【専門家監修】不動産売却メディア「すまいステップ」

【2023年最新】マンションの売り時はいつ?タイミングの見極め方を解説

  • 更新日:2023年5月30日
蔭山達也
監修蔭山 達也
大学卒業後、大手不動産流通会社に入社。売買仲介をメインに実務経験を積む。その後、株式会社ノヴェルに入社。著書に「条件難物件でも低予算で満室になるおもてなしビル管理経営」がある。
【保有資格】宅地建物取引士、ビル経営管理士、CPM(米国不動産経営管理士)、賃貸不動産経営管理士、公認不動産コンサルティングマスター
【URL】株式会社ノヴェルYouTubeチャンネル
【2023年最新】マンションの売り時はいつ?タイミングの見極め方を解説

住み替えを検討しているものの、マンションの売り時がわからず、決断できないでいらっしゃいませんか?

マンションが売り時かどうかは、市況築年数周辺環境など様々な要因が組み合わさって決まります。

マンションの売り時を左右する要素を知って、自分のマンションの売り時がいつなのか見極めましょう。

【2023年7月】マンション売却相場はいくら?売り時や調べ方を解説

2023年現在はマンションの売り時!

結論から言うと、2023年はマンションの売り時といえます。

その理由は下記の2つです。

  • 中古マンションの売却相場が上昇傾向である
  • 住宅ローン金利がバブル期以降最低水準を維持している

2つの理由の根拠を、統計やアンケートの結果から詳しく見ていきましょう。

理由①中古マンションの売却相場が上昇傾向

2023年1月現在マンション価格は値上がりを続けています。

中古マンションの価格は高騰しており、コロナウイルス流行前よりもさらに高い価格で取引されています。

下のグラフは、独立行政法人東日本レインズが首都圏で取引されたマンションの成約単価を調べたものです。

中古マンションの価格動向

東日本不動産流通機構「首都圏中古マンション・中古戸建住宅長期動向グラフ(2011年7月~2022年6月)」を元にすまいステップ編集部が作成)

コロナウイルスの流行が始まった2020年には一時的な価格の下落が見られますが、成約単価は上昇を続け現在は1平米あたり70万円で取引されています。

中古の価格上昇の背景には、新築マンションの価格高騰があります。

世界的なインフレを背景に建築資材が高騰し、新築マンション価格はバブル期並みの水準にまで値上がりしています。

新築マンションの高騰に引っ張られる形で中古マンション価格も上昇しているのです。

理由②住宅ローン金利がバブル以降最低水準を維持している

2023年5月現在、住宅ローン金利は低い水準を維持しておりマンションは売り時と言えます。

変動金利は2.5%を切っており、ここ30年ほどで最低水準を維持しています。金利変動

(引用:住宅金融普及協会「過去の住宅ローン金利の推移」

住宅ローン金利が低いと、金利が安くなった分を購入代金に充てることができるためマンションが高く売れやすくなります。

近年のマンション価格の高騰は、低い住宅ローン金利によって後押しされた側面もあります。

すまリス
住宅ローン金利が低い今のうちは売り時と言えます。

▼住宅ローン金利は今後上昇する可能性がある

2022年12月に、日銀は長期金利の上限を引き上げました。

長期金利の実質的な利上げによって、固定金利型の住宅ローンには金利の上昇が見られましたが、変動金利には現在のところ影響はありません

長年超低金利の金融緩和政策を推進してきた前総裁の黒田氏が退任後は利上げに踏み切られるだろうと予測されてきましたが、2023年4月に植田新総裁が就任した後も、マイナス金利政策は維持の方針が示されています。

しかしながら、今後金融緩和政策が修正され、金利が引き上げられるのではないかという見方は依然として根強いです。

長く続いている円安の状況が、アメリカや欧州との金利差の拡大が要因だと考えられているためです。

短期金利が引き上げられると、変動型の住宅ローン金利にも影響が及びます

住宅ローン金利が値上がりすると、マンションを購入する人の予算が減少します。そうなると、中古マンションの相場も、新築マンションの相場の下落に伴って下がっていくことになるでしょう。

