「土地を相続したけど、田舎で遠いし、固定資産税もかかる。売るにはどうしたらいいんだろう…?」
土地売却は大きなお金が動く取引でもあるので難しく感じるかもしれません。しかし、基本的なことをおさえておけば、不動産会社にうまく活用しながら進めていくことができます。
この記事では、初めて不動産を売る人にもわかりやすいように、土地売却の流れや費用と税金、高く売るコツをやさしく解説します。
売却を具体的にご検討中の方は、以下のフォームからぜひお問い合せください。
【図解】土地売却の流れをおさえよう!
土地売却の手順は8つのステップにわけることができます。
本章では、それぞれのステップを解説していきます。
Step1:事前準備を始める
まずは、不動産会社に相談するまえに事前の準備をしましょう。
土地の状態を確認したり、相談に必要な書類をそろえておくようにします。
事前準備のポイント
- 土地の情報を整理
- 売却相場を調べる
- 必要書類を準備する
最初に、売りたい土地の情報を整理します。例えば、駅やバス停、スーパーや学校などの施設が周りにあるか、過去にどのような使われ方をされていたのか等を調べて、不動産会社に伝えられるようにしておきましょう。また、ローンが残っている土地は残額を確認して、最低いくらで売れば完済できるかについて目安をたてておくことが大切です。
次に、売りたい土地の売却相場を調べておきましょう。売却相場は大まかであれば自分で調べることができます。ここで相場を調べておくことで、理想とする売却価格が現実的か、売れやすい価格はいくらなのかを見極められるようになります。
最後に、土地に関する書類を準備しましょう。不動産会社に相談する際に、土地の状態がわかる書類が必要になります。
▽査定に向けて揃えておく書類
- 登記済み権利証または登記識別情報
【土地周辺の法務局で申請】
….土地の所有者がわかる - 固定資産税納税通知書
【自宅にないか確認】
….固定資産税額がわかる - 確定測量または境界線確認書
【自宅にないか確認】
….土地の境界線や面積がわかる
Step2:土地査定を行う
不動産会社に売却相談する際は、不動産会社の「査定」をうけることになります。
不動産による査定とは
- 不動産会社による査定では『今後3カ月での売却価格の見積もり』が示されます
- 見積もりは「査定価格」と呼ばれます
- 査定には『机上査定』と『訪問査定』の2つの種類があります
▽机上査定と訪問査定の違い
机上査定は売主がインターネット経由で共有した立地や面積などの情報から不動産会社が査定する方法です。対して、訪問査定は不動産会社が直接土地を訪問して評価する査定方法です。
机上査定とは異なり、訪問査定では周辺環境や立地、形状など個別の要素が考慮されるため、より実情にあった精度の高い査定価格がわかります。
机上査定で相場を把握!
まずは『机上査定』から相場をざっくり把握しましょう。
机上査定でわかるのは大まかな価格ですが、メールのやりとりだけで結果がわかるので、訪問査定を依頼する前に不動産会社を絞る方法としておススメです。
机上査定は、一括査定サイトなどインターネット経由で依頼でき、最短即日~3日でメールから結果を受け取れます。
この際に依頼する不動産会社は、3~4社を目安としましょう。複数社に依頼することで査定結果を比較でき、相場を把握することができます。
訪問査定で正しい査定価格を知る
机上査定をうけた後、査定結果がよかった不動産会社に絞り込み、訪問査定を依頼しましょう。
訪問査定をうけることで、正しい査定価格や、不動産会社との相性の良さ(対応が丁寧か・信頼できるか)をチェックすることができます。
訪問査定を依頼すると、不動産会社の担当者と訪問日程を調整します。
訪問日当日は、更地であれば訪問に同行する必要はありませんが、建物がある場合は内覧のために鍵が要るので遠隔地でも同行を依頼されることがあります。査定にかかる時間は更地であれば30分、建物が建っている場合は1時間以上です。
訪問日から約1週間で自宅に査定書が届き、査定結果がわかります。
土地の査定を依頼するなら、一括査定サイトのすまいステップがおススメです。
すまいステップからは最大4社の不動産会社にいちどに査定を依頼できます。
どの不動産会社も、すまいステップ独自の厳しい審査基準をクリアした、信頼できる企業のみ。
初めての方でも安心して査定を依頼できますので、売却を具体的にご検討中の方はぜひご活用ください。
Step3:売り出し価格を決める
査定結果がわかったら、査定結果を見比べながら売り出し価格を決めましょう。
複数の査定書を確認することで、売却できそうな価格の幅がわかります。
価格の幅がわかれば希望する売却価格や期日を考慮して、概ねその範囲内で売り出し価格を決めることができます。
売り出し価格は売り出した後も調整することが可能です。
おススメは「売れたらラッキーな価格」「概ね売れるであろう価格」「赤字がでないギリギリの最低価格」の3つを決めておいて、希望の売却期日が近づいてきたら徐々に価格を下げていくようにしましょう。
Step4:媒介契約を結ぶ
売り出し価格を決めたら、仲介を依頼する不動産会社を選んで「媒介契約」を結びましょう。
仲介を依頼する不動産会社を選ぶ
選ぶ際は、査定価格の高さだけでなく、売却実績の豊富さや担当者の対応の良さから総合的に判断しましょう。
不動産の売買は担当者の実力や相性の良さで成否が決まるところが大きいです。
査定価格の根拠を説明してくれるか、連絡のスピードは早くて丁寧か、信頼できると思わせてくれるか等を査定期間中のやり取りを通じて見極めましょう。
媒介契約を選ぶ
不動産会社を決めた後は「媒介契約」を結びます。
媒介契約とは、その不動産会社からうけられる売却支援の内容を決めることです。
媒介契約には「専属専任媒介契約」「専任媒介契約」「一般媒介契約」の3種類があり、どれが最適かは状況によって異なるので、特徴を抑えて選びましょう。
▽媒介契約の種類
媒介契約の特徴は以下にまとめています。
▽媒介契約の特徴
比較項目 | 専属専任媒介契約 | 専任媒介契約 | 一般媒介契約できる |
---|---|---|---|
複数社と契約できる | できない × | できない × | できる 〇 |
自分で買主と直接取引できる | できない × | できる ○ | できる 〇 |
不動産会社からの活動報告 | 1週間に1回以上 | 2週間に1回以上 | 任意 |
指定流通機構への登録(※) | 媒介契約から5日以内 | 媒介契約から7日以内 | なし |
【媒介契約別】おススメのひとって?
