「マンションを高く早く売りたい!」と思った時、そもそも何から始めればよいか迷ってしまう人も多いと思います。
情報を調べようにもインターネットにはたくさんの情報が溢れていて、何を参考にすべきか困ってしまいますよね。
この記事では、マンションを高く早く売りたいと考える方に向けて「マンションを高く早く売るコツ」を分かりやすく解説します。
まずはじめに「2022年はマンションを高く売るのにいいタイミングか?」について確認しましょう。

- 監修高橋 愛子
- 不動産コンサルティング会社を経営しながら、ライフワークで全国無料相談窓口「NPO法人住宅ロ-ン問題支援ネット」を運営。不動産に関する様々な問題に関する相談業務を年間300件以上行っている。「離婚とお金 どうなる?住宅ローン!」、「老後破産で住む家がなくなる!あなたは大丈夫?」他著書5冊。
【保有資格】不動産コンサルティングマスター,宅地建物取引士
【URL】NPO法人住宅ローン問題支援ネット代表理事,住宅ローン問題支援ネット 高橋愛子のブログ
マンション売却の流れをざっくりと知っておきたい方は『マンション売却全体の流れ』をご覧ください。
2022年はマンションが高く売れるタイミング
結論、「2022年はマンションが高く売れる市況である」といえます。根拠は以下4つです。
- 根拠①:2022年中古マンション価格は直近3年間で過去最高単価
- 根拠②:築年数による価格下落率を上回る勢いでマンション価格は上昇
- 根拠③:新型コロナによるマンション価格の下落は見られていない
- 根拠④:2022年問題でマンション価格は下落する予定
順に説明していきます。
根拠①:2021年中古マンション価格は直近3年間で過去最高単価
公益財団法人東日本不動産流通機構による9月度の最新調査結果では、首都圏における中古マンションの平均成約価格は、どのエリアにおいても直近3年間で2021年9月が過去最高単価となっています。
単価㎡(万円) | 2018年7~9月 | 2019年7~9月 | 2020年7~9月 | 2021年7~9月 |
---|---|---|---|---|
首都圏全体 | 51.85 | 53.72 | 55.63 | 60.78 |
東京都 | 68.62 | 70.56 | 73.82 | 82.32 |
埼玉県 | 31.63 | 32.10 | 32.90 | 36.19 |
千葉県 | 27.47 | 28.24 | 29.22 | 32.99 |
神奈川県 | 42.58 | 43.27 | 45.21 | 49.02 |
(参照:公益財団法人東日本不動産流通機構)
また、国土交通省が発表している9月度の最新版の『中古マンション価格指標』を参照すると、直近半年間は特に連続して価格が上昇していることがわかります。
年度 | マンション価格指標 | 対前月比 | サンプル数(成約件数) |
---|---|---|---|
2021年1月 | 157.2 | – | 3,613 |
2021年2月 | 159.2 | +1.3 | 4,170 |
2021年3月 | 159.6 | +0.3 | 6,229 |
2021年4月 | 161.0 | +0.9 | 5,043 |
2021年5月 | 164.5 | +2.2 | 3,991 |
2021年6月 | 165.8 | +0.8 | 3,787 |
※マンション価格指標とは、2010年度の中古マンション価格を100とした場合の、それ以降のマンション価格の数値のことです。
(参考:国土交通省)
このように中古マンション相場が上昇している要因としては、金融緩和による低金利政策で、住宅ローンが低金利になっていることがあげられます。
現在、住宅ローンが低金利になっている理由は、この金融緩和政策が主な要因となっています。
金利の下落によってマンション需要が高まっていけば自然と価格は上がっていき、価格高騰につながるというわけです。
なお、日銀は金融政策決定会合で、現在の金融緩和政策の現状維持を決めました。(以下の赤線部をご参照)
金融緩和政策が続くことを考えると、今後も住宅ローンの金利は下がりづらく、マンション需要、ひいてはマンション価格は維持される見通しにあるといえます。
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根拠②:築年数による価格下落率を上回る勢いでマンション価格は上昇
前述の通り、築年数が古くなるにつれてマンション価格は下落します。
しかし、直近10年間においては、築年数経過による価格変動率が市況による価格変動率を上回る傾向にあります。
以下は、2011年時点で築5年だったマンションの10年間における価格推移です。
