「机上査定」とは、以下のような特徴があります。
- 机上査定ってどんなもの?
- 大まかな売却予想金額が分かる
- 類似物件の過去の売買価格や市場状況などのデータを基に算出される
- 最短当日~3日で結果が出る
不動産の売却を考え始め、査定について調べたときに「机上査定」という言葉を見聞きした方もいるのではないでしょうか。
不動産の価値を知りたいなら、まず机上査定について理解することが大切です。
不動産査定は、家を売却する上では欠かせないステップなので、不動産売却を成功させるためにもぜひ最後までご覧ください。
この記事で分かること
- 机上査定とはどんなものなのか
- 机上査定だけでは査定をする意味がないのか?
- 机上査定と訪問査定との違い
- 机上査定がおすすめの人
机上査定とは
机上査定とはどんな査定方法なのかを解説します。
これから不動産会社へ査定依頼を検討している方は、参考にしてみてください。
不動産会社が行う簡易的な査定方法
机上査定とは、不動産の売却額の査定方法の一つで、対象となる物件を訪問せずに大まかな売却価格を算出する査定方法のことで、簡易査定とも言います。
机上査定では、類似物件の過去の売買価格や査定時の市場状況などのデータを用いて査定額を算出します。
短時間で査定額を算出できる点が特徴です。
机上査定を受けるとメールで査定額だけ送られてきます。
不動産会社によっては査定結果をまとめた査定書が送られ、査定依頼者が伝えた物件情報をもとに、3カ月以内に売買される場合の想定価格が分かります。
また、この想定価格になった計算式などの根拠も詳細に書かれており、近隣の成約事例もまとめて分かります。
近隣であなたの不動産と条件が似ている売却事例をピックアップして教えてもらえるので、簡単に周辺相場を把握できます。
築年数や面積別に成約価格が分かるので、あなたの不動産の売り出し価格を決める際の参考情報になります。
「査定」についてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
机上査定はなにで価格がきまるのか
机上査定では、レインズや土地情報総合システムなどから、以下の情報をもとに査定額を算出します。
- 類似物件の成約価格
- 周辺物件の売り出し価格
- 不動産市場の動向
- 公示地価
具体的にどのような情報か解説します。
①類似物件の成約価格
「成約価格」とは、売主と買主の双方が合意して実際に売買が成立した価格です。
査定する物件と条件の近い成約事例が近隣にあれば、参考となる成約価格が予想できます。
以下の条件に当てはまるほど正確な査定額を算出できます。
- 所在地・面積・築年数など物件の条件が似ている
- 過去の成約事例の数が多い
- 成約事例の日付が新しい
②周辺物件の売り出し価格
周辺の物件が現在いくらで売り出されているかも参考情報になります。
ただし、売り出し価格は売主が自由に決められる価格で、相場よりも高めに設定されていることが多いです。
実際には売り出し価格から値下げして売却(成約)されることがほとんどであり、売り出し価格と成約価格は異なる場合があることに注意しましょう。
③不動産市場の動向
不動産価格の相場はそのエリアの「人口の推移」など様々な要因で変動します。
不動産会社は近隣の市場動向を予測した上で査定額を算出します。
不動産価格の2024年までの推移と2024年の推移予想を解説!【2024年最新版】
④公示地価
机上査定は、国が決めた土地の価格も参考にして査定額を算出します。
公示地価とは
国土交通省が毎年3月に公表する土地の価格。国土交通省の鑑定委員によって、その年の1月1日時点での1㎡あたりの正確な価格を算出される。一般の土地の取引、相続税評価額・固定資産税評価額の目安として活用される。
建物の価格と違って土地の価格は年数が経過してもほとんど変化しないので、戸建てを売却する時は土地と建物の価格を分けて計算します。
特に築年数が経った戸建ては、売却額のほとんどを土地の価格が占めることになるので、公示地価を参考にして査定額を算出します。
机上査定だけでは意味がないと言われる理由
ここまで机上査定について解説してきました。
しかし、実際に家を売るために査定を依頼するときには簡易査定では不十分であると言われます。
この章では机上査定のみでは意味がないと言われる理由について解説します。
- 実際に家を売るときには訪問査定をすることになるから
- 机上査定では正確な査定額とは大きく乖離する可能性があるから
- 契約してもらうためにわざと高い査定額を出す不動産会社もいるから