- 専属専任媒介契約
…不動産会社に買主探しを任せきりたいひと - 専任媒介契約
…買主を積極的に探してもらいたい・自分でも買主を探したいひと - 一般媒介契約
…立地が良いなど人気の土地を売りたいひと
Step5:売却活動をする
媒介契約を結んだら、いよいよ土地を売り出します。
現地見学の準備をする
売却活動を開始したら、土地に関する情報(災害の有無や周辺環境)や、ご近所間でのルールなどは、知っている範囲でまとめて不動産会社の担当者に伝えておきましょう。
見学に立ち会う必要はありませんが、伝えておくことで担当者から説明することができ、購入希望者が検討がしやすくなります。
不動産会社から活動報告を受ける
前提として、売り出した後の販促活動は不動産会社に全て任せることができます。
不動産会社はチラシやネット広告を通じて、買主募集のために販促活動を行い、売主に定期的に活動を報告します。
▼不動産会社による活動報告の内容
- どのような販売活動を行ったか(広告や営業など)
- 何件の問い合わせがあったか(または問い合わせがなかったか)
- 何件見学を行ったか
- 問い合わせや見学の感触はどうだったか
土地の売却は担当者と信頼関係を築けるかがとても大切です。売却活動中に密な連携をしてくれる担当者であれば、初めての方でも安心して売却活動をすることができます。
売却相談は以下のフォームからカンタンに問い合わせできますので、ぜひご活用ください。



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Step6:売買契約を結ぶ
購入希望者が現れたら、不動産会社から購入申込書が届きます。
売買契約書を結ぶ
その際は、購入希望者と売買契約の条件を交渉し、条件が決定したら、不動産会社に売買契約書を作成してもらいます。
その後、売主・買主・不動産会社の担当者の3名で契約書の締結作業を進めていきます。
手付金をうけとる
契約のタイミングで手付金が支払われます。手付金は売主と買主の合意によって決まりますが、相場は売却価格の約10%となっています。
手付金は「解約手付」の性質を持っており、買主は手付金を放棄することで契約を解除できます。売主が契約の解除を申し出た場合は、手付額の2倍の額を買主に提供する必要があります。
また、買主が土地購入で金融機関のローンを組む場合、契約書に「ローン特約」が設けられることが一般的です。もしローン審査に通らなかった場合は、売買契約は白紙に戻ります。その場合、契約時に受け取った手付金は、全額返金が必要です。
Step7:決済・引き渡し
売買契約を結んだら決済・引き渡しを行います。
代金や税金を精算・決済する
土地の引き渡し当日には、売買代金の授受や固定資産税など金銭の清算を行い決済を完了させます。
決済では、土地の代金から、売買契約時に支払われた手付金の金額を差し引いた残代金を受け取ります。
口座に振り込んでもらう場合には、通帳を記帳するか、オンライン上の電子通帳などで着金を確認できれば完了です。
買主が住宅ローンで購入する場合は、住宅ローンの承認を待って残金決済をします。
所有権移転登記を行う
最後に、土地の名義人を売主から買主に変更する「所有権移転登記」を行います。
「所有権移転登記」では、土地の所有者が変わったことを法務局に申請して登録する手続きを実施します。
所有権移転登記は司法書士に代理を依頼できます。
司法書士に代理を依頼する場合、売主は申請手続きを行う必要がありません。司法書士に対する報酬の支払いは手続き完了後に行います。
Step8:確定申告を行う
売却後に利益または損失が出た場合は確定申告を行います。
その際、領収書が必要になるので売却活動中に受け取った領収書は必ず全て保管しておきましょう。
売却益や損失が出たか確認
不動産売却によって得た利益は「譲渡所得」と呼ばれ、次のように計算できます。
▼譲渡所得の計算式
翌年の2月~3月に申告と納税
サラリーマンでも、確定申告をしなければなりません。
申告は、売却をした日の翌年2月16日から、3月15日までに行います。
また、譲渡所得がプラスの場合には、譲渡所得税(所得税と住民税)が課税されます。
納税時期は、所得税が確定申告と同期間の3月、住民税は6月となっています。(口座振替で所得税を納付する場合、4月下旬に引き落としされます。)
土地売却に必要な税金や費用は?
