不動産の名義変更は自分でできる?必要書類・費用について解説

相続や贈与などの際には、名義変更が必要です。
しかし、不動産の名義なんて頻繁に変更するものではないので、必要なものや費用などわからないことが多いのではないのでしょうか。

この記事では、不動産の名義変更について解説しています。
他にも必要書類や費用についても紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

監修梅澤 康二

東京大学卒業後、法律事務所に入所。2014年8月からプラム綜合法律事務所を設立。労務、一般民事、債務整理や相続問題など様々な法律相談に対応している。

【保有資格】弁護士

【URL】プラム綜合法律事務所

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不動産名義変更とは

不動産の名義変更とは、簡単にいうと不動産の所有者が移行した際に、登記簿の名義を変更する事を言います。不動産の所有者が誰なのか、という情報は、法務局の登記簿というものに登録されています。不動産の名義を変更する際には、不動産登記業務を取り扱っている法務局に対して登記申請をします。
また名義変更にかかる費用は3万~7万円が相場になります。

法務局の登記簿には、土地、家、建物、マンションなど、不動産の名義人に関する情報が記載され、一般に公開されています。

このように閲覧性の高い状態がとられているのは、円滑な取引の安全を図るためであり、不動産の利関係などの状況が誰にでもわかるようにしているのです。

不動産の名義変更が必要な理由

不動産の名義変更は、所有者が亡くなったり、不動産を購入するなどして所有者が変わった場合に行います。

名義変更は義務ではないので、時間的な制約や、変更をしなかったことによるペナルティが課せられることはありません。

しかし、どのような場合における所有者の移転であっても、名義変更を行っていない限りは不動産の所有権を利用した各種手続きや権利の主張の際に不都合があります。

例:親から受け継いだ不動産を売却したい場合、「その不動産の売り主(所有者)が自分である」という証明が必要です。
しかし、名義変更を行っていないとその所有権は登記簿上親のままである為、売却が出来ません。

このように、所有権が証明できないと様々な場面で対応ができない事が多々あります。
そのため、所有者が変わった場合には、速やかに名義変更についても動き始めましょう。

名義変更にかかる時間

名義変更は、法務局への申請を行えば完了というわけではなく、審査に通常1〜2週間程度かかります。

また、提出書類に不備があった場合は修正や再提出が必要となり、追加で時間がかかることも見積もっておかなくてはなりません。

書類集めや再提出のことも加味すると1カ月かかると考えたほうが良いでしょう。

司法書士に依頼するのが一般的

一般的にほとんどの人は、不動産の名義変更のプロである「司法書士」に依頼します。

司法書士とは、登記申請の代理、法務局等に提出する書類の作成・提出などを主な業務とする、不動産登記を得意とする分野です。

司法書士による不動産登記の手続きは、基本的に不動産が国内のどこであっても対応できます。

遠方にある土地の名義変更を依頼するとき、現地の司法書士に依頼した方がよいのではないかと思うこともあるかもしれませんが、あまり関係ありません。

そのため、自分が今住んでいる近所に司法書士事務所に依頼すれば十分です。

現地調査を要する場合でなければ、コスト的にもほとんど変わりはありません。

不動産の名義変更が必要なケース

実際に名義変更を行う必要があるケースには、次の4つがあります。

  • 相続
  • 贈与
  • 財産分与
  • 不動産売買
必要なケース名義変更するタイミング期限
相続遺産分割協議の成立後に速やかに特になし
贈与贈与してから速やかに特になし
財産分与財産分与の成立してから速やかに離婚後2年以内に財産分与
不動産売買契約書に従って名義変更を行う特になし

以下では、それぞれについて詳しく解説しています。

相続

1つ目のケースは遺産相続をして不動産を受け継いだ際です。

遺産相続で不動産を取得したときは、相続人による名義変更手続きを行い、相続登記をします。

不動産を所有している被相続人が亡くなると、相続人がそれを相続しますが、名義が自動的に変更されるわけではありません

この場合、戸籍抄本や遺産分割協議書など、手続きに必要な書類が非常に多く、手続き自体も少し複雑です。
遺産相続で名義変更を行う際は、基本的には司法書士に依頼をして進める人が多いです。

