「査定をしたいけど、訪問査定か机上査定どちらを選べばよいかわからない」「訪問査定をする時って何から始めたら良いの?」
このような疑問をいだいている方いませんか?
不動産を売却する際には必ず「査定」という工程を踏みます。
訪問査定は、査定を行う方法の一種で、不動産を売却する場合は基本的に必ず行うものになります。
本記事では、訪問査定とはどのようなものなのかや、費用は発生するのか、また査定を行う上で準備しておくべきことなど、査定についての詳しい情報をお伝えしていきます。
査定について基礎的な情報を知りたい方は家査定の記事もご覧ください。
不動産査定とは?査定方法の選び方から手順・査定額の計算方法をわかりやすく解説
訪問査定とは
訪問査定とは、不動産会社が直接物件を訪れ、不動産の基本情報や所有者へのヒヤリングに加えて、直接物件の状態を見た上で査定を行う方法です。
この訪問査定では、物件の使用状況や、土地の地形、周辺環境などデータや話だけでは確かめる事が出来ない部分を確認し、正確な査定額を出す事を目的に行われます。
ほかの査定より物件の調査は詳しく行われ、法務局や行政局が定めた規定をもとに物件を確認したり、周辺のインフラを調査するなど、手厚い調査を行う事が特徴としてあげられます。
つまり「精度の高い正確な査定結果を得られる査定方法」が訪問査定のもつ最も大きな特徴です。
訪問査定の算出方法
訪問査定では、机上査定で使用したデータに加えて、物件の状況も加味して査定額を算出する査定方法です。
一例ですが、訪問査定時には以下のような箇所が見られています。
- 敷地形状・・・土地の形状・傾き・大きさを確認。正方形に近いほど価格は高くなります。
- 接道幅員・・・接道の長さ、前面道路の幅員を確認。
- 近隣関係・・・周辺の建物、越境の有無、高圧線の存在を確認。
- ライフライン・上下水道、ガス、浄化槽の状況を確認。
- 建物状況・・・綺麗さ、日当たり、増改築、建物の傾きを確認。
机上査定では査定しきれない不動産のプラス要因、マイナス要因が加味されるので机上査定より正確な査定額を割り出すことができます。
不動産売却では物件個別的要因が売却価格に大きく影響するため、「直近で不動産を売り出したい」と考えている方に多く利用されている査定方法です。
訪問査定に費用はかかる?
結論からお伝えすると、基本的に不動産査定には費用は一切発生しません。訪問査定でも机上査定でも基本無料で受ける事が出来ます。
費用が発生しない最もおおきな要因としてあげられるのは、査定で利益を上げるのではなく、査定をきっかけにそのまま契約を得る事を目的としているからです。
その為、「査定だけとりあえず依頼したい」という場合でもこうした査定のサービスは無料で利用できます。
ただし訪問査定の場合は、資料を揃えたり、家の中をクリーニングしたりする場合には、そうした部分で間接的に費用が発生する事はあります。
訪問査定と机上査定の違い
訪問査定と比較される査定方法として「机上査定」という査定方法があります。
この査定方法は、基本的な不動産の情報を不動産会社に伝え、そのデータからおおまかな査定額を算出する方法の事を指します。
訪問査定の場合は、不動産会社が直接不動産を見て査定を行いますが、机上査定の場合は直接不動産を見るわけではないため、短期間で査定が完了する事が特徴としてあげられます。
訪問査定 | 机上査定 | |
査定結果 | 1週間~10日 | 1日~3日 |
査定内容 | 机上査定での情報に加え、実際に現地と周辺地域を見た情報 | 近隣の類似物件の取引相場、公示地価などの評価額 |
査定の精度 | 査定に時間はかかるが、机上査定より精度は高い | 査定結果が早い分、訪問査定より精度は劣る |
机上査定は査定結果が出るのが早い分、査定の精度としては高くないです。一方訪問査定は、査定結果が出るのは遅いですが、査定の精度としては非常に高いです。
訪問査定はデータにプラスして室内の状態だけでなく、建物の劣化状態、日当たりや周辺地域の利便性など様々なところをチェックして査定価格を算出しています。
訪問査定で必要な書類
訪問査定を行う際は、準備しなければならない書類がいくつか存在します。
それらの資料を事前に準備しておくことで、スムーズに訪問査定を進め、早く査定額を知る事が出来ます。
具体的に準備すべき書類は以下の通りです。
- 権利証または登記識別情報
- 登記簿謄本、公図、地積測量図、建物図面
- 境界(筆界)確認書
- 隣地所有者と交わす「越境に関する覚書」
- 固定資産税納税通知書
- 購入時の各種書類(売買契約書、確認通知書・検査済証、管理規約など)
- 過去のリフォームや修繕履歴



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訪問査定のメリット
訪問査定の特徴を大まかに把握したところで、次は訪問査定について詳しく知っていきましょう。この章では訪問査定のメリットについて解説しています。
訪問査定のメリットは以下の通りです。
- 精度の高い査定結果を得られる
- 査定時に不動産の対応を見極める事が出来る
- オンライン訪問査定が増えている
精度の高い査定結果を得られる
