土地の実勢価格を学ぼう!公示価格や路線価、基準地価についても解説!

「実勢価格ってよく見るけどなに?」「路線価、公示価格、基準地価とそれぞれ何が違うの?」

土地の売却について調べていると、様々なサイトで「実勢価格」という単語を見かけると思います。

実勢価格は知っておくと土地を売却する上で非常に役に立つ指標である為、土地売買を行う際には必ず知っておくべきものです。

ではこの土地の実勢価格とは一体何をあらわしている価格なのでしょうか?

本記事では、実勢価格とは何かや、その調べ方、活用法などをご紹介し、それと同類の指標となる「公示価格」「路線価」「基準地価」についてもお話していこうと思います。

監修吉崎 誠二
㈱船井総合研究所、Real Estate、(株)ディーサイン、不動産研究所所長を経て現職。不動産・住宅分野におけるデータ分析、市場予測、企業向けコンサルテーションなどを行う。【保有資格】宅地建物取引主任士【URL】不動産エコノミスト 吉崎誠二

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土地の実勢価格ってなに?

まずは土地の実勢価格について詳しく説明していきましょう。

実勢価格とは「実際の取引価格」

実勢価格とは、簡単にいうと「実際に取引が行われた価格」の事を指します。

具体例を用いて説明していきましょう。

Aさんが自分の土地を相場である1000万円で売り出しています。しかし時間が経ってもなかなか売れないため、価格を960万円に下げて再度売りに出すと、買い手の候補がみつかり、様々な交渉の結果950万円で売却する事が出来ました。

この場合、この取引の実勢価格は「950万円」になります。

元の相場であった1000万円や、再度売り出した際の960万円は実勢価格とは言わず、あくまで売り手と買い手が実際に取引を行った金額である「950万円」が実勢価格価格となります。

実勢価格は、それぞれの売主と買主の様々な事情や交渉が反映された価格であり、売主が利益を多く得ているケースや、買主がお得に購入しているケースも混在している為、実際の相場とは大きく異なる場合もあります。

その点は注意して覚えておきましょう。

実勢価格の活用方法

実勢価格は主に、土地の売買時にある程度の地価を知りたいときに活用します。

実勢価格は、実際の取引によるデータを参考に出されるので、正確性には多少難がありますが、市場の状況に合わせて取引額の変動があるため、最新の年度のデータがあれば、いうまでもなくそれだけ新しい取引のデータを得る事が出来ます。

しかし、逆に年数が経過している取引の実勢価格を参考にすると、市況が大きく変わっている可能性もあるので注意しておきましょう。

この実勢価格は、取引の目安にするには非常に良い指標になると思いますが、不確実性も強い為、この数字のみを基準に売り出し価格を決めたり、購入額を決定したりするのは危険です。

その為、この指標のみで判断するのではなく、多くの情報を集めて確認する作業を必ず行いましょう。

公示価格、基準地価、路線価、との違い

地価には、実勢価格以外にも「公示価格」「基準地価」「路線価」があります。

実勢価格とこれらの評価価格は「実際の金額」か「目安の金額」かの差があります。

実勢価格は前述した通り、実際に行われたやり取りのデータを用いて地価を調べる方法です。

一方の公示価格、基準地価、路線価は不動産鑑定士による鑑定評価に基づき算定された地価となります。

そのため、あくまで基準(=目安)としての地価といえます。

例えば、路線価は、固定資産税をはじめ各種土地にかかる税の算定のための基準となる地価で、公示地価や基準地価はそれぞれ国土交通省や各都道府県が公表する土地の売買に関する目安と行政(国・県など)が行う収用の際の規準(注:基準ではない)となる地価です。

どれも同じ土地の価格を表す指標には変わりありませんが、どこに何を目的とするために算出された地価なのか、またその指標をどの機関が出しているのかという違いがあります。

