土地評価額の調べ方や計算方法を目的別に解説

すまリス
「土地の評価額」を知りたいけれど、どうやって調べればいいの?

 

「土地評価額」とひとくちに言っても、土地には5つもの評価額が存在します。

すまリス
5つもあるの!? どれを調べたらいいんだろう…

調べるべき評価額は、「調べる目的」によって異なります

本記事で「土地の評価額」についての理解を深めて、知りたい価格の調べ方を見つけましょう!

監修畑中 学
不動産に関わる相続や債務問題のトラブルシューティングを得意とし、その真摯な取り組みがNHK、読売新聞、日本経済新聞などで紹介されている。武蔵野不動産相談室株式会社代表取締役。
【保有資格】宅地建物取引士、公認不動産コンサルティングマスター、マンション管理士、管理業務主任者
【URL】武蔵野不動相談室株式会社

土地の評価額とは

土地の評価額とは、その土地の価値を数字で表したものですが、これを知りたいときには、まず「なんのために土地の評価額を知りたいのか」をはっきりさせる必要があります

なぜなら、土地には5種類もの価格が存在しているからです。

物の価格は通常、売買取引だけでなく、課税の基準にも用いられます。(土地の場合は相続税や贈与税、固定資産税など。)

一方で、土地の価格は市況によって変動しやすいものです。それに合わせて税金の額まで乱高下してしまっては、納税者も、税金を財源とする自治体も困ってしまいますよね。

そのため、売買価格の目安にする、課税基準額を算定する、といった目的ごとに、土地の価格を求める方法が決められているのです。

目的調べるべき価格
相続税・贈与税の申告に利用したい相続税路線価
土地にかかる税の金額を確認したい固定資産税評価額
土地の売買の参考にしたい実勢価格
土地の売買の参考にしたい公示地価・基準地価

※裁判や物的担保などのために、法的拘束力のある土地評価が必要な場合には、不動産鑑定を利用しましょう。詳しくは以下の記事をご覧ください。

関連記事

不動産を売りたい時に、「不動産鑑定」「不動産査定」の両方を目にするのではないでしょうか。文字面を見れば同じような意味に感じられるかもしれませんが、それぞれは違った意味を持ちます。一番の違いとしては不動産鑑定は有料である一方で不動産査[…]

不動産鑑定の費用の相場はいくら?無料の不動産査定との違いも紹介!

【相続税・贈与税を知りたい】相続税路線価

相続税や贈与税の課税のベース(相続税評価額)がいくらになるか知りたい人は、「相続税路線価」を調べましょう。

相続税路線価とは

相続税路線価とは、「市街地の路線(道路)に面する土地1㎡あたりの価格のことです

相続税や贈与税の課税の基準となる土地の評価額(=相続税評価額)の算定に用いられます

国税庁が毎年1月1日時点の価格を評価し、その年の7月に発表しています。

路線価から相続税評価額を求める方法

相続税は、相続財産が基礎控除額を上回る場合に、申告と納付が必要になります。ここでは相続する土地の評価額の求め方を紹介します。

土地の相続税評価額は、相続税路線価に土地の面積を掛け合わせることで計算できます。

相続税評価額= 相続税路線価×面積

相続税路線価は国税庁のサイトや、全国地価マップから調べられます。ここでは全国地価マップから調べる方法を紹介します。手順は以下の通りです。

  1. 全国地価マップにアクセスし、ホーム画面から「相続税路線価」を選択
  2. エリア条件の指定画面から、自分が調べたい土地の住所を入力
  3. 近隣エリアにおける路線価が表示されるので、調べたい土地の住所に表示されている路線価を確認
  4. 「路線価×面積」から相続税評価額を計算

手順1:全国地価マップにアクセスし「相続税路線価」を選択

全国地価マップの「相続税路線価」を選択してください。(赤矢印箇所

地価マップで相続税路線価を選択

(出典:全国地価マップ、当サイトで赤矢印・枠線を追記)

