【専門家監修】不動産売却メディア「すまいステップ」

実勢価格とは?意味や調べ方を分かりやすく解説

  • 更新日:2023年8月24日
監修吉崎 誠二
社団住宅法人・不動産総合研究所 理事長。㈱船井総合研究所上席コンサルタント、(株)ディーサイン、不動産研究所所長を経て現職。不動産・住宅分野におけるデータ分析、市場予測、企業向けコンサルテーションなどを行う。【保有資格】宅地建物取引主任士【URL】不動産エコノミスト 吉崎誠二
実勢価格とは?意味や調べ方を分かりやすく解説

所有している不動産がいくらで売れそうか自分で調べたい時は、実勢価格の目安を調べて参考にするとよいでしょう。

実勢価格の目安がわかれば、適正な価格で不動産を売り出して、スムーズに売却を成功させられます

この記事のポイント!
  • 実勢価格とはどんな価格か
  • 実勢価格の目安の調べ方
  • 実勢価格を参考にする時の注意点
  • 公示価格と価格差がある理由

土地売却相場の調べ方は以下の記事でも詳しく解説しています。

土地売却相場の調べ方!いくらで売れるか自分で調べる方法をわかりやすく解説!

実勢価格とは

「実勢価格」とは、不動産が市場で実際に売買される価格です。

買主と売主の需要と供給がちょうど釣り合う価格で、「その時の価格」という意味合いで「時価」とも呼ばれます。

あらかじめ不動産の実勢価格がわかれば、適正な価格で不動産を売り出すことができます。しかし、真の意味での実勢価格は実際に売買してみるまでわかりません。

代わりに、周辺の土地の過去の取引価格を参考にしたり、公示価格などの不動産評価額から計算したりして、「実勢価格の目安」を調べることができます

公示価格は、過去に実際に取引された土地の価格(実勢価格)を調査して決められた土地取引の指標価格であり、他の評価額は公示価格を元に決められているため、各評価額から実勢価格の目安を計算できます。

公示価格を100%とした実勢価格の目安、相続税評価額(路線価)、固定資産税評価額の価格の水準は以下のようになります。

価格水準の違い

たとえば、公示価格が1,000万円の土地の場合、実勢価格の目安は1,100万円、相続税路線価による評価額は800万円、固定資産税評価額は700万円になります。

実勢価格には売主と買主の交渉が反映されるため、必ずしも上記のような価格比になるとは限りませんが、実勢価格を予測する参考にできます


現在の市況や、地域の需要を踏まえた上での不動産の相場価格を知りたい方は、不動産会社の査定を受けましょう

不動産会社が提示する査定額は「その価格で不動産を売りに出せば通常3ヶ月以内に売却が見込めるだろう予想金額」です。プロの視点で金額に調整をかけるため、計算だけでわかる実勢価格の目安よりも正確性が高くなります

一括査定サイトから不動産の査定を申し込むと、複数の会社の査定を受けて比較できるため、相場を見極めたい方にはおすすめです。

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実勢価格の目安の調べ方

この章では、実勢価格の目安の調べ方を紹介します。

ご自身に合った方法で、実勢価格の目安を調べてみましょう。

1分でわかるシミュレーターで調べる

以下のシミュレーターで、所在地と面積を選択すると、過去の取引データを参考にした実勢価格の目安がこの場ですぐにわかります

会員登録不要・無料で利用できるため、是非お気軽にご利用ください。

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土地総合情報システムで調べる

実勢価格の目安は、国土交通省が管理している土地総合情報システム」の『不動産取引価格情報検索』でも調べられます。

シミュレーターで価格が上手く表示されなかった方や、近隣でどれくらいの土地が取引されているのか、どんな土地が売買されているの確認したい方は、土地総合情報システムでも調べてみましょう

過去の取引情報から調べる方法

  1. 土地総合情報システム』にアクセス
  2. 不動産取引価格情報検索」をクリック
  3. ページ左部から調べたい不動産の種類を選択
    (たとえば更地なら「土地」、家屋の残っている土地は「土地と建物」)
  4. 地域を選ぶ(プルダウンまたは地図から選択)
  5. 直近の取引事例が一覧で表示される
  6. 表示された㎡単価」と調べたい土地の面積をかけ合わせると、実勢価格の目安がわかる