売却を行う際は、仲介手数料や解体費用、各種税金が必要になります。
必ずかかる税金と費用
名称 | 概要 | 金額 |
---|---|---|
仲介手数料 | 不動産会社に支払う仲介業務の報酬 | 売却価格×3%+6万+消費税 (売却価格400万超えの場合) |
印紙税 | 売買契約手続きにかかる税金 | 1,000~6万 |
場合によってかかる税金と費用
名称 | 概要 | 金額 |
---|---|---|
登録免許税 (相続登記がまだの場合) | 相続登記の手続きにかかる税金 | 固定資産税評価額(※)×0.4% 司法書士に代行依頼する場合、報酬の約6万~8万円が加わる |
測量費用 (境界線が確定されてない場合) | 境界線の確定にかかる費用 | 60万~80万 |
解体費用 (古家を解体する場合) | 建物の解体にかかる費用 | 建物の大きさと構造による 例:40坪木造戸建てで約150万 |
整地費用 (更地にして売り出す場合) | 土地を整地にする際にかかる | 1㎡当たり300円~600円 例:30坪で30,000~60,000円 |
地盤調査費用 (住宅用地として売り出す場合) | 地盤の強度が新しく家を建てるのに問題ないかを調べる費用 | 約5万 |
土壌汚染調査費用 (過去に工場やガソリンスタンドが建っていた土地の場合) | 土地が汚染されていないか調べるための費用 | 約15万 |
抵当権抹消費用 (住宅ローンが残っている場合) | 抵当権の抹消手続きにかかる費用 | 不動産あたり1,000円、司法書士へ依頼する場合は報酬約1.5万円 |
譲渡所得税(所得税・住民税) (譲渡所得が出た場合) | 所得税・住民税・復興特別所得税 | 【所有期間が5年以下の場合】譲渡所得の39.63% 【所有期間が5年超えの場合】譲渡所得の20.315% |
(※)固定資産税評価額とは、固定資産税を決める基準となる価格のことです。固定資産税の課税明細書で確認できます。
税金を節税するには
土地売却でかかる税金のうち、最も金額が大きいのが譲渡所得税です。ただし、譲渡所得税は工夫したり制度を利用することで節税できます。
▼税金を節税するには
- 所有期間が5年を超えてから売る
- 特例控除を利用する
譲渡所得税の税率は、所有期間が5年以下なら20.315%、5年超えなら39.63%です。
「所有期間が5年を超えてから売る」と、5年以下で売る場合に対して税率が約1/2になります。また、ここでの所有期間は「土地を取得した年から売却した年までの期間」を差します。年明けまで待つことで所有期間が5年になる場合、売る時期を翌年へ調整すると税額を半減できます。
「特例控除を利用する」と、課税対象となる譲渡所得から控除額を差し引けます。おススメは3,000万円特別控除で、譲渡所得から最大3,000万円を差し引けるため、譲渡所得が3,000万円以下なら非課税になります。
なお、土地売却で利用できる代表的な3,000万円控除に以下の制度があります。ただし、適用要件を満たしていないと利用できないため、必ず内容を確認しましょう。
種類 | 適用要件(一部) |
---|---|
相続空き家の3,000万円控除 |
|
居住用財産の3,000万円控除 |
|
参考|国税庁「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」、「相続財産を譲渡した場合の取得費の特例」より、一部を抜粋して解説
古家つき・相続・田舎の土地はどう売る?
本章では古家つき土地や相続した土地、田舎の土地など、個別で事情を持つ土地を売る方法を解説します。ポイントをおさえておくと、売却活動の見通しがたてやすくなるのでぜひチェックしておきましょう。
古家つき土地
土地に古い家が建っている場合、そのままで売るか、解体して更地で売るかは迷いますよね。それぞれに費用や売れやすさ等のメリット・デメリットがあるため、ご自分にあった方法を選ぶことが大切です。
▼古家つき土地を売却する方法
- 費用をおさえたいなら古家つき土地
- 高く売りたいなら更地
まず、費用をおさえたいなら古家つき土地で売りましょう。
古家つき土地で売る場合、解体費用がかからないぶん、更地の場合と比べて費用を節約できます。ただし、用途が限定されるため、更地より売れにくくなるリスクがあります。
ただし、古家つきでも、立地がよい土地や、構造が立派な建物であれば、そのままでも売れる可能性は高いです。その土地や建物自体に価値があるため、例えばリノベーション目的の購入希望者から反響を得られる可能性があります。
▽古家つきでも売れやすい土地の特徴
一方で、高く売りたいなら更地で売りましょう。解体して更地で売る場合、解体費用がかかりますが、用途がひろがるため高く売れやすくなります。
ただし、土地が「再建築不可」の場合、更地にすることでかえって売れなくなる可能性があります。「再建築不可」とは、一度更地にすると新しく建物が建てられない土地のことです。
下記の条件をすべて満たす場合は「再建築不可」であるため、更地にせずに接道義務を満たすために隣地を買い増すか、解体せず売る方法を不動産会社に相談しましょう。
▽再建築不可(全条件を満たす)
- 都市計画区域 / 準都市計画区域
- 昭和25年(1960年)以前に建築された
- 接道義務を満たしていない(=幅員4m以上道路に対し間口が2m以下)
また、更地にしても売れずに1年以上が経過した場合、上昇した固定資産税(固定資産税評価額×1.4%)を支払うことになります。
家付きの土地には固定資産税の軽減税率(住宅用地の特例)が適用されており、税率が通常の最大1/3までおさえられています。しかし、更地にすると適用対象外となり、翌年から税額が3倍~6倍まで跳ね上がるため注意しましょう。
相続した土地
相続した土地を売却する場合、売却活動を始めるにあたって注意すべき点があります。
▼相続した土地を売る際の注意点
- 被相続人から売主本人へ名義を変更する
- 節税したいなら相続から3年以内に売る
売却前に必ず、被相続人から売主本人へ名義を変更しましょう。前提として、土地は所有者本人でなければ売ることはできません。ここでいう『所有者本人』とは、「不動産登記簿(登記事項説明書)に記載されている名義人」となります。
相続した土地は不動産登記簿上に掲載されている名義人が被相続人のままになっていることが多いです。被相続人から相続人へ土地の名義を変更する手続きは「相続登記」と呼ばれ、必要書類を揃えた後、法務局に申請して実施します。
手続きは自分でも行うことができますが、司法書士に依頼することも可能です。
また、節税したいなら相続開始から3年以内に売るようにしましょう。「相続開始から3年以内に売る」場合、「取得費加算の特例」と「相続空き家の3,000万円控除」における要件の一部を満たすことができます。
▽相続開始から3年以内に売却すると使える特例控除
特例控除 | 控除額 |
---|---|
取得費加算の特例 | 相続税額の一部 |
相続空き家の3,000万円特例控除 | 最大3,000万円 |
※両者は併用不可となっています
控除額として、「取得費加算の特例」の場合は相続税額の一部を、「相続空き家の3,000万円控除」なら最大3,000万円を譲渡所得から差し引けます。
相続した土地の売却にかかる税金はいくら?特例控除や基本的な節税対策を解説!
