マンションを売却する際、売却活動の一環として内覧を行います。内覧とは内見ともいい、売りに出したマンションを内覧者に実際に見てもらおうというものです。
マンション売却までの平均的な内覧件数の目安は6件〜10件ほどです。毎週日曜日に1回、内覧の場を設けたとして、2ヶ月〜3ヶ月程度の期間となります。
本記事では、マンション売却までの内覧件数と共に、内覧時の流れや内覧時に成約率を上げるポイントについて紹介します。
マンション売却までの内覧件数
マンション売却までの平均的な内覧件数の目安は6件〜10件ほどです。毎週日曜日に1回、内覧の場を設けたとして、2ヶ月〜3ヶ月程度の期間となります。
とはいえ、内覧件数だけがマンションの成約を決めるわけではありません。何件もじっくり内覧する買主もいれば、理想的なマンションを1件目で見つける買主もいるでしょう。
その場合は媒介契約している不動産会社に相談し、対策を行いましょう。
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マンションの内覧経験者の7割は“におい”を気にしている!
株式会社サマンサ・ホームステージングが行った調査によると、実際に内覧を経験したことがある人の74.0%は内覧時に部屋の臭いが気になったと回答。
さらには、内覧時に苦手な臭いがすると、82.5%が物件に対して「マイナスの印象」を持つと回答しています。
このことから、マンション売却の内覧時における室内の臭いは、内覧の成功を大きく左右することが分かります。
参考:サマンサ・ホームステージングアンケート調査「住空間と香りの関係性」
特に注意したい臭い箇所
実際に、内覧経験者が内覧時に気になった臭い箇所は以下の通りです。
引用:サマンサ・ホームステージングアンケート調査「住空間と香りの関係性」
水回りの排水口やカビ臭、トイレや玄関の靴箱、食べ物の臭いが気になったと回答した人が多く、このアンケート結果から、内覧前に重点的に掃除する箇所が見えてきます。
臭いに対する対策
水回りの臭いの原因の多くは、主に下水から上がってくる臭いと考えられます。構造上に問題がある場合、根本的な解決は難しいですが、日頃からこまめな掃除を欠かさないこと、対策としては、玄関共に消臭スプレーや消臭剤を置くとよいでしょう。
玄関の臭いの原因は靴であることがほとんどです。生乾きの靴をそのまま下駄箱にしまったりしていると臭いの原因になるので、内覧時、雨が振っている場合などは特に気をつけましょう。
ペットを飼っている人やタバコを吸う人は注意が必要です。ペットやタバコの臭いは素人では手に負えないケースが多いため、ハウスクリーニングを入れるようにしましょう。
マンション売却の内覧までにすべきこと
マンションを売却する際は内覧までにやらなくてはならないことが沢山あります。以下がその例です。
設備の確認・交換
室内の設備に不具合がある場合は、内覧時までに修繕、交換をするようにしましょう。
エアコンや給湯器、ウォシュレットなど、内覧者はそういった設備が十分に備わっているか、問題なく使えるかどうかまでチェックします。
また、給湯器の交換時期なども確認される場合があります。
給湯器の平均的な寿命は10年〜15年となっていますが、メーカーやメンテナンスによっても異なるので事前に確認しておくと良いでしょう。
なお、給湯器の交換費用はグレードや機種にもよりますが、10万円〜40万円程度が相場です。
キズの修繕
室内を良く見せるためにも、目立つ箇所にあるキズなども内覧までに修正しておきましょう。
キズの修繕は、自身で修正しようとするとかえって悪化してしまう事も多いので、できるだけ専門業者に任せるようにしましょう。
玄関の掃除
内覧までに、室内を掃除しておくことは大前提ではありますが、ここでは特に重点的に掃除をしておくべき箇所を紹介します。
まずは、玄関です。玄関ドアを開けたとき、買主に与える部屋の第一印象となります。靴は下駄箱へ収納し、何もない状態で迎えるのが理想的です。
また、下駄箱が備え付けの場合、下駄箱の中を見せる場合もあります。
玄関の掃除は、掃き掃除のあと、掃除機かけ、雑巾がけなどできれいにしておきましょう。なお、玄関マットはホコリや砂を被っている場合があるので、きれいに落としておきましょう。
水回りの掃除
玄関ともう一つ、重点的に掃除をしておくべき箇所は、台所やトイレ、お風呂場などの水回りです。