2011年時点で築5年だったマンションの価格は、築15年となった2021年時点では、約1.3倍に上昇していることがわかります。
根拠③:新型コロナによる中古マンション価格の下落は見られていない
新型コロナによるマンション価格の下落も現状のところ見られておりません。
マンションは新型コロナの影響を受けにくい不動産といわれています。
新型コロナの影響をうけた不動産価格は地価のみで、特に国内外の観光客をターゲットとしたホテルや商業施設向けの地域、飲食店が密集している地域の地価は大きく下落しました。
しかし、マンション価格の内訳はほぼ建物となっています。マンションは土地の所有権を戸数で分けるので割合が小さくなってしまうからです。
つまり、マンション価格は地価の変動を受けづらいので、新型コロナによる影響はうけにくいといえるのです。
以下は、全国宅地建物取引業協会連合会が2020年4月に調査した、首都圏における中古マンションの成約件数と成約単価の推移になります。
(参考:全国宅地建物取引業協会連合会 )
2019年から2020年にかけて成約価格は上昇していますが、成約件数は減少していることがわかります。
コロナ禍にもかかわらずマンションの価格が上昇できたのは、前述した金融緩和政策の他に、コロナショックによる住み替え需要の増加があります。
2020年10月に国土交通省が実施した「住み替え意向に対するコロナの影響」に関する調査結果では、住み替え希望者のうち約1割が「住み替え意向」にコロナの影響があったと回答しています。
根拠④:2022年問題でマンション価格は下落する予定
生産緑地法に起因する「2022年問題」をご存じでしょうか?1992年、市街化区域にある農地は「宅地化農地」と「生産緑地」に分類されました。
この生産緑地に指定されると、30年間農業を営む義務はありますが、固定資産税が安くなり、相続税の納税を猶予されるというメリットがあります。
しかし、三大都市圏の生産緑地1万2000ヘクタールのうち約80%は、ちょうど2022年にその期限を迎えることになります。
高齢化が進み、後継者のいない農地では、一斉に売却を検討したり宅地に転用する可能性があります。
三大都市圏で期限を迎える生産緑地の広さはおよそ東京ドーム2000個分と言われており、この大部分が住宅地に生まれ変われば、不動産市場への影響が懸念されます。
特に生産緑地の多い郊外のファミリー向けマンションの価格の下落が予想されます。
マンションが一番高く売れる今、売却を行いたい方はまずは不動産会社に査定依頼を行いましょう。下記のボタンからお申込み頂けます。
マンションを売る流れ
この章では「マンション売却の大まかな流れ」を解説しています。
マンション売却は8つのステップに分かれており、売却完了までに3カ月~6カ月程の期間がかかります。
各ステップの詳細を見ていきましょう。
①マンション査定を依頼する
まずは、不動産会社にマンションの査定を依頼します。
マンション査定には「必ずしも査定額通りに売却できるとは限らない」という特徴があるため、正確な査定額を見極めることが重要です。
例えば、古着などを売るため古着買取店に持ち込んだとします。古着を「10万円」と査定されたら、査定額通り「10万円」で売却するのがほとんどです。
しかしマンションの査定額は、不動産会社が知識や経験をもとに「マンションがいくらで売れそうか」を算出した金額です。
必ずしも査定額通りに売却できるとは限らず、査定額の正確性も不動産会社によってまちまち。
「安い査定額を信じて買い叩かれた」、逆に「高すぎる査定額を信じてマンションが売れ残ってしまった」という事態を避けるためにも、複数社から査定を受けることがおすすめです。
②不動産会社を選ぶ
査定を受けたら、売却活動のサポートを依頼する不動産会社を選びましょう。とくに決まりはありませんが、不動産会社は査定依頼をした不動産会社に依頼をするのがおすすめです。
査定依頼をしているため、不動産会社の対応や、担当者の対応についてイメージがもちやすくなり、安心して任せることができるためです。



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③媒介契約を結ぶ
売却活動を一緒に行う不動産会社を選んだら、媒介契約(不動産売却支援を行うことを約束する契約)を結びます。媒介契約には「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」「一般媒介契約」の3種類があります。
各契約の違いは以下になります。
専任媒介契約 | 専属専任媒介契約 | 一般媒介契約 | |
---|---|---|---|
複数業者との契約 | × | × | 〇 |
自己発見取引(自分で買い主を見つけること) | ○ | × | 〇 |
契約の有効期間 | 3か月以内 | 3か月以内 | 指定なし |