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贈与

2つ目は生前贈与によって不動産を受け継いだ際です。

財産の所有者が生きているうちに、自分の財産を相続人に譲ることを生前贈与いいます。(要するに単なる贈与と同じ意味です)

この場合は、不動産を贈与する人と受け取る人が共同で不動産名義の変更処理を行います。

被相続人が意思決定できるうちに財産を処分・整理できるので、相続人の間でのもめごとを減らせるメリットがありますが、課税面で不利となる可能性があるというデメリットもあります。

財産分与

3つ目は財産分与を行う際です。

財産分与とは、離婚により夫と妻の間で財産を分け合うことを指します。
この趣旨は、夫婦の協力でそれまでの生活において共同で築いてきた財産を、離婚時に清算して
お互いに分配するという点にあります

必ずしも不動産が財産分与の対象となるわけではありませんが、不動産が財産分与対象となる場合には、名義変更の手続きが発生することがあります。
この場合も分与する者・される者が共同で登記手続きを行うものとされています。

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不動産売買

4つ目は不動産売買を行った際です。

不動産売買によって土地・建物などを取得した後に、売主と買主以外の第三者に対して、その不動産が誰の所有であるのかを明示するためには、名義変更が必要となります。

その後の不動産売買や担保設定に際しても、名義が移っていることが求められます。

この際は、売り主、買主が共同で手続きを行うのが基本となっています。

不動産の売却を検討している方は、一括査定サイトを使っていくらで物件が売れるか確認してみるのも良いでしょう。予想以上に高く売れることも珍しくありません。

不動産の名義変更は自分でできる?

結論からお話しすると、名義変更は自分で行う事が可能です。

一般的には司法書士などのプロに依頼する事が多いですが、手続き上プロに依頼しなければならないというルールはありません。正しく手続きが出来るのであればご自身で行う事も出来ます。

ただし、自分で行うとなると、書類の作成や資料集め、戸籍謄本の解読などを全て自分で行わなければならず、労力と時間がかなりかかります。

自分で行う場合、トラブルに発展してしまう可能性もあるので、手続きを行う際は注意が必要です。

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不動産の名義変更の必要書類と費用

不動産の名義変更は、必要書類があり、それに対する費用も掛かってしまいます。

以下では、不動産の名義変更での必要書類と費用に関して解説しています。

不動産の名義変更で必要な書類

不動産の名義変更のケースによって必要な書類は異なってきます。

まずは、どのような名義変更をするのかを確認してから、必要書類を集めたほうが良いでしょう。

以下では、ケース別に必要な書類を紹介しています。

名義変更するケース必要書類
相続登記原因証明書、登記識別情報、印鑑証明書、住民票、固定資産評価証明書
贈与登記原因証明書、登記識別情報、印鑑証明書、住民票、固定資産評価証明書
財産分与登記原因証明書、登記識別情報、印鑑証明書、住民票、固定資産評価証明書、戸籍謄本
不動産売買印鑑証明書(売主・買主の両方必要)、登記識別情報、印鑑証明書、住民票、固定資産評価証明書
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不動産の名義変更で発生する主な費用

名義変更に必要な費用は主に以下の4種類です。

  • 登録免許税
  • 書類の取得費用
  • 司法書士への報酬
  • その他の各種税金

それぞれの費用について1つずつお話していきましょう。

費用①:登録免許税

1つ目は登録免許税です。

これは名義変更を行う際には、必ずかかる費用です。

登録免許税とは、法務局に不動産名義変更手続を申請する際に必要となる税金で、収入印紙を購入して申請書に貼付し納めます。

手続きごとに税率は異なっており、相続の場合は不動産評価額の0.4%、生前贈与、贈与離婚による財産分与、不動産売買の場合は2%と決められています。

具体的には、以下のような金額になります。

固定資産評価額相続の場合の登録免許税贈与、財産分与、不動産売買の場合の登録免許税
500万円2万円10万円
1,000万円4万円20万円
2,000万円8万円40万円
3,000万円12万円60万円
5,000万円20万円100万円
8,000万円32万円160万円
1億円40万円200万円

