【2021年版】不動産価格の動向~コロナやオリンピック延期の影響を解説~

コロナウイルスが世間を騒がせている中、不動産の価格にどのような影響があるのか気になっている方も多いのではないでしょうか。

不動産の価格は様々な要因によって変動するため、不動産の購入売却投資を考えている場合はタイミングの見極めが重要です。

そこで本記事では、近年の不動産価格の動向を、エリア用途別に解説します。

この記事を読んで、直近の不動産価格の動向や今後の不動産市場の状況を掴みましょう。

2021年の不動産価格の動向は?

まずは、近年の不動産価格の動向をチェックしましょう。

不動産価格の動向を表す指標はいくつかありますが、この記事では国土交通省が発表している下記2つの価格を中心に考えます。

  • 不動産価格指標
    IMF等からの勧告をもとに作成された、国際指針に従って算出された不動産価格国土交通省が調査・公表している
  • 公示地価
    国土交通省の依頼により国家資格を持つ不動産鑑定士が鑑定した、全国約26000カ所の公的な不動産価格

不動産価格指標

不動産価格指標は、IMFの勧告をもとに作成された国際指針に基づいて評定される不動産価格で、国土交通省が調査・公表しています。

不動産価格指標(2020年第4四半期分)

国土交通省『不動産価格指標(令和2年12月・第4四半期分)』より

上記のグラフを見てもわかる通り、2013年以降の不動産価格指数は上昇傾向にあります。

2020年4月にはコロナウイルスが流行した影響で不動産価格が一時的に下落しました。

しかし、2020年7月には以前の水準に戻りました

特に、タワーマンションへの人気に後押しを受け、マンションの不動産価格の上昇が著しいです。

公示地価の推移

公示地価は、国土交通省からの依頼をもとに不動産鑑定士が算出した公的な不動産価格です。

下の図は、2021年までの全国の公示地価の推移です。

公示地価の推移(令和3年度版)

国土交通省「地価不動産鑑定『変動率及び平均価格の時系列推移表』(令和3年)」より編集部作成

コロナウイルスの流行が本格化した2020年度から不動産価格の平均は下落傾向にあることが分かります。

特に、大きな影響を受けたのは「商業用地」の不動産価格です。

外出自粛などの影響で繁華街を中心に地価が下落した地点が増加しました。

一方、「住宅地」の公示地価平均はほぼ横ばいです。

在宅ワークが増加した影響で部屋数の多いマンション戸建ての人気が高まっています。

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エリア別の不動産価格の動向

全国的な不動産価格の動向が分かったところで、エリアごとに不動産価格の推移を見ていきましょう。

下のグラフは、エリアごとの不動産価格の推移です。

エリア別の公示地価の推移

国土交通省「地価不動産鑑定『変動率及び平均価格の時系列推移表』(令和3年)」より編集部作成

東京大阪名古屋三大都市圏全ての地価平均が下落していることが分かります。

これは、大都市圏の「商業用地」の地価下落の影響が大きいと考えられます。

東京の公示地価変動率

2020年度まで5%以上の値上がりを続けていた東京都心の商業地の地価は、著しい下落傾向にあります。

国土交通省「令和3年地価公示価格説明資料『東京圏_商業地』」より

昨今のインバウンドの増加で賑わっていた新宿区渋谷区をはじめとした繁華街では、2%以上の下落が見られました。

コロナウイルスの流行によって、外国人観光客が減少したり飲食店の経営状態が厳しくなったことがその要因です。

一方で住宅地は、商業地に比べると地価の下落が穏やかです。

東京の住宅地の公示地価

国土交通省「令和3年地価公示価格説明資料『東京圏_住宅地』」より

むしろリモートワークの増加で広い住宅への需要が高まり、横浜周辺や埼玉千葉などでは地価が上昇を続けている地域もあります。

すまリス
住宅地の地価への影響は限定的なんだね!

