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マンション売却期間の平均は4カ月!できるだけ早く売るコツ

  • 更新日:2023年6月15日
高橋 愛子
監修三上 隆太郎
株式会社MKM代表取締役。 大手ハウスメーカーにて注文住宅の受注営業、家業の建設会社では職人として従事。 個人向け不動産コンサルティング会社のコンサルタント・インスペクターを経験し 中古+リノベーションのボランタリーチェーン展開、資格の予備校にて宅地建物取引業法専属講師など、不動産業界に幅広く従事。 著書に「自然災害に備える!火災・地震保険とお金の本」(自由国民社:共著)など。
【保有資格】宅地建物取引士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、管理業務主任者、賃貸不動産経営管理士
【URL】株式会社MKM
マンション売却期間の平均は4カ月!できるだけ早く売るコツ

マンション売却を検討すると「売るにはどれくらいの期間かかるの?」「最短どれくらいで売れるんだろう?」と売却期間に関する疑問を持つ方もいるでしょう。

しかし、マンションを売る経験は一生に何度もあることではないので、どのくらいの期間が必要か知っている人は多くはありません。

リナビス
マンションってすぐ売れるわけではなさそうだなぁ・・

この記事では、これからの売却計画を立てるためにも、マンションの平均売却期間の目安やどのようなマンションが短い売却期間で売却できるのか・売主が出来る早く売却するコツをご紹介していきます。

マンションを損せずに売るための10のコツ【流れや相場・費用を分かりやすく解説】

マンション売却期間は平均4ヶ月!

マンションを売り出してから買い手が見つかり成約に至るまでの期間を「売却期間」とすると平均4ヶ月間と分かっています。

三井住友トラスト不動産のデータによると売却期間の平均は、首都圏では3.7ヶ月・大阪では3.4ヶ月・中部圏では3.4ヶ月となっています。

ただし、マンションを売り出す前の準備や成約後の引渡し期間などを含めると、全体で4カ月~6カ月程かかるのが実態です。

リナビス
4カ月ですぐ売れるってわけではないんだね・・!

売却ステップ毎に必要な期間

マンション売却の流れは大きく分けると以下の5つのステップに分かれます。

フェーズステップかかる期間
売り出し前①査定1週間
②媒介契約の締結1週間
売り出し中③売却活動3カ月
④申し込み~売買契約の締結1週間
売り出し後⑤売買契約~引渡し1カ月

マンションを売り出す前に必要な「①査定」や「②媒介契約」で2週間程度売り出してから成約するまでに3カ月程度、「④売買締結」して「⑤マンションを引き渡す」までに1カ月程度の期間がかかることになります。
ただ、売却期間には地域によって多少傾向が異なるので、主要地域ごとの売却期間を見てみましょう。

主要エリア別のマンション売却期間

東京都の売却期間の傾向

東京売却期間

(参照:三井住友トラスト不動産

東京都では2011年を境に、マンションの売却期間が3カ月以上かかる状態が続いており、4か月以上の期間がかかる年もあるほどです。

売却期間が長くなっている背景は「マンション価格の高騰」が考えられています。

近年、都市部を中心に新築マンションの価格が高騰しており、その影響で中古マンションの価格も上がっており、購入する側の意思決定に時間を要するようになっています。

大阪府の売却期間の傾向

大阪売却期間

(参照:三井住友トラスト不動産

大阪府では、マンションの売却期間が3カ月を切る年も複数回あり東京に比べて早く売買契約に至る傾向にあります。

ただし、2025年に大阪万博が開催されることが決まっているため、今後マンション価格が上がる可能性があります。

そのため、近い将来東京のようにマンションの売却期間が4カ月程度に伸びるかもしれません。

愛知県の売却期間の傾向

愛知売却期間

(参照:三井住友トラスト不動産

愛知県におけるマンションの売却期間は、先に紹介した大阪府よりもが長い傾向があります。

背景としては「中古マンションの需要が低い」ことがあります。

中部圏はマンションよりも戸建て志向が強いエリアということもあり、買い手としては選択肢が多い分購入判断に時間がかかっていることが予想されます。

以上がマンションの売却期間に関する解説でした。

マンション売却期間を左右する3つの要素

前章ではマンションの平均売却期間について解説していきましたが、最短1カ月以内で売却できるマンションがあるのも事実です。

リナビス
どんなマンションなら早く売れるんだろう・・?