次章からは「公示価格」「基準地価」「路線価」の1つ1つの価格について詳しく説明していきましょう。

公示地価、基準地価、路線価について学ぼう

本章では、公示地価、基準地価、路線価について学んでいこうと思います。

それぞれの項目の基本的な違いは「主体となっている機関」「公表の時期」「価格時期」「評価方法」「評価する箇所」で比較することが出来ます。

3種の評価価格の違いは以下の通り。

公示価格基準地価路線価
主体機関国土交通省各都道府県国税庁
公表する時期3月中旬9月下旬7月初旬
価格時点1月1日時点7月1日時点1月1日時点
評価する方法1地点につき2人以上の不動産鑑定士が鑑定し、それぞれの土地鑑定委員会が査定し決定1地点につき1人以上の不動産鑑定士が鑑定公示地価、売買実例価格、不動産鑑定士等による鑑定評価価額および精通者意見価格などから算出
評価する箇所全国に約2万3000カ所の標準地全国2万か所以上の基準値約41万地点

ここからは、1つずつの評価価格について詳しく解説していきましょう。

公示地価

公示地価とは、土地取引が適正な価格で行われることを目指すために、土地取引の目安となる価格を示したものです。

国土交通省が主体となり、毎年1月1日を価格時点としてに2人の不動産鑑定士が査定を行い、土地の1m²あたりの価格を3月20日ごろに提示します

ここで行われる調査は必ず不動産鑑定士が2人以上同行して行われる為、非常に正確な数字が出されます。

公示地価の調査地点は主に都市部で行われる事が特徴とされています。

地方や郊外などのエリアでは公示地価が示されていない場合もありますので、その場合は都道府県が主体となって算出している基準地価が参考になります。

これら二つの地価(公示地価と都道府県地価)は評価する項目自体はあまりかわりませんが、今述べた調査地点が異なる点に加えて、価格時点がちょうど半年違いということで、中間時点の状況を知るという意味合いがあります。

公示地価は「土地総合情報システム」から調べる事もできます。

このサイトでは、公示地価以外も様々な事を調べる事ができます。

公示価格の活用方法

公示地価は土地の売買をする際に地価の参考価格として活用する事が一般的です

公示地価は、2名の不動産鑑定士が査定し、国土交通省公表している地価ですから、正確性が高いと言えます。

しかし、実勢価格と比べると最新の情報が少なかったり、対象地点が少なかったりしますので、実際の取引では使えないことも多いようです。

その為、よりリアルな取引の数字をみたい、という方は実勢価格も合わせてみてみるといいでしょう。

基準地価は「都道府県が調査した地価の目安価格」

次に基準地価について説明していきましょう。

基準地価とは各都道府県が主体となって算定した地価の事です。

先ほどの公示地価は国土交通省が主体となって地価公表したものでしたが、この基準価格では、各都道府県がそれぞれの地域の地価を算定し、国土交通省がとりまとめを行い公表しています。

都道府県地価(=基準地価)も、基準となる地点の1m²あたりの価格という点は同じです。

調査時点は毎年7月1日で、1月1日が調査時点の公示地価とは異なります。

また、基準地価も「土地総合情報システム」から調べる事が可能です。

基準地価の活用方法

基準地価も、公示価格と同じく、土地売買時の目安に使う事が多いようです。

しかし、価格時点調査や地価情報が公表提示される時期が異なっている為、それらの情報を見比べて、地価の変化を見るという使い方も出来ます。

このような活用方法もぜひ覚えておいてください!

路線価は「道路に面した土地につけられた価格」

最後に路線価についても説明していきましょう。

路線価は、市街地的形態を形成する地域の、路線(=道路等)に面する宅地の、1m²当たりの評価額のことを指します

ここでいう道路とは、個人が所有する私道ではなく、不特定多数が利用する公道の事です。

調査は国税庁で、国税庁のホームページから路線価図を確認することで調べられます。

路線価は、毎年1月1日が価格時点ですが、公表されるのは7月1日とやや遅いくなっていますこれは、評価の際に公示地価や売買の実例価格を参考にしたり、不動産鑑定士による鑑定評価額も考慮したりするためだと言われています

なお、路線価は土地価格を知るものとしては使われず、あくまで税における土地の評価額を知るためのものであることは理解しておきましょう。

路線価は「路線価図・評価倍率表」で調べる事が可能です

路線価の活用方法

路線価は土地売買の際に土地地価を調べる際にはり活用しません。

一般的に路線価の指標を活用するのは、固定資産税等各種税を納める時に用いるもので、土地を相続する際(相続税)や贈与する(贈与税)際、などの税を計算する過程でも用いられます。