地方の公示地価変動率

大都市圏以外の地方の地価平均価格は前年度の価格を維持しています。

下のグラフは、都道府県別の住宅地の地価推移です。

都道府県別の地価変動率(住宅地)(2021年度)

国土交通省「都道府県別地価動向『住宅地(地図)』(令和3年度)」より

地価が下落した地域でも、下落率が2%未満と微減にとどまった地域がほとんどでした。

また人口増加が続く「福岡県」や、大学跡地の再開発が進む「仙台市」を中心に地価が上昇したエリアも散見されました。

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用途別の不動産価格の動向

先述の通り、コロナウイルスの流行が不動産価格に与えた影響の大きさは、土地や不動産の用途ごとに異なります。

本章では「住宅地」「商業用地」「工業用地」に分けて、2021年度の不動産価格の動向を考えていきましょう。

住宅地

下のグラフは、全国の住宅地の公示地価平均の推移です。

住宅地の公示地価推移(2021年度)

国土交通省「地価不動産鑑定『変動率及び平均価格の時系列推移表』(令和3年)」より編集部作成

全体的に見て、住宅地の公示価格はコロナウイルス流行後もほとんど影響を受けませんでした

しかし、不動産価格は物件種別によっても傾向が変わることがあります。

それぞれの物件種別ごとの動向を見ていきましょう。

  • 中古マンション
  • 一戸建て
  • 土地

 中古マンション

中古マンションの価格変動は以下のグラフのようになっています。

コロナショックを受けて、中古マンションの成約件数平米単価一時的には下がりました

しかし、その後徐々に回復の傾向があることが見て取れると思います。

新築マンションの価格は、都心を中心に頭打ち気味と言われてはいるものの、マンション需要は依然として旺盛です。

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一戸建て

戸建ての売却市場は、2020年4月時点で成約件数、単価ともに過去数か月で最低に達しました。

しかし、5月以降の成約件数は2か月連続上昇、価格も2020年6月には上昇し回復を見せています。

また、昨今では、高騰するマンションから戸建てへと、ターゲットを切り替える人が増えてきています。

自粛によって家で過ごす事が増えた事をきっかけに、すまいの環境をより充実したものにしようとするニーズの高まりが推察できます。

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土地

土地についても他の用途と同様に順調に回復を見せています。

その為、コロナによる大きな落ち込みは一時的なものであると考えてよいでしょう。

また、沖縄ではモノレールの延伸工事が進められ、人口が増加していることなども、地価を上昇させる原因につながっているようです。

一方で、地価の下落が続く地域では、下落傾向が拡大している地域もあり、地価相場は引き続き二極化が進んでいます。

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商業用地

下は、全国の商業用地の公示地価平均推移です。

商業用地の地価推移(2021年)

国土交通省「地価不動産鑑定『変動率及び平均価格の時系列推移表』(令和3年)」より編集部作成

円安の影響によるインバウンド増加の影響を受け、近年は商業用地の地価高騰が続いていました。

しかし、コロナウイルスが全世界的に流行したことが原因で、2020年から外国人観光客が大きく減少しました。

また、外出自粛に伴い外食も大きな打撃を受けています

これらの影響を受け、東京や大阪、京都などの繁華街を中心に商業用地の地価は下落傾向です。

工業用地

下のグラフは、工業用地の地価推移です。

工業用地の地価推移

国土交通省「地価不動産鑑定『変動率及び平均価格の時系列推移表』(令和3年)」より編集部作成

コロナウイルスの流行が始まった2020年以降も上昇を続けていることが分かります。

これは、「巣ごもり重要」に伴うインターネット通販の需要拡大により、物流施設を建設する用地確保の動きが強まったからだと考えられます。

今後の不動産価格はどうなる?

今後の不動産価格の変動については様々な見解がありますが、現状では「これまで上昇し続けていた価格が一時停滞する」という意見が最も多いようです。

こうした不動産の価格変動に大きな影響を与える要因は主に以下の3つです。

  1. コロナウイルスの影響
  2. 東京オリンピックの延期
  3. 2022年問題

本章ではそれぞれの観点から今後の動向を詳しく見ていきましょう。

コロナウイルスの影響

一つ目の大きな要因は「コロナウイルスの影響」です。

現在、コロナウイルスは経済に大きな影響を及ぼしており、不動産取引にも一部影響を与えています。

現状かなりの経済的なダメージがあると予測されている為、不動産価格の一時的な下落は避けられないのではないかと考えている専門家もいます。

しかし、「下落は一時的なものである」との声が多く、下落や停滞をしてもすぐに回復するのではないかという見解もあります。

その理由として、今回のコロナショックでは、金融システムのダメージが非常に少なく資金の供給が円滑におこなわれている事があげられます。

例えば、バブルの崩壊や、リーマンショックでは金融システムが大きなダメージを受けたために回復に非常に時間がかかってしまいました。

一方、今回のコロナショックでは金融システムへのダメージが少ないため、回復が見込まれているようです。

また、コロナの影響で在宅での時間が増えたことにより、新規住宅受注が増加している傾向も見受けられます。

とはいえ、今後の動向をしっかりと見守っていく必要がありそうです。

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東京オリンピック

コロナウイルス流行の影響を受け、東京オリンピックの開催が2021年夏に延期になりました。

オリンピック延期が不動産価格に影響を与える可能性はあるのでしょうか?