キッチンは毎日使う場所のため、シンクや蛇口、コンロなどに付着している汚れなどはきれいに掃除しておきましょう。
キッチン全体のリフォームを検討している買主の場合、キッチンから見える部屋の雰囲気や広さ、動線やレイアウトなどが確認のポイントとなるため、余計な物は置かず、すっきりさせておくと好印象です。
お風呂やトイレ、洗面所などの水回りも、内覧の場では必ずチェックされるため、きれいにしておきましょう。
お風呂は水垢汚れやカビをきれいにし、カビ対策は、市販のカビ取り剤で対応しましょう。
不要な家具荷物の処分
少しでも部屋を広く見せるために、内覧時までに不要な家具や荷物は処分しておきましょう。
家具の配置によって「思ってたよりも狭い」と思われてしまうともったいないです。
また、ホームステージングの利用を検討することも一つの手段です。
ホームステージングとは、専門業者によってモデルルームのようにオシャレな家具等で家を演出するサービのことです。ホームステージングでは、部屋の魅力を十分に生かした演出が可能になります。
共用部分の確認
マンションの内覧者は、室内だけではなく、建物全体にも目を通します。
共用部分に関しては、簡単な掃除程度なら構いませんが、設備など勝手に修繕したりすることは基本にNGです。
そのため、気になる点がある場合は内覧までに管理会社に伝え、対応してもらいましょう。
ハウスクリーニングの検討
自分たちで掃除するだけでは限界があります。よって、専門業者によるハウスクリーニングも検討しましょう。
特に、築年数が古い中古マンションは、キッチンやバス等の水回りに古さが目立ってしまうため、水回りを行うと効果的です。
マンション売却内覧当日の流れ
マンション売却内覧当日の流れは以下の通りです。
- 内覧開始時間よりも早くマンションへ
- 簡単な清掃・最終チェック
- 内覧者と不動産会社の担当者を迎え入れる(共有スペースは既に説明済)
- 不動産会社の担当者による室内の説明
- 内覧者からの質問に対応する
- 送り出し・解散
step1.内覧開始時間よりも早くマンションへ
売主は内覧を予定している時間よりも早く着くように、マンションへ向かい準備します。
今住んでいるマンションを内覧する場合は、内覧時間より少し前から準備を始めるといいでしょう。
予定時間よりも少し早めに来る場合もあるので、時間に余裕を持って準備時間に余裕を持って準備をするようにしましょう。
内覧者と不動産会社の担当者は、不動産会社に一度集合した後に内覧をするマンションへと向かいます。
step2.簡単な清掃・最終チェック
内覧が始まる前に、玄関や風呂場や台所などの水回り、目につく箇所は簡単な清掃を行います。
また、部屋が明るく見えるように、全ての部屋の電気をつけておきます。内覧者のスリッパを準備するなど、内覧に向けた最終的なチェックを行います。
step3.内覧者と不動産会社の担当者を迎え入れる
内覧時間になったら、内覧者と不動産会社の担当者を部屋に迎え入れます。
内覧者との顔合わせは玄関になります。簡単な挨拶を済ませた後に、内覧がスタートします。
step4.不動産会社の担当者による室内の説明
室内の説明は、基本的に不動産会社の担当者が行います。
玄関、トイレ、お風呂場、各部屋、キッチン、ベランダと、部屋の隅々を案内し説明します。
内覧時間は人にもよりますが、おおよそ30分~1時間程度になります。
step5.内覧者からの質問に対応する
売主は、内覧者からの質問があれば、その都度対応します。
内覧時、よくある質問は以下の通りです。
- 日当たりや風通しはどうか
- マンション住民の騒音(生活音)は気になるか
- マンション住民の人柄
- 管理組合の状況
- マンション内の不具合
- 近くの公園やデパート、病院などの場所
- 近隣の治安の良さ
- 災害時の避難場所
- 生活する上で困ったこと
- マンションを売却する理由
事前に、不動産会社の担当者と打ち合わせをし、質問をされたら答えられるようにしておきましょう。
step6.送り出し・解散
一通り室内を見終わり、質問なども済ませたら内覧は終了です。内覧を終えた後は、簡単な挨拶をして、解散になります。
その後は、必要に応じては売主も同行し、マンションの駐車場やエントランスなどの共有スペースの説明を行います。
マンション売却内覧当日の注意点
ここでは内覧当日の注意点について解説します。