指定流通機構への登録 | 7日以内に登録 | 5日以内に登録 | 任意 |
業務状況の報告義務 | 2週間に1回以上 | 1週間に1回以上 | 任意 |
おすすめは、「専任媒介契約」か「専属専任媒介契約」です。
不動産会社は自社で必ず成約できるため積極的に売り主を探してくれますし、売り主はやりとりする不動産会社を1社に絞れるため手間がかからないためです。
④内覧対応をする
不動産会社と契約を結んだ後、購入希望者が現れたら内覧を行います。「内覧」とは購入希望者が売りに出しているマンションを見学し、購入を判断するために行う対応のことです。
内覧は売り主が住んでいる状態でも行い、売り主も内覧に立ち会いし、屋内を案内することが一般的です。対して売り主が引っ越している場合は、不動産会社に鍵を預けることができ、売り主は立ち合いしないことも多いです。
購入決定までの内覧回数は平均10件といわれています。内覧時は部屋を掃除する等してできるだけよい印象を売り主に持ってもらうことが大切になるため、売り主にとっては労力がかかる活動になります。
⑤売買契約を結ぶ
売りに出しているマンションに購入の申し込みがあったら、売主と買主の間で引き渡し時期などの交渉が行われます。
合意が取れたら、売買契約を締結し、買い主から手付金が支払われます。
手付金は、おおよそ売買代金の5%~10%程度と言われています。
不動産会社への手数料は、売買契約時点で半額を支払うことが一般的です。
万が一契約解除となった際に、どういった流れになるのかも含め契約内容は細かくチェックしておきましょう。
⑥マンションを引き渡す
売買契約の締結から引き渡し日までは1カ月~3カ月程度です。
その間に引っ越しを済ませ、マンションを引き渡せる状態にしておきましょう。
通常、マンションの引き渡しと買主から売却金を受け取り(=決済)は同時に行われます。
あわせて、司法書士が同席のもと所有権移転手続きも行います。
なお、「転居先が見つからない」などの理由で決済完了と同時の引き渡しができない場合には、「引き渡し猶予」などを設ける覚書を買主と交わしましょう。
⑦確定申告を行う
マンションを売った際には、確定申告が必要です。
通常、不動産売却を行った年の翌年2月~3月に確定申告を行います。
確定申告を行っていないと「3000万円の特別控除」「譲渡損失の繰越控除」などの税金の控除措置を受けられません。
確定申告を行って損をすることはないので、いずれの場合でもマンションの売却を行った際には翌年に確定申告をすることをおすすめします。
課税対象となった場合は、金額によっては支払いを免除される場合があります。売却によって儲けが出なかった場合でも特例を利用できる可能性があるので、どちらにせよ確定申告時に必要書類を提出し控除を申請するべきか把握しておきましょう。
確定申告は翌年の2月16日~3月15日までに行う必要があります。する場合は、忘れずに行いましょう。
マンションを売る前に必要な5つの事前準備
直近、マンションを売るために何から始めたらいいのかな?
- マンションの売却相場を調べる
- マンションにローンはある場合は残債額を確認しておく
- マンションを売るのにかかる期間を知っておく
- マンションを売るのにかかる費用の準備
- 必要書類は早めに準備する
マンションを高く・スムーズに売るために事前準備は重要です。
それぞれ何を行ったらいいか、詳しく見ていきましょう。
マンションの売却相場を調べる
まずは、マンションがいくらで売却できるかおよその売却相場を調べましょう。
先述の通り、マンションの査定を受けたら「その査定額が妥当か」を見極める必要があります。
自分でもマンションの売却相場を調べておくことで、安すぎる価格で買い叩かれたり、高すぎる価格をつけてマンションが売れ残る失敗を避けられます。
実際に、マンションを売ったことのある経験者からも以下のような声がありました。
和歌山県 40代 男性
相場のチェックは必要ですね。一度不動産会社から物件をウチに売らないかと打診がありました。その金額はものすごく低く、足元みてるな~と感じました。もし私が相場を理解してなかったら、担当者の口車に乗って売っていた可能性もあったなと思います。
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すまいステップでは、マンションの売却相場を会員登録なし・個人情報の入力なしで受けられます。
下記のフォームで、売却相場を知りたいマンション名を検索してください。
マンションにローンはある場合は残債額を確認しておく
ローンのあるマンションを売却する場合、マンションの売却代金でローン残債を完済する必要があります。
もし、マンションの売却価格がローン残高を下回る場合は手持ち資金などで不足分を支払わなければなりません。