田舎の土地
田舎の土地を売る際は、地場の不動産取引に詳しく、売却支援の意欲が高い不動産会社に依頼することが大切です。
▼田舎の土地を売却するコツ
- 地元の不動産会社に依頼する
- 担当者の売却意欲をチェックする
仲介の依頼先候補のひとつとして、必ず地元の不動産会社に声をかけましょう。大手の不動産会社や、地元から離れた都心に営業所をかまえる不動産会社は、そのエリアでの売り方や市場動向に疎い可能性が高いです。
田舎の土地の場合、買主候補を見つけることがまず大変です。よって、土地をどう売り出すのか、買主に魅力的に伝えるにはどうしたらいいのか、知見がある地元の不動産会社に必ず依頼しましょう。
また、田舎の土地は売れにくいため、担当者が優先して売却活動を支援してくれないケースがあります。
よって、担当者が売却支援に積極的かどうかを、具体的な売却方法を提案してくれるか、現地をみにいってくれるか、などのポイントから確認しましょう。
遠方の土地
売買契約時は原則として売主の立ち合いが必須となります。遠方の土地を売る場合、現地に赴きづらいぶん、物理的な売却が困難と考える方も多いでしょう。
現地にいかずに売買契約を締結させる方法としては以下があります。
▼遠方の土地を売却するコツ
- 持ち回り契約を利用する
- 代理人を立てる
遠方の土地で売買契約に立ち会えない場合は「持ち回り契約」を利用しましょう。「持ち回り契約」とは、売主が売買契約に立ち会えない場合、不動産会社の営業担当者が売主を訪問したり、契約書を郵送して契約を取り交わすことです。売買契約には売主本人の署名と捺印が必要になるため、本人が同席するのが原則です。しかし、遠方の土地の場合は難しいこともあるので、持ち回り契約を利用することで不動産会社に契約締結の代理を依頼することができます。ただし、売買契約の内容についてしっかりすり合わせたうえで代理を任せることになるので、不動産会社との信頼関係が大切になります。
また、共有名義の場合と同様に、代理権を付与した代理人に売買契約を締結してもらうという方法もあります。代理人に依頼する場合は「代理権委任状」が必要です。代理権委任状を作成することで、代理人が行ったことは委任した本人が行ったのと同じ効果を持たせることができます。ただし、ここでも代理人との信頼関係がとても大切になります。信頼できる親族や司法書士を選び、代理できるかどうかを相談しましょう。代理権委任状作成時は、トラブルを避けるために代理権の委任範囲を明確に記すことになります。
農地
農地を売却する際は、通常の土地とは異なり、規制やルールに従って売る必要があります。
▼農地売却のルール
- 農業委員会から許可を得る
- 農地の地目で売る場合、同業者(農家または農地所有適格法人)に売却する
- 農地転用する場合は、農業委員会と都道府県知事の許可を得る
農地の売却には、農業委員会の許可が必要になってきます。農業委員会とは、市区町村に設置されており、農地の売買に限らずさまざまな農地に関する事務を行っています。
農業委員会から許可を得ずに売買取引しても、その取引は無効となるため注意してください。
また、農地の地目のままの売却する場合、農業営業できる農家の人か、農地所有適格法人(農業を事業の中心とする法人)にしか売ることができません。
農地購入者の条件は農地法3条によって定められています。具体的には、農業に必要な機械の所有している、常に農業を営んでいるなど、要件を満たさない購入者には売ることができません。
農地を農地以外の土地へ転用して売却する場合は、農業委員会や都道府県からの許可が必要です。
農地転用を申請する際は、「どういう目的でどのように扱うのか、それを実現する資金は十分にあるのか」を証明できないと許可が得られないので注意です。
山林
山林の購入を検討している人は少なく、不動産会社に仲介を依頼しても買主がすぐ現れるとは限りません。そこで、不動産会社だけでなく、山林売買サイトや山林組合など、異なる売却ルートを探してもいいかもしれません。
▼山林を売るコツ
- 山林売買サイトを利用する
- 山林組合に相談する
山林売買サイトとは、山林を売りたいひと、買いたいひとのためのマッチングサイトです。通常の不動産の販売に比べると山林売買サイトを訪れる人はとても少ないですが、専門性の高いインターネットサイトは、そこを訪れる人が山林の購入を検討している可能性が高くなります。
森林組合とは、森林所有者が共同して林業の発展をめざしている協同組合です。森林所有者によってつくられた協同組合と民間の事業者団体から成立しています。山林の扱いに関しては不動産会社よりもプロなので、相談するとどのように処理すればいいか教えてくれる可能性は高いです。
ただし、山林は固定資産税などは安いものの、維持費がかかるため、売買が成立しないケースも多く、タダでも引き取り手がいないこともあります。
近隣で別荘や居住用の宅地開発が行われているような立地が恵まれた山林以外は、あまり売買できると期待しない方がいいでしょう。
賃貸中の土地(底地)
賃貸中の土地の場合、貸出中(底地)のまま売却するか、あるいは、借地人に立ち退いてもらってから売却するかのいずれかになります。
▼賃貸中の土地(底地)を売るコツ
- 底地のまま売る場合は専門の不動産会社に探す
- どうしても立ち退いてもらいたい場合は、賃貸期限まで待つか、退去の承諾を得る
定期借地契約の場合は、期限となれば更地にして返してもらえます。
しかし、普通借地契約の場合は、借地人の承諾がなければ借地契約を解約することはできません。
賃貸期間中の定期借地や、借地人が立ち退きを承諾しない普通借地の場合、底地の状態で売却するしかありません。
底地は、借地料はありますが自由に利用できないため、通常より相場よりかなり安いものになります。借地人が立ち退きに応じるとしても、交渉期間が長引くことや立ち退き料が発生するので、相応の時間と費用がかかってしまいます。
底地を売却したい場合は、貸出中の土地の扱える不動産会社に相談することがポイントになります。状況を詳しく説明してどのように売るのが得策か相談してみましょう。
土地を高く売るコツは?
