- この記事のポイント
- マンション買取の最大のデメリットは仲介よりも売却価格が安くなること
- 必ず買取してもらえるとは限らないことにも注意
- 買取は、特に1ヶ月以内にマンションを売りたい方におすすめ
買主が見つかるまで売却に時間がかかってしまう仲介に比べて、買取は早く・確実にマンションを売却できるため、魅力的な選択肢として映るでしょう。
しかし、マンション買取には「仲介と比べて売却価格が安くなってしまう」こと以外にも、気をつけておかなければならないデメリットがあります。
知らないまま売却に臨んで後悔しないためにも、この記事を最後までご覧いただき、大切なマンションの売却にお役立てください。
マンション買取のデメリット①:売却価格が安くなる
マンションを買取で売却する最も大きなデメリットは、仲介で売却する場合に比べて売却価格が2~3割ほど安くなってしまうことです。
以下は買取再販の仕組みを、わかりやすく簡略に図に示したものです。

しかし、そもそも中古マンションの相場は、立地と築年数でおおよその相場が決まります。リフォームによって再販価格は多少上乗せできますが、それでも元のマンションの相場を無視した価格設定はできません。
そのため、不動産会社は仲介の相場よりも安い価格で買取して工事前のマンションを仕入れるのです。
マンションを買取で売却する場合の相場については、以下の記事をご参照ください。
マンション買取のデメリット②:必ず買取で売れる訳ではない
どんなマンションでも必ず買取してもらえる訳ではないことにも注意が必要です。
ほどんどの不動産会社が、それぞれ「買取できるマンションの基準」を持っています。
売りたいマンションが不動産会社の買取基準を満たさなければ、査定を申し込みしても買取してもらえません。
マンションの条件によっては、買取基準の合う不動産会社を探すのに手間取ったり、時間がかかってしまった末に、結局買取で売却できる不動産会社が見つからない恐れがあるのはデメリットといえるでしょう。



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マンション買取のデメリット③:対応している不動産会社が少ない
全ての不動産会社がマンションの買取を行っている訳ではないことも押さえておきたいポイントです。
大手は買取も扱っている企業が多いですが、先述の通り、買取エリアや条件が設けられていることがほとんどです。
一方で、個人向けの不動産仲介は行わず、買取と再販を専門に手がける会社(いわゆる買取再販業者)もあります。
買取再販業者は、取り扱う不動産の種別まで限定して特化している企業が多いです。
マンションの買取再販で業績の高い企業は、以下の記事でご紹介しています。
マンション買取のデメリット④:思わぬ費用がかかることがある
マンション買取の特徴として「仲介手数料がかからない」ことが挙げられますが、買取での売却にあたって費用が全くかからない訳ではありません。
マンション室内の不用品の処分を依頼する場合、あらかじめ買取査定額から処分費用が差し引かれているか、差し引き前の金額を査定額として提示されるかは不動産会社によって異なります。
また、買取してもらった結果、売却益(譲渡所得)が発生する場合は譲渡所得税も生じます。
更に、不動産会社や買取再販業者に直接買取を依頼した場合は仲介手数料はかかりませんが、不動産会社からの仲介で別の会社や買取業者にマンションを売却する場合は、仲介を行った不動産会社に仲介手数料を支払わなければならないことに注意が必要です。
費用がかからないと思って買取で売却したにもかかわらず、状況によっては思いがけない出費が生じることもあるため、事前にマンション売却にかかる費用や税金について調べておきましょう。
マンション買取のデメリット⑤:最終的な入居者がわからない
マンションを買取で売却すると、その部屋に最終的に誰が入居することになるかを売主は知ることができません。
買取で売却したマンションは、買取した企業がリフォームを実施した後に、再び市場に売りに出されます。
買取した企業が売主となるため、リフォーム後のマンションが誰に売却されるか、あなたは知ることができませんし、選ぶこともできません。
旧居の隣人と交際を続けるので不審な人物には売却したくない、信頼できる人にマンションを譲りたいという場合にはデメリットとなるでしょう。
マンション買取がおすすめな人
ここまでマンション買取のデメリットについて解説してきました。
この章では、自分は買取で売却するべきかどうか決めきれない方向けに「マンション買取がおすすめな人の特徴」をご紹介します。
1ヶ月以内にマンションを売却したい方
「絶対にこの日まで売却しなければならない」という期日がある方には、買取でのマンション売却がおすすめです。
どの不動産会社でも、査定からマンションの引き渡しまで概ね1ヶ月以内で完了できるため、売却を急ぐ方にはもってこいの売却方法です。
ただし、売却に2~3ヶ月はかけられるという方は、売り出し価格を相場よりも安めに設定することで仲介でも早期売却を図れます。
「買取での売却は価格が安くなってしまうのがネック…」という方は、仲介での売却も再検討してみてください。
すぐに現金を受け取りたい方
すぐにまとまった現金を受け取りたいという方にも、買取での売却がおすすめです。
仲介の場合は、売買契約から決済まで通常1~2ヶ月ほど時間が空いてしまいますが、買取の場合は売主の希望次第で、売買契約から引き渡しまですぐに行うことが可能です(即日買取)。
築古のマンションを売却したい方
修繕箇所の多い築古のマンションをすぐに売却したい方にも、買取はおすすめです。
築古のマンションは、よほど好立地でない限り、買主が見つかるまで時間がかかったり、売却するために修繕や値引きが必要になることがあります。
マンション買取なら、買取可能であると査定されれば、そのままの状態ですぐに売却できます。
手間をかけずにマンションを売却したい方
マンション売却に関するさまざまな手間を省いて売却したい方にも、買取はおすすめです。
仲介に比べて売却期間が短く、内覧も修繕も不要なので、簡単にマンションを売却することができます。
まとめ:マンション買取はデメリットを踏まえた上で決めよう
この記事では、マンション買取のデメリットについて解説しました。
- おさらい:マンション買取のデメリット
- 売却価格が仲介の相場の7~8割になる
- 買取してもらえるマンションは不動産会社ごとに基準がある
- 買取に対応している不動産会社は限られる
- 思わぬ費用がかかることもある
- 最終的に誰が入居するかは売主にはわからない
たとえばローンの残債が多い方は、仲介での売却を目指した方がよいということもあります。
後悔しないためにも、メリットとデメリットを天秤にかけた上でマンションを買取で売るかどうか選択しましょう。