種類 | 概要 | わかること |
---|---|---|
実勢価格 | 土地が実際に取引されている価格 | 周辺で実際にいくらで売買取引されているかがわかる。 |
地価公示価格 | 全国各地の特定地点の地価(国土交通省管轄) | 特定地点における周辺の不動産売買取引指標(㎡単価)がわかる。 |
相続税評価額 | 相続税の基準となる評価額(国税庁管轄) | 接面道路ごとに㎡単価が設定されており、同じ道路に面する土地一帯の相場がわかる。 |
固定資産税評価額 | 固定資産税の基準となる評価額(自治体管轄) | 土地ごとで設定されているため、その土地個別の評価額がわかる。 |
査定価格 | 不動産会社が見積もった売買取引価格 | プロの視点から見積もった今後3カ月で売れる価格がわかる。 |
本記事では、それぞれの価格から、土地の売却相場を調べる方法をわかりやすく解説しています。
実勢価格で土地売却相場を調べる
初章で紹介した、国土交通省が管轄する「不動産取引価格情報検索」は、インターネット上で誰でも無料で検索・閲覧することができます。
ここで閲覧できる実勢価格は、国土交通省が全国の土地売却経験者に毎年アンケート調査して蓄積された情報となっています。
Step①不動産取引価格情報検索にアクセス
Step②条件を指定して検索
土地の取引時期と種類、都道府県と市区町村を選択し、【この条件で検索】をしましょう。(赤枠部)
Step③土地の売買取引価格を確認
表示された検索結果から、土地の売買取引価格を確認できます。
▼実勢価格の例
出典:「土地総合情報システム」
なお、実勢価格を調べる方法については以下の記事でも詳しく解説しています。
番外編|すまいステップから平均平米価格相場をチェック
不動産一括査定サイトすまいステップの市区町村ページでは、市区町村ごとの平均平米価格相場を確認できます。
- 市区町村内の売却価格相場
- 市区町村内の平均平米価格相場
- 市区町村内で取引される土地の平均専有面積
▼すまいステップの市区町村ページの例
該当する都道府県ページの市区町村一覧から、該当する市区町村ページに移動してください。
市区町村ページを開くと、市区町村ごとの平均売買取引価格(=平均平米価格相場)が表示されます。
チェックした平均平米価格相場に自分の土地の面積を掛け合わせて、土地の売却相場を計算してください。
土地売却相場=平均平米価格相場×面積
都道府県ページへは以下からアクセスができます。ぜひご活用ください。
▼都道府県ページの一覧
北海道・東北 | 北海道 青森県 岩手県 秋田県 宮城県 山形県 福島県 |
---|---|
北陸・甲信越 | 山梨県 長野県 新潟県 富山県 石川県 福井県 |
関東 | 東京都 神奈川県 千葉県 埼玉県 茨城県 栃木県 群馬県 |
東海 | 愛知県 静岡県 岐阜県 三重県 |
関西 | 大阪府 兵庫県 京都府 滋賀県 奈良県 和歌山県 |
中国 | 岡山県 広島県 鳥取県 島根県 山口県 |
四国 | 愛媛県 香川県 高知県 徳島県 |
九州・沖縄 | 福岡県 佐賀県 長崎県 熊本県 大分県 宮崎県 鹿児島県 沖縄県 |
地価公示価格で土地売却相場を調べる
次紹介するのは、地価公示価格を利用して、土地の売却相場を計算する方法です。
Step①地価公示・都道府県地価調査にアクセス
まずは、土地総合情報システムの「地価公示・都道府県地価調査」(赤枠部)にアクセスします。
Step②条件指定して検索結果を確認
「地価公示・都道府県地価調査」にアクセスすると、自分の土地が所在する都道府県と市区町村を選択できます。
※林地の場合、市区町村を指定する必要はありませんので注意してください。
表示された検索結果から、調べたい土地の最も近隣の地価情報を探します。
地価情報の所在は「所在及び地番」に掲載されている住所からわかります。(赤枠部)
」
Step③売却相場を計算
近隣の調査地点の「㎡単価」がわかったら、以下の計算式に当てはめて、売却相場を計算しましょう。
▼地価公示価格から売却相場を計算する式
=地価公示価格(㎡単価)×面積×1.1
相続税路線価で土地売却相場を調べる
次に紹介するのは、相続税路線価から土地の売却相場を計算する方法です。相続税路線価は「全国地価マップ」で調べられます。全国地価マップとは一般財団法人資産価値評価システム研究センターが管轄するWEBサイトです。
全国における土地の評価額を無料で閲覧でき、相続税路線価は「相続税路線価等」(赤枠部)から検索できます。
Step①全国地価マップの「相続税路線価等」にアクセス
以降で調べる手順を解説していきます。
Step②条件指定して相続税路線価を確認
「相続税路線価等」にアクセスすると、調べたい相続税路線価の年度が選べますので最新年度を選択しましょう。
住所を絞り込んで検索すると、画面に地図が表示されます。
地図上に「38G」「29A」「9280B」など「数字+アルファベット」の表記が表示されていますが、この数字の部分が相続税路線価です。
▼相続税路線価の例
相続税路線価は1,000円単位で表記されているため、例えば「52F」であれば「52,000円/㎡」という意味になります。
相場とは関係ない表記だから気にしなくても大丈夫!
