「家の査定時に見られるポイントは何だろう・・?」
家の売却時に査定を受けることは知っていても、査定で見られるポイントを知っている人は多くないでしょう。
古い家が意外に高く査定されたり、新しい家が予想外に低く査定されることもあり、査定で見られるポイントを知らないと売却時に損するかもしれません。
そこで、今回は家の査定で見られるポイントを解説していきます。
査定について基礎的な情報を知りたい方は家査定の記事もご覧ください。
家の査定ポイント1:建物
「家は購入時から時間がたつほどに価値がなくなっていく。」
そう考えられるのは、家の査定に『建物』の状態が大きく影響するからです。
建物を査定する査定に見られるポイント大きく分けて以下の3つです。
『建物』で見られるポイント
- 築年数(影響大)
- 家の内装
- 家の外装
建物がどれほど査定価格に影響するのか理解すれば、購入時に比べておよそどの程度価値が下がっているのかイメージできます。
それぞれ細かい項目まで見ていきましょう。
1.築年数
家の査定時にまず見られるポイントは築年数です。
まず、建物には住宅の種類毎に法定耐用年数という指標が定められています。
例えば居住用の木造建築(主に戸建て)は22年、鉄筋コンクリート造(主にマンション)なら47年と定められています。
一般的には木造の戸建ては、法定耐用年数を目安として築20年を超えた建物の価格はほぼゼロに近くなります。
国土交通相の発表した研究資料でも築20越えの木造住宅はゼロ査定を受けると言及されています。
まず、中古住宅の市場規模は新築住宅の 1/8 に過ぎず、住宅は中古になった時点で価格が 2 割下落し、木造戸建の場合は築 20 年でゼロ査定となる。
国土交通相:住宅の資産価値に関する研究
新築需要の高い日本において、誰かが一瞬でも住み『中古』となった時点で価格は2割下落してしまうのです。
下のグラフは国土交通省が調査した「戸建て売却価格と築年数の関係」をrenavi編集部でまとめたものです。
木造の戸建ては築15年で急激に価値が下がり、築20年を超えると新築購入時の1割程度になると発表されています。
参照情報:国土交通省HP
築20年以降は、なだらかな下落となっていますが、実際に不動産会社が査定をする際はゼロと判断される傾向にあるのです。
築年数と売却相場の関係をまとめると下記のようになります。
- 築10年の家の価値は、新築物件の半分ほど
- 築15年の家の価値は、新築物件の3割程度
- 築20年の家の価値は、新築物件の1割程度(ほぼゼロ査定を受ける)
内装に目立った傷がない家でも、目には見えない建物の構造部分は築年数の経過とともに劣化が進むため、自動的に査定額も低くなることを覚えておきましょう。
築30年を超えた物件は「古家付きの土地」として土地のみの価格で取引されるのが一般的ですが、築20年を超えた時点から、ほとんど土地の価格しか見られていないことになります。
買った時の金額と比べ現在どれほどの価値があるのか知るためにも、まず不動産会社に査定を依頼してみましょう。
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2.家の内装
次に見られるポイントは建物の内装です。
部屋がきれいな状態であるか、異臭はしないか、生活しやすい空間かが見られます。
使いやすい間取り、家具を配置しやすいか、生活導線がすっきりしているか。壁紙やフローリングの劣化状況も査定時のチェックポイントです。
内装の中でも特に次の3つのポイントは査定価格に大きく影響を及ぼします。
- 雨漏りシロアリ被害の有無
- 水回りの設備状況
- 最新設備の有無
雨漏りやシロアリ被害の有無
床下や屋根裏の点検口や押し入れ、クローゼットなどの天井部に雨漏り跡や木部腐食がないかも確認されるポイントです。
特に日当たりが悪い箇所はシロアリ被害が発生している可能性もあるので、念入りに査定でチェックされます。
雨漏りやシロアリ被害が発生している場合は、修繕が求められる場合もあります。
水回りの設備状況
キッチン、お風呂場、洗面化粧台などの水回りの設備のグレードや保存状況も念入りにチェックされるポイントです。
高級システムキッチンや大型の省エネ効果の高い給湯器があれば、査定額が上がる可能性は高いでしょう。
一方で、長年生活していれば水回り設備は劣化があります。清潔が保たれにくい場所なので普段からのメンテナンスが大切です。
最新設備の有無
次のような最新の機能を備えた家であれば査定額のアップにつながります。
付加機能 | 加点項目 |
---|---|
ホームオートメーション機能 | ・遠隔操作設備 ・自動点灯照明 ・モニターTVシステム |
自然エネルギーの利用 | ・太陽熱温水器設置 ・太陽光発電機設置 |
冷暖房の設備 | ・セントラル冷暖房 ・床暖房設備 |
3.家の外装
屋根や外壁の塗装が剥がれていないか、破損個箇所がないかも査定で見られるポイントです。
築年数が古い家は木部が腐食している箇所も出てくるので査定額に大きく影響します。
また、水平器等を使って建物の傾きも確認します。
建物の傾きは窓や扉の開閉に影響するので、傾きがひどく明らかな家は売却できない可能性もあります。
家の査定ポイント2:周辺環境
家の周辺環境も査定価格に影響します。
長く同じ家に住んでいる場合は、周辺施設や街並みも変わっている可能性が高いため、購入時価値よりも上下する可能性があります。
『周辺環境』で見られるポイント
- 駅までの距離
- 生活利便施設までの距離
- 通勤や通学の利便性
駅までの距離
基本的に、駅に近いほど土地の価値は高まります。
