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土地売却にかかる税金とは?節税対策も紹介

不慣れな土地の売却では、どのような税金がいくらかかるのかイメージしづらく、不安を感じてしまいますよね。

土地の売却にかかる税金は「①土地売却の手続き上かかる税金」と「②土地売却の利益に対してかかる税金」の2つに分類できます。

分類種類概要
①土地売却の手続き上かかる税金印紙税売買契約書を作る時にかかる税金
登録免許税登記の申請にかかる税金
②土地売却の利益に対してかかる税金所得税売却の利益にかかる国に納める税金
住民税売却の利益にかかる自治体に納める税金

「①土地売却の手続き上かかる税金」は、土地を売却する流れの中で支払う税金になります。

「②土地売却の利益に対してかかる税金」は土地の売却価格から、売却費用と土地を取得するのにかかった費用を差し引いた金額(=譲与所得)がプラスとなったときに発生する税金で、譲与所得税と呼ばれています。

譲与所得税は、納める税金の中でも特に高額になりがちです

この記事をよんで、土地の売却にはどんな税金がいくらかかるのか、一緒に確認していきましょう!

土地を高く売るための基礎知識はコチラ!

監修蔭山 達也
大学卒業後、大手不動産流通会社に入社。売買仲介をメインに実務経験を積む。その後、株式会社ノヴェルに入社。著書に「条件難物件でも低予算で満室になるおもてなしビル管理経営」がある。
【保有資格】宅地建物取引士、ビル経営管理士、CPM(米国不動産経営管理士)
【URL】株式会社ノヴェルYouTubeチャンネル

土地売却の手続き上かかる税金

まず最初に「土地売却の手続き上かかる税金」を解説しています。
売主が売却の流れの中で支払う税金には、「印紙税」と「登録免許税」があります。

印紙税

印紙税とは、お金のやり取りをする契約書や領収書を作成する際に課される税金です。

すまリス
収入印紙を書面に貼り付けて納税するよ!

土地の売却の場合は、売買契約書を作成する際に課税されるため、必ず支払うことになります。契約書1通ごとの課税です

印紙税の金額は、契約金額(土地の売却価格)に応じて異なります。
平成26年4月1日から令和6年3月31日までの間は軽減税率が適用されるため、一番右の欄の税額をご参照ください。

契約金額(土地の売却価格)本来の税率による税額軽減税率による税額
10万円を超え 50万以下400円200円
50万円を超え 100万円以下1,000円500円
100万円を超え 500万円以下2,000円1,000円
500万円を超え 1,000万円以下1万円5,000円
1,000万円を超え 5,000万円以下2万円1万円
5,000万円を超え 1億円以下6万円3万円
1億円を超え 5億円以下10万円6万円

(参考:国税庁「不動産売買契約書の印紙税の軽減措置」より、一部抜粋して作成)

不動産の売却代金を正確に調べるには、複数の不動産会社が査定した結果を比較検討するのが一番です。以下のフォームから簡単に査定依頼できますので、ぜひご活用ください。
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登録免許税

登録免許税とは、法務局で登記」を申請する際にかかる税金です。

すまリス
不動産における登記では、どのような不動産の権利を、誰が持っているか、といった内容を記録しているよ。

土地を売却した場合、買主から代金を受け取り、土地を引き渡すタイミングで「登記」を申請します。

売主が土地売却で申請する「登記」
  • 所有者移転登記
  • 抵当権抹消登記
  • 住所変更登記

このうち「所有者移転登記」は買主と共同で申請するもので、通常買主が税金を負担します。

抵当権抹消登記」は、売却する土地に抵当権が残ったままの場合に申請します。

住所変更登記」は、転居などにより売却する土地の登記簿に記録されている住所と、売主の現住所が異なる場合に申請します。

▼抵当権抹消登記

住宅ローンを完済した際に、不動産に設定されていた抵当権を抹消するための登記です。
抵当権がついたままでは所有権を変更できないため、消去する手続きを取らなければなりません。

なお、住宅ローン完済後に抹消登記をしないまま建物を取り壊した場合、忘れずに滅失登記を行っていれば、自動的に抵当権は消去されています

登録免許税は、不動産1件につき1,000円かかります。
(土地の場合は1,000円、建物が建っている場合は建物と土地それぞれ課税されて2,000円)

▼住所変更登記

登記簿に記載されている「所有者の住所」を現在の住所に変更するための登記です。
登記申請書に記載された住所と、登記簿上の住所が異なっている場合には所有権の移転ができないため、住所変更登記を行う必要があります。