以下は検索結果の一例です。

検索結果の一覧

このように、結果が複数表示される場合は、以下のポイントを参考に、価格を調べたい土地と似ている土地の価格を利用しましょう

  • 「地域」「今後の利用目的」「都市計画」
    …土地の使われ方が似ているか
  • 「形状」
    …土地の形が似ているか
  • 「前面道路の方位」
    …道路がある方位が同じかどうか
  • 「最寄駅からの距離」「前面道路の幅員」
    …立地の条件が近いかどうか
  • 調べたい土地に対して面積が広すぎる土地、狭すぎる土地は避ける
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結果が表示されない時は、「過去2年間を含む」に期間を広げて試してみましょう。

不動産評価額から算出する

周辺の土地の過去の取引情報がなかったり、少なすぎる場合には、公示価格固定資産税評価額路線価といった不動産評価額から実勢価格の目安を算出してみましょう

▼公示価格から算出する

公示価格とは、国土交通省が毎年公表している「土地の正常な取引の指標の価格」です。また、同じ目的で都道府県が公表している価格を「基準地価」といいます。

公示価格も、国土交通省の「土地総合情報システム」から調べられます。

公示価格から計算する手順

  1. 土地総合情報システム」にアクセスする
  2. 「地価公示・都道府県地価調査」をクリックする
  3. エリアで絞り込んで検索する
  4. 価格を知りたい土地に近い標準地(基準値)の㎡単価を調べる
  5. 公示価格(㎡単価)×面積×1.1=実勢価格の目安」です

実勢価格は、公示価格の1.1倍程度であるのが一般的だと言われているため、上記の計算式で目安を算出できます。

▼固定資産税評価額から算出する

固定資産税評価額とは、建物や土地の固定資産税・都市計画税の課税のベースとなる評価額です。3年に1回、市町村が公表しています。

基本的に公示価格の70%程度の水準で設定されているため、公示価格の水準に直すことで、実勢価格の目安を算出できます。

固定資産税評価額から計算する手順

  1. 固定資産税納税通知書で「固定資産税評価額」を調べる
  2. 固定資産税評価額÷0.7×1.1=実勢価格の目安」です

固定資産税納税通知書には建物の固定資産税評価額も記載されていますが、実勢価格の目安を調べられるのは土地のみです。

▼路線価から算出する

路線価とは、相続税や贈与税の課税のベースとなる相続税評価額を計算するための価格のことです。国税庁が毎年公表しています。

道路ごとに路線価は設定されていて、その道路に面している土地の㎡あたりの価格を表しています。

基本的に公示価格の80%程度の水準で設定されているため、公示価格の水準に直すことで、実勢価格の目安を算出できます。

固定資産税評価額から計算する手順

  1. 全国地価マップ」にアクセスする
  2. エリアを絞り込んで検索する
  3. 調べたい土地の前面道路の路線価を確認する
  4. 路線価×面積×奥行価格補正率÷0.8×1.1=実勢価格の目安」です

奥行価格補正率は、国税庁のHPをご参照ください。

路線価図上で、路線価は千円/㎡単位で表示されています。たとえば300Cと表記されていれば、その道路に面している土地の路線価は30万円/㎡です。

不動産会社に査定を依頼する

実際に土地を売却する時に「売れる価格」を精緻に知りたい方は不動産会社の査定を受けるのがおすすめです。

不動産会社の査定では、土地の立地や形状を調査し、リアルタイムの市況や周辺の売り出し状況を加味した価格を査定額として提示してもらえるため、売却の実態の近い価格がわかります