前述した通り訪問査定は、データで分かる物件情報の他に、業者が直接物件の状態を目視し、周辺環境なども把握した上で査定額を提示します。
その為、机上査定ではおおまかな査定価格しか知る事が出来ないのに対して、訪問査定はかなり精度の高い正確な価格知る事が出来ます。
ここで出る査定額は、ほとんど売却価格に近しいものであると捉えても問題ないため、売却を本格的に進めたい人、または売却するかを検討するために正確な物件価値を知りたいという人は、訪問査定がオススメです。
査定時に不動産の対応を見極める事が出来る
訪問査定は、不動産会社と直接対面し査定を進めていく為、その業者がどのような対応なのかを直接みる事が出来ます。
訪問査定をしてもらう業者を、実際の取引を依頼する不動産会社の候補にするケースは非常に多い為、そのような場合には、直接業者の対応を見る非常に良い機会になります。
オンライン訪問査定が増えている
本来の訪問査定は、不動産会社の人が家に直接訪問して査定を行います。
しかし近年は、コロナウイルスといったウイルス感染の観点からも、今はあまりよろしくないですよね。
その中最近増えているのはオンライン訪問査定です。ビデオ通話などのツールを利用して、訪問せず目視で査定を受けることが可能です。
全ての不動産会社が導入しているサービスではないので、会社を選ぶ際の判断材料にしてみても良いかもしれませんね。
訪問査定のデメリット
訪問査定にメリットがあれば、デメリットもあります。この章では訪問査定のデメリットについて解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
訪問査定のデメリットは以下の通りです。
- 査定結果を得られるまでに時間がかかる
- 必要書類が多く手間がかかる
査定結果を得られるまでに時間がかかる
基本的に、訪問査定は実際に査定を行ってから結果を得るまでに約1週間程度かかると言われています。
訪問査定は結果が詳細に出る分、調査の時間も少しかかってしまうのが現状です。
それに比べて机上査定の場合、査定を依頼した翌日には結果が出るため、机上査定と比較すると訪問査定は「時間がかかる」と感じてしまいます。
必要書類が多く手間がかかる
机上査定の場合、入力する情報は非常に基本的なものばかりで、それらの情報も簡単に知る事が出来るものばかりなので手間はほとんどかかりません。
机上査定を行ってから訪問査定を行う手法もある
訪問査定、机上査定にはそれぞれの良さがあり、向き不向きの人は存在しますが、これらの査定方法を両方活用する人も少なくありません。
査定はどちらも無料で行う事が出来る為、まずは机上査定をしてみて、その結果を踏まえて訪問査定を行う、という手段をとる人も多いです。
机上査定を行って、売却価格のイメージをつかんだ上で、売却を行うかどうかを判断し、確実に売却を行うと決めた場合、改めて訪問査定を行う、という方法が最もお勧めの方法であると言えます。
悩んでいる人は、こうした方法をとってみる事をお勧めします。



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訪問査定で不動産会社を見極める方法
基本的に査定自体はどこの不動産会社に依頼しても問題はありませんが、査定を依頼した業者とそのまま取引の契約を行うというケースも少なくはありません。
その為、ある程度訪問査定を行う前に、不動産会社の情報について調べておきましょう。具体的に確認するポイントは「不動産会社の強み」「販売方法」「業者の方針」「販売業績」などです。
気になっている不動産会社に訪問査定を依頼することが出来れば、業者の対応を見て「本当にそこに依頼してもよいか」を決める機会として訪問査定を利用する事ができ、効率的に不動産会社を選択する事が出来ます。
訪問査定で不動産会社を見極める方法は以下の通りです。
- 査定額の根拠を聞こう
- 販売戦略の明確さ
- 囲い込みには気を付けよう
査定額の根拠を聞こう
不動産会社は査定を無料で行う代わりに契約を取りに来ようとします。
施策として、査定額を実際よりも高く見積もる業者が中には存在します。その為、査定額が提示されたら、その内訳や根拠について詳しく聞くようにしましょう。
こうした説明を受ける事で、そこで不審な金額の設定が行われていると感じた場合に、その業者に売却の依頼を行うのはやめよう、という判断が出来ます。
販売戦略の明確さ
不動産会社に、そのマンションをどのように販売するのか、戦略や方針の質問をしてみましょう。
質問することによって不動産会社として、戸建て売却やマンション売却が得意なのかどうかを図ることができます。
物件種別以外にも、エリアでの売却実績も重要になってきます。物件種別やエリアが得意かどうかを見極める必要があります。
囲い込みには気をつけよう
「囲い込み」を行い他社からの紹介を断ることで、不動産会社は大きな利益を得られるチャンスがあります。
しかし、売主にとっては購入依頼があっても依頼を断わることになります。つまり、不動産売却までの期間が長引いたり、高く買ってくれる買主を見つけにくくなります。
囲い込みを避けるために、専任媒介契約や専属専任媒介契約前には囲い込みをしていないかを確認しておきましょう。
訪問査定を受ける際の4つの注意点