いくらでマンションを売却できれば手持ち資金の持ち出しが不要なのか、資金計画を立てるためにもローンの残高を早めに確認しておきましょう。
マンションのローンの残債がいくらなのかは、金融機関から送られてくる「借入返済予定表」で確認できます。
金融機関や利用しているローンの条件によって発行時期は違いますが、変動金利の場合は年に2回、4月と10月などに送られてくる場合が多いようです。
もし紛失してしまった場合は、マンションのローンの融資を受けている金融機関で再発行してもらえます。
マンションを売るのにかかる期間を知っておく
下の図は株式会社Speeeがマンションを売った経験のある1500人に「マンションを売りに出してから売却までにかかる期間」を尋ねた結果です。
およそ半分の人が、「3カ月以内に売却できた」と答えています。
不動産会社に問い合わせるまでの下準備の時間がかかることも含めると、マンションを売るまでにかかる期間は4カ月を目安とすると良いでしょう。
マンションを売るのにかかる費用を把握する
マンションを売る際、一般的にはマンションの売却価格の5~7%程度の売却費用がかかります。
例えば、以下のような費用がかかります。
- 仲介手数料
不動産会社に仲介の成功報酬として払う。 - 印紙税
マンションの売買契約書に貼る印紙にかかる税金。 - 登録免許税
ローンのあるマンションを売却する際、金融機関が設定している抵当権を抹消する手続きの際にかかる。 - 所得税
マンションの売却益にかかる。 - 住民税
マンションの売却益にかかる。地方自治体に治める。
このうち、支払う金額が大きくなりがちなのは「仲介手数料」「所得税」「住民税」の3つです。
費用①:不動産会社に支払う仲介手数料
マンションが売却できたら、不動産会社に「仲介手数料」を支払います。
仲介手数料は、法律で上限が決められています。
売却価格 | 仲介手数料 |
---|---|
200万円以下の場合 | (売却価格×5%)+消費税10% |
200万円を超え400万円以下の場合 | (売却価格×4%+2万円)+消費税10% |
400万円を超える場合 | (売却価格×3%+6万円)+消費税10% |
※消費税別
例えば、マンションを3000万円で売却した場合の仲介手数料の上限は、以下のように求められます。
=物件価格 × 3% + 6万円
=3000万円 × 3% + 6万円
=96万円
多くの場合、不動産会社は自社の利益を確保するため、介手数料を上限法律で定められたいっぱいの額に設定しています。
費用②:マンションの売却益にかかる「所得税」「住民税」など譲渡所得税
マンションを売って利益が出ると、売却益に対して税金がかかります。売却益にかかる税金を総称して「譲渡所得税」と言います。
譲渡所得税には、「所得税」と「住民税」の2種類があります。
- 所得税
個人の所得にかかる税金。不動産を売却した翌年の2~3月頃に確定申告と納税を行う。 - 住民税
都道府県や市区町村に納める税金。不動産売却を行った翌年6月頃に市区町村から通知が届き納税する。
所得税と住民税の税率は、マンションの所有期間により異なります。
項目 | 所得税※ | 住民税 | 合計 |
---|---|---|---|
所有期間5年未満の場合 | 30.63% | 9% | 39.63% |
5年超の場合 | 15.315% | 5% | 20.315% |
- ※復興特別所得税を含む。
必要書類は早めに準備する
マンションを売るためには、様々な書類が必要です。
例えば、以下のようなものです。
必要になるタイミング | 必要書類 |
---|---|
マンション査定時 | 間取り図、膳本 |
固定資産税納付通知書 | |
媒介契約時 | 身分証明書 |
重要事項調査報告書 | |
売買契約時 | 付帯設備表 身分証明書 権利証もしくは登記識別情報通知 |
引き渡し時 | 抵当権抹消登記申請書 |
住民票の写しもしくは戸籍附表 印鑑証明書 |
中には、市役所などで申請して取り寄せなければならない物もあるので、早めに手配しておくことをオススメします。
マンションを高く・早く売るコツ
自宅を売却した人の約4割は自宅の売却価格に満足していないという調査結果があります。
(参照元:アットホーム調べ「中古物件の“売り手”と“買い手”のキモチ調査」)
つまり、マンションを高く売ることは約半数の人が失敗してしまう難易度の高い活動なのです。
ここからは、マンション売却を失敗しないために、すまいステップ編集部が考える「マンションを高く・早く売るコツ」をそれぞれご紹介していきます。
▼マンションを高く売る6つのコツ
- 別の部屋が売りに出しているときは売却を避ける
- 売却スケジュールに余裕を持つ
