目にマンション売却をおすすめする理由は下記の3つです。
- 手持ちの資金を使わずにマンションを売却できるから
- 築25年を過ぎると「住宅ローン控除」が使えなくなり、買い主からの人気が下がるから
- 資産価値の減退が急であるため、なるべく早く売ったほうが得だから
①手持ちの資金を使わずにマンションを売却できるから
後ほど詳しく説明しますが、住宅ローンの残高よりもマンションの売却価格が安くなった場合(=オーバーローンになった場合)、売り主は不足額を支払わなければなりません。
株式会社価値総研の試算によると、ローンの残高よりもマンションの売却価格が高くなるのは、新築から15年目ごろからです。
手持ちの資金を使わずにマンションを売却したい場合は、築15年以降に売却することをおすすめします。
②築25年を過ぎると「住宅ローン控除」が使えなくなり、買い主からの人気が下がるから
住宅ローンがある場合に所得税が控除される「住宅ローン控除」が受けられるのは、築25年までの物件です。
マンションの買い主も当然「住宅ローン控除」が受けられる物件を求めます。
そのため、築25年を過ぎた物件は購入希望者が減少します。
③資産価値の減退が急であるため、なるべく早く売ったほうが得だから
マンションの資産価値が急激に減退するのは、新築15~25年目です。
この期間のマンションを所有している場合は、景気の状況を見て売却時期を決めるよりも、なるべく早く売却してしまったほうがお得です。
マンションの売却価格は築年数だけでなく立地や間取りにも左右されるため、まずは不動産一括査定で売却価格をシミュレーションしてみることをおすすめします。
→築15~25年のマンションの売却価格をシミュレーションする
築年数別のマンション売却時のポイントを解説!
売却を考えているマンションの築年数により、売る時の注意点は異なります。ここでは、築年数別の売却時の注意点を紹介していきます。
築10年以下の築浅マンションの売却はオーバーローンに注意
築年数が浅いマンションを売却する場合、住宅ローンの残高よりも、マンションの売却価格が安くなる「オーバーローン」が発生する場合があります。
下の図は、住宅ローン残高とマンションの住宅の資産価値をシミュレーションしたグラフです。

築15年より前は、オーバーローンとなっていることが分かります。
オーバーローンになった場合、売り主は「住み替えローン」を借りたり、手持ちの資金を使ったりして不足分を支払わなければなりません。
とはいえ、築年数が浅いマンションは、「キレイでお手頃なマンションを買いたい」と考えている購入者からの人気が根強く、買い手が見つかりやすいです。
まずはどのぐらいの売却価格になるのか試算し、住宅ローンの残高と見比べてみるとよいでしょう。
築10年~20年のマンションは売却におすすめ
築年数が10~20年のマンションは、比較的新しいものの新築の物件よりもリーズナブルな価格で購入できるため、根強い人気を誇っています。しかし、建てられてから10年以上が経っているため、マンションの見栄えが悪くなってくる時期でもあり、管理体制が整っていないと、古いというイメージを買主に与えてしまうこともあるようです。
また、築15年ほど経ったマンションでは、一度目の大規模な補修工事を行うところが多く、住民はそのために支払う月額の修繕積立金が値上げされるケースが多いため、その時期の購入を渋る買主も多いようです。
補修工事後に売却を進めるようにすれば、スムーズに買主を見つけることができる可能性は上がりそうです。
築20年~30年のマンション売却
築20年を過ぎてしまうと、流行の間取りとは外れていたりキッチンやお風呂などの設備が劣化してきたりと、古さが目立ち始めてしまうという問題が出てきます。そのため、売却を考えるのであれば、リフォームを行い最新設備を導入するなどの工夫が必要でしょう。
リフォームなどにお金を投資するのが難しいという場合は、買主が購入後にリフォームを行いやすくするように、売却価格を下げるという手もあります。需要が低くなる築年数のため、なにかアピールポイントを作ることが大事です。
築25年目以降はマンションの資産価値の減退が比較的緩やかになります。
そのため、急いで売るよりも、市場状況をじっくり見極めて景気の良い時に売却するほうが高く売れる可能性があります。
現在のマンション売却の相場感を掴んでおくことで、売り時を逃さずに売却できます。
→現在の売却価格を調べる
築年数が30年以上のマンション
築年数が30年を超えた物件は、売却を考えるのであれば、部屋内のほとんどのものを交換する必要があると言えるでしょう。需要は少ない
ため、それに合わせて価格も低くなります。この頃には、大規模な修繕工事が必要となるため、それまでにマンション管理自治体が修繕積立金を積み上げてきたのかが問題となります。
修繕積立金が既に集まっているかどうかを、購入を考えている買主は直接確認することができます。積み上げてきていなかったという場合は、大幅な売却価格の値下げは避けて通れないでしょう。
マンションが売れる限界は「新耐震基準であるか」
築年数が古くても、新耐震基準のマンションであれば売れる可能性があります。
新耐震基準のマンションとは、「建築確認証が1981年6月1日以降に発行されたマンション」を指します。
新耐震基準でない場合、買い主は耐震基準などの安全性に対する懸念を持つ可能性があります。
また、長期固定金利住宅ローンである「フラット35」などの一部金融商品も使えません。
築年数が古いマンションが売れるかどうかは、新耐震基準であるが境目となるようです。
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築年数が古いマンションは売れない?