手順2:調べたい土地の住所を入力

調べたい土地の住所を入力してください(赤枠箇所

地価マップで住所入力

手順3:表示される路線価を確認

以下のように相続税路線価が表示されるので確認します。

土地売却相場

「73E」「52F」などの「数字+アルファベット」の表記が、相続税路線価です。

▼ 相続税路線価

相続税評価額(路線価)の表記例

相続税路線価は、千円単位で表示されます。

たとえば「52F」と表記があったら「1㎡あたり52,000円」という意味になります。

※末尾のアルファベットは借地権割合を示しています。相続するものが借地であるか、もしくは貸家建付地などの場合は、凡例を参考に計算に組み入れます。

詳しく知りたい方は、以下の記事の3章『相続税・贈与税の調べ方は「相続税路線価」』をご参照ください。

関連記事

「土地の価格を調べたいんだけど、どうやって調べたらいいのかな…?」土地にはなんと5つもの価格があり、調べ方によって価格にブレが出てきます。どれを参考にすればいのか迷ってしまいますが、「なんのために土地の価格が知りたいのか」目[…]

【土地価格の調べ方】3つの目的別に調べ方をやさしく解説!

手順4:路線価から相続税評価額を計算

相続税評価額を【路線価×面積】で計算します。

「52F」と表記があった土地で、面積が374㎡の場合、相続税評価額は以下のとおりとなります。

52,000円/㎡×374㎡=約1,945万

「小規模宅地等の特例」が適用できる場合、この評価額に適用します。

相続税額を求めるときは、相続税評価額から基礎控除を差し引いた金額に、各種税率をかけ合わせます。税率については下記リンク先をご参照ください。

参考:国税庁「No.4155 相続税の税率」

参考:国税庁「No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)」

関連記事

「路線価」は土地の評価額を求めるための指標で、税の計算に用いられるものですが、その土地の売却価格の目安を求めることにも活用できます。取引実績の少ない地域だったり、公示地価から目安を求めにくい土地の価格を知りたい人は、この記事で紹介してい[…]

【土地の路線価】調べ方が図解でわかる・自分で計算できる
関連記事

遺産相続を行う際には、兄弟で土地の分割を行います。土地相続は現金のように簡単に割り切れるものではないため、事前の取り決めや相続時の話し合いが重要であり、下手をすると揉めることも少なくありません。揉めることを防止するためには、事前に必[…]

土地相続で兄弟が争わずに土地を分割する方法と注意点
関連記事

「時価とは何なのか知りたい」「どこで見ることができるのか」「相続税対策にも利用できるの教えて欲しい」このような人にお伝えしたいことは、時価には地価公示価格等の4つがあり、国土交通省等のサイト等から閲覧して、調べることができるということで[…]

不動産の時価の定義と調べ方|しっかり把握して相続税対策も

【土地の税金を確認したい】固定資産税評価額

お住まいの自治体に納付する、土地にまつわる税金は、固定資産税評価額をもとに算出します。

固定資産税評価額とは

固定資産税評価額とは、固定資産税、都市計画税、登録免許税、不動産取得税の課税の基準となる土地の評価額のことです。

また相続税路線価が設定されていない地域で、相続税額を算出するための土地の評価額を求める際にも用いられます

市区町村によって3年に1度の頻度で評価が行われ、基準年の1月1日時点の価格が、その年の4月初旬に公表されます。

固定資産税評価額から税金を調べる方法

固定資産税評価額から税金の額を計算する式は、

税額=固定資産税評価額×各税率

となります。調べる手順は以下の通りです。

  1. 固定資産税納付書から固定資産評価額を確認
  2. 固定資産評価額に税金の種類に応じた税率を掛け合わせて計算

手順1:固定資産税納付書から固定資産評価額を確認

固定資産税評価額は、市役所から毎年固定資産税支払いの時期に送付される「固定資産税納付」で確認できま

「固定資産税納付書」は以下のような書類になっており、固定資産税評価額はキャプチャ囲み部分に掲載されています。

土地売却相場 固定資産税評価額

(出展:神戸市、当サイトで赤文字・枠線部分を追記)

課税明細書が見つからないときは、市区町村役場や都税事務所で「固定資産評価証明」を取得することで代用できます。

手順2:固定資産評価額に税率を掛け合わせて計算

税金の種類に応じて以下の税率を掛け合わせて、税金額を計算します。

種類税率
固定資産税1.4%
都市計画税0.3%
不動産取得税原則4%、令和6年3月31日までに取得した土地は3%
登録免許税平成31年4月1日~令和5年3月31日までの取引では1.5%