- マンションの実績が豊富な不動産会社に依頼をする
- 複数の不動産会社を比較する
- 査定額より1割高い金額で売り出す
- ホームインスペクションを行う
▼マンションを早く売る8つのコツ
- 売却時期は2~3月または大規模修繕後を狙う
- 売出しから4ヶ月は意欲的に販促活動する
- 築浅なら一般媒介契約、築年数が古いなら専任媒介契約を結ぶ
- ハウスクリーニングを行う
- リフォームせずに売りに出す
- 広告やマイソクで付加価値をアピールする
- 内覧は担当者に立ち会ってもらう
- 2ヶ月以内に売りたいなら買取を選ぶ
それぞれ詳細に説明していきます。
【高く売る】別の部屋が売りに出しているときは売却を避ける
同じマンションの別部屋が売りに出されていたら、そのときは売却活動は控えるようにしましょう。
戸数が多いマンションや、築年数が古いマンションは同じタイミングでいくつかの部屋が売り出されていることがよくあります。
条件が同じ=価値が同等のマンションなので、売りに出すと価格競争になってしまいます。
高く売りたいのであれば、一旦売却活動を止めて、販売時期をズラして活動を行うようにしましょう。
【高く売る】売却スケジュールに余裕を持つ
売却スケジュールに余裕を持つことも、高く売るためには重要です。高く売りたいのであれば、値引き交渉を時間をかけて行い値引き率を抑えたり、高値でも買ってくれる買い主を探す必要があります。
高く売りたいのであれば、大幅な値引き交渉をする買い主はやめて、できるだけ高値で買ってくれる買い主を探すようにしましょう。
京都:30代・男性
マンションを売る際、やはり値引き交渉は避けられませんでした。売却候補の1番手の人は、かなり大幅な値引き交渉をしてきたので、話がまとまりませんでした。その1番手の人は、かなり強気な態度だったこともあり「この人には売りたくない」という気持ちになりました。
そこで、1番手の人に売るのは辞めて2番手の人に売ることにしました。この人からも値引き交渉があり、何度かやり取りをして、どうにか目標額に近い額で売却することができました。
売却スケジュールに余裕をみておいたので、できるだけ希望価格で買ってくれる相手を見つけて値引き交渉にも時間をかけることができました。
(2021年9月にすまいステップ編集部が独自で実施したマンション売却ユーザーに対するアンケート調査結果を一部抜粋)
【高く売る】マンションの実績が豊富な不動産会社に依頼をする
実は不動産売却と一口に言っても、不動産会社にも得意・不得意な物件種別があるものです。
特にマンションに限って言えば、「マンションは管理を買え」と言われるくらいに管理は重要で、所有者以外にも管理会社や組合に管理費等の滞納状況やその他の情報を売却時に不動産会社は確認しなければいけません。
例えばその際に、郊外のマンション売却に慣れていない不動産会社に依頼していると売却活動がもたつく可能性が非常に高いです。
マンション売却が得意かを見分けるために、まずは不動産会社のサイトなどでマンションの仲介をどれくらい扱っているかを確認しましょう。
マンションと一括りに言っても、投資用のワンルームマンションからファミリータイプのマンションまでいくつか種類があるので、自分の売りたいタイプのマンションと合致しているか確認しましょう。
【高く売る】複数の不動産会社を比較する
査定を依頼する不動産会社は1社に絞らず、複数の不動産会社へ並行して依頼しましょう。
というのも、不動産査定には明確なルールがなく不動産会社によって査定額が数百万円単位で異なることがあるからです。
マンションをできるだけ高く売りたいなら、そのエリアに強く、マンション売却が得意な会社・売買実績がある担当者に任せることが重要です。
複数の不動産会社に査定してもらうと、各社の強み・担当者の対応や人柄を比較して見極めることがき、早くマンションを売ってくれる会社に出会える確率が上がります。
1社1社にアポをするのが面倒な場合は、不動産一括査定サービスを使うのがオススメです。
簡単な入力だけであなたのマンションを売却するのにマッチする不動産会社を自動で選んでくれます。
愛知県:男性 40代
大手不動産業者であれば、価格及び信頼性に大きな問題は無いと考えております。但し、担当者によっては自分の成果ばかりを求めてくるケースもあります。そういった点では、近所にある地域密着な不動産業者の方が親身になって話を聞いてくれるケースもあるため、ある程度自分の足で最低3箇所くらい不動産業者をまわる事をおすすめ致します。3件くらいまわると、何となく相場観も理解できてくると思われます。また、担当者の方と会話を重ねるにつれて、立地・広さ・築年数等の一般的な査定基準を教えてくれる事もありますので、最終的に自分でもおおよそ適正価格の範囲かどうか?検討がついてくるものと思われます。自分の納得がいくまで不動産業者をまわってみたらどうでしょうか。