土地の相続では、相続税を支払わなければならないこともあるため、その評価額を調べる際にその際にこの路線価が役に立ちます。

先ほど説明した路線価がわかるサイトでその土地の路線価を調べ、その数字(単価)に土地の面積をかける事で相続税評価額が求められます。

公示価格、路線価から実勢価格を知る方法

ここまでで実勢価格や、地価額がどのようなものなのか、ある程度理解が出来たのではないかと思います。

実勢価格は、実際の取引価格であるのに対して、公示地価や路線価における評価額は、「目安=基準」や「規準」となります。

実勢価格と公的な地価には、過去の実例から、だいたいの比率があるとされています。そのを使えば、計算することで公的な地価から実勢価格を割り出す事が可能になります。

そこでここからは、公示地価、路線価が分かっている時に、実際どのくらいの価格で取引できそうか(=実勢価格はいくらなのか)のわりだし方をご紹介していきたいと思います。

公示価格から実勢価格を出す計算

一般的には、都市部においては、実勢価格は公示価格の1.1~1.2倍といわれています。(地方郊外などでは、ほとんどあてはまらず、逆に低くなることが多いので注意が必要です。)

これを計算式になおすと、

実勢価格 = 公示価格 × 1.1 (1.2) 

となります。

具体的な例をあてはめて考えてみましょう。

公示地価を調べて、その土地の地価が1000万円だった場合、計算式にあてはめると実勢価格は「1000万× 1.1 」となるので、1,100万円となります。

もちろん、この計算もあくまで目安ではありますが、この計算をする事で実勢価格により近い数字を知る事が可能になります。

路線価から実勢価格を出す計算

路線価は基本的に、公示価格の7~8割の数字になっています。(地方郊外などでは、あまりあてはまりませんので注意が必要です。)

その為、まずは路線価を公示地価の値に直してから、その後公示価格の値に1.1 (1.2) をかけて実勢価格を出す方法が用いられます。

式にすると以下の通り。

路線価 ÷ 0.8 × 1.1 = 実勢価格

具体例を出して計算してみましょう。

㎡あたりの路線価が50万円、土地面積が100平米の場合の実勢価格は、

50 ÷0.8 ×1.1 = 68.75 万円となります。

ここででた実勢価格は、1平米あたりの価格になるので、この数字に土地面積である100を掛けると、この土地の実勢価格は6,875万円ということになります。

このようにいくつかの計算を行う事で路線価からも実勢価格を割り出す事が出来ます。

最新の地価の動向を確認してみよう

一定期間の動きの中で地価変動を捉えることで、より正確に現在の地価を把握する事が出来ます。

本章では、近年の地価の動向はどのようになっているのか、また現状の地価で特に高額なエリアはどこなのか、など大きな視点での地価の動向を確認していこうと思います。

2013年以降地価は全国的に上昇持続

参考:三菱UFJ不動産販売【2019年】過去10年間の公示地価推移から読み取る今後の住宅地価動向

近年日本の地価は2013年以降全国的に上昇傾向にあります。

上記のグラフは1都3県の地価を現したものになりますが、いうまでもなく、東京都心の地価は、他県よりも群を抜いて高くなっています(下図)。

また、周辺エリアもその影響で特にここ5~6年は地価の上昇基調が続いています。

この傾向は全国に視野を拡大しても見受けられますが、首都圏は高止まりが続いているため上昇率そのものは落ち着いてきましたが、逆に地方大都市(福岡・札幌・仙台・広島・那覇など)は大きく上昇を続けています。。

売却はタイミングが重要

現在は、コロナの影響もあり売却価格の下落可能性を懸念して時間をおいてから売却しようと考えている人もいると思いますが、生産緑地の期限が切れて、土地の大量放出懸念が指摘されている2022年問題なども踏まえると、10年、20年先まで待てないという人は出来るだけ早い段階での売却をした方がいいのではないかと思います。