登録免許税は、不動産1件につき1,000円かかります。
(土地の場合は1,000円、建物が建っている場合は建物と土地それぞれ課税されて2,000円)

土地売却の利益に対してかかる税金

まず最初に「土地売却の利益に対してかかる税金」を解説しています。
土地が売れた金額から、売却にかかった費用と、土地を手に入れた時の費用を差し引いた金額を、譲渡所得といいます。この譲渡所得がプラスの時、金額に応じて支払うのが「所得税」と「住民税」です。
譲渡所得がプラス…支払う
譲渡所得が0円…支払わない
譲渡所得がマイナス(譲渡損失)…支払わない

また、譲渡所得に課される税金なので、所得税と住民税をまとめて「譲渡所得税ともいいます。

所得税

所得税とは、所得に応じて国に治める税金です。

土地の譲渡所得にかかる所得税は、給与などの他の所得とは合算せず、個別に税率をかけて税金額を算出します。
(この仕組みを分離課税といいます。)

なお、令和19年(2037年)12月31日までは復興特別所得税として、所得税額の2.1%があわせて徴収されます。

住民税

住民税とは、所得に応じて住んでいる自治体に納める税金です。

土地の譲渡所得にかかる住民税についても、分離課税が適用されています。

すまリス
土地を売却して得た所得について、国と自治体にそれぞれ納税するってことだね!

税金額の計算方法

所得税と住民税は、それぞれ【譲渡所得×所有期間に応じた税率】の式で税金額を計算できます

▼譲渡所得の求め方

冒頭で、
譲渡所得 = 土地の売れた金額 - 売るのにかかった費用 - 手に入れた時にかかった費用
と説明しました。
では、「売るのにかかった費用」や、「手に入れた時にかかった費用」とは、具体的にどのようなものを指すのでしょうか。
分類種類概要
売るのにかかった費用譲渡費用売却時にかかった仲介手数料や印紙税、解体費用や測量費などの総額。
手に入れた時にかかった費用取得費以前、土地を購入した時に払った代金、仲介手数料、税金などの総額。

譲渡所得を求めるために売上げから差し引く費用については、証明できる書類を揃える必要があります。

すまリス
『証明できる書類がない!』という時の対応は、3章の「取得費がわからない場合」で解説しているよ。

▼税率は土地の所有期間によって決まる

譲渡所得にかけ合わせる税率は土地の所有期間によって変わります

所有期間が5年以下であれば「短期譲渡所得」5年を超えると「長期譲渡所得」に分類され、税率が異なります。

短期譲渡所得
(所有期間5年以下)
長期譲渡所得
(所有期間5年超)
所得税率30.63%15.315%
住民税率9%5%
※所得税率には、復興特別所得税として所得税額の2.1%相当が上乗せされています(2037年(令和19年)12月31日まで)
すまリス
所有期間が5年を超える前と後で、税率は約半分になってるね。

なお、所有期間は「土地を取得した日から売却した年の1月1日まで」の年数を計算します

【例】2016年9月1日に取得した土地を2021年10月1日に売却した場合
「2016年9月1日から2021年1月1日まで」で所有期間を計算する
所有期間は4年と4ヶ月になるため、短期譲渡所得で計上する

所有期間が10年以上なら、税率が更に下がる場合も

売却する土地が、「所有期間が10年以上(※)」かつ「家を建てて住んでいた土地」の場合、税率が更に下がります
(※家屋を取り壊した日の属する年の1月1日時点で所有期間が10年を超える必要があります。)

課税対象となる譲渡所得金額の6,000万円までの部分に、軽減税率が適用できます。
この特例を、「所有期間が10年超の居住用財産を譲渡した場合の軽減税率の特例」といいます。

6,000万円までの部分6,000万円を超える部分
所得税率10.21%15.315%
住民税率4%5%
※所得税率には、復興特別所得税として所得税額の2.1%相当が上乗せされています(2037年(令和19年)12月31日まで)

▼計算例

所有期間が8年3,600万円で売れた土地で、譲渡費用が200万円取得費が3,000万円だった場合の、所得税と住民税の金額を計算してみましょう。

譲渡所得
=3,600万円-200万円-3,000万円
=400万円

所得税
譲渡所得×長期譲渡所得税率
=400万円×15.315%
=61万2600円

住民税
譲渡所得×長期譲渡所得税率
=400万円×5%
=20万円

つまり、「400万円の所得に対して、合計81万2600円を税金として支払う」ということがわかりました。

相続した土地を売却する場合、税金はどうなる?

