マンション売却のためにリフォームは必要?費用や購入者の気持ちで考えよう

例えば、築30年の物件。
ところどころに劣化が見られ、特に水回りは年季を強く感じる。

「それなら、リフォームした方が高く売れるのでは?」と考える方も多いでしょう。

その可能性はゼロではありませんが、基本的に最初からリフォームをすることはお勧めできません。

この記事では、リフォームが不要とされる理由や、リフォームせずに高い価格で売却する方法を解説していきます。

高橋 愛子
監修三上 隆太郎
株式会社MKM代表取締役。 大手ハウスメーカーにて注文住宅の受注営業、家業の建設会社では職人として従事。 個人向け不動産コンサルティング会社のコンサルタント・インスペクターを経験し 中古+リノベーションのボランタリーチェーン展開、資格の予備校にて宅地建物取引業法専属講師など、不動産業界に幅広く従事。 著書に「自然災害に備える!火災・地震保険とお金の本」(自由国民社:共著)など。
【保有資格】宅地建物取引士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、管理業務主任者、賃貸不動産経営管理士
【URL】株式会社MKM

本記事を読めば、リフォームせずにマンションを売却するという決断ができるようになるでしょう。

また、マンションの売却を検討している方は一括査定サイトを使って、リフォーム前のマンションがいくらで売れるか調べてみませんか?

不動産一括査定サイトの手順

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マンションを売却するためのリフォームは基本必要なし

マンションを売却するならば、まずリフォームをせずに売却してみることをおすすめします。

リフォームせずに売り出してみて、「万が一3~6カ月以上売れない場合はリフォームを検討する。
そうした売却方法の方がリスクが少なく、思わぬ損失を被る可能性も少ないのです。

すまリス
どんな物件でもリフォームしなくていいの?
基本はどんな物件でもリフォームせずに売り出してみることをおすすめしていますが、例えば以下のようマンションであればリフォーム検討してみてもいいかもしれません。
とはいえ、まずは不動産会社に相談してみて、査定価格を知ってから考えましょう。
  • 売却価格が1,000万円以下の物件
  • 1点や2点気になる部分があって、安価で修復できる場合

売却価格が1,000万円を下回るような物件であれば、もともとの評価が低いため、多少の改善で大きく価格が上がる場合もあります。

さらに、1点や2点程度の気になる点があって、安価で修復できる場合は、修復してしまった方がいい場合も多くあります。
せいぜい10万円~20万円程度で修復できる範囲だといいでしょう。

マンション売却時にリフォームするべきでない理由

前章で述べた通り、まずはリフォームせずに売り出した方がリスク少なく売却することができます。

この章では、リフォームせずに売却するべき理由を5つ解説します。

【理由1】リフォームにかかった費用ほど、売却価格が上がるとは限らない

売却を見据えたリフォームでは水回り(キッチンや浴室)がよく意識されます。

これらをリフォームしようとすると少なくても400万円前後の費用が掛かってきます。
売却価格がちょうど400万円分高まるかどうかは、購入希望者次第ですので、リフォームはそれだけリスクを負うことなのです。

キッチンのリフォームは『50~150万円』

キッチンは種類によって値段が変わり、I型キッチン、L型キッチン、ペニンシュラ型キッチンの場合は100万円以内が一般的です。アイランド型キッチンの場合150万円程度かかります。
トイレのリフォームは『10~50万円』
洋式トイレで排水・配管がそのまま、コンセントもある場合、暖房洗浄便座の取り付けは商品代と簡単な水道工事のみで10万円以内で済みます。和式トイレを洋式トイレに改装する場合はもっと大がかりになり50万円程かかる場合もあります。
洗面所のリフォームは『20〜50万円』
収納やデザインにこだわりあれば50万円近くしますが、シンプルで最低限の機能のものを選ぶと20万円以下でリフォームできます。
浴室のリフォームは『50〜100万円』
一般的な浴室のリフォームは50〜80万円程度ですが、昔ながらの浴室をユニットバスに変える場合は解体費用も含め100万円以上かかる場合もあります。

床(6帖)のリフォームは『6~18万円

床の面積はもちろん、フローリングやクッションフロア、タイルや畳など、素材ごと。さらに、張り替えの工法によっても金額は上下します。
クロスの張り替え(6帖)は『5万円
クロスの張り替えは5万円程度から施工できます。ペットのせいで傷がついた壁紙や、どうしても消えない汚れがある場合は実施してもよいかもしれません。
とはいえ、帖数が増えれば高くなるのも事実、まずは後述するハウスクリーニングから県検討してみましょう。

日本は特に『築年数経過』による下落の方が大きい

海外に比べ新築思考の強い日本は、新築ばかりが高く多く売れていきます。

戸建てほどではありませんが、マンションも築年数経過による価格下落率が非常に大きく、建物の価値はほとんど築年数が関係することがわかります。

築年数と市場価値の関係性
引用:国土交通相『中古住宅流通、リフォーム市場の現状』

リフォームのリスクをとるくらいなら、できる限り早めに売却活動を始めた方が賢明といえるでしょう。

すまリス
リフォームや解体の選択肢は、はどうしても売れない場合の、最後の手段として考えた方が安全だね!
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【理由2】購入者は『自分でリフォームしたい』!