Step③売却相場を計算
以下の計算式に相続税路線価を当てはめて計算しましょう。
=相続税路線価(円/㎡)×面積÷0.8×1.1
- 不整形地
- がけ地
- 間口が狭い土地
- 間口に対して奥行が長すぎる土地
- 2面以上道路に接している土地
固定資産税評価額で土地売却相場を調べる
本章で紹介するのは、固定資産税評価額をから土地の売却相場を計算する方法です。 固定資産税評価額は、毎年1月1日時点の土地所有者に自治体から送付される「固定資産税課税明細書」から調べることができます。
「固定資産課税明細書」は毎年4月~6月に、土地の所在する自治体の役場から送られてくる固定資産税納税通知書に同封されています。既に固定資産税を支払っている場合はご自宅を、相続した土地で親族が支払っていた場合はご実家に保管されていないか確認しましょう。
市税事務所(都税事務所)や役場で取得可能なので窓口で申請しましょう。
Step①固定資産税課税明細書の「評価額」欄を確認
課税明細書の「評価額」欄から【土地の固定資産税評価額】(赤色部)を確認しましょう。
確認の際は「家屋」の固定資産税評価額や、「課税標準額」と間違えないように気をつけましょう。
※課税明細書の書式は自治体ごとに異なります。
Step②売却相場を計算
以下の計算式に、固定資産税評価額を当てはめて計算すると、土地の相場価格を計算できます。
=固定資産税評価額÷0.7×1.1
なお、固定資産税評価額から売却相場を調べる方法は以下の記事でも詳しく解説しています。
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査定価格で土地売却相場を調べる
査定価格の場合、自分では調べられないので不動産会社に査定を依頼することになります。
不動産一括査定とは、インターネット経由で複数の不動産会社にまとめて査定を依頼できるインターネットサービスです。査定価格は不動産会社によって異なるため、複数の査定価格を比較することでより正確な相場を把握できます。
▼一括査定サイトの仕組み
ここでは、一括査定サイトで査定を依頼する流れを解説していきます。
Step①査定フォームにアクセス
一括査定サイトすまいステップの査定依頼のフォームにアクセスします。
土地の住所や面積、氏名や電話番号など、あなたの土地や連絡先を入力します。
Step②不動産会社を選び査定を依頼
入力を終えると、あなたの土地周辺におけるおススメの不動産会社が表示されるため、査定依頼する不動産会社を選びます。
査定価格の算出方法は不動産会社によって異なるため、正しい売却相場を把握するために必ず複数社を選ぶようにしましょう。
一社に任せきるのはアブナイから査定は必ず複数社に依頼しよう!
