- この記事のポイント
- 内覧はできるだけ断らないようにスケジュールを調整しましょう
- 内覧前の掃除や整理整頓は、特に玄関や水回り・リビング・ベランダに力を入れましょう
- 当日はつかず離れずの対応を心がけ、質問には丁寧に答えましょう
家の売却では、「内覧時の印象で売買の成否が決まる」と言っても過言ではありません。
しかしながら、居住中の家の場合、普段から生活している室内を見学してもらわなければいけないため、どのように準備をしておけばいいか、不安な方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、内覧当日までにやっておくべきこと、当日に対応する際のポイントなど、家売却時の内覧を成功させるコツを解説しています。ポイントをおさえて、是非とも売却を成功させましょう。
【準備で7割決まる!?】内覧前にやるべき準備とは
住んでいる家を売る際に内覧準備を怠たると「生活感」が伝わってしまい、内覧者の購入意欲を減らす可能性があります。
実際に不動産会社へ行ったインタビューでも「内覧時の印象は重要」との声がありました。
「誰も使っていない綺麗に整理された家」を内覧するのと、洗濯物や靴が散乱している「生活感のある家」を内覧するのとでは、内覧者が抱く印象を大きく違います。
では、内覧までにどのような準備をすればいいのでしょうか?具体的には次の3つのポイントを意識して内覧準備を進めておきましょう。
・柔軟な「スケジュール調整」で内覧数と成約率を上げる
・定期的な「掃除」で印象をアップ
「臭い」の対策も忘れずに
内覧準備が大変だからこそ、丁寧に準備するだけで家が売れやすくなるのは間違いありません。1つずつ詳しく見ていきましょう。
柔軟な「スケジュール調整」で内覧数と成約率を上げる
一般的に5~10件ほど内覧が入ってようやく成約にいたります。内覧を1回断るのは、売れるチャンスを1回逃しているのと同じです。貴重な1回を逃さないために、できるだけ相手の都合に合わせて日程を決めましょう。
また、できれば日中の時間帯で内覧予定を調整することをオススメします。多くの内覧者は「日当たり」を気にするからです。内覧者にとっては長期間住む家を選ぶわけですから「天気がいい日はどこまで日が入るのか?」など不安があります。夜中や悪天候時に内覧すると(口には出さないにしても)日当たりに関しての不安が解消されず売却につながらい可能性があります。
自分の家が最も良く見える時間帯は売主が分かっていると思うので、あらかじめ営業担当にその旨を伝えておきましょう。内覧希望者の都合もありますが、営業担当がベストな時間帯で調整してくれるでしょう。
日程調整が難しい場合は不動産会社に案内を任せてもOK
どうしても内覧希望者との日程調整が難しい場合は、内覧に同席せずに不動産会社に内覧を任せることも可能です。家の鍵を不動産会社へ預けておけば、内覧の直前と内覧後に不動産会社が売主に連絡をしたうえで、内覧対応をしてくれます。
鍵を預けるのが不安な方もいらっしゃると思いますが、内覧の効率を上げるために鍵を不動産会社に預けている方も一定数いらっしゃいます。
定期的な「掃除」で印象をアップ
家の売却を成功させるなら、掃除するの当たり前にやることです。築年数が古い家でも、室内がキレイであれば売れやすくなるのは言うまでもありません。
特に、住んでいる家を売る際に掃除を怠たると「生活感」が伝わり内覧者の購入意欲を減らす可能性があります。
「誰も使っていない綺麗に整理された家」を内覧するのと、洗濯物や靴が散乱している「生活感のある家」を内覧するのとでは、内覧者が抱く印象を大きく違います。
しかし、いつ内覧の予約が入るか分からないので毎回掃除するのは負担がかかります。そこで、内覧者がよく見る箇所だけでも定期的に綺麗にしておくことをオススメします。
優先度が高いのは「水回り」
最も重要度が高い箇所は浴室・キッチン・トイレなどの水回りです。