今すぐマンションを売却するべきか検討したい方は、まずは不動産会社の査定を受けて、現在のマンションの売却予想額や地域の相場を知りましょう。

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マンションの売り時は築年数を基準に考えるのがおすすめ

マンションなどの不動産は、建物の築年数が経過するにつれて資産価値を落としていきます。

そのため、「早く売る」ことが、高く売るためには重要です。建物の資産価値だけを考えるなら、マンションの売り時は常に「今この時」なのです。

マンションの売却価格と築年数(2021年)

東日本不動産流通機構「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2020年)」を元に編集部が作成)

ただし、上図を見て分かる通り、価値下落の勢いには年数ごとの差があります。

そのため、現在の状況によっては、年数ごとの売却価格の下げ幅が少なければ、マンションの売却を数年間は先延ばしにする選択肢も取れます。

ここからは、築年数帯ごとの売却の特徴を解説します。より細かい売り時まで考えていきましょう。

築5年未満のマンション

築0~5年の築浅マンションは、人気が高く、高い売却価格で売ることができます

室内に大きな汚れや傷がなければ、買主側に「新築と大きく変わらない」というプラスのイメージを持ってもらいやすいです。

ただし、新築マンションを購入している場合、購入時の価格には「新築プレミアム」が含まれているため、築1年未満で売却する場合でも購入価格から1~3割ほど下落してしまうのが一般的です。

すまリス
新築マンションは入居した瞬間、中古マンションになるので、築1年未満でも価格は下がってしまいます。

一方で、立地によっては、地域のマンション売却相場の上昇によって購入価格と変わらないか、高く売れることもあります。

中古マンション売却相場は、新築マンションの相場に左右されますが、築浅の中古マンションは特に影響を受けやすいです。

築5年未満のマンションは高く売却しやすいですが、住宅ローンを借入して購入している場合は注意が必要です。

購入から年月が浅いと、住宅ローンの残高が多く、売却代金で返済しきれないこともあります。

マンションを売却する時には、原則的に住宅ローンを完済する必要があります。売却代金を充てて完済できない場合には、住み替えローン等を利用する必要があります。

また、マンションの所有期間が5年以下だと、売却時の税金が高くなります。詳しくは4章をご覧ください。

築5~10年のマンション

築5~10年のマンションも、比較的高い価格で売却できます

東日本不動産流通機構が発表している「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2022年)」によると、築5~10年の中古マンションは、新たに売りに出される物件と成約した物件の価格差がほとんどありません。