たとえば、固定資産税評価額が2,000万円の場合、固定資産税は0.14を掛け合わせて280万となります。

固定資産税の計算方法に関する詳細は、以下の記事を参考にしてください。

関連記事

土地や建物など、不動産を所有していると毎年固定資産税を支払わなければなりません。固定資産税額は人によって異なるため、平均ではどれくらいなのかと気になる人は多いです。周囲と比較して自分の納付額が多すぎないか確認するには、計算方法を知っ[…]

固定資産税の平均額とは?計算方法・算出例・減税方法を解説
関連記事

まず「路線価」とは、地域の路線(道路)に面した標準的な宅地1�uあたりの評価額のこと。路線価が定められている地域の土地を評価するときに用いるもので、課税価格を計算する基準になります。一般的に「路線価」は「相続税路線価」を指すことが多いの[…]

固定資産税路線価とその他の地価について|固定資産税の計算方法

【売却価格の参考にしたい①】実勢価格

土地の売却価格を知りたい場合は、近隣地域の「実勢価格」が参考になります。

実勢価格とは

実勢価格とは、「過去に実際に市場で売買が成立した取引価格のことです。

調査によって1年に1度発表される公示地価とは異なり、その時々の市況や、買主と売主の交渉の影響で価格が変動します。

実勢価格を売却価格の参考にする方法

実勢価格から売却相場を調べる場合、自分の土地と類似する近隣の土地の直近の取引情報を参考にすることになります。

最新の取引情報は、国土交通省が管轄している土地情報システムで無料で調べられます。

実勢価格から売却価格の目安を調べる手順

  1. 土地情報総合システムから「不動産取引価格情報検索」を選択
  2. 検索条件の設定画面が表示されるので、住所と直近の調査結果を選択
  3. 検索結果から自分の土地と類似する取引情報を探し、その土地の㎡単価を確認
  4. 「似た条件の土地の実勢価格×面積 」から算出

手順1:土地情報システムから「不動産取引価格情報検索」を選択

取引情報検索を選択

(出典:土地総合情報システム、当サイトで赤矢印・枠線を追記)

手順2:調査したい土地の条件を選択

調査条件の選択画面が表示されます。

条件設定の選択画面

直近の調査結果を選択。

直帰の調査時期を選択

「土地」を選択。

土地を選択

エリア条件を指定して、検索。

土地のエリア条件を選択

手順3:表示された検索結果から類似する土地の取引情報を確認

検索結果が表示されます。

検索結果の例

最寄り駅、前面道路、建ぺい率などの項目から、自分の土地と類似する取引情報を探し、その土地の㎡単価を確認。

㎡単価を確認

手順4:「似た条件の土地の実勢価格×面積 」から売却相場を算出

類似している土地の㎡単価は5万円で、土地の面積が150㎡の場合、5万円/㎡×150㎡=約750万円になります。

ただし、いくら類似しているといっても、時期によって相場は変化します。

また、あくまで類似しているだけで、条件が完全に一致する取引情報はほぼ見つからないと考えてよいでしょう。

よって、類似している土地の相場=自分の土地の相場とは考えず、あくまで参考程度に捉えるようにしてください。

関連記事

土地を売買したい人の中には、公示地価と基準地価だけでは参考にならない方がいるのではないのでしょうか。その時に使えるのが実勢価格です。実勢価格は、過去に実際に取引した価格を見ることが可能です。この記事では、実勢価格の基本的[…]

土地の実勢価格とは?調べ方・計算方法を解説!【1分でわかる】

【売却価格の参考にしたい②】公示地価

「公示地価」を利用して、土地の売却価格の目安を知ることもできます。

公示地価とは

公示地価とは、一般の土地の取引価格の指標となるとともに、公共用地の取得価格の算出基準に用いられる、土地の公的な価格です。公示価格とも呼ばれます。

地価公示法に基いて、国土交通省が毎年1月1日時点の標準地(調査地点)の価格を、その年の3月中旬~下旬に発表しています。

似たもので、基準地価(基準地標準価格)というものがあります。こちらは各都道府県が発表する土地の公的な価格であり、7月1日時点の基準地(調査地点)の価格が、9月中旬~下旬に発表されます。

