「マンションは購入時よりも高く売れるの?」
「売値と買値の差額はどれくらい?」
マンション売却を検討している方でこのような疑問を抱えている方は多いのではないでしょうか。
国土交通省の調査によると、2017年~2021年での売値と買値の差額はすべて売値が下回っており、その差額は平均約790万円にも及びます。
それでも、マンションの条件によっては買った価格と同じ、もしくはそれ以上の価格で売れる場合もあります。
この記事では、マンションの売値に影響するポイントやおすすめの売却時期などを詳しく解説します。
マンション売却を検討している方はぜひ参考にご覧ください。



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マンションの売値と買値の差額
まずは、売値と買値でどれくらいの差額があるのかを確認しましょう。
以下のグラフは、2017年~2021年における三大都市圏マンションの売却損益を表したものです。
年度 | 取得価格(買値) | 売却価格(売値) | 売却損益(差額) |
2017年 | 3,451万円 | 2,579万円 | -872万円 |
2018年 | 3,574万円 | 3,117万円 | -457万円 |
2019年 | 3,953万円 | 3,108万円 | -845万円 |
2020年 | 4,000万円 | 2,841万円 | -1159万円 |
2021年 | 4,405万円 | 3,804万円 | -601万円 |
すべての年において売値が買値を下回っており、平均で約790万円の売却損が発生しています。
このことからも、マンション売却における売値と買値の差額は大きいといえます。
しかし、マンションの価値は条件によって大きく異なるため、一概に「売却すれば損をする」とは言い切れません。
むしろ条件によっては、売値の方が高い場合もあります。
マンションの売値に影響する要素
売値と買値の差額についてお伝えしました。
ここでは、売値に影響する要素をご紹介します。
条件によって差が開きやすい場合と開きにくい場合があるので確認しておきましょう。
売値と買値の差額は売却マンションの立地条件によって大きく異なる
マンションの売値と買値の差額は、立地条件によって大きく異なります。
- 立地条件が良ければ売値と買値の差額は小さい=高く売れる
- 立地条件が悪ければ売値と買値の差額は大きい=高く売れない
マンションは築年数とともに建物自体の価値も下がっていきますが、立地条件が良ければ資産価値を維持できる場合があります。
では、立地条件とはどのようなものがあるのでしょうか。
以下はマンション売却に影響する立地条件です。
- 利便性
- 居住環境
- 日当たり
マンションの売値はこれらの条件を考慮したうえで決まります。
それぞれを詳しく解説しますので確認してみましょう。
利便性
利便性はそのエリアに住むことを考えると非常に重要なポイントです。
駅までの距離が近かったり、複数の路線上の駅だったりすると利便性が良くなり、売値も高くなります。
一概に「築古マンションだから売値も安い」というわけではないので、売却時は利便性も確認しておきましょう。
居住環境
居住環境に関しても購入者にとって重要なポイントです。
以下の方法で自分の住んでいる地域の居住環境を事前に調べておきましょう。
- 生活に必要な施設:コンビニ・スーパー・飲食店・銀行・郵便局
- 公益的施設:病院・学校・幼稚園、保育園
- 公共施設:公園・図書館
居住環境のよい物件は、居住者の過ごしやすさにも関係するため、売値も高くなる傾向にあります。
また、治安に関しても併せて確認しておきましょう。
治安は特に、日中と夜とで治安の差が大きいエリアもあります。
実際に歩く際も夜になってから自宅から最寄り駅周辺などを歩くようにしてみましょう。
普通に過ごしているだけでは気づかない治安の悪さが見つかるかもしれません。
日当たり
日当たりの良し悪しも資産価値に影響するポイントです。
日当たりが悪いと部屋に日光が入らないため、カビが発生しやすくなったり、暗い雰囲気になったりします。
特にカビに関しては健康の面で悪影響を及ぼします。
当時購入したマンションが新築か中古かで差額が異なる
マンションの売値と買値の差額は、当時購入したマンションが新築か中古かでも異なります。
- 新築で購入した場合は差額が大きい
- 中古で購入した場合は差額が小さい
新築で購入した場合
新築の場合は売値と買値の差額が大きいです。
中古で購入した場合
中古の場合は売値と買値の差額が小さいです。
中古で購入している場合は、すでに新築の価値が無い状態で購入しています。
新築特有の価値の下がり幅がないため、売値と買値の差が少ないです。
マンションの売却時期
マンション売却するならどの時期がよいのでしょうか。
売却しやすい時期と売却しにくい時期をご紹介します。
月 | 成約件数(件) |
---|---|
1月 | 2,760 |
2月 | 3,146 |
3月 | 3,405 |
4月 | 3,094 |
5月 | 2,877 |
6月 | 3,003 |
7月 | 3,104 |
8月 | 2,346 |
9月 | 2,990 |
10月 | 3,072 |
11月 | 2,797 |
12月 | 2,835 |
※REINS_TOWER(東日本不動産流通機構):月例マーケットウォッチ(2022年度)をもとに編集部作成
売れやすい時期は2月と3月
マンション売却におすすめな時期は2月と3月です。
成約数を見てもこの時期が多くなる傾向があります。
この時期は、年度の変わり目が近づく時期でもあり、新生活に向けて物件を探す人が多くなります。
1年のなかで最も需要がある時期なので売却の際は2月か3月を目安に進めてみましょう。
売れにくい時期は1月と8月
マンション売却でおすすめできない時期は、1月と8月です。
成約数を見てもこの時期が少ない傾向にあります。
1月は年始ということもあり、実家に帰省していたり、忙しかったりして購入希望者が減りやすいです。
8月はお盆で帰省していたり、暑くて外に出ること自体億劫になったりする方が多いのが原因です。
特に8月は極端に成約数が少ないため、売却活動する際は避けることをおすすめします。
マンション売却時の査定方法
マンション売却の査定方法は大きく分けて、不動産査定とAI査定があります。
特徴を理解して査定してみましょう。
不動産査定
不動産査定は、不動産会社による査定方法です。
机上査定と訪問査定があり、それぞれ特徴が異なります。
AI査定
AI査定は人工知能(AI)を使って査定する方法です。
査定するためには、AI査定サイトへログインして物件の築年数、構造、所有地、面積などを入力します。
必要な情報を入力するだけで数秒で査定額を算出できます。
しかし、査定の精度が不動産査定よりも低いので「実際の相場に近い査定額を知りたい」という場合には適していません。
まとめ
マンション売値買値の差額について解説しました。
売値と買値に差が出る要因としては、建物価値の減少や周辺環境の変化、競合マンションの有無などです。
ほかにも、新築で購入したのか中古で購入したのかでも売値は異なることを理解しましょう。
もし、売却を検討しているのであれば、2月か3月を目安に売却するのをおすすめします。
これらの売値と買値についてを理解してから売却活動を始めましょう。