不動産一括査定サービスであれば株式会社Speeeが運営する「すまいステップ」がおすすめです。
すまいステップは独自の運営方針に従って厳選された優良企業のみと提携を組んでいるため、安心して仲介を依頼できる不動産会社に査定依頼ができます。



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【高く売る】査定額より1割高い金額で売り出す
マンションを高く売りたいあまり、相場より売り出し価格を高く設定して売れ残ってしまうのはよくある失敗です。
買い手側の目線に立つと販売価格をフィルターにかけて物件を探しているため、価格が高いと問い合わせすらないリスクがあります。
一方で売り手としては「できるだけ高く売りたい」というのが本音でしょう。
そんな時は、査定額から1割程度高い金額が売り出し価格の許容範囲と覚えておきましょう。
なぜなら、東日本不動産流通機構の調査によれば、売り出し価格より成約価格が1割低いと分かっているからです。
中古マンションの売買時は「値引き交渉」に発展することが多く買い手側もも値下げ前提で問い合わせをしてきます。
高すぎる価格設定で問い合わせが来なかったり、一気に値下げをしすぎてしまって「想定外に低い価格になってしまった」とならないよう、売り出し価格は査定額の1割程度で考えておきましょう。
また、最低(下限)売り出し価格という形で「ここまでなら値下げをしてもよい」というラインを明確にしておくことも大切です。
「マンション売却のよくある失敗6選。売却の流れや相場価格も解説」も参考にしてみてください。
【高く売る】ホームインスペクションを行う
ホームインスペクションとは第三者である住宅の設計・施工に詳しい専門家が、住宅の劣化状況、欠陥の有無を診断することです。
中古物件の購入検討者は「物件に欠陥がないか」と不安を感じているものです。そんな購入検討者の不安を解消するためにホームインスペクションが有効です。
第三者からの正式な調査なので、安心して購入の意思決定がしやすくなります。
不動産会社によっては無料でホームインスペクションを実施しています。
【早く売る】売却時期は2~3月または大規模修繕後を狙う
マンションは2~3月に売り時、つまり買い手がつきやすい時期になります。
新生活が始まる4月に向けて、進学や転勤、転職など控えた人が増えるため、新居への住み替えを完了させたい世帯が増加する傾向があります。
以下は、2021年における全国の月別市区町村間の住民基本台帳人口移動者数です。
(参照:総務省統計局)
確認すると、住民移動者数は3月が最も多いことがわかります。4月も多いですが、4月の数字は3月に引っ越しを終えた人が住民票を移動していると考えられます。よって、新居入居の需要は3月にピークを迎えることがわかります。
また、周辺に大型商業施設や公共交通機関、病院などの施設が建設されている場合、売れ行きがよくなります。
以下は、2017年3月に全国宅地建物取引業協会連合会が調査した「土地・住宅に関する消費者アンケート調査」です。
アンケートの結果から、購入希望者は「立地の住環境」に高い関心をよせることがわかります。(赤枠部をご参照)
マンションの売却を検討している場合、マンション周辺の環境に、住み替え検討者にとって魅力的な変化がおこっていないか確認してみるようにしましょう。
【早く売る】売出しから4ヶ月は意欲的に販促活動をする
マンションの【平均成約期間は4ヶ月】といわれています。
値下げ率でいうと、【売却から5ヶ月目で約半数のマンションが売出し価格の1割を値下げ】、【1年で約4割のマンションが2割まで値下げ】していることがわかります。
売却期間が伸びてしまうと、それだけ売却価格の値下げにつながります。売出し直後は、不動産会社を介して広告やビラ配りを積極的に行うようにしましょう。
【早く売る】2ヶ月以内に売りたいなら買取を検討する
売却活動を進めていて買主がどうしても見つからない場合や、どうしても早く売りたい場合は業者買い取りを検討するのも一つの手です。
業者買い取りとは、不動産買取業社が物件を直接買い取る方法です。
不動産会社の仲介による売却では買い主が個人になるのに対し、不動産買取では、買い主は不動産会社です。
仲介での売却に比べて、短期で売却ができるというメリットがある一方、相場より3割も安い売却価格になるというデメリットもあるため、自分の場合はどうか慎重に検討してみましょう。
【早く売る】築年数が古いマンションは専任媒介契約、築浅のマンションは一般媒介契約がおすすめ
不動産会社にマンション売却を手伝ってもらうときは「媒介契約」を結びます。