水回りは衛生面において多くの人が気になる部分です。たとえば、お風呂場にカビが生えているだけで印象がとても悪くなります。家を売る出すなら、真っ先に水回りを掃除しましょう。
浴室掃除のポイント
市販の中性洗剤か酸性洗剤を使って汚れを落としていきます。汚れがひどい場合は酸性潜在の方がよく落ちるので市販の『バスマジックリン』がオススメです。
カビがある場合は、『カビハイター』などのカビ取り用洗剤を吹きかけて10分程放置したあとにこすると良いでしょう。先にお湯で濡らしておくと汚れが落ちやすくなります。
お風呂鏡の汚れはなかなか落ちにくいのでクエン酸スプレーを使いましょう。時間をおいて汚れが浮いてきたらスポンジでこすって汚れを落としていきます。浴室の鏡がピカピカであれば、浴室の印象もに良くなるでしょう。湿気がたまるとカビが生えやすい場所なので換気もこまめに行いましょう。
キッチン掃除のポイント
キッチンは油汚れや生ごみの臭いへの対策が大切です。特に念入りに掃除すべき場所はシンク周りや排水口内です。市販の食器費用洗剤をスポンジにつけたスポンジでこすれば汚れは落ちます。直接触りたくない方は市販の『キッチンハイター』など塩素系の漂白剤をかけて5分ほどおいておけばいいです。普段掃除をしないような換気扇などもキレイにしておくと、家の印象も良くなります。
トイレ掃除のポイント
トイレが汚れていると不衛生な印象を持たれてしまうのでキレイに掃除しておきましょう。トイレ掃除も市販のトイレ用洗剤を汚れがある箇所に吹きかけて5分ほど放置し、トイレブラシでこすれば汚れが落ちるでしょう。余裕があれば壁や床の掃除も行いましょう。磨く順番はトイレの本体、壁、床です。市販のトイレシートや雑巾で拭いていきます。
玄関・ベランダ・リビングは整理整頓が大切
玄関・ベランダ・リビングは水回りほど汚れが目立ちませんが、住んでいると散らかりやすい空間なので整理整頓しておくことが大切です。
玄関掃除のポイント
玄関は家に入るときにまず目に入るので、家の第一印象が決まる重要な場所です。玄関を入ってすぐ散らかっているのは印象が悪いので、余計な物は片づけて、スッキリした印象になるよう心掛けましょう。
玄関全体をほうきで掃き、靴は靴箱に収納、傘は傘立てに入れるだけでも印象は良くなります。余裕があれば玄関を水拭きしておくと尚良いでしょう。
リビング掃除のポイント
多くの時間を過ごす空間なのでリビングの印象が購入意欲を大きく左右します。
床には、なるべく物を置かないように心がけましょう。部屋の広さの印象は、床面がどのくらい露出しているかによって変わります。床に物置いてあると床面の露出面が少なく、部屋が狭く見えてしまいます。
生活に必要な物は置いても良いですが、家の売却時に捨てる予定のモノであれば、内覧前に捨ててしまい荷物を少なくした方が得策です。また、内覧時は収納スペースが見られる可能性もあるため、クローゼットもすっきり整理しておくと良いでしょう。内覧当日はカーテンを全開にして部屋のなかが明るく見えるようにしましょう。
ベランダ掃除のポイント
部屋の中は一生懸命掃除しても、ベランダやバルコニーはそのままにしている方も多いです。しかし、ベランダが散らかっていると印象はよくありませんし、バルコニーにこだわりを持っている買い手も多いので、きちんと片づけておきましょう。
内覧時は眺望をチェックするために、窓を開けたりバルコニーに出たりするので、生活感のある干した洗濯物を見せるのは禁物です。内覧前に片付けてください。ガーデニングをしているなら、道具の整理や雑草をとっておくだけでも印象は変わります。
汚れがひどいならハウスクリーニングを検討
掃除が苦手な人や掃除したが汚れが落ちたいという方にオススメなのがハウスクリーニングサービスです。ハウスクリーニングを依頼すれば、プロ用の機材でやテクニックで徹底的にきれいにしてくれます。特に「浴室」「トイレ」「キッチン」などの水まわりが汚いと中古感が出てしまうため、魅力を感じてもらえません。自分では落としにくい汚れがこびりついている事が多いのでプロに任せるとよいでしょう。