土地は大切な資産でもあるため、せっかくならできるだけ高く売りたいですよね。本章では土地を高く売るためのコツを解説しています。
- 自分で売却相場を調べておく
- 売るタイミングを見計らう
- 境界線は確定させる
- 境界線を越えているモノを処分する
- 更地にした後は整地にする
- 古家つきなら室内を整理・清掃
- 実績がある不動産会社に査定を依頼
- 査定は必ず複数社に依頼
- 仲介先は担当者の質で決める
自分で売却相場を調べておく
前章でお伝えしたように、不動産会社に相談する前に売却相場を自分で調べておきましょう。
売却相場は国が定めた価格と、実際に取引された売買価格(実勢価格)を参考に調べられます。
ただし、いずれも1つだけでは正確さに欠くため、複数の価格を参考に求めることが大切です。
▼参考にできる価格
種類 | 概要 |
---|---|
地価公示価格 | 売買取引価格の参考指標。 国土交通省によって決定される。 |
固定資産税評価額 | 固定資産税の参考指標。 国税庁によって決定される。 |
相続税評価額 | 相続税の参考指標。 各自治体によって決定される。 |
実勢価格 | 過去実際に取引された価格。 国土交通省がアンケート調査によって回収している。 |
地価公示価格、実勢価格は、国土交通省が管轄する『土地総合情報システム』というWEBサイトから調べられます。
また、固定資産税評価額は固定資産税の課税明細書から、相続税路線価は一般財団法人資産価値評価システム研究センターが管轄の『全国地価マップ』で調べられます。
それぞれの価格からの調べ方は次の記事で詳しく解説しています。
最も精度が高い売却相場は、不動産会社が提示する査定価格となります。不動産会社に査定を依頼するなら、すまいステップがおススメです。
すまいステップ経由で査定を承るのは、土地の売却実績が豊富な優秀な営業担当者のみ。
売却を具体的にご検討中の方は、ぜひ以下のフォームから査定を依頼してみましょう。



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売るタイミングを見計らう
いまいくらで売れるかだけでなく、売り時であるかも確認しましょう。
シンプルですが、土地は価格が上がっているタイミングで売り出せば高く売れます。
また、過疎化などで値下がりが続いている場合はすぐにでも売り出した方が一番高い値段のときに売れます。
地価はエリアによって大きく異なるため、周辺でも値上がり基調か確認しましょう。
地価情報サイト「土地代データ」からは市区町村単位での地価推移や地価の昨年対比率がわかるのでおススメです。
▽土地代データの例
(千葉市における価格推移)
※土地代データの価格は、国土交通省が毎年調査している「地価公示価格」と呼ばれる価格指標を参考にしています
境界線は確定させる
土地の境界線が確定されているかは必ず確認しましょう。
原則として、土地の境界線は引き渡し前までに売主が確定させておく必要があります。
境界線が曖昧だと、隣接地所有者とトラブルが発生するリスクがあるため、土地の値段も下がってしまいます。
境界線が確定されているかは、『境界確定図』や『確定実測図』など、「確定〇〇図」という名称の図面の有無で確認できます。
また「境界標」と呼ばれるコンクリートでつくられた標識が土地の境界部分に埋め込まれているかもチェックしてください。境界標は工事などで紛失しているケースもありますので、その場合は測量会社に依頼し再設置してもらいましょう。
境界線を確定させるための測量は「確定測量」と呼ばれ、測量会社の土地家屋調査士と呼ばれる専門家に実施してもらいます。
測量にかかる期間は約3~4カ月か半年以上、費用は60万~80万かかります。
このように費用も時間もかかるため、境界線の確定が必要かは早めに確認し、必要な場合は売却活動と並行して行うようにしましょう。
境界線を越えているモノを処分する
土地の境界線からはみだしているモノ(木の枝・ブロック塀・屋根など)は処分をしておきましょう。
購入後に隣地所有者とトラブルの原因になるため、そのままにしておくと買主に嫌がれてしまうためです。
ただし、無理に処分させようとすると隣人との関係を悪化させてしまうため、難しい場合は話し合って「覚書」として署名つきの書類にまとめておきましょう。
覚書として処分のルールを決めておくことで、買主に共有することができ、売却後のトラブルを防ぐことができます。
▽覚書で決めておく内容のポイント
- 越境物を双方の土地所有者が確認したこと
- 越境物の所有者は誰か
- 越境物の所有者は、建て替え時など、将来の一定時点に撤去すること
- 売却した後は、新しい所有者に内容を引き継がせること
更地にした後は整地にする
更地にする場合は、必ず整地(土地を何もない状態にすること)にしておきましょう。
整地にすることで買主にとっての印象がよくなる他、すぐに利用できる状態になっているため購入しやすくなります。
整地の相場は1㎡当たり300円~600円(30坪で30,000~60,000円)が目安となります。
整地の適切な方法は用途によって異なるため、最適な方法を選ぶようにしましょう。
▼目的別の整地方法
目的 | 整地方法 | 概要 |
---|---|---|
住宅地 | 荒仕上げ | 解体業者がそのまま行う簡易的な整地方法。すぐ次の建築ができる。 |