徒歩やバスで評価は異なりますが、以下の基準値を下回るか上回るかで評価の大小を決定しています。
- 徒歩:駅まで10分
- バス:最寄りのバス停から運行時間で15分
- バス(運行頻度):6便~12便(朝夕のラッシュ時)
評価が高くつけばその分査定額も高まります。
駅やバス停が新設されたり、移転された場合も同じ基準で査定されるため、査定額にも影響します。
また、駅の場所が変わらなくても、駅前の開発状況などによって周辺の地価が全体的に高まる可能性も合ります。
例えば、今も駅の前の開発が続いている埼玉県さいたま市武蔵浦和では、2016年を境に地価が上昇していることが分かります。
生活利便施設までの距離
生活利便施設との距離が近いほど査定額が高まる傾向にあります。
- 買い物関連:スーパー、コンビニ、商店街など
- サービス関連:飲食店、ペットショップ、クリーニング店など
- 公共施設:郵便局、警察署、図書館、役所など
- 医療・福祉施設:病院、診療所、保育所など
一般的に、駅との徒歩距離を評価した時同様、施設から徒歩10分を基準で評価を付けます。
したがって、駅や施設との徒歩距離と査定価格(評価のつけ方)の関係は以下の図のようになります。
通勤や通学の利便性(中心街へのアクセス)
基本的には会社や学校が密集している中心街に近いエリアほど査定額が高くなります。
前述した『駅までの距離』に通ずるポイントではありますが、近くに駅やバス停が近いなど中心街へのアクセスのしやすさもチェックされるポイントです。
逆にアクセスが悪く人口も減少しているようなエリアであれば利便性が低いとみなされ査定額が下がります。
例えば、渋谷区からの直線距離がほぼ同じ、大宮駅(埼玉県)と吉川美南駅(埼玉県)では、圧倒的に大宮駅の方がアクセス良いといえます。
そのため、同じ徒歩5分圏内の物件でも査定額に大きく差がでます。
家の査定ポイント3:土地
相続したような古い家でなければ、土地で見られるポイントが査定価格に大きく影響(購入時に比べて大きく価値が下がるような影響)を与えることは少ないでしょう。
なぜなら、見られるポイントは土地の形や大きさ、道路との関係など、そう大きく変えられないものばかりだからです。
ただし、査定ポイントの一つである、『日当たりや眺望』は周囲の建物の状況で変わることがあります。
それぞれ確認していきましょう。
『土地』で見られるポイント
- 日照・通風・眺望
- 土地の面積と形状
- 接面道路との関係
日照・通風・眺望
快適な生活空間を決める要素として日照や通風、眺望も査定ポイントとして見られます。
これらは、道路に接面している方角を基準に評価されます。
南向きが評価が高く、次いで東、西、北という順で評価が変わります。
角地で南東向きの土地が最も評価が高くなります。
一面だけ接道している土地よりも日照や通風に優れているからです。
ただし、土地の向きは日照・通風、又眺望に優れているのに、高層建物の建設により阻害される可能性もあります。
購入してから売却するまでの間に立てられた建物だけでなく、建設が決まっている高層建物のせいで需要が下がるケースもあります。
土地の面積と形状
土地の査定額は面積や形状によって変化します。
広くて使いやすい形をしている土地は高額査定を得られます。
反対に狭い土地だと、建築基準法の関係で再建築する際に建てられる家に制限が出るので査定額が下がります。
接面道路との関係
建築基準法によって、建物を建てられる土地の条件として「建築基準法で定められた道路(幅4m以上)に敷地の接点が2m以上なければならない」と定められています。4m未満の道路でも例外的に建物を建てられる土地もありますが、土地の使い方に制約があります。
よって、道路に面している間口が車が十分に入れる程の幅(4m)がない土地は高額査定を望めません。
また、接面道路との高低差が生活の利便性に影響する程ないかなど隣接している道路と土地の関係も査定で見られます。
土地の形状や、道路との隣接状況で査定額が変わるとは言え、この部分の計算を素人がするのは難しいでしょう。
査定の際には、そういった難しいことも不動産会社に聴いてみましょう。
親身に答えてくれる担当者は、今後の売却の心強いパートナーとなるでしょう。
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家の査定ポイント4:市況
ここまでに解説してきた査定ポイントは、家の現状や特性を正しく評価するためのものです。
最終的な査定価格を算出する際は、さらに市況を考慮します。
例えば、「木造戸建ての価値が、20年前に比べて20%も高まっている」場合は、査定価格にそのプラス分を考慮して最終的な査定額とします。
具体的に、不動産の価値がどのように変化していくか確認していきましょう。
以下の画像は、国土交通相が作成している不動産市場の価格動向を表した表です。
青線の戸建て住宅を見てみると、2020年4月と2021年10月でも価値は大きく異なることがわかります。
単純に全く同じ条件の物件(例えば、新築一戸建て、都内○○区、専有面積○○、○LDKと同じ物件)であれば、2021年10月の方が高く取引されます。
しかし、実際は築年数やその他の劣化状況、周辺環境や土地の現況を含めるため、今と昔を比較し市況に応じて査定価格を調整する大変難しくあります。
そのため、市況の考慮した査定価格は不動産会社により大きく異なることがあります。
以上が家査定で見られる主なポイントです。
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