【専門家監修】不動産売却メディア「すまいステップ」

相続した不動産を売却する時の名義変更の手続きについて解説

亡くなった親や祖父母から相続した不動産を売却するには、必ず名義変更の手続きをしなければなりません

名義変更に必要な手続きを押さえて、相続した不動産を上手に売りましょう。

相続した不動産の売却には名義変更が必要

相続した不動産を売却するには、まず名義人を被相続人から相続人に変更する手続きが必要です。
この手続きを「相続登記」といいます。

すまリス
正確には、不動産会社への依頼はできますが、売買契約時までに売主名義に変更されていなければなりません

被相続人が亡くなり、相続が開始しても、名義は自動的に切り替わりません。
他人名義の不動産を売却することはできないため、まずは名義変更する必要があるのです。

相続した不動産を名義変更して売却するまでの流れ

不動産を相続してから名義変更をするまでの流れは、以下の通りです。

  1. 相続人の確定
  2. 相続財産の確認
  3. 遺産分割協議
  4. 相続登記の申請(名義変更)
  5. 不動産の売却

1.相続人を確定する

まずは故人の遺言書が残されていないかを確認して、相続人を確定します。

法的に効力のある遺言書が残されているなら、その内容に従って相続人が誰なのかを確定させます。

もし遺言書がない場合は、故人の戸籍(除籍)謄本を取得し、法定相続人にあたる親族を洗い出します

2.相続する財産を確認する

故人の財産を全て調査し、確認します。

預貯金や不動産などのプラスの財産だけでなく、ローンや借金などのマイナスの財産についても確認します

3.遺産分割協議をする

相続人全員で、遺産分割協議をします。
遺産分割協議は、誰がどの遺産を、どの割合で相続するかを決める話し合いです

遺言書がある場合は、それに従い遺産を分け合いますが、相続人で遺産分割協議をして、相続内容を決め直すこともできます。

協議の結果、誰がなにを相続するのかが決まったなら、遺産分割協議書を作成して、相続内容を確定させます。

口頭での取り決めは後でトラブルになるケースが多いため、必ず遺産分割協議書を作成し、相続内容を書面に残しておきましょう。

4.相続登記を申請して不動産の名義を変更する

誰が不動産の名義人になるか決まったら、不動産の登記申請(相続登記申請)をして名義変更を完了させます

登記申請の方法は、次の2通りです。

  • 自分で手続きをおこなう
  • 司法書士に手続きを依頼する

▼自分で手続きをおこなう

自分で手続きをする場合は、必要な書類を揃えて申請書を作成し、管轄の法務局にて申請します。

申請時に、登録免許税を支払います。

時間と手間がかかりますが、手数料と税金以外に費用がかからない方法です。

▼司法書士に手続きを依頼する

司法書士に手続きを委任する場合は、必要な書類を集めるところから法務局の申請まで、全て司法書士が代行してくれます。

費用はかかりますが、平日に役所に行く時間を取りにくい方や、相続人が多く、手続きが複雑な場合にオススメです。

5.不動産を売却する

相続登記をして新しく名義人になった相続人が売主となって、不動産を売却します。

不動産の売却の流れについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

不動産を売却する時には、不動産一括査定サイトを利用して査定を受けるのがオススメです。
一括査定サイトを利用すると、一度に複数社に査定を依頼できます。複数の査定結果を比較することで、より高値での売却を目指せます

すまいステップなら簡単に査定価格が分かる
リナビス
リナビス

あなたの家の適正価格が分かる
【完全無料】一括査定

リナビス
step1
リナビス
step2
リナビス
step3
リナビス
step4
すまリス
売買契約までに名義変更が完了していればよいので、手続きの途中でも査定を申し込めます!

単独名義でない不動産を相続した場合の売却方法

相続した不動産が、故人と他の人との共同名義の不動産であったり、土地と建物で名義が異なる場合、どのように売却すればよいでしょうか。

故人が共同名義で所有していた不動産の場合

1つの不動産に対して、複数人の名義が登録されていることがあります。これを共同名義といいます。
共同名義の不動産を相続した場合、故人の持分について、相続人に名義変更する必要があります。