築5年未満の物件はそもそも売りに出される件数が少ないため、築5~10年のマンションの人気は引き続き高く、希望条件で売却しやすいです。

ただし、この時期のマンションの場合も、売却額を住宅ローン残高が上回るケースが多いため、住み替えで売却する方は残高の状況には注意が必要です。

築10~20年のマンション

築年数が10~20年のマンションは、買主側からすると新築・築浅の物件よりもリーズナブルな価格で購入できるため、根強い人気があります。

しかし、建てられてから10年以上が経っているため、マンションの見栄えが悪くなってくる時期でもあります。

マンションの管理体制が整っていないと「古い」というイメージを買主に与えてしまうこともあるようです。

また、マンションは築15年ほどで、1度目の大規模な補修工事が行われます

大規模修繕工事はマンションの修繕積立金で賄われますが、費用が不足する場合には「修繕積立一時金」が追加で徴収されます。

そのため、大規模修繕前のマンションは買い渋られるケースもあります。

すまリス
大規模修繕後は外観も綺麗になるため、工事後に売却することで、スムーズに買主を見つけられる可能性は上がりそうです。

築20~30年のマンション

築20年を過ぎてくると、室内の間取りが現在の流行から外れていたり、キッチンやお風呂などの設備が劣化してきたりと「古さ」が目立つようになります。

高く売るためには、室内をリフォームをしたり、設備を新しくすることを考える必要があるでしょう。

しかし一方で、近年では築古マンションを安く購入して、自分の理想の間取りや内装にリフォームするのが人気になっています。

そのため、うまく価格を設定して売り出せば、売却ができないということはありません。

すまリス
需要が低くなる築年数のため、どこかにアピールポイントを作るのが売却のコツです。

マンション売却前にリフォームは基本不要!築古でも売れる理由と高く売るコツを解説

築30年以上のマンション

築年数が30年を超える物件は、需要が落ち込み、売却価格も低くなります

また、この頃には2回目の大規模な修繕工事が必要となるため、それまでにマンション管理組合が修繕積立金を積み立てできているかどうかも売却する上での問題となります。

一方で、リノベーションマンションの元となる物件としては需要があるため、買取業者に売却するという手段を取ることもできます。

築年数ごとのマンション売却の特徴。売り時と高く売るポイントを解説

かかる税金もチェックしてマンションの売り時を決める

マンションの売り時を考える際は「税金」についても考慮しましょう。

マンションを売却して利益が出ると、利益に対して「譲渡所得税」が課せられます。譲渡所得税の税率は、マンションの所有期間によって異なります。

そのため節税を意識する場合は、マンションの所有期間も意識して売り時を見極める必要があります。

所有期間が5年を超えると税率が約半分になる

マンション売却でかかる税金の税率は、マンションの所有期間が5年を超えると税率が低くなります

所有期間は、マンションを取得した日から、売却した年の1月1日までを数えます。

マンション売却の利益(=譲渡所得)にかかる税率は、以下の通りです。

所有期間譲渡所得税(※1)の税率
5年以下(短期譲渡)39.63%
5年超(長期譲渡)20.315%

※1 マンション売却で出た利益(=譲渡所得)にかかる所得税・住民税・復興特別所得税の総称

すまリス
所有期間による税率の違いは、約2倍の差があります!

所有期間が5年前後で売却を考えている方は、5年を超えてから売却するのがおすすめです。

所有期間が5年以下でも控除が使えれば税金の負担は少ない

しかしながら、所有期間が5年以下だからといって、必ずしも売り時でないとは言い切れません。

居住用のマンションを売却する場合は「3,000万円特別控除の特例を適用して、課税額を大幅に減らすことができます。

例えば、3,000万円で買ったマンションが、4,5000万円で売れたとします(※分かりやすくするため減価償却は考慮しないものとします)。

この場合、1,500万円の利益(譲渡所得)が発生します。

譲渡所得税=譲渡所得×税率
=1,500万円×39.63%
=594万4,500円

そこで、3,0000万円特別控除の特例を適用すると、譲渡所得から最大3,000万円を差し引くことができます

すまリス
譲渡所得が3,000万円以下の場合は、全額控除されて、課税がなくなります。
譲渡所得税=(譲渡所得-3,000万円)×税率
=(1,500万円-3,000万円)×39.63%
=(-1,500万円)×39.63%
⇒0円

3,000万円特別控除を活用すると、マンションの売却価格がよほど高騰して購入時の価格を大きく上回るようなことがない限りは、課税額を0円にできます。

3,000万円特別控除は、住んでいるマンションの売却であれば、所有期間の長短にかかわらず適用可能です。ただし住み替えの場合は、住宅ローン控除とは併用できません

【2023年最新】マンション売却にかかる税金とは?計算方法や節税できる控除を解説

マンションを売る時期は2~3月がおすすめ

これからマンションを売りに出すことは決めているけれど、時期はまだ決めていないという方は、2~3月にマンションを売却するのがおすすめです。

2~3月は、転勤や子供の進学などで住環境を変える方が多く、住み替え需要が高まるからです。そのため、売主側の希望条件で売却がしやすくなります。

マンション売却タイミング

2020年と2021年の中古マンション売買の成約件数を比べてみると、2020年の新学期シーズンはコロナの影響を受け需要が落ち込んでいますが、2021年には需要が回復して、3月に売買が最も多いのが分かります。

以上のデータからも、新生活スタート前の2~3月は、1年の中でもっとも売り時だと言えます。

なお、不動産会社に売却の相談をしてからマンションを実際に売り出すまでには、通常1ヶ月ほどの期間がかかります。そのため、売り出したいタイミングの1ヶ月前には売却に取りかかっているのがオススメです。

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12~1月には売却の準備を開始して、2月手前には売り出したいね!