媒介契約とは、不動産会社に仲介を依頼する際に結ぶ契約で「一般媒介契約」「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」の3種類あります。
これらはそれぞれ特徴が異なるので、自分に合った契約を選択することはとても重要です。
契約の種類 | 一般媒介契約 | 専任媒介契約 | 専属専任媒介契約 |
---|---|---|---|
内容 | 複数の不動産会社へ仲介の依頼をする媒介契約 | 特定の不動産会社一社にのみ仲介を依頼する媒介契約 | 特定の不動産会社一社にのみ仲介を依頼する媒介契約 |
自己発見取引 | ○ | ○ | × |
販売活動の報告頻度 | × | 14日に1回 | 7日に1回 |
買取保証 | × | ○ | ○ |
レインズへの登録義務 | × | ○ | ○ |
売却までにかかる時間 | 長い | 短い | 短い |
例えば、ご自宅が「築が古い」「立地が悪い」といった売れにくいマンションの場合は、「専任媒介契約」を結ぶことをおすすめします。
理由は「不動産会社のモチベーションが高くなる」ということに尽きます。
一般媒介契約の場合、複数の不動産会社に仲介を依頼できるので、各社は競合他社に案件を奪われるリスクがあり、積極的にチラシなどの広告を打たなくなります。
「ポータルサイトに載せておけばいいか」だけで終わってしまう可能性が高いです。
一方、専任媒介契約は契約が1社のみ。また、3か月という契約期間内に物件を売らないと他社に流れる可能性があるので、本気度が違います。
そもそも不動産会社は成果報酬での手数料商売なので、不動産会社は、物件を売却しないと手数料をもらえません。
専任媒介契約ならチラシなどのポスティングやポータルサイトでの露出強化のための工夫、現地販売などの集客の強化を行ってもらえるので、売れやすいのです。
なお、築年数が浅かったり駅が近かったりするマンションは売れやすいので、一般媒介契約を複数社で結び、買い主を広く募集するのがよいでしょう。
買い主の間口を広げることで、より良い条件での購入希望をもらいやすくなります。
【早く売る】同じマンションで売り物件が出ているときは売却を避ける
【早く売る】リフォームせずに売りに出す
【早く売る】広告やマイソクで付加価値をアピールする
マンションをより高く売るためには、「担当者任せ」にしてはいけません。なぜなら大抵の不動産会社が優先しているのは、高く売ることではなく「とにかく売る」ことだからです。
というのも、不動産会社の利益は売却によって得られる仲介手数料なので、3か月かけて4000万円で売るよりも1か月で3500万円で売った方が、仲介手数料こそ4000万円の方が得られますが、一ヶ月単位の利益で見ると3500万円の方が高いからです。
ではどうすればいいかと言うと、積極的に担当者や買主に査定額以上の付加価値をアピールする必要があります。
ここで言う付加価値とは、例えば家から学校や病院などの施設までの距離などではなく、それらの評判がどうかなどに代表される住んでいる人だからこそ知っていることです。
付加価値を担当者に伝えることにより、マンションを売りに出す際の広告を通じて買主にもアピールすることができ、内覧の数などを増やすこともできるでしょう。
また広告や店舗に張り出されている販売用図面(マイソク)は魅力的なものになっているか、店舗に出向いて確認してみましょう。いい加減な不動産会社だと簡単な間取りにコメントが1行~2行記載してあるだけ、ということも十分にあり得ます。
最低限以下3点は確認するようにしましょう。
- 白黒じゃなくてカラーで印刷されているか
- 写真は明るく、綺麗なものを採用しているか
- 間取りと共に記載してあるコメントは他物件と差別化できているか
【早く売る】内覧は担当者に立ち会ってもらう
住み替えのスケジュールによっては、売却よりも先に新居に移り、空室で内覧を行ってもらうこともあると思います。
空室で内覧が行われる場合担当者の営業が大事になってきますが、意外なことに空室で行われる内覧の6割ほどが「担当者の立ち合いなし」で行われています。
現地の不動産屋さんに鍵を預けて「そこのカギを取って内覧に行ってください」とする場合や、現地にキーボックスを設置して「勝手にみてください」という状態なのです。
担当者にとっては楽な手法ですが、高く売りたい売主にとっては直接営業することが出来ないので、やはり避けたいところです。
したがって、媒介契約をする際などに「空室で内覧が行われることの無いように、立ち会ってください」と担当者に強く依頼しましょう。
また、担当者のいる不動産会社に鍵を取りに来させる「鍵取り」と呼ばれる内覧方法は絶対に避けましょう。
というのも、内覧希望者にとっては時間的な手間と金銭的負担がかかるだけではなく、営業もできないため売れ残る可能性が高いからです。
マンションを売るならどこがいい?