砕石舗装 | 雑草を抜き取り、防草シートをかぶせる。虫や猫を寄せ付けない。 | |
駐車場 | 真砂土舗装 | 粗仕上げよりも細かく綺麗にする。 |
ガーデニング | 防草仕上げ | 真砂土を敷いて仕上げる。 |
古家つきなら室内を整理・清掃
古家つき土地で売り出す場合、家の中を整理・清掃しておきましょう。当然ですが、室内が乱雑で汚れた家は買主から嫌がられます。必ず室内は整理整頓、掃除をしておきましょう。
特に水回りは念入りに清掃しておくことが大切です。浴室や洗面所、キッチンに清潔感があるかは、買主がチェックする大きなポイントです。
古い空き家でも、リフォームする必要はありません。リフォームは個人の嗜好が反映されるため、高額な費用を負担して実施することで、あえて買主候補を限定してしまう結果になりかねません。「買ってから自分で好きなようにリフォームしたい!」という買主も多いことから、あえてリフォームや建て替えを行わず売却することで不要な支出を抑えることができます。
実績がある不動産会社に査定を依頼!
売りたいエリアで土地の売却実績が豊富な不動産会社を選びましょう。
該当エリアでの売却実績は、主に以下から確認することができます。
▼不動産会社を探すポイント
- 売りたいエリアに営業所がある
….そのエリアでの売買に注力していることがわかります - 該当の市区町村で売却実績を確認できる
….不動産会社の公式ホームページ・口コミサイト・一括査定サイトから参照しましょう
地場でも大手でも、売りたい土地のエリアに営業所がある不動産会社はそのエリアでの売買に詳しい可能性が高いです。
なお、売却実績を確認する際は、必ず『該当エリアで”土地”を売った実績』をチェックしましょう。
不動産売却は物件やエリアによって難しさが異なるので、『そのエリアで土地を売ること』が得意な不動産会社を選ぶことが大切です。
査定は必ず複数社に依頼!
必ず複数社に査定を依頼しましょう。最低でも2~3社から一度に査定を受けることがおススメです。
査定価格は不動産会社によって違います。不動産会社同士で300万円単位で価格に違いが出ることも珍しくありません。
複数社を比べることで相場が把握できますし、条件がよりよい不動産会社を選ぶことができます。
一括査定を依頼するなら、不動産一括査定サイトのすまいステップがおススメです。
一度に最大4社までまとめて査定を依頼できますので、ぜひご活用ください。



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仲介の依頼先は担当者で決める
最終的にどの不動産会社に仲介を依頼するかを担当者の質で決めましょう。
不動産売却の成功は、担当者の実力と相性の良さで決まるといっても過言ではありません。
査定期間中のやりとりから、次のポイントは必ずチェックをして信頼できる担当者かを見極めましょう。
▽担当者をチェックするポイント
- 査定価格の根拠をわかりやすく説明してくれる
….専門用語など説明がわかりづらい担当者は避けましょう - 希望条件を踏まえた売却プランを提示してくれる
….希望が難しいなら代替案を提案してくれるかを確認しましょう - 連絡が早くて丁寧
….今後ストレスなく連絡を取り合えるかがチェックできます
一括査定サイトのすまいステップで出会える不動産会社の営業担当者は、以下の厳しい基準をクリアした優秀な担当者のみ。
▽営業担当者の審査基準
- 報告・連絡・相談を徹底でき、コミュニケーション能力が高い
- 物件の周辺環境について熟知している
- 不動産売却に関しての法律や税金、控除に関しての知識を持っている
- 物件ごとに売却までの道筋を描き、安易な値下げをしない
- ユーザーに対する迷惑行為をしない(過度な電話営業など)
あなたの土地売却をサポートする、質の高い担当者とスグに出会うことができます。
以下の問い合わせフォームから、お近くの不動産会社にカンタンに売却相談ができますのでぜひご活用ください。
土地売却で困らないための注意点
本章では土地売却で困らないための注意点を解説します。
▼土地売却で困らないための注意点
- 土地に瑕疵がないか調べておく
- 必要書類は早めに揃えておく
- 共有名義なら合意形成させる
- ローンは引き渡しまでに完済させる
- 売れるまでの期間を把握しておく
- 売れない原因と対策を把握しておく
- どうしても売れないなら買取を検討
土地に瑕疵がないか調べておく
土壌汚染や地中埋設物などの瑕疵(=不具合)がある場合、そのまま引き渡すと思わぬトラブルにつながります。
契約不適合責任とは、成約後に土地に何らかの不具合が発覚した場合、売主は買主に対して損害賠償請求を負うというものです。
土地の瑕疵には事故物件や周辺の鉄塔や墓地がある等、心理的・環境的な内容も含まれます。
以下に該当する土地を売る場合は、成約前に予め買主に告知するか、契約不適合責任を免責にして売れないか交渉しましょう。
▼土地における瑕疵の種類
- 物理的瑕疵
土壌汚染や地中障害物、コンクリート擁壁の破損、コンクリート擁壁の地中部における隣地越境等 - 法律的瑕疵
埋蔵文化財包蔵地に指定されている、建築基準法上の道路に接道していない等 - 心理的瑕疵
数年前に建物で焼死自殺があった後、忌まわしい殺人事件があった後等の跡地等 - 環境的瑕疵