訪問査定は、不動産売却を行う上で非常に大切な工程であり、この工程を丁寧に行う事で売却の先行きが決まるといっても過言ではありません。
そこで、本章では、訪問査定を行う際に注意すべき点は全部で4つご紹介します。
具体的に気を付けたい注意点は以下の4つ。
- 物件の情報は隠さずに伝える
- 査定してもらう業者の対応を観察する
- 住んだからこそわかる情報を伝える
- 複数業者に査定してもらう
以下で一つずつ確認していきましょう。
注意点①:物件の情報は隠さず伝えよう
物件のマイナスな要素などは、査定時に隠さず必ず伝える事が非常に大切です。
欠陥などのマイナス要素を隠しておくと、正しい査定額の情報を得られないだけではなく、後に売却まで進む場合にトラブルになりかねません。
そうした欠陥を隠した状態で売却が成立してしまった場合、後に責任問題となり最悪の場合いくらかの金額を買主に支払う、などの自体になる可能性もあります。
このような事態を防ぐためにも、物件の情報で分かっている部分については、必ず業者に伝えるようにしましょう。
注意点②:査定してもらう業者の対応を観察しよう
訪問査定のメリットの章でもお話ししましたが、業者に訪問査定をしてもらう場合、そのままその業者に売買取引を依頼するケースは非常に多いです。
売り主も新しく不動産会社を探すのは手間がかかるので、そのまま取引を行う、というパターンが多くなるのです。
そのため、訪問査定を行う業者は後に売却時に依頼する業者になる可能性がある、と考えて彼らの対応を見ておく必要があります。
業者の選択を誤ると、取引を進めるにあたって損をしてしまったり、長期間の取引の間中ストレスがたまってしまったりなど非常に困る事が多いです。
注意点③:住んだからこそわかる情報を伝えよう
訪問査定では、周囲の環境や不動産の細かい部分まで調査する為、ほとんどの事はそれらの調査で分かりますが、住んでみないとわからないポイントがある場合もあります。
そういった情報がある場合は、積極的に業者に伝えるようにしましょう。
特に、メリットになりうる情報については、その情報がある事によって査定額が上がる可能性も生まれる為、伝えてみるようにしましょう。



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注意点④:複数業者に査定してもらおう
査定時に見るポイントは基本的にどこの不動産会社も似通っていますが、実際に査定でつける価格は不動産会社によって異なります。
1社のみの査定結果で取引を決めてしまうと、もっと高く売却できる可能性をつぶしてしまう事になるかもしれません。
その為、基本的には複数社の査定依頼をオススメしています。とはいえ、訪問査定をいくつもの企業に依頼するのは手間ですよね。
その中でお勧めな方法は、机上査定で複数社に査定を依頼した後、その中から訪問査定を依頼する企業を選別し改めて訪問査定をしてもらうというものです。
第一段階としての机上査定を複数企業に依頼する上でおススメの方法は「一括査定サイト」の活用です。
一括査定サイトとは、物件の基本的な情報をネットのフォーマットに入力すると、その情報が複数の業者に送られて査定を行ってくれるというツールです。
複数業者に同時に机上査定をしてほしい場合にはもってこいのサイトであると言えます。
中でもおススメの一括査定サイトは「すまいステップ」です。
このサイトは、優良業者のみを選別しており、一度に最大4社に査定依頼を行う事が可能です。
検討している方はぜひ活用してみてください。



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また、「家を売る基礎知識を知りたい」方は家を売る記事が参考になります。
記事のおさらい
訪問査定とは?
訪問査定とは、不動産会社が直接物件を訪れ、不動産の基本情報や所有者へのヒヤリングに加えて、直接物件の状態を見た上で査定を行う方法です。この訪問査定では、物件の使用状況や、土地の地形、周辺環境などデータや話だけでは確かめる事が出来ない部分を確認し、正確な査定額を出す事を目的に行われます。ほかの査定より物件の調査は詳しく行われ、法務局や行政局が定めた規定をもとに物件を確認したり、周辺のインフラを調査するなど、手厚い調査を行う事が特徴としてあげられます。つまり「精度の高い正確な査定結果を得られる査定方法」が訪問査定のもつ最も大きな特徴です。詳しく知りたい方は訪問査定とはをご覧ください。
訪問査定のメリットは?
訪問査定のメリットは以下の通りです
- 精度の高い査定結果を得られる
- 査定時に不動産の対応を見極めることができる
- オンライン訪問査定が増えている
詳しくは訪問査定のメリットをご覧ください。
訪問査定のデメリットは?
訪問査定のデメリットは以下の通りです
- 査定結果を得られるまでに時間がかかる
- 必要書類が多く手間がかかる
詳しく知りたい方は訪問査定のデメリットをご覧下さい。
訪問査定で不動産会社を見極める方法は?
訪問査定で不動産会社を見極める方法は以下のものです。
- 査定額の根拠を聞こう
- 販売戦略の明確さ
- 囲い込みには気をつけよう
詳しくは訪問査定で不動産会社を見極める方法をご覧ください。