共同名義の不動産の売却方法

共同名義の不動産でも、売却する方法はあります。

  • 売却して分配する
  • 分筆して自分の持分のみ売却する
  • 他の名義人に売却する
①名義人全員の承諾を得て売却する

共同名義の不動産を売却したい場合、名義人全員の同意を得る必要があります。
売却した後に、その利益を共有持分の割合に応じて分配します。

たとえば名義人が4人いて、それぞれの持分が25%ずつの場合、1,000万円で売れたなら250万円ずつが、共有者の取り分となります。

不動産の売買契約を結ぶ時には、共同名義人の全員の署名と捺印が必要です。

②土地を分筆して自分の持分のみ売却する

共有している不動産が広い土地で、共有者の内の誰かが売却に反対している場合、分筆して自分の持分のみ売却するという方法もあります。

持分に応じて分筆をすると、分筆した部分の土地を単独名義で所有できます。
単独名義であれば、個人の裁量で売却ができます。

土地の分筆は、土地家屋調査士に依頼して行います。
売却を考えている場合、まずは不動産会社に相談して、土地家屋調査士を紹介してもらうとよいでしょう。

これから不動産会社を探すなら、一括査定を利用するのがオススメです。
査定のやり取りを通じて、信頼して売却を任せられる不動産会社を探しましょう。

③他の共同名義人に売却する

土地の分筆も難しい場合は、自分の所有している持分を、他の名義人に売却して譲るという方法もあります。

たとえば4人の名義で25%ずつの持分がある場合に、別の共有者に自身の25%分を売却します。
購入した人は持分50%として土地を所有することになります。

共有者の中に土地を手放すのを拒む人がいて、その人がより広い土地を所有したいと考えているなら、共有者同士の売却も視野に入れましょう。

相続した結果、土地建物で名義が異なる場合

土地付きの不動産を相続した場合は、土地と建物で名義人が異なるケースもあります。

たとえば土地は母親の名義、建物は父親の名義の場合です。
父親が亡くなり建物をあなたが相続する時は、建物についてのみ名義変更することになります。

土地と建物の名義が違う不動産の売却方法

土地と建物で名義が異なる不動産を相続した場合は、土地のみ、あるいは建物のみで単独売却することも可能です。

ただし、どちらかの名義のみだと買主は見つけづらくなります
スムーズな売却を目指すなら、土地と建物の両方の名義を取得するか、土地と建物を同時に売りに出すのがおすすめです。

相続した不動産の名義変更の費用

相続した不動産の名義変更には、以下の費用がかかります。

  • 登録免許税
  • 書類を取得する手数料
  • 司法書士への報酬(依頼した場合)

登録免許税

名義変更にかかる登録免許税は、相続した不動産の評価額に税率をかけた金額になります

不動産の評価額には、「固定資産税評価額」を用います。

登録免許税=固定資産税評価額×0.4%
固定資産税評価額は、1,000円未満は切り捨てて計算します。
また、算出された税金額は、100円未満を切り捨てします。
▼例:土地と建物の固定資産税評価額の合計が605万1,800円の場合
固定資産税評価額×税率
=6,051,000円×0.4%
=24,204円
税金額は100円未満切り捨てなので、
登録免許税額=24,200円

書類を取得する手数料

法務局や自治体で書類を取得する時に、手数料がかかります。

自治体に申請して取得する書類は、自治体によって金額が多少異なりますが、1通数百円程度です。

司法書士への報酬

司法書士に名義変更の手続きを依頼した場合、実費(登録免許税や書類取得の手数料)と合わせて報酬を支払います

司法書士の報酬の金額は、一律に決まっている訳ではなく、司法書士が各々定めています。

日本司法書士会連合会が2018年に実施したアンケートによると、平均して6万円~8万円が報酬の相場となっているようです。
(3人の法定相続人の内、1人が単独相続したケース)

すまリス
相続人が多かったり、共同名義であったり、権利関係が複雑になる場合は報酬が高くなりやすいです。

依頼先や、相続の状況によって金額が異なってくるため、依頼について相談する時点で見積もりを出してもらいましょう。

相続した不動産の名義変更に必要な書類

自分で名義変更の手続きをする場合には、以下のような書類を揃える必要があります。

  • 被相続人に関する書類
  • 相続人に関する書類
  • 相続する不動産に関する書類
  • 相続人が作成する書類

以下に、それぞれの詳細について表にまとめました。

被相続人に関する書類
書類取得場所
故人の戸籍謄本
(出生からご逝去までの連続したもの)
故人の本籍地の市町村役場
故人の住民票の除票故人が最後に住んでいた家の所在する市町村役場
遺言書
(遺されている場合)
相続人に関する書類
書類取得場所
相続人全員の戸籍謄本各人の本籍地の市町村役場
相続人全員の印鑑登録証明書各人の住んでいる自治体の市町村役場
不動産を相続する人の住民票(※1)相続する人の住んでいる自治体の市町村役場

(※1)マイナンバーの記載のないもの。

相続する不動産に関する書類
書類取得場所
固定資産評価証明書(※2)市税事務所(都税事務所)または市区町村役場
登記事項証明書
(申請書の作成に使用。提出は不要)
  • 不動産の所在地を管轄する法務局
  • 登記ねっと』のかんたん証明書請求

(※2)手続きをする年度のもの。

相続人が作成する書類
書類備考
相続登記申請書必ず作成する
遺産分割協議書遺産分割協議による相続をした場合に提出
相続関係説明図戸籍謄本類の返却を希望する場合に提出
委任状1人が代表して申請する場合、他の相続人が委任する旨を記したものを提出
申請書類の様式については、法務局のホームページをご参考にしてください。
すまリス
司法書士に申請手続きを依頼する場合は、必要な書類集めも代行してくれます。

相続した不動産は速やかに名義変更をおこなう

不動産を相続したなら、できる限り速やかに名義変更しましょう。

名義変更をしないままでは不動産が売却できません。

また、相続した不動産の名義変更前に相続人が亡くなった場合、二次相続が発生してしまいます。
数次相続が発生すると権利関係が複雑になり、売却までの手続きに余計に手間がかかってしまいます。

相続する不動産の売却を検討しているなら、単独名義にする方が、売却の手続きをスムーズにしやすくなります
相続した不動産を上手に売却するためにも、名義変更はなるべく早い内に済ませておきましょう。

【完全無料】うちの価格いくら?