この章ではマンションの売却期間を左右する要素を紹介していきます。

マンションの状態に関する要素

需要が高いマンションほど早く成約に至る傾向にあります。

需要が高まるマンションの要素として「築年数」「立地」「専有面積」の3つがあげられます。

  • 築年数が5年以内
  • 最寄り駅まで徒歩6分以内
  • 専有面積が40㎡~70㎡

築年数が5年以内

マンション売却において築年数は、価格に大きな影響を与えるだけではなく売却期間にも影響を与えます。

築年数を一つの基準として「築〇年以内のマンション」という条件を設定している買主も多く、同じエリアに属するマンションでも築年数が違うだけで購入希望者の数は大きく変わってきます。

2015年に発表された近畿圏を対象とした西日本レインズのデータによると、マンションの築年数が浅いほど売却までの期間が短く、築年数が古くなるにつれ売却期間は伸びることが分かります。
実際に、築5年以下の中古マンションであれば45.6日・築21~25年の中古マンションであれば63日と最大で半月もの期間の差が生じています。

※築年数ごとのマンション売却のコツは以下の記事をご覧ください。

築年数ごとのマンション売却の特徴。売り時と高く売るポイントを解説

最寄り駅まで徒歩6分以内

マンションの売却期間は、立地によっても大きく左右されます。

マンションの購入を検討するときに「どこに住みたいか」を重視することは当然のように多く、首都圏や都市部などの人気エリアにあるマンションは郊外や地方のマンションに比べ需要が高くなります。
ただ、同じ人気エリアのなかでも交通利便性を重視する人は多く、最寄り駅からの所要時間が売却期間に及ぼす影響は特に高いと言えます。

最寄り駅からの所要時間別で首都圏マンションの売却期間を示した下図の水色のグラフをみると、基本的に所要時間の増加に伴い売却期間が伸びる傾向にあります。
特に、徒歩3分以内や徒歩6分以内などは首都圏平均よりも15日ほど短い売却期間であることが分かります。
なお、徒歩21分以上は傾向に反して売却期間が短くなっているが、これは事例数が少ないうえに住宅地として人気の高い駅が対象となった結果といえます。

(参考:東京カンテイ2017年プレスリリース)

専有面積が40㎡~70㎡

マンションの売却期間はマンションの専有面積によっても少し影響があります。

専有面積とは、玄関前のポーチやアルコーブ、バルコニーなどを除いた所有者が自分個人の所有物として扱える部屋の内側の面積を指します。需要が高い専有面積のマンションは平均売却期間が短い傾向があります。

専有面積帯別で首都圏マンションの売却期間を示した下図の水色のグラフをみると、居住用としても投資用としても需要が高い専有面積が「40㎡~70㎡」のマンションは首都圏平均より売却期間は短くなっています。一方で、80㎡以上のマンションでは売却が長期化する傾向にあり、専有面積が極端に広く需要が少ない100㎡のマンションは3.99ヶ月と約1ヶ月ほど長く成約までの期間を要していることが分かります。

(参考:東京カンテイ2017年プレスリリース)

不動産会社に関する要素

不動産会社の力量

不動産会社はマンションの買い手を探し、売却手続きのサポートなど売却に関する業務を担ってくれるため、不動産会社の力量が売却期間に影響します。

前述した早く売れやすいマンションの状態でも、すぐに売れない場合は仲介を担当している不動産会社に問題がある可能性があります。

媒介契約の種類

不動産会社と締結する媒介契約の種類によっても売却期間が左右される場合があります。

媒介契約には一般媒介契約と専任媒介契約、専属専任媒介契約の3つがあります。

大きな違いとして、一般媒介契約は同時に複数の不動産会社と媒介契約を締結でき、専任媒介契約や専属専任媒介契約は1つの不動産会社としか媒介契約を締結できません。

どの媒介契約だと売却期間が短くなると一概に言えることではないので、各媒介契約の特徴を知って自分に最適な契約を選びましょう。

媒介契約とは?3種類の契約の特徴や注意点など基礎からわかりやすく解説

売り出し条件に関する要素

相場と売り出し価格の関係

マンションの売り出し価格が相場よりも高く設定すれば売れづらく、安く設定すれば早く売れる傾向にあります。

良い条件のマンションでも周辺相場よりも高い価格だと、なかなか買い手が見つかりません。

基本的に「高く売ること」と「早く売る」ことを両立するのは難しいため、早く売ることを優先したい場合は売り出し価格を下げる必要があります。

周辺の競合物件の存在

周辺に競合物件が多くなると、売却期間が長引く傾向にあります。

マンションは同じ建物内で複数の部屋が売りに出されていることもあります。この場合売り出し価格勝負となるので、価格が高い部屋は売れるまでに時間がかかることがあります。