隣地に高圧線の鉄塔がある、目の前に墓地がある等
地中埋設物や土壌汚染などの物理的瑕疵の有無は、土地の利用履歴(過去どのように利用されてたか)から予想できます。
むかし住宅地や田畑として利用されていた土地であれば心配ありませんが、クリーニング店、工場、ガソリンスタンドなどであれば、土壌汚染や地中埋設物が残っている可能性が高いです。
利用履歴は古地図(今昔マップon the web)や航空写真(国土地理院|地図・空中写真・地理調)、登記簿から自分で調べられますので確認しておきましょう。
必要書類は早めに揃えておく
土地売却に必要な書類は、場合によっては取得に時間がかかるケースもあるため早めに揃えておきましょう。
必ず必要な書類と、揃えると尚よい書類(=揃えることで売却活動が有利に働く書類)にわけることができます。
▼必ず揃える書類
種類 | 書類 | 取得先 |
---|---|---|
売主の確認書類 | 実印 | 印鑑証明書・住民票は市役所窓口にて申請 |
印鑑証明書(3カ月以内に発行) | ||
住民票(3カ月以内に発行、登記上の住所と売主の住所が異なる場合必要) | ||
身分証明書(運転免許証、パスポート等) | ||
登記に関する書類 | 登記済権利書または登記識別情報 | 法務局窓口 |
固定資産税に関する書類 | 固定資産税納税通知書または固定資産税評価証明書 | 自宅に保管されていないか探す、紛失時は税務署の窓口申請 |
土地に関する書類 | 土地測量図または境界確認書 | 法務局にて申請 |
売買取引において、欠かせない書類でもある印鑑証明や住民票は「発行から3カ月以内」といったように有効期限があります。売買が決まってからの取得で問題ありませんが、いつでも取得できる状態にしておきましょう。
▼揃えると尚よい書類
種類 | 書類 | 取得先 |
---|---|---|
買主にとって有益な情報 | 地盤調査報告書 | 自宅に保管されていないか探す、紛失時は地盤調査会社から取得 |
建物がある場合 | 建築確認済証および検査済証 | 自宅に保管されていないか探す、紛失時は各種調査会社やハウスメーカーから取得 |
建築設計図書 | ||
工事記録書等 | ||
耐震診断報告書 | ||
アスベスト使用調査報告書等 | ||
買主にとっての判断材料 | 購入時の契約書 | 自宅に保管されていないか探す、紛失時はハウスメーカーや不動産会社から取得 |
重要事項説明書 | ||
パンフレット等 |
不動産売却に必要な書類はこれで全部!重要度や入手方法などわかりやすく解説
土地売却に必要な資料は、不動産会社に相談した後からでも揃えることはできます。
必要書類以外にも費用や税金など、売却活動について不安や疑問をお持ちの方は、まずは信頼できる不動産会社に相談してみましょう。
一括査定サイトのすまいステップから査定を依頼すると、土地の売却経験が豊富な不動産会社の担当者が、あなたの土地の売却活動をサポートいたします。
以下のフォームからカンタンに査定依頼できますので、売却を具体的にご検討中の方は、ぜひ利用してみてください。
共有名義なら合意形成させる
共有名義の土地の場合、売却時に名義人全員の合意形成をする必要があります。
共有名義の土地を売る方法として、売買契約時に共有者全員が署名と捺印をするか、共有者全員を代表する一名が署名と捺印をする、の2つがあります。
共有者全員が売買契約時に集まって署名と捺印をする場合、売買契約日時を全員で調整する必要がでてきます。
対して、代表者が署名と捺印をする場合、代表者は他の共有者から委任状を集めて、売買契約時に持参することになります。また、代表者は委任状を集めるほか、「最低いくらで・いつまでに売却するのか」について共有者全員と合意形成をしておきます。
こうすることで、成約後に共有者間でトラブルが発生することを防げます。
ローンは引き渡しまでに完済させる
住宅ローンが残っている土地は、引き渡しまでに完済することをを条件に売りましょう。基本的にはローンが残っている土地は売ることができません。
引き渡しまでに完済するために、売却金額を支払いにあてるか、その他で資金を工面することになります。
いずれにしてもローンの残高を確認し、売却金額を当てにする場合は査定価格から資金に不足分がなさそうか確認しましょう。
売れるまでの期間を把握しておく
土地のにも条件にもよりますが、少なくとも売り出しから半年間は買主が現れないか待ってみましょう。
一般的に、売り出しから成約までの期間は約1カ月~6カ月といわれています。ただし、なかなか売れない場合は半年から1年以上かかることも珍しくありません。
いつまで待てるかは売主の状況次第ですが、立地に問題があるなど人気が低い土地の場合、1年以上かかることも考えておいたほうがよいかもしれません。
参考|2022年5月にすまいステップ編集部が実施したアンケート調査(調査対象225人)
売れない原因と対策を把握しておく
売り出し前に、土地が売れにくくなる原因と対策を把握しておきましょう。
▼土地が売れない原因と対策
- 価格が高すぎる
…相場を事前に調べておき、売り出し価格を調整しましょう - 不動産会社の売却意欲や力量が乏しい
…媒介形態を見直すか、担当者を変えることも検討しましょう - 土地の問題