売主は基本リビングで待機
内覧時、売主は基本的にリビングで待機しておきます。
理由は、不動産会社の担当者と共に売主が室内を着いて回ると、売主を前にして、聞きづらい質問もあるためです。
必要に応じて、その都度、内覧者の質問に答えます。
お茶出しは不要
また、内覧時のお茶出しは不要です。
お茶出しをしていると、その分内覧時間が長引いてしまいます。
また、変に気を使われると、内覧者が購入を断りずらくもなるためです。
売主本人の身だしなみ
内覧者は、物件だけでなく誰から買うのかを重視する人もいます。
内覧の対応をする人の清潔感がないと、購入意思が固まらない可能性も考えられます。
清潔感のある服装や髪型、笑顔を心がけ、内覧者に対して第一印象を良くする努力をすることも大切です。
マンション売却の内覧時に成約率を上げるポイント
ここでは内覧時において、売買契約の成約率を上げるポイントを紹介します。
具体的な住居メリットについて説明する
基本的に、物件に関することは不動産会社の人が説明をします。
ただし、具体的な居住メリットは売主である本人が直接、内覧者に説明したほうが、売却が有利になることがあります。
例えば以下のような情報を内覧者は知りたいと思っていることが多いです。
- 商業施設や商店街が近くにあるか
- 病院や診療所が近くにあるか
- 大きな公園や緑豊かな公園が近くにあり、子育てがしやすいかどうか
- バス停が近くにあり、本数も多く便利かどうか
- 最寄り駅から家までの治安(特に夜)
メリットだけでなくデメリットも説明する
また、メリットだけでなくデメリットもきちんと説明しておくことも売買契約の成約率を上げるポイントです。
メリットを伝えることは大事ですが、逆にメリットばかりだと、物件の欠点を隠そうとしているのではないかと怪しまれてしまう可能性があります。
むしろ、デメリット部分においてどこまで妥協できるかが、希望者の購入の決め手となる場合もあるため、必ず伝えるようにしましょう。
過度なアピールは控える
また、積極的なアピールはかえってマイナスな印象を与えてしまう可能性もあります。
基本的には、不動産会社の担当者に説明などは任せ、売主本人しか回答できない質問があれば対応するといったスタンスを心がけましょう。
マンションの内覧予約が入らない時の対策とは
人気の物件になるほど内覧希望者は見込めますが、1,2ヶ月経っても内覧予約がほとんど入らない場合には、何らかの原因が考えられます。
その場合の主な対策は次の3つです。
- 売却価格を見直す
- 売却時期を見直す
- 不動産会社に相談するか、他の不動産会社に変える
それぞれ解説します。
売却価格を見直す
内覧の予約が少ない場合には、まず、マンションの売却希望価格を見直してみましょう。
価格交渉を想定して少し高めに売却希望価格を設定するのは基本ですが、価格が相場を上回ってしまっている場合、価格が原因の可能性が考えられます。
具体的には、複数の不動産会社に価格の査定からやり直してもらうことをおすすめします。
不動産会社に相談するか、他の不動産会社に変える
内覧希望者の伸び悩みは、マンションの魅力を適切に伝えられていない可能性もあるため、物件の登録情報に不備がないか、不動産会社にも確認をしましょう。
正しい情報を届けるために、登録されているサイトや広告を入念に確認し、改善点を見つけていきましょう。
また、不動産会社によって得意分野が異なるため、相性が悪い可能性も考えられます。
その場合、他の不動産会社に再依頼する選択肢をおすすめしますが、注意点は、必ず前の不動産会社との契約が切れた状況で他社に再依頼をすることです。
マンション売却をご自身にとって最適な条件で行うために、不動産会社選びは非常に大切です。
マンション売却時の内覧には適切な対策を
マンション売却の際の内覧件数は、6件〜10件が平均的です。
とはいえ、10回以上でも売却に至らない場合もあれば、1回で決まる場合もあります。
そのため回数に拘る必要はなく、どれだけマンションにマッチした買主に出会えるかが重要です。
内覧予約が入った場合には、部屋の隅々まで掃除し、万全な体制で内覧者を招き入れましょう。一方、内覧予約が入らない場合は、価格や広告の仕方を不動産会社に相談するなど、対応策を取りましょう。
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