費用②:必要書類の取得費用

2つ目は書類の取得費用です。

不動産の名義変更を行う際は様々な書類を準備する必要があります。

不動産の登記簿謄本である登記事項証明書や、戸籍謄本などの必要書類を発行してもらう際には、所定の手数料がかかります。

必要な書類は、ケースによって変わってくるため、書類の取得費用も前後しますが、それぞれ数百円単位のものになるのでそれほど大きな支出になる事はないでしょう。

以下が一般的に必要な書類の取得費用になります。

主な必要書類費用
住民票300円
固定資産税評価証明書300円
登記簿謄本600円
印鑑証明書300円
登記原因証明情報10,000円(司法書士の作成の場合)

費用③:司法書士への報酬

3つ目は司法書士への報酬です。

名義変更は自分で行う方法と司法書士に依頼する方法の2種類があります。

司法書士に依頼した場合については、この司法書士への報酬も費用に加算されます。

司法書士に手続きを依頼した場合の報酬額は、司法書士にもよりますが、5〜7万円程度です

相続の場合は、戸籍収集などの手間がかかる場合もあり、10万円前後になることもあるようです。

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費用④:その他の各種税金

4つ目はその他にかかる税金です。

これは名義変更自体にかかる費用ではないですが、変更の理由によって、名義変更を行うタイミングや変更後などに発生する税金がいくつかあります。

  • 相続の場合は相続税
  • 贈与・財産分与の場合は贈与税
  • 不動産売買の場合は譲渡所得税

このような課税は無視することができないコストですので、心配があれば税理士に相談しながら進めることも検討しましょう。

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不動産の名義変更での注意点

不動産の名義変更でいくつか注意点があります。

以下では、不動産の名義変更での注意点について解説しています。

親から子への名義変更は贈与税が発生する

親から子へ名義変更を行った場合、その変更は「贈与」であるとみなされ、「贈与税」の課税対象になります。

この贈与税は、相続税と比べても税率が圧倒的ない高く、税金全体の中でも特に高い税金の種類です。
その為、親から子への名義変更は慎重に検討する必要があります。

例:子供が20歳以上で親から500万円の贈与を受けた場合
500万円-基礎控除額110万円=390万円
390万円×税率15%-控除額10万円=48.5万円
という計算になり、48万5千円の贈与税が発生します。

登録免許税に関しても、相続を行う場合は0.4%である税率に対して、贈与の場合は2%に跳ね上がります。

また軽減措置などもないため、かなりの金額が税金として取られてしまいます。

相続による名義変更の手続きは複雑

相続による名義変更では、必要書類が他のケースと比べて非常に多い事、手続きが非常に複雑である事が特徴としてあげられます。

また、相続による名義変更は、その前提となる遺産分割協議が成立していることが必須です。
そのため、相続による名義変更は、他手続に比して時間も手間も大幅にかかることが多いと言えます。

記事のおさらい

不動産名義とは?

不動産の名義変更とは、簡単にいうと不動産の所有者が移行した際に、登記簿の名義を変更する事を言います。不動産の所有者が誰なのか、という情報は、法務局の登記簿というものに登録されています。不動産の名義を変更する際には、不動産登記業務を取り扱っている法務局に対して登記申請をします。法務局の登記簿には、土地、家、建物、マンションなど、不動産の名義人に関する情報が記載され、一般に公開されています。詳しく知りたい方は不動産名義とはをご覧ください。

不動産の名義変更が必要なケースは?

不動産の名義変更が必要なケースは以下のものです。

  • 相続
  • 贈与
  • 財産分与
  • 不動産売買

詳しくは不動産の名義変更が必要なケースをご覧ください。

不動産の名義変更は自分でできる?

結論からお話しすると、名義変更は自分で行う事が可能です。一般的には司法書士などのプロに依頼する事が多いですが、手続き上プロに依頼しなければならないというルールはありません。正しく手続きが出来るのであればご自身で行う事も出来ます。ただし、自分で行うとなると、書類の作成や資料集め、戸籍謄本の解読などを全て自分で行わなければならず、労力と時間がかなりかかります。自分で行う場合、トラブルに発展してしまう可能性もあるので、手続きを行う際は注意が必要です。詳しく知りたい方は不動産の名義変更は自分でできる?をご覧下さい。

不動産の名義変更での注意点は?

不動産の名義変更での注意点は以下のものです。

  • 親から子への名義変更は贈与税が発生する
  • 相続税による名義変更の手続きは複雑

詳しくは不動産の名義変更での注意点をご覧ください。

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