このように、経済や情勢によって大きく地価は変動してくる可能性がありますので、社会全体でみた地価の変動もしっかりと確認する必要があります。

売却を検討している人は、しっかりと地価動向を調べてタイミングを計って売却をするようにしましょう。

実勢価格や評価額を参考にする上での注意点

本章では、ここまで説明してきた3つの価格を活用するうえで、知っておくべき注意点をお伝えしたいと思います。

主に注意すべきことは以下の3つ。

  1. 公示地価は評価対象の場所が限られている
  2. 路線価は地籍や形状は別途考慮する必要がある
  3. 発表までタイムラグがあるため最新の地価ではない

一つずつ確認してみましょう。

公示地価は評価対象の場所が限られている

1つ目の注意点は、公示価格の算定対象についてです。

公示価格は全国約2万か所以上で算定ポイントを設けていますが、前章でもお話しした通り、都市部での調査が主になるため郊外での発表地点が少ない場合があります。

そのため、都市部ではない場所では調べたい土地のすぐ近くに算定ポイントがない場合があるということを頭に入れておきましょう。

また、調べたい土地のすぐ近くの地価公示の調査地点があっても、法律上の規制などの条件が異なると実際の相場と変わってきたりもしますので、あくまで目安の数字としてとらえましょう。

発表までタイムラグがあるため最新の地価ではない

評価価格は、調査してから発表するまでに数か月の期間が空きます。

今一度、調査する時期と発表する時期を見てみましょう。

公示地価基準地価路線価
公表する時期3月中旬9月下旬7月初旬
評価する時期(価格地点)1月1日時点7月1日時点1月1日時点

表からもわかる通り、最低2か月以上のタイムラグがあることがわかります。

近年、コロナウイルスが不動産業界に影響を与えているように、調査後から発表までの期間に経済状況の変化があった場合、その値はその情勢を反映していないものであるため、変動している可能性も大いにあります。

短期間で経済情勢が大きくかわることは基本的にはあまりありませんが、実際にこの数か月で大きく変動しているという実例もありますので、タイムラグがあるということはしっかりと覚えておきましょう。

路線価は地籍や形状は別途考慮する必要がある

路線価は、そのエリアで平均的な地形や土地面積が基準になり価格がつけられています。

そのため、不整形な土地や、標準の土地の大きさよりも小さい、または大きい土地に関しては、値段が大きく異なってくる場合があります。

先ほどもお話ししましたが、路線価をはじめとして、他の2つの評価価格については、各土地の個性は基本的に反映されておらず、あくまで標準であった場合を仮定した数字になっています。

そのため、何度も言いますがこれらででた数字はあくまで目安として捉えるようにしましょう。

正確な相場を知りたいなら一括査定がオススメ

ここまでで、自分で土地の価値を調べる方法をお伝えしてきました。

しかし、1章の注意点でもお話した通り、自分の計算結果を全て鵜呑みにしたり、サイトの情報のみを信じてしまうと、実際の相場や価値とは大きくずれてしまう場合もあります。

その為、正確な価格を知りたい場合は「一括査定」を行うことをお勧めします。

本章では、一括査定とは何か、それを活用するメリット、また実際にオススメの一括査定サイトをご紹介していきたいと思います。

一括査定とは?

一括査定とは、ご自身の土地の簡単な情報を入力すると、実際の不動産会社がそのデータをもとにある程度の査定額を提示してくれるというシステムです。

この一括査定では、実際に取引を行っているプロの不動産会社が査定額を提示してくれる為、自分で調べるよりも更に正確な数字を知る事が出来ます。

また、入力する情報も、土地に関する基本的な情報のみなので、手間や時間もかかりません。

更に一括査定では、一度入力すると複数社の不動産会社から査定結果が返ってくる事が多い為、それらの価格を比較する事で地価相場を知る事が可能になります。

このように、一括査定は地価を知る上で非常に便利なツールです。

 

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オススメの一括査定サイトは「すまいステップ」

一括査定が出来るサイトは数多くありますが、その中でも特にオススメするのが「すまいステップ」です。

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すまいステップは、同時に最大4社で査定が可能で、全国の優良企業を厳選している為、その査定結果も非常に信頼がおけるものになっています。

また、査定時の入力する情報も非常に簡単なものばかりであるため、一括査定サイトのメリットが特に生かされるサイトです。

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まとめ

今回は土地の実勢価格をはじめとする様々な土地の価格の指標についてお話してきました。

これらの知識をもっているだけで土地の売買を行う上で非常に役に立つ場面が多いです。

土地の売買は非常に大きなお金が動く取引なので、本記事の内容をはじめとする様々な知識をしっかりとつけてから行うようにしましょう!

以下の記事は土地の売却に関する内容になるので、土地売却を検討中の方はぜひ読んでみてくださいね。

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