….土地の状態を整えたり、地盤改良など土地の状態をよくする対策をとりましょう。
土地が売れない原因としてまず考えられるのは、周辺の相場に対して売り出し価格が高すぎるためです。周辺の相場は事前に調べておき、相場前後の価格で売り出すようにしましょう。自信がない場合は、不動産会社に相談すると、プロの視点からあなたの土地がどれくらいで売れそうかを聞くことができます。
次に考えられるのは、不動産会社の売却意欲や力量が乏しいことです。不動産売却の成功の可否は、営業担当者の力量に大きく左右されます。実績が豊富な営業担当者であるほど、相場や購入希望者の情報に精通していたり、提案・交渉スキルが高く、成約にもつながりやすいです。また、一般媒介契約の場合は、専任媒介契約や専属専任媒介契約と比べると、手厚い売却支援はうけにくくなっています。売れない期間を延ばさないためにも、査定期間中に担当者の実力や相談のしやすさ、ご自身の状況にあった媒介契約を確認してください。
また、売りたい土地がどれくらい売れやすいのかについても、客観的に把握しておくことが大切です。立地や形状など、自分の土地の欠点を把握し、改良することで売れやすくなるかも検討しましょう。
どうしても売れない場合は買取も検討
すぐに売りたい・売り出してもなかなか売れない場合は「買取」での売却がおススメです。
「買取」とは、再販を目的とする不動産会社に土地を売る方法です。不動産会社が買主となるため、市場でなかなか売れない場合も、約1カ月以内にすぐに売却できます。
ただし、不動産会社は再販売を目的で買い取るため、売値は市場相場の約8割と下がります。
いったん市場に出してみて売却期日が近づいたら買取で売りたい方は「買取保証」という方法もあります。「買取保証」とは、不動産会社と決めた一定期間は仲介で売り出して、その期間が過ぎても売れない場合は、不動産会社に買い取ってもらう方法です。
希望する売却期日が明確で、確実に売り切りたいと考えているひとにはおススメです。
土地売却で適切な相談先は?
これまで解説してきたように、土地売却には、売却の流れだけでなく法律や税金に関する知識も必要となります。
各分野はいずれも専門性が高いため、困りごとが生じた場合はそれぞれの専門家に相談するのがイチバンです。
本章では土地売却で困った場合の適切な相談先について解説しています。
基本的な売却相談なら不動産会社
基本的な売却相談であればまずは「不動産会社」に相談しましょう。
不動産会社にとって相談者は大切な売主候補ですので、快く引き受けてもらうことができます。
▽不動産会社への相談で解決できること
- 売却の手順や手続きに関する疑問
- 土地がおよそいくらで売れるか、かかる税金はいくらか
- その土地をそのまま売ることができるか
(特殊な事情がある場合はその解決策)
また、上記に該当しないことでも相談すれば、解決できる専門の相談先を紹介してもらえます。不動産会社は、不動産売却に関わる各領域の専門家(税理士、弁護士、不動産鑑定士etc..)との繋がりをもっているので、積極的に活用していきましょう。
お悩み別!土地売却の相談先
以下は相談する内容ごとの、適切な相談先(専門機関・専門家)です。
相談内容 | 相談先 |
---|---|
税金に関わる相談 | 税理士 |
税金の特例に関わる相談 | 税務署 |
相続トラブルに関わる相談 | 弁護士 |
土地の権利関係に関わる相談 | 司法書士 |
境界線確定や測量に関わる相談 | 土地家屋調査士 |
土地売却の相談先は以下の記事で詳しく解説していますのでご参考ください。
特殊な事情がある場合は、本当に売れるのか、どうやって売ったらいいのか、不安になってしまいますよね。その場合は特に、積極的に買主を探してくれたり、適切な売却方法を提案してくれる、信頼できる不動産会社に相談しましょう。
一括査定サイトのすまいステップで出会える不動産会社は、顧客対応や売却経験に関する厳しい審査基準をクリアしています。
▽すまいステップ経由で出会える担当者の審査基準
- 報告・連絡・相談を徹底でき、コミュニケーション能力が高い
- あなたの土地の周辺環境について熟知している
- あなたの土地が売れるまでの道筋を描き、安易な値下げをしない
あなたの土地の売却相談に真摯に承りますので、以下のフォームからぜひお問合せください。



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土地を売却したいならすまいステップ
土地を高く売るためには土地の売却実績がある、信頼できる不動産会社に依頼することが大切です。
土地売却の成否は不動産会社の担当者の実力によるところが大きく、土地の売却に詳しい担当者であれば、あなたの土地や状況にあった売却プランを提案してくれます。
優れた不動産会社の担当者と出会う方法として、不動産一括査定サイトのすまいステップがあります。
すまいステップから依頼できるのは土地の売買仲介の実績豊富な経験者のみ。厳しい審査基準を満たした優秀な担当者が、あなたの土地の査定を行います。
以下のフォームで簡単に査定依頼ができますので、売却を具体的にご検討中の方はぜひご利用ください。



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