以上がマンションの売却期間に影響する要素です。

次の章では売主の努力や判断次第で売却期間を短縮できるコツを紹介します。

マンションの売却期間を短縮するための3つのコツ

需要が高いマンションではなくても、売主が以下の3つのコツに注意して売却活動を行えばマンションの売却期間を短縮することができます。

  1. マンション売却に強い不動産会社・営業担当者を選ぶ
  2. 需要が高まる時期・タイミングで売り出す
  3. 適正な売り出し価格を設定する

それぞれ見ていきましょう。

コツ①:マンション売却に強い不動産会社・営業担当者を選ぶ

不動産会社や営業担当者は売り出し中の販売活動・広告掲載活動を主導して行う、いわばマンション売却のパートナーともいえる存在であるため慎重に選ぶ必要があります。
それぞれ、どのような点を見て判断すればよいのでしょうか。

不動産会社の見分け方

マンション売却が「強い」会社とは、資金力や集客力がありマンションの売却実績が豊富な会社のことを指します。
具体的には、以下のような特徴がある不動産会社を指します。

  • 多くの不動産ポータルサイトに広告掲載している
  • マンション売却に関するサポートサービスが手厚い
  • ホームページに売却実績を掲載している

営業担当者の見分け方

マンション売却に強い不動産会社のなかでも、信頼できる営業担当者を選ぶことができればさらに売却期間を短縮できる可能性があります。
信頼できる営業担当者は、経験・人柄の二面から判断し、以下のような特徴があるか確認しましょう。

  • マンション売却に関する知識量が豊富か
  • 親身に寄り添ってわかりやすい言葉で説明してくれるか
  • 不安を先回りして解消してくれるように教えてくれるかどうか
  • マンションの売却プランが明確か

マンション売却に強い不動産会社を探すには、複数の不動産会社に査定を依頼し、査定結果を比較することでより良い選択をすることができるでしょう。
そして、信頼できる営業担当者を選ぶためにも、高い査定結果の根拠を聞いて売却プランを聞くことが必要です。

そんなとき手軽に複数の不動産会社に依頼する方法としてインターネットから複数の不動産会社に無料で査定依頼できる「一括査定サイト」を利用しましょう。

※より詳しい信頼できる不動産会社の選び方はこちらの記事もご覧ください。

不動産会社選びで家売却の成否が決まる⁉優良企業の見極め方を紹介!

コツ②:需要が高まる時期・タイミングで売り出す

一戸建てと比較しても、マンション市場は時期やタイミングによって需要が左右されやすく、売り出しのタイミングが重要になってきます。
売主が主に考慮できるのは、売買成約数が多い時期と競合が少ないタイミングの2つです。

売買成約数が多い時期

季節としては2~3月が売買成約数のピークなのでマンションなどの居住用の物件にとって最も売却に適した時期といえるでしょう。
なぜなら、新年度など新生活開始前に新居を購入し、新年度を迎える前までに新居に引っ越ししたい人が増えるからです。
早く売るためにも売却活動が1~3月に出来るように準備をすすめるとよいでしょう。

競合が少ないタイミング

売りに出されている周辺の競合マンションは、「at home」や「SUUMO」などの不動産ポータルサイトを使用して専有面積や築年数などの条件が同じようなマンションに絞って探すことが出来ます。

同じマンション内や近隣エリアで売り出されているマンションが少ないほど、独占状態であるため売却期間は短くなります。一方、競合が多いほど、ほかの物件にも流れる可能性があるので、その分売却期間は長くなりやすいです。
特に、大規模なマンションの場合ほかの部屋が売りに出されているとその部屋の価格を基準に競争が起きてしまう恐れもあるので必ず売り出す前に確認。

ここまで、短い期間でマンションが売れる場合の4つの特徴をお伝えしていきました。これから売却を開始される方はこれらのポイントを満たすように売却活動を行うように心がけましょう。

コツ③:適正な売り出し価格を設定する

購入希望者がかならずチェックする「価格」に関しては、売り出しの時点で適正価格を設定することで売却期間が短くなる可能性が高いです。

実際に、以下のグラフを見るとはじめの予想売却価格と成約価格の差分が、マンションの売却期間によって異なることが分かります。
平均である3ヶ月以上の期間を売却に掛けた場合の方が、成約価格が予想売却価格から下がった人の割合が多いです。
つまり、はじめに相場よりも高い価格で売り出していると、価格を下げない限りはなかなか売却できないともいえます。