箇所 | 費用相場 |
---|---|
費用は数万円程度かかりますが、高くに売却するための「投資」だと思えばやる価値はあるでしょう。
「臭い対策」も忘れずに
片付けだけに集中するのではなく、消臭にも力を入れましょう。自分では臭いが気にならないと思っていても、初めて来る人は臭いが気になるというのはよくあることです。玄関を開けた瞬間に「なにか臭う」と思われてしまうと、部屋が綺麗でも台無しになることもあります。特に、タバコを吸っている方やペットを飼っている方は臭い対策が絶対に必要です。
そのため、窓を開けて定期的に換気をすることが大切です。もちろん内覧当日も換気をしたうえでお出迎えしましょう。
臭いの元になりやすいのは玄関、トイレ、浴槽、カーペット、ソファ、カーテン、エアコンです。お部屋の消臭はカーペットやソファに除菌消臭スプレーをしたり、カーテンやソファーカバーなど丸洗いするのも効果的です。さらに壁や家具を拭き掃除したり、エアコンのフィルターを洗浄しておくなど、臭いの原因になりそうなものは掃除しましょう。臭いの出やすい場所に芳香剤を置いておくのも良いでしょう。
他にも、家売却経験者の体験談に関する記事や、家売却でよくある失敗事例をまとめた記事も参考になります。
内覧当日に意識すべき4つのポイント
ここまで紹介した準備をおこなえれば、あとは当日の対応を意識するだけです。
内覧者はあくまで「お客様」であることを忘れず、敬意をもって対応することが大切です。この章では内覧者の視点から、売主が意識したい大切なポイントを4つ紹介していきます。
部屋を明るく、空調も調整しておく
明るい家はそれだけで好印象につながります。部屋の明るさを確保するために、当日は家中の照明をつけカーテンも開けておきましょう。到着してからやると、暗い部屋が目に入ってしまうのでよくありません。到着前に準備をすることが大切です。
照明はすべてLEDに交換するのもおすすめです。間接照明などでおしゃれなムードを演出するよりも、部屋が明るいほど印象が良くなります。
また、窓ガラスや照明シェードも拭いて綺麗にしましょう。少しのくもりや汚れでも悪い印象を与えてしまいます。清潔感を出すためには、掃除をしてキレイにしておくことが肝心です。そこで次の章では掃除のポイントを場所別に紹介していきます。
また、普段の生活では節電を大切にしている方でも、内覧時はエアコンなどをつけて快適な室温を保ちましょう。室温だけではなく、湿気も確認することが大切です。乾燥が気になる時期には加湿器を付けておくなどして、室温も湿度も快適にします。
逆に、湿気がたまっている場合は、換気をして空気を入れ替えてからエアコンなどをつけるとよいでしょう。空気清浄機を持っている方は、稼働させておくのもおすすめです。
綺麗なスリッパを用意しておく
スリッパなしで内覧をすることを不快に感じる方もいます。自分や不動産会社の担当者、内覧者の分が必要なため、なるべく多めに綺麗なスリッパを用意することが大切です。
内覧者にとって、後に自分の家になるかもしれません。新居候補の家を、他人がスリッパなしの状態で歩いているのを見ると、購入意欲が下がってしまいます。普段スリッパを履かない方は、スリッパを用意することを忘れてしまうことがあるので注意しましょう。
内覧の対応は女性が行う
子どもや家族、ペットがいると内覧者は落ち着いてみることができません。また、男性がいると、なにもしていなくても威圧的に感じてしまう方もいます。
そのため、子どもやペットがいる場合は旦那様に預けて外出してもらい、奥様一人で対応するのが望ましいです。特にペットは、苦手な方やアレルギーを持っている方がいるため、必ず預けるようにしましょう。
内覧時の不動産会社の担当者を付ける場合も、女性を希望することをおすすめします。内覧には女性が訪れる確率が高いです。女性同士のほうが会話が弾み、そのまま契約につながることもあります。