不動産会社に土地を訪問してもらいたいなら「訪問査定を依頼します」、インターネットのやりとりだけで査定を完了したいなら「机上査定を希望します」と備考欄に入力してください。
その後、「送信」ボタンを押して依頼を完了させます。
▼「机上査定」の場合の記入例
Step③査定結果をうけとる
机上査定では、依頼してから最短当日~3日で査定結果をメールで受け取れます。
受け取った査定価格を見比べて、おおよそいくらで売れるのかを予想しましょう。
▼査定価格(机上査定)の例
こちらで確認させて頂いた内容で査定額を算出致しました。査定価格【20,000,000円 ~ 23,000,000円】
詳細につきましては、添付の査定書をご参照ください。
現地調査や、役所調査はしておりませんので状況によっては価格が前後する場合がございますのでご了承ください。
▼査定価格(訪問査定)の例
土地売却相場を調べる際の注意点
本章では、土地の売却相場を調べる際の注意点を解説しています。
土地売却相場に影響を与える要素も考慮する
自分の土地がいくらで売れそうかは、土地固有の条件も考慮して予想しましょう。
以下の「土地売却相場に影響を与える要素」の表内で『プラスの要素』の該当が多い土地は、周辺相場より高く売れやすい傾向にあります。
ただし、『マイナスの要素』の該当が場合は、周辺相場より安くなってしまう可能性が高いです。
自分の土地のどこがプラス評価、またはマイナス評価されるかを把握し、相場よりも高く売れそうかどうかを予想しておきましょう。
▼土地売却相場に影響を与える要素
項目 | プラスの要素 | マイナスの要素 |
---|---|---|
土地の面積 | 周辺の土地と同じくらい | 周辺と比べて広すぎる・狭すぎる |
土地の日当たり・風通し | よい | 悪い |
土地の形状 | 整形地に近い | 三角地・台形地・旗竿地・長すぎる長方形 |
接面道路 | 道路に接している土地の面積が広い | 道路に接している土地の面積が狭い |
土地の角地・中間画地 | 角地 | 中間画地 |
買取相場は「市場相場×0.8」で算出
土地買取とは、再販売を目的とする不動産会社に直接土地を売る方法です。
買取再販業の利益率は一般的に10%~20%であることから、買取価格は市場相場の9割~8割となります。
よって、買取相場を調べる場合、「買取相場=市場相場×0.8」で計算します。
市場相場は本記事で解説した手順に沿って調べ、調べた市場相場に0.8を掛け合わせて買取相場を算出します。
例えば、市場相場が約1,000万円の土地の場合、買取相場は「1,000万×0.8」で約800万円となります。
査定価格は複数社を比べる
査定価格も必ず複数社が提示した金額を比べましょう。土地の査定方法は不動産会社によって異なります。
査定価格は、査定する営業担当者の経験則に影響されるところも大きいです。
実績が豊富な担当者であれば高く見積もり、そうでない場合は低く見積もられることもあります。不動産会社が提示した金額だからといって鵜呑みにせずに、複数社比べて、おおよそいくらで売れそうかを予想するようにしましょう。
売り出し価格は参考にしない
売却相場を調べる際に、売り出し中の土地の価格を参考にするのはおススメしません。
ポータルサイトでは、そのエリアで売り出されている土地の価格をチェックすることができます。
しかし、「売り出し価格」は「売れる価格」ではありません。あくまでも売主の希望価格で、相場より高めに設定してあることがほとんどだからです。
いま売り出されている土地の価格よりかは、過去に周辺で実際に売れた価格を基準に予想するようにしましょう。
相場の動向を予想しておく
土地の売却相場は市況の変化によって変動します。ここでいう市況とは「周辺エリアでの需要と供給」や「社会全体の情勢や景気の変動」のことです。
例えば、周辺でショッピングモールや交通機関の開発が進んでいるエリアは、今後需要が高まり、売却相場が上がる可能性が高いです。また、新型コロナウイルスの流行があった後の2021年は、リモートワークの浸透によって首都圏の住宅地の地価上昇率のトップ10は東京近郊の都市が占めました。
このように、市況の変化によって「売れる価格」も変動するものなので、売り出し後に相場がどう変化していくのかを、ある程度予想をしておくと安心です。
各市区町村の相場動向はすまいステップで調べられる!
一括査定サイト『すまいステップ』の市区町村ページでは、該当する市区町村における土地の売却相場の推移が確認できます。
これまでの相場の変動から、今後変動がみられるのか確認してみましょう。
参考|すまいステップの市区町村エリアページ
土地の売却相場を調べるならすまいステップ
本記事では土地の売却相場を調べる方法を解説してきました。
この記事で解説してきたとおり、土地の売却相場を調べるには、不動産会社に査定を依頼することがイチバンです。
土地の査定は不動産一括査定サイトのすまいステップがおススメです。
すまいステップでは最大4社の不動産会社に一度で査定を依頼することができます。
以下の問い合わせフォームから査定依頼が可能ですので、ぜひお問いあわせください。
#土地売却 #土地売却相場