- 査定額の根拠がしっかりしているか
- 販売戦略が具体的か
- 過去の売却実績が豊富か
- 信頼できる担当者か
チェックポイント①:査定額の根拠がしっかりしている
不動産会社から査定を受けたら、査定額だけでなくその根拠も確認しましょう。
数ある不動産会社の中には、相場よりも明らかに高い査定額をつけて売主の興味を引き、媒介契約を獲得しようとする不動産会社もあります。
このような不動産会社は専任媒介契約を結んで顧客を囲いこんだ後、「売れないので値下げをしましょう」など値下げ交渉に持ち込みます。
結果的に、相場より安い価格で売却してしまう可能性もあります。
高い査定額は不動産会社の自信の表れでもあります。
しかし、必ず根拠を確認して妥当な査定額かを判断しましょう。
チェックポイント②:販売戦略が具体的か
不動産会社が、マンションを高く・早く売るための具体的な販売戦略を伝えるかもチェックしましょう。
例えば、以下のような質問をしてみるといいでしょう。
- どのような人をターゲットにするのか
- 物件のどのような点がアピールポイントになるのか
- チラシはどのエリアを中心に配るのか、それはなぜか
- どのポータルサイトに広告を出すのか
これらの質問に根拠を持って具体的に答えられる担当者なら、マンションの状況をよく調べており周辺の状況にも精通している証拠でしょう。
チェックポイント③:過去の売却実績が豊富か
マンションの場合、「同じマンションの別の部屋」を過去に売却した実績のある不動産会社があるかもしれません。
過去に同じマンションの別の部屋を売却した実績があるということは、そのマンションの魅力を購入希望者に上手に伝えられたということです。
同じマンションでなくても、近隣の地域でマンションを売却した実績があれば、周辺地域の事情に詳しいことが分かります。
「過去に近隣の地域で、似たような物件を売却した物件を売却したことがありますか?」と不動産会社に尋ねてみましょう。
チェックポイント④:信頼できる担当者か
マンションの売却活動中、不動産会社の担当者とは密にやり取りを行うことになります。
ストレスなくコミュニケーションをとるためにも、不動産会社の担当者が信頼できるかは重要なポイントです。
過去にマンションを売ったことのある人からも、「不動産会社の担当者との相性は重要」との声がありました。
北海道 50代 男性
不動産会社はというより、担当者がフットワークの軽い人間の方が信頼できると思いました。大手不動産会社でも売却を依頼した後にいつまでたっても回答がない、途中経過もない方もいらっしゃいました。
「レスポンスは早いか」「質問には適格に答えてくれるか」など、担当者が真摯に対応してくれるかをチェックしましょう。
まとめ
マンションを売るとき、事前の知識を学ぶことも重要ですが、まずはご自身のマンションがいくらで売れるのかを知ることが大事です。
マンションの売却額の見込みによって、引越し先や今後の資産運用に大きな影響が出ます。
まだマンションの査定を受けていない方は、これを機に一度マンションの査定を依頼してみてはいかがでしょうか。
もちろん査定を受けたからといって必ず売らなければならないということはないので、将来的にマンションを売ることを検討しているのであれば、気軽に依頼してみましょう。
もし「不動産会社を探すのが手間……」「どこに依頼していいか分からない……」とお悩みの方がいらっしゃいましたら、すまいステップの利用をおすすめします。
すまいステップなら、「累計100件以上の不動産売買仲介の実績あり」「市場相場よりも高値での不動産売却の実績あり」などの条件を満たした優良不動産会社のみを厳選してご紹介することができます。
記事のおさらい
2022年はマンションの売り時ですか?
国土交通省が発表している『不動産価格指標』によれば、マンションの不動産価格は63カ月連続して上昇しています。マンションを売るなら2022年が売り時といえるでしょう。詳しくはマンションを売るタイミングをご覧ください。
マンションを高く・早く売るコツはなんですか?
マンションを高く早く売るためには「売り出すタイミングの見極め」「不動産会社選び」「価格設定」「販促活動の方法」に注意しましょう。需要が高まる時期に売り出すことや、できるだけ高く売ってくれる不動産会社を選ぶこと、値引き交渉を見込んで価格を設定すること、内覧対応を工夫することが挙げられます。詳しく知りたい方はマンションを高く・早く売るコツは?をご覧ください。
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