更に、査定を複数の会社に依頼すると、査定額を比較することで相場を見極めやすくなります

以下のフォームから、いつでも簡単に、最大4社の不動産会社に査定依頼をまとめて送れます

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実勢価格を参考にする時の注意点

調べた土地の実勢価格を売却の参考にする時には、以下の2つの注意点に気をつけましょう。

調べてわかるのはあくまで「目安」

過去の取引事例を参照して調べた「実勢価格」は、あくまでも売買された土地自体の価格です。

土地の売却価格は、以下の4つのポイントが影響して変化します。

  1. 売主と買主の事情や交渉
  2. 土地の周辺環境
  3. 地域で土地が売りに出されている量
  4. 経済の状況(市況)

たとえば、売主が売却を急いでいる場合は安めの価格設定で土地が売りに出され、そのまま売買が成立している可能性があります。

また、近隣でショッピングモールやインターチェンジなどの開発が予定されると、土地の価格は上昇します。

土地は、1つとして同じものがありません。そして、たとえ全く同じ土地を売りに出したとしても、タイミング次第で売却価格は変動します。

そのため、過去のデータや評価額から調べてわかる価格は、あくまでも「目安」として考えておきましょう

売り出し価格は自由に設定できる

土地を売りに出す時の「売り出し価格」は、売主が自由に決められるものです。

過去の取引から「実勢価格」がわかっても、必ずその価格で売りに出さなければいけない訳ではありません

土地売却の例1・早く売り切る
相場や他の売り出し中の土地の価格よりも安く売り出すと、買い手がつきやすくなります。
土地売却の例2・じっくり高く売る
土地の流通が少なければ、希望価格でじっくり売り出して、「この値段を出しても買いたい人」を待つこともできます。
このように、土地を売却する戦略を立てる上で、「いくらで売り出すか」は非常に重要です。
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早く確実に売りたい』『できる限り高値で売りたい』という希望に沿って売り出すためには、まず「相場」を正確に知ることが大事!
自分の土地を今売りに出す場合の相場を知るためには、複数の不動産会社に査定を依頼して、査定金額を比較しましょう
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実勢価格と公示価格に価格差がある理由

土地には「一物四価」や「一物五価」といって、使う目的や公表する機関の異なる価格が複数あります。

土地の5つの価格の違いについて、以下の表にまとめました。

「一物五価」の比較表

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「公示価格」は土地取引のための価格なのに、どうして「実勢価格」と差があるのかな?

実勢価格と公示価格の価格に差がある理由として、以下の3つが挙げられます。

  • 公示価格は年に1回の発表
  • 公示価格は急変動しないように決められている
  • 実勢価格には売主と買主の事情が影響する

以下から、1つずつ詳しく見ていきましょう。

公示価格は年に1回の発表

公示価格(公示地価)は年に1回、毎年1月1日時点の価格が、3月に発表されています。
一方で、土地は通年で取引されています。

土地の価格は、市況の影響を受けます。公示価格の調査時点から経済情勢に大きな変化があり、土地の価格が変動した場合、公示地価に反映されるのは次の年の3月になります。

基準地価は、毎年7月に調査され、9月に発表されています。
調査機関は異なりますが、公示地価と基準地価の金額を比較して、年内の市況の変化を見ることができます

公示価格は急変動しないようにされている

公示価格は、一般の土地取引の指標以外にも、以下のような役割があります。

  • 公共事業用に土地を収用する価格を決める基準
  • 相続税路線価や固定資産税評価額を決める基準

前者は政府の税金の使い道、後者は国民の納税金額や地方の税収に関係するため、乱高下する市場の価格とは異なる価格基準が必要です。

このため、公示価格は実勢価格よりも緩やかに価格が変動します。

公示価格のその他の役割については、国土交通省「地価・不動産鑑定:地価公示」をご覧ください。

実勢価格には売主と買主の事情が影響する

公示価格は、土地の「正常な価格」を公示するものとされています。

ここでいう「正常」とは、「売主と買主の特殊な事情を含まない」という意味です。

前章でも解説した通り、土地の実勢価格には売主や買主の事情、交渉が影響します
公示価格はこれらを加味しないため、実勢価格と公示価格の金額に差が生じます。

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一括査定とは、不動産会社への査定を一括して行える仕組みのことです。

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また、査定依頼を通じて、不動産会社に相談することもできます
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