(出典:すむたす「マンションの住み替えに関する実態調査」)

適正価格を設定するためには、先ほどご紹介したレインズ・マーケット・インフォメーション」を使用して周辺地域の同じようなマンションの相場を把握してください。
条件検索や絞り込み機能を活用して売却予定のマンションと同じようなマンションの売り出し価格を確認することで相場を推定することが出来ます。

つづいて、相場価格を確認したうえで「理想の売却希望価格」と「売却可能最低額」の二つを決めるようにしましょう。
なぜなら、売りに出した価格通り売れることは少なく価格交渉などで少し低い額での売却になるケースが多いからです。

信頼できる営業担当者を選んでいれば、決めた2つの価格をもとに過去のデータや経験と照らし合わせて適正価格を親身に寄り添い決めてくれるはずです。

※マンションの売却相場を自分で調べる際の方法や注意点はこちらの記事でご確認ください。

【2023年7月】マンション売却相場はいくら?売り時や調べ方を解説

 

ここまで、売り出してから買い手を見つけて成約に至るまでにできる、マンション売却期間を短縮するコツをお伝えしました。
ただ、売却期限が差し迫っておりすぐにでもマンションを売却しないといけないという方もいるでしょう。そのような場合何をすればよいのでしょうか。

マンションをすぐ売りたいなら「買取」を検討しよう

すぐにでもマンションの売却を完了させるには、「買取」という方法もあります。

買取とは、不動産会社に直接物件を買取ってもらう売却方法になります。

通常の売却方法である仲介は、個人の買い手を探すまでに時間がかかり売却期間が読めないという大きな欠点があります。
しかし買取だと、売却価格は相場価格の7~8割になってしまいますが買主を探す手間もなく約2週間~1ヵ月ほどで不動産会社が買い取ってくれるため、スピード重視で売却を完了させたい方は最終手段として考えてみても良いかもしれません。

買取対応をしていない不動産会社もあるため事前に確認しておきましょう。

また、売却期限までに少し期間に余裕がある場合は「買取保証」がある不動産会社に依頼するとよいでしょう。
買取保証とは、仲介で一定期間売れなかった際にあらかじめ取り決めていた額で不動産会社が買取をする売却方法のことです。

住み替えやあらかじめ決まっている転勤などの場合は検討してみるとよいでしょう。

売却期限が迫り、出来るだけ短い売却期間でマンション売却を完了させたいという方には最終手段として買取を選択することをお勧めします。
売却を短期間で済ませる必要がある方で、まだ売却を進めていない方や、現在仲介を依頼している不動産会社が買取対応をしていない場合は査定を通じて再度不動産会社を選び直しましょう。

また、「家を売る基礎知識を知りたい」方は家を売る記事が参考になります。

記事のおさらい

マンションの売却期間ってどれくらい?

三井住友トラスト不動産のデータによると、売却期間の平均は首都圏で3.7ヶ月、大阪では3.4ヶ月、中部圏では3.4ヶ月となっています。およそ4カ月ほどですが、実際にはマンションを売り出す前の準備や製薬後の引き渡し期間などがあるため、トータルで4ヶ月~6ヶ月はかかります。詳しく知りたい方はマンション売却期間は平均4ヶ月!をご覧ください。

早く売れるマンションはどんなもの?

この記事ではマンションの売却期間を左右する3つの要素を解説しています。

  1. マンションの状態に関する要素(築年数、立地や専有面積)
  2. 不動産会社に関する要素(不動産会社の力量や媒介契約の種類)
  3. 売り出しに関する要素(相場と売り出し価格の関係、周辺の競合物件の存在)

詳しくはマンション売却期間を左右する3つの要素をご覧ください。

マンションを早く売るにはどうすればいい?

マンションを売却には、マンション売却に強い不動産会社・営業担当者を選ぶことが大切です。それから需要が高まる時期・タイミングをみて売り出す必要があります。タイミングがいいからといって何でも売れるわけではないので、相場に応じた適正な価格を設定するようにしましょう。詳しく知りたい方はマンションの売却期間を短縮するための3つのコツをご覧下さい。

どうしてもすぐに売却したいのだけど、何か方法はある?

すぐに売却を完了させたいのであれば不動産会社に「買取」をしてもらう方法があります。約2週間~1ヶ月と、最も早く売却することができる反面、売却価格は相場の7~8割ほどになってしまいます。詳しくはマンションをすぐ売りたいなら「買取」を検討しようをご覧ください。

マンションを高く売るための基礎知識を知りたい方はコチラ!

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