下の図は、夏季オリンピック開催都市の住宅価格の推移です。

オリンピック開催都市の不動産相場

みずほ総研「不動産価格は転換点にあるのか?」より

過去に夏季オリンピックが開催された都市では、オリンピック開催後も住宅価格の上昇が続いています。

ただし、東京オリンピックは海外からの観客を受け入れずに開催されることになりました。

過去のオリンピック開催地のように、インバウンドによる間接的な経済効果が期待できない点には注意が必要です。

2022年問題

2022年問題とは、2022年を目途に宅地が急増し土地の価格の下落や空き家が増える可能性があるという問題です。

1992年施行の改正生産緑地法により、30年間営農の義務を負うことで市街地にある農地は固定資産税が大きく減免されていました。

しかし改正生産緑地法が2022年に終了します。

その結果、大量の農地が宅地として売却され土地価格が下落することが懸念されています。

不動産の購入を検討している人にとっては、戸建てが安く買えるチャンスと捉えられます。

一方、売却や投資を考えている人にとっては、不動産の売却価格や賃料が下落する可能性があります。

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不動産価格が変動する要因

ここまでで、過去の不動産価格の変動や今後の動向の推移などについてお話をしてきました。

様々な要因によって変動する不動産価格ですが、具体的にどのような要因が特に影響を及ぼしているのでしょうか。

価格の変動につながる要因は大きく2つ。

  1. 経済や情勢の変化
  2. イベントの影響などによる需要の変化

それぞれについて詳しくお話していきましょう。

経済や情勢の変化

1つ目の価格変動の要因は「経済や情勢の変化」です。

不動産の価格に限らず、多くのものの価格は経済によって変化が伴います。

実際に、現在コロナウイルスの影響で経済が打撃を受けている為、不動産を含む多く物の価格は下落する現象がみられています。

また、社会情勢なども価格変動には大きくかかわってきます。

例えば、人が都心に集まるような動きが近年見られており、その影響から都心の不動産価格は上昇している傾向にあります。

逆に、都市郊外からは人がいなくなるため、その不動産価格はその情勢に合わせて下がっています。

このように社会全体でみた情勢によっても不動産価格は変動する事が多いです。

イベントの影響などによる需要の変化

2つ目の価格変動要因は「イベントの影響などによる需要の変化」です。

不動産価格は、大きなイベントなどが行われる事によって変化する事が多いです。

最もわかりやすい例として挙げられるのは、オリンピックです。

1章のグラフを見ると分かる通り、オリンピックが開催される年度に近付くにつれて不動産価格は上昇し、特に開催される東京都の不動産価格は高騰しています。

これは、オリンピックの開催によって人が多く東京都に集まる事が予測され、それによって不動産の需要も同時に上昇する事から生まれる変化の動向であると言えます。

オリンピックのような大きなイベントは特に価格変動に与える影響が非常に強いです。

このように、大規模なイベントなどが起こる際には不動産の価格変動が起きる可能性が高くなります。

まとめ

今回は、不動産価格の動向や推移、そして調べ方などについてお話してきました。

現在コロナウイルスなどの影響で、不動産価格の変動が激しくなる事が予測されるからこそ、こうした知識をしっかりと持っている事が非常に重要になります。

価格変動の原理や、実際の価格の調べ方を把握し、売却を行う上でのタイミングをしっかりと見計らって不動産売却の成功を目指しましょう!

なお、不動産売却の成功のコツを知りたい方は、不動産売却の押えるべき基本知識。決断する際に考えるべきポイントを解説しますの記事を確認してみて下さい。

参考:不動産市況見通しと動向・中古不動産の価格と今後の展望(外部サイト)

記事のおさらい

不動産価格が変動する要因は何ですか?

不動産価格は「経済や情勢の変化」と「イベントの影響などによる需要の変化」によって変動します。詳しく知りたい方は不動産価格が変動する要因は何ですか?をご覧ください。

現在の不動産価格は上昇傾向ですか?

はい、2013年以降不動産全体の価格指標は上昇傾向です。特に、マンションの価格上昇が目立ちます。詳しくは近年の不動産価格の動向とは?をご覧ください。

現在不動産価格の上昇が大きい地域はどこですか?

東京都の不動産価格が上昇を続けています。東京オリンピックや首都圏への人口密集がその理由です。詳しく知りたい方は2013年以降不動産価格は上昇傾向をご覧下さい。


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