当日は買主視点で、物件の長所を説明する
住んでいたからこそ知っている住まい付近の情報を提供すると喜んでもらえます。内覧時に広告やネットで調べてもわからない情報を伝えることで、物件のメリット理解してもらえやすくなります。
「安くて品揃えが良いスーパーが近くにある」「近くの公園は空いていて遊びやすい」「夏は窓から花火大会の花火が見える」「近くの川は桜並木がきれい」など、なにげない情報で構いません。
また、騒音やご近所付き合いについて気になっている方が多いです。「お子さんの年代がちかい家庭が近所にいる」「お隣は老夫婦で暮らしていて騒音は出ない」「近所の方との交流が多い・少ない」など、プライバシーを害さない程度の情報を伝えるのもよいでしょう。
購入時のパンフレットなどを保管している方は、用意しておくのもおすすめです。内覧者からの質問が多いほど、購入意欲が高いと推測できます。そのため、質問には丁寧に答え、さり気なく利便性や住みやすさをアピールすることがポイントです。
家売却の内覧で絶対にやってはいけないこと
積極的なアピールは控える
「買わされる」ではなく、「買いたい」と思ってもらうことが大切です。売主の積極的なアピールは、場合によってはマイナスになる可能性があるため、気をつけましょう。聞かれてもいないことを話したり、内覧者にずっと付いて案内したりするのはよくありません。簡単な家の説明以外は、質問されことに対して答える程度が望ましいです。
また、売主がずっと付きっきりの状態になると、内覧者は部屋をじっくりチェックしづらいため嫌がられます。適度に距離を置きながら、丁寧に接するようにしましょう。
不確実なことを買主に直接伝えない
不動産会社の担当者がいない間に売主と買主で直接契約条件の話をするのは控えてください。
「これをいただけると嬉しい」「いいですよ置いていきます」と軽い気持ちで約束してしまい、その後「そんなことは言っていない」と揉める原因になるからです。下手に口約束をしたことで、契約決裂になることもあるので内覧時の条件交渉は不動産会社を介して行いましょう。
『家売却を成功させるコツ』の記事では、さらい多くのコツを紹介しています。
家の売却するなら一括査定サイトを利用しよう
家の売却に成功できるかどうかは、不動産会社の力量次第といっても過言ではありません。広告を制作したり、売却活動や内覧対応をしたりするのは、不動産会社の担当者が中心です。
信頼できる不動産会社を見つけるためには、不動産一括査定サイトの利用をおすすめします。複数社の査定額を比較し、話を聞くことができるため、より良い一社を見つけやすいです。また、査定額を比較できるため、高額売却につながりやすいというメリットもあります。
一括査定サービスはすまいステップがおすすめです。
独自の運営方針に従って厳選された優良企業のみと提携を組んでいるため、信頼して仲介を依頼できる不動産会社のみに査定依頼ができます。
すまいステップの一括査定なら、売却成功のサポートをしてくれる優良な不動産会社が見つかることでしょう。1分ほどの簡単な入力で無料査定を受けられるので、気軽にご利用ください。
まずは自宅の片づけから始めてみよう
内覧のポイントは、当日までに掃除や整頓をして、部屋を綺麗に、広く、明るく見せることです。当日も気を抜かず、部屋を魅力的に見せることを考えて行動しましょう。
場合により、トランクルームを活用したり、ハウスクリーニングやホームステージングなどの業者に依頼したりと、費用をかけてでも準備をしたほうがよいこともあります。
また、断られた場合は理由を聞いて、次に向けて対策をすることも大切です。そもそも内覧者が少ない場合、広告の出し方や価格などに原因がないかをチェックします。
内覧対応や売れない原因・売るための対策は、信頼できる不動産会社に相談しましょう。まずは、力になってくれる不動産会社を見つけるために、すまいステップの一括査定をぜひご利用ください。