購入の需要が高い時期とは反対に、需要が少ない時期もあります。

12~1月・7~8月は例年、不動産の売買件数が落ち込みます

また、転勤や進学に伴う繁忙期のシーズンが終わると、マンションの購入需要も目減りしていきます。

春直前の売却を目指すなら、遅くてもゴールデンウィーク前には売り切るよう計画しましょう。

高く売りたいなら他の部屋の売り出しがない時を狙う

マンションを売却する上での特有の事情として、同じマンション内の別の部屋が売りに出されている場合があることが挙げられます。

できる限り高く売りたいのであれば、同じマンションから売り出しがないタイミングを狙いましょう。

マンションの購入希望者は、立地築年数などの条件で絞り込んで購入物件を探します。しかし、同じマンションだと、これらの条件が同じになってしまいます。

すまリス
更に間取りや向き・階数が同じだと「価格」が比較の1番の基準になってしまいます!

そのため、同じマンションから売り出しが出ていると、他の部屋より値下げをしないと売れにくく「値下げ合戦」になりがちです。

同じマンションから売り出しが出た場合

したがって、少しでも高くマンションを売るためには、同じマンションの他の部屋が売りに出されていないタイミングがチャンスです。

不動産会社の人に相談してみたり、自分でもSUUMOなどのポータルサイトでマンション名を検索して、売り出し状況を調べてみましょう。

大規模修繕前後のマンションは直後が売り時

マンションで近々大規模修繕が計画されているなら、大規模修繕後のタイミングで売り出しましょう。

大規模修繕ではマンションの外壁の再塗装などが行われるので見た目の印象が良くなります

一方で大規模修繕中にマンションを売り出すと、修繕工事中は仮囲い防音・防塵シートが設置されており見栄えが悪くなってしまいます。

また、大規模修繕前のマンションは修繕積立金が値上がりすることもあるため、購入検討者が購入をためらうポイントでもあります。

したがって、直近で大規模修繕が行われるマンションを売却するなら、大規模修繕が終わるまで待ってから売り出すのがオススメです。

まとめ

少しでも好条件でマンションを売却するためには、適切な売り時を見極めて、売却方法を工夫することが大切です。

売るタイミングや売却方法の工夫次第で、同じ物件でも売却の条件は大きく違ってきます。売却に適した時期を慎重に見極め、売り出し方も工夫して、好条件でのマンション売却を成功させましょう。

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記事のおさらい

2023年はマンションの売り時?

近年は震災復興工事やオリンピック特需から建設需要が多く建築費相場が高騰した影響もあり、特にマンションの相場が2013年を機に上昇し続けています。戸建て住宅よりマンションの方が右肩上がりで、高額物件になりつつあります。今後のマンション価格が上昇するか分かりませんが、2023年はマンションの売り時と言っても良いのではないのでしょうか。
詳しく知りたい方は【結論】マンションの売り時は2023年!その理由は?をご覧ください。

「築年数」で見るマンションの売り時は?

築年数考慮するとマンションの売り時は「少しでも早く売る」という結論になります。まずはマンションの築年数と資産価値の関係について説明します。マンション含む不動産は、築年数が経つごとに資産価値が下がります。築20年~30年までは価格の減少幅が大きく、新築時との価格の差が広がっていきます。
詳しくは「築年数」で見るマンションの売り時をご覧ください。

「時期」で見るマンションの売り時は?

マンション需要は時期による変動が大きく、もっとも高くなるのは4月の新生活を目前に控えた時期です。この時期には売り出しを完了させるのがベストなので、年末以前から準備を進めて、需要が高まるタイミングで購入希望者を多く募れる状態を作っておくことが大切です。マンションの売却は3~6カ月程度かかることが多いため、時期を逆算して、いつから準備を始めるべきか念入りに計画を立てて考えておきましょう。
詳しくは「時期」で見るマンションの売り時をご覧ください。

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