どちらも単に調査された土地の価格を示すにとどまらず、圏域別や用途別など、さまざまな角度からの変動率の観察によって、地価変動の動向の把握に役立てられています。

公示地価から売却価格を調べる方法

公示地価は平均して実勢価格(実際の取引価格)の90%程度になっているため、公示地価によって求めた評価額を1.1~1.2倍することで売却価格の目安を算出できます

売却価格=公示地価×面積×1.1

公示地価は国土交通省が管轄する土地情報総合システムから調べることができます。

公示地価から売却価格の目安を調べる手順

  1. 土地情報総合システムから「地価公示・都道府県地価調査」を選択
  2. 「都道府県→市区町村→調査年・用途区分」で条件を指定
  3. 表示された公示地価から、似た条件の土地の価格を確認
  4. 似た条件の土地の公示地価×面積×1.1」から売却価格を算出

手順1:土地情報総合システムから「地価公示都道府県地価調査」を選択

赤矢印箇所

地価公示都道府県地価調査にアクセス

(出典:土地総合情報システム、当サイトで赤矢印・枠線を追記)

手順2:「都道府県→市区町村→調査年・用途区分」で条件を指定

調べたい都道府県を選択(赤矢印箇所

都道府県エリアの選択例

調べたい市区町村を選択(赤矢印箇所

市区町村エリアの選択例

その他条件を設定して「検索」(赤矢印箇所

その他の条件の設定例

手順3:似た条件の土地の価格を確認

結果一覧から、最も近しい住所の土地の公示価格を確認。

公示地価の一覧

住所は「所在及び地番」の項目から、公示地価は「価格(円/㎡)」の項目に掲載されています。(赤枠箇所

地価公示の「所在及び地番」「価格(円/㎡)」の項目

手順4:公示地価から売却価格を計算

すまリス
表示される価格は1平方メートル当たりの価格だから、売却したい土地の面積をかけよう!

売却価格は「公示地価×面積×1.1」となるので、以下のように計算できます。

40,400円/m²×374 ㎡×1.1=約1,662万
この土地の売却価格の目安は、約1,662万円であるとわかりました。

より正確に売却価格を知るには

2章にわたって土地の売却価格の試算の仕方をご紹介しましたが、実際の売買取引における価格には、土地の面積だけでなく、さまざまな条件が影響します。

そのため、より正確に土地の売却価格を知りたいのであれば、不動産会社に査定依頼をしてもらうことをおすすめします

査定は複数社に依頼をするのがおすすめです。不動産会社によって見積もり金額に差が出ることは珍しくなく、複数社が提示した査定結果を比較することで相場を把握しやすくなるからです。

不動産一括査定サイトのすまいステップは、お家にいながら簡単に、最大4社一度に査定依頼を行うことができます

以下のフォームから無料でご利用できますので、ぜひ活用してみてください。

すまいステップなら簡単に査定価格が分かる
リナビス
リナビス

あなたの家の適正価格が分かる
【完全無料】一括査定

リナビス
step1
リナビス
step2
リナビス
step3
リナビス
step4
関連記事

「どの不動産一括査定サイトを使えばいいか分からない・・!」不動産一括査定サイトとは、Web上で複数の不動産会社にまとめて査定依頼できるサービスです。しかし、不動産を売る経験は人生で何度もあることではないので、初めて不動産一括[…]

不動産一括査定とは?メリットや注意点、サイトの選び方まで紹介
関連記事

「土地を売るって何から始めたらいいの?」土地を売りたいと考えている方でこのような事を思っている方いませんか?売ってしまいたいけど売れるか分からない、どこから手を付けていいのか分からない、そうした漠然とした不安が売却の決断を阻[…]

土地売却の流れは?費用と税金や高く売るコツを解説

不動産一括査定サイトを使って査定をしたら300万円以上の差も珍しくない

不動産一括査定サイトすまいステップ を使って実際に不動産を査定してみると、査定額に300万円以上差が出ることも珍しくはありません。

不動産会社 査定価格
不動産会社A 1100万円
不動産会社B 1400万円
不動産会社C 1280万円

これだけ査定額に差が出ると、複数の不動産会社に査定を依頼することが、不動産を高く売るために必須だと言えるでしょう。

少しでも不動産売却を検討しているなら、一括査定サイトで自分の不動産がいくらで売れるか調べてみましょう。

【完全無料】うちの価格いくら?