実際に家を売るときには訪問査定をすることになるから
机上査定のみではあまり意味がないと言われる理由の一つ目は、家を売り出すときには必ず訪問査定をすることになるからです。
不動産会社に売却を依頼する際は、価格を決めるために訪問してもらい、家の状態や周辺環境をみてより正確に査定をしてもらうことになります。
なので、確実に家を売ることを決めていて、詳しい査定額を早く知りたいと思っている方は机上査定ではなく、はじめから訪問査定をお願いしても良いかもしれません。
机上査定では正確な査定額とは大きく乖離する可能性があるから
2つ目の理由としては、机上査定と訪問査定では価格が大きく乖離する可能性があるからです。
マンションや土地は物件によって特徴が大きく異なることが少ないため、机上査定と訪問査定ではあまり価格が変わらないケースが多いです。
しかし戸建ては、建物によって間取りやデザインが必ず異なるので、マンションと土地と比較すると物件によっての特殊性が高いと言えます。
そのため、戸建てを売りたい場合は特に、机上査定の価格を信用しすぎると、実際の査定額との価格差が大きくなる可能性があるので注意してください。
契約してもらうために、わざと高い査定額を出す不動産会社もいるから
最後の理由としては、契約を取るためにわざと高い査定価格を提示する不動産会社もいるため、机上査定の査定額を信用しすぎるのは危険だからです。
不動産会社の中には「うちならこれくらい高く売れます」と他の会社よりも数百万も高い査定額を提示する不動産会社もいるかも知れませんが、そのような会社のみに依頼してしまうのは少々危険です。
なぜなら、机上査定においては価格を算出するためにはどの会社もレインズという不動産データを利用して過去の成約事例から査定価格を算出します。
そのため、会社によって大きく査定額が変わること言うことは一般的には多くありません。
そのため、机上査定で会社を比較する場合は、査定価格の高さのみではなく、不動産会社の対応の良さや人柄の良さから不動産会社の比較するほうが失敗しないでしょう。
机上査定がおすすめな人
机上査定の選択をおすすめする人の特徴を紹介していきます。
- 机上査定を受けてから訪問査定を依頼する不動産会社を決めたい人
- 査定額で売却を決めたい人
- 査定したい物件が遠方にある人
この章を読んで、机上査定が自分に合った査定方法なのか判断しましょう。
机上査定を受けてから訪問査定を依頼する不動産会社を決めたい人
机上査定を依頼した不動産会社の中から、訪問査定を依頼する不動産会社を決めたい人は、机上査定を選択することをおすすめします。
査定を依頼したい不動産会社が決まっていない状態で、直接不動産会社と会って査定を依頼するのが不安な方もいらっしゃると思います。
机上査定なら、一括査定サイトや不動産会社の公式HPから査定をしたい物件の情報を入力したフォームを送るだけで複数の不動産会社の査定額が気軽に比較できます。
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査定額で売却を決めたい人
査定したい物件が遠方にある人
査定したい物件が遠方にある人は、机上査定を選択することをおすすめします。
遠方に査定をしたい物件がある場合、訪問査定を選択すると、不動産会社との日程調整に手間と時間がかかってしまいます。
机上査定を選択すれば、不動産会社との日程調整の手間や時間を省けます。
机上査定を行ってから訪問査定を依頼するのがベスト!
不動産売却を成功するには、適正な不動産価格を把握し、信頼できる不動産会社に売却をサポートしてもらうことが大切です。
信頼できる不動産会社は複数社を比較しながら見つけていく方法が間違いないでしょう。
ただし、いきなり複数社に会って話を聞くのは大変ですよね。
そこで、おすすめしたい査定依頼の流れは次の通りです。
- 不動産一括査定サイトすまいステップを使って複数社に机上査定を依頼する
- 机上査定時のメールのやり取りや査定額を総合的に見て、不動産会社を3社程度に絞り込む
- 選んだ会社に訪問査定を依頼する
まず机上査定で概算金額を把握した上で、訪問査定を依頼する不動産を選んでいくという流れです。
一括査定で複数社を比較することで、会社ごとに得意分野が違ったり、知識や経験値の差がわかったりするため、選ぶのに時間がかからず効率的です。
机上査定は無料なので試して損はありません。
複数社に一括で申し込んで条件を比較し、具体的に売却を考える場合は訪問査定を依頼しましょう。
また、「家を売る基礎知識を知りたい」方は家を売る記事が参考になります。