この記事を読んでいる人の中には、相続した土地の売却を考えている方も少なくないのではないでしょうか。
本章では、『相続した土地を売却する場合の税金の計算方法はどうなるのか』について、解説していきます。

取得費・所有期間は被相続人から引き継ぎ

相続した土地を売却する場合は、税金の計算に用いる取得費と所有期間について、被相続人から引き継いで計算を行えます

▼相続した土地の譲渡所得の求め方

譲渡所得 = 譲渡価格-被相続人が支払った取得費-譲渡費用

例えば、父が2,000万円で買った土地を息子が相続後に売却した場合、息子は父が支払った2,000万円を取得費として計算できます。

▼相続した土地の譲渡所得税の求め方

譲渡所得税 = 譲渡所得×【被相続人が所有していた期間を含めた所有期間に応じた税率】

例えば、父が4年前に購入した土地を息子が相続した場合、父が土地を所有していた4年間を息子は所有期間として引き継ぎます。
息子が相続してから3年で土地を売却する場合、所有期間は7年とみなされます。長期譲渡所得として計算されるため、税率が低くなります。

土地の所有期間

取得費がわからない場合は「譲渡価格の5%」で計算する

相続した土地の場合、取得費がわからないケースがとても多いです。

すまリス
先祖代々の土地だから、土地を購入した金額がいくらだったかなんて記録が残ってないよ!
土地の購入価格を証明できる書類がない場合は、【譲渡価格の5%】を概算取得費として計算できます。
費用のわかる書類があるのであれば、そちらで計算した方が支払う税金が少なくなりますが、取得費がわからない場合は概算取得費を利用しましょう。

取得費加算の特例で節税できる場合もある

土地の相続税を支払っている場合、その金額分を取得費に加算できます

この特例を利用するには、以下の要件を満たす必要があります。

  • 相続や遺贈により土地を取得した者であること
  • その土地の相続税を納めていること
  • 相続開始のあった日の翌日から、相続税の申告期限の翌日以後3年10ヶ月以内に譲渡すること
課税の対象となる譲渡所得を減額できるため節税になります。
ただし次章で紹介している相続空き家の3,000万円特例控除(被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特例控除)」とは併用できません。特例控除も適用可能な場合には、課税額を計算して有利な方を選択する必要があります。
また、特例を利用するには、取得費加算によって譲渡所得がゼロになった場合でも確定申告が必要なので、きちんと申告を行いましょう。

土地売却でかかる税金を軽減できる特例控除

土地を売却した状況によって、譲渡所得の「控除」を受けられる特例が適用できます。
譲渡所得の控除を受けると、課税の基準となる金額が減るため、節税に繋がります。

【控除を受ける場合の計算方法】
譲渡所得税=(譲渡所得-控除額)×税率
=(売れた金額-譲渡費用-取得費-控除額)×税率

譲渡所得から控除額を差し引いた金額がゼロ円以下になる場合は、全額控除になり、所得税も住民税も支払わなくてよくなります
(その場合も確定申告は必要です。)

以下に控除を受けられる特例をまとめました。当てはまりそうな特例は、詳しい適用要件をぜひチェックしましょう。

住んでいた土地を売却した 3,000万円特例控除
居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特例控除

被相続人が生前住んでいた家を相続して、売却した 3,000万円特例控除
被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特例控除

5年を超えて所有している、利用されていない土地を売却した 100万円特例控除
低未利用土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得の特例控除

平成21・22年に取得した土地を売却した 1,000万円特例控除
平成21年及び平成22年に取得した土地等を譲渡したときの1,000万円の特例控除

公共事業などのために売却した 5,000万円特例控除
収用等により土地建物を売ったときの特例

特定区画整理事業などのために売却した 2,000万円特例控除

特定住宅地造成事業などのために売却した 1,500万円特例控除

農地保有の合理化などのために売却した 800万円特例控除

(参考:国税庁ホームページ)

控除の特例について、より詳しい内容や適用の要件については以下の記事で解説しています。詳しく知りたい方はご参照ください。

土地売却にかかる税金を知ることで資金計画がたてやすくなる!

この記事では土地の売却にどんな税金がいくらかかるのか解説しました。
土地売却にかかる税金の内訳や金額を知ることで、売却ではどんなお金が動くのかイメージしやすくなったのではないでしょうか?「もっと具体的に税金がいくらかかるか自分で計算したい!」という方には、以下の記事で更に多くの具体例で税金の計算方法を解説しています。
またそれぞれの税金をいつ支払うのか、支払い時期についても解説していますので、興味がある方は参考にされてください。
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