築30年以上など、築年数が古いマンションが一概に売れないかというと、そうではありません。以下では築年数が古いマンションが売れるケースやタイミングについて解説します。
また、売れ残って維持管理に限界が訪れてしまったマンションについては「限界マンションとは?スラム化で悲惨な結末を迎えるマンションの実情」でご紹介しています。
大規模修繕が集中するタイミング
中古のマンションの購入希望者は、大規模修繕が実施された後のマンションに対して好印象を抱く傾向があります。大規修繕とは、マンションの老朽化や経年劣化による重大な不具合を防ぐために、管理組合が主体となって長期修繕計画に基づいて行われる修繕工事です。
大規模修繕は築15年目や30年目あたりに工事が集中することが多く、外壁塗装やエレベーターの入れ替えなどが行われるのが一般的です。
マンションのチラシに「大規模修繕実施済み」と記載してあるだけで、アピール力が段違いと言われています。物件の価値を向上させる大規模修繕が近い場合は、修繕が完了した後に売却を行えば上手くいく可能性が高いです。
人気エリアに立地しているマンション
中古マンションの中には、売却価格が下がりにくい例外もあります。
下がりにくい例外として挙げられるのが、東京の一部人気エリアにある、デザイナーズマンションであるなど、築年数に左右されにくい物件も存在します。
建物は年を経るごとに価値を下げていきますが、土地の資産価値は下がることはありません。さらには土地の査定額が値上がりすることで予想よりも少ない価格の減少で売却できるなんてことも。
しかし、このように築年数に左右されずらいデザイナーズマンションは稀で、多くは築年数に従って価値は下落すると考えてよいでしょう。
【注意】リフォームすれば売れるわけではない
築年数のかさんだマンションをリフォームすることが必ずしも売却につながるわけではありません。なぜなら、築年数の古いマンションの買い手には、マンションを安く買い入れ、自身の好きなようにリフォームしたいと考える層が一定数いるからです。このような買い手は、リフォーム費用を考え、なるべく安くマンションを購入したいと考えています。
マンションを安く買い取って好ましいリフォームをしたいと考えている買主にとって、売主によるリフォームは購入の候補から外す原因となります。売れないのではないかと不安に思う気持ちは山々ですが、そこはぐっと我慢しなるべくリフォームしない方がよいといえるでしょう。
また、古いからといってマンションをリフォームしたとしても、かけたリフォーム費用ほどマンションの価値が上がるわけではありません。物件の価格はおおむね相場で決まってしまうため、リフォームしたからといって買主がリフォームに価値を見出さなければ相場の価格で売ることになります。
高いリフォーム費用をかけて相場の価格で売るのは売主にあまりメリットのあるものではないといえるでしょう。
まとめ
都市部では特に根強い人気を誇るマンションですが、人気の間取りでも築年数が経つにつれて売却価格も減少していきます。築15年を目安にその売却価格は大幅に下がるため、マンションの売却を考えているのであれば、15年までに行うとよいでしょう。より高値で売却を行うことができれば、次の不動産を購入する際に役に立つはずです。マンションの売却を行う際は、今回紹介した高値で売るコツやタイミングを参考にしてみてはいかがでしょうか。
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記事のおさらい
マンションの売り時はいつですか?
マンションの売り時は築15~築25年です。その理由は3つです。
- 手持ちの資金を使わずにマンションを売却できるから
- 築25年を過ぎると「住宅ローン控除」が使えなくなり、買い主からの人気が下がるから
- 資産価値の減退が急であるため、なるべく早く売ったほうが得だから
詳しく知りたい方はこちらの章をご覧ください。
築年数が新しいマンションを売るときに注意点はありますか?
住宅ローンの残高よりもマンションの売却価格が安くなる「オーバーローン」になると、差額は売り主が負担しなければいけません。詳しくは築15年までの築浅マンションはオーバーローンに注意をご覧ください。
中古マンションが売れる限界は何年ですか?
建築確認証が1981年6月1日以降に発行されたマンションであれば、新耐震基準のマンションとして売却できる可能性があります。詳しく知りたい方はマンションが売れる限界は「新耐震基準であるか」をご覧下さい。