お金の話は考えないとして、あなたが家を購入する場合『誰かがリフォームした家』と『自分の好み通りにリフォームした家』ではどちらに住みたいでしょうか。

ほとんどの人が、自分でリフォームを施したいはずです。
DIYなどの需要の高まりも相まって、リフォームしていない中古物件の需要は、思っている以上に高いのです。

実際に、国土交通相の統計によると、『売主が個人でリフォーム済み』の物件を購入している人は全体の6.2%程度で、82.8%がリフォームされていない中古マンションを購入しています。

リフォーム状況と購入者の行動
国土交通相「中古住宅・リフォ ムト タルプラン ームトータルプラン 参考資料」をもとに編集部が作成
すまリス
購入価格の高いリフォーム済みの家より、安く買って自分でリフォームしたほうがいいよね!

【理由3】中古物件に求める『安さ』が満たせない

前述した通り、日本は新築思考が高い国であり、市場の9割が『新築物件』という現状です。
アメリカと比較すると一目両全ですが、日本では「中古」が売れにくいのです。

引用:不動産ジャパン

であれば、中古購入者が「中古物件に求めるもの」は何でしょうか。
それは安さです。

国土交通省の調査を見ると、群を抜いて「価格が安いこと」が求められていることがわかります。

中古住宅を購入してよかった点
引用:国土交通相

リフォームを行い、他の中古マンションと比べて価格を高めるということは、上手の『価格が安い』を求めている購入者のニーズに反することとなるのです。

その結果、売れ残り、値下げをしてしまっては本末転倒です。

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【理由4】『築年数検索』で築浅に勝てない

これまでに2度3度と述べましたが、住宅購入者のほとんどは「新築を買いたい」と考えています。

であれば、ほとんどの人がHOME’Sなどのポータルサイトで「新築」や「築5年未満」などを選択します。

建て替えをしない限り、いくらリフォームをしても築年数は変わりませんので、当然その人のスマホ画面にあなたのマンションが映ることがありません。

ということは、リフォームをしても『新築マンションを買いたい層』を拾うことはできないのです。
結局は、『中古マンションを買いたい層』があなたの物件を見に来るのですが、そこでは【理由3】で述べた通り安さ」がカギになるのです。

すまリス

リフォームして購入価格を上げると、同じような中古マンションが形成する『相場価格』より割高になるよね。

新築が買いたい人の『築年数検索』にも引っかからないし、
中古が買いたい人の『価格検索』にも引っかからない。
なんてケースも考えられるよね。

【理由5】リフォームで成果を出せるのはプロだから

ここまで、リフォームをするべきでない理由を述べてきましたが、実際リフォームやリノベーションを加えて売りに出している物件も見かけますよね。

あのように、改修を加えて狙って利益を生み出すことができるのが、不動産会社などプロの業者が行っているからです。

不動産会社は、リフォームやリノベーションを前提として物件を仕入れます。
不動産の需要は、立地に大きく依存するので、改修を施せば高く売れるであろう立地を考えて仕入れることができるのです。

さらに、私たち個人が不動産会社に物件を買取してもらう際、通常の売却価格のおよそ3割安い価格で取引します。
そもそも、不動産会社は安く物件を仕入れているのです。

そして何より、不動産会社は直接だれかに売却することができます。
私たち個人は、基本的に不動産会社を通して売却を行うので、そこには仲介手数料が発生します。

すまリス
不動産会社は安く仕入れるルートがある上に、仲介業者を必要としないからより手元にお金が残るんだね。

リフォーム以外にやるべきことはある?

リフォーム以外にも売却価格を上げる手段はあります。
リフォームと混同して考えられがちな『リノベーション』や『ハウスクリーニング』などが考えられます。

それぞれの意味と、必要性を見ていきましょう。

『リノベーション』は不要

リノベーションとは、今の建物に新しい機能や価値を付け加える改装工事のことを言います。

すまリス
基本的には、古いものを修繕するのがリフォームといったイメージ!
リノベーションも、2章で解説したリフォームと同様の理由でする必要はないでしょう。
youtubeなどをみてもわかりますが、自らDIY的にリノベーションを加える方が非常に多く、購入者は、リノベーションされた物件をあまり求めていないことがわかります。

『ハウスクリーニング』は必要

ハウスクリーニングの専門業者に掃除を依頼すれば、素人では掃除が難しい箇所まできれいにしてくれます。

自分で掃除するより部屋全体の清潔感を増し、内覧時に購入検討者へ清潔な印象与えることができるでしょう。

特に、購入検討者が気にする水回りは、下図のように汚れがこびり付いて素人ではキレイにできない場合もあるのでプロに徹底的に掃除してもらった方が良いです。

ハウスクリーニング

2LDKのマンションであれば5万円程で水回りのハウスクリーニングを依頼できるのできます。極力な出費をおさえ中古マンションを高く売るためにハウスクリーニングを検討してみましょう。

すまリス
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『ホームインスペクション』は必要

「ホームインスペクション」とは、中古住宅の外壁や基礎などの劣化状況や補修箇所を住宅診断士が調査し、客観的にアドバイスを行うことを指します。

中古マンションの購入者は「建物自体に不具合がないか」をとても気にしています。見た目が多少傷んでいてもリフォームをすれば解消できますが、部屋が傾いているなど建物の構造に問題があると修繕が難しいからです。

ホームインスペクションを実施すれば、プロからの調査証明となるので、買主は安心してマンションを買いやすくなります。不動産会社によって無料でホームインスペクションを提供している会社もあります。

特に築年数が経っているマンションを売る際はホームインスペクションを実施して、買主に物件の健全性をアピールしましょう。

すまリス
ホームインスペクションは築30年を超えた物件には重要!
新築思考の強い日本では、中古でもいかに安全か、十分な機能があるのかが、第三者的に伝わらなきゃいけないんだ!

※ホームインスペクションには、建物の不具合やコンディションを確認する調査や瑕疵保険を付保するための調査など、その目的により調査するホームインスペクションは異なります


ここまで紹介した売却のコツに加えて、マンションの売却ならではの注意すべき点もいくつかあります。
売却を進めていきたい方はぜひ『マンション売却で失敗しないための注意点』をご覧ください。

どうしてもリフォームしたいなら、まずは不動産会社に相談しよう

この記事ではリフォームは基本的に不要とお伝えしてきました。

一方で物件の状況は様々なので一概に全ての場合で不要と言い切ることはできません。

この記事を読んでもなお、リフォームすべきか迷ったら不動産会社に相談してみることをオススメします。

また、リフォームするかどうか判断する際は複数の不動産会社の意見を聞きましょう。

様々な企業の提案を聞くことで、あなたの中古マンションが最も高く・早く売却できる提案が見つけやすくなります。

ただ、自分で複数の不動産会社を探すのは難しいと思います。そこでオススメしたいのが不動産一括査定サイトです。

このサイトを使えば、売却しようと思っているマンションの住所や間取りなど簡単な情報を入力するだけで、あなたの物件を高く売る自信のある不動産会社に査定依頼ができます。

一括査定サイト

不動産一括査定サイトは査定を依頼する際に、費用は一切かかりません

しかも、一回だけ不動産の情報を入力すれば、複数の不動産会社に対して査定を依頼できるため、何度も同じ情報を不動産会社に伝えなくて良いのです。
さらに、24時間いつでも査定依頼を受け付けているので、都合のよいタイミングで査定を依頼できます。

すまいステップ

すまいステップに登録している不動産業者は厳重な審査をパスした優良不動産業者のみなので安心して利用できます。また、大手企業だけではなく地域に密着した不動産業者にも依頼できるので、あなたの地域にあった会社を見つけることができるでしょう。

リナビス
マンションを高く売りたいならすまいステップを使って複数の不動産会社に査定依頼をしてみましょう。
❏記事のおさらい!

マンションのリフォームにかかる費用はいくら?

例えば、水回り全体(キッチン・トイレ・洗面所・浴室)を行う場合は400万円前後が目安となります。床やクロスの張り替えは、リフォームを施す範囲によるところが大きいですが、それぞれ6帖で考えるとトータルで10~20万円は必要になります。詳しく知りたい方はマンションを売却するならリフォームせずにうりだそうをご覧ください。

リフォームした物件はあまり売れていない?

国土交通相の調査では、売主が個人でリフォームを施した物件が売れている割合は全体の6.2%ほどとなりました。購入者自身でリフォームしたい需要もありますので、安易にリフォームすることで逆に売れにくくなる可能性も考えられます。詳しくは【理由2】購入者は『自分でリフォームしたい』!をご覧ください。

購入者は中古物件に何を求めているの?

国土交通相の調査によると、中古物件を購入してよかった点として、最も多かった回答は『価格の安さ』でした。次いで、広さに関わるコストパフォーマンスの良さ。自分好みにリフォームができる点などが多い意見となりました。詳しく知りたい方は【理由3】中古物件に求める『安さ』が満たせないをご覧下さい。

ハウスクリーニングやホームインスペクションは必要?

中古物件を売り出す際に、ハウスクリーニングやホームインスペクションを実施することは効果的です。ただし、まずは不動産会社の査定を受けその結果に応じて臨機応変に考えるようにしましょう。査定前にわざわざ高額な費用をかける必要はありません。自身でできる限りの掃除をしておきましょう。詳しくはリフォームなしでマンションを高く売る3つのコツをご覧ください。
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不動産会社 査定価格
不動産会社A 1100万円
不動産会社B 1400万円
不動産会社C 1280万円

これだけ査定額に差が出ると、複数の不動産会社に査定を依頼することが、不動産を高く売るために必須だと言えるでしょう。

少しでも不動産売却を検討しているなら、一括査定サイトで自分の不動産がいくらで売れるか調べてみましょう。

【完全無料】うちの価格いくら?