家の査定は、売却額や買取額に影響する重要なポイントです。
これから査定を受けようとしている方で、「査定前に掃除は必要なの?」「掃除すると査定額は上がるの?」と疑問を抱いている方は多いのではないでしょうか。
この記事では、家査定前の掃除の必要性や査定額に影響するポイントなどを詳しく解説します。
査定をこれから依頼する方や控えている方は、ぜひ参考にご覧ください。
家の査定前に掃除は必要?
査定前の掃除は基本的には必要ありません。
ただし、部屋が極端に散らかっていたり、壁が極端に汚れている場合は査定額に悪い影響を与える場合もあります。
なお、掃除は内覧前が重要のため、内覧の日程が決まったら事前に部屋の掃除をしておきましょう。
家の査定額に影響するポイント
査定前の掃除は基本的に不要ということをお伝えしました。
では、査定額に影響するポイントとはどのようなところなのでしょうか。
家自体のポイントと家の周辺のポイントに分けて解説します。
家自体の状況
家の状況によって査定額は異なるため、査定額を上げたい方はしっかり確認しておきましょう。
- 間取り・面積
- 築年数
- 構造
- 設備の有無
- 日当たり
- 眺望
- 建物の劣化状況
- 耐震性
間取り・面積
一つ目は間取りと面積です。
購入者が物件を選ぶうえで非常に気になるポイントであり、査定額にも大きく影響します。
部屋数や面積以外にも、快適に日常生活を送るための環境が整っているかなども見られます。
例えば、家事をするうえでの導線管理や一般的な間取りとなっているかなども見られます。
個性的な間取りでも一部の人には好印象を与えるかもしれませんが、一般的には需要が少ないので査定額に良い影響を与えづらいです。
築年数
築年数は査定額に大きく影響するポイントです。
以下のグラフは、築年数別での戸建てとマンションの成約価格の平均相場です。
築年数 | 価格 |
新築~5年 | 4,821万円 |
6年~10年 | 4,653万円 |
11年~15年 | 4,436万円 |
16年~20年 | 4,024万円 |
21年~25年 | 3,955万円 |
26年~30年 | 3,333万円 |
31年~ | 2,345万円 |
※レインズ 築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2022年)を参考に編集部作成
築年数が経過すると建物の劣化や損傷などの影響もあり、成約価格が下がる傾向にあります。
なお、マンションの平均相場は、「マンション査定前には掃除が必要?査定額に影響するポイントも解説」で確認できます。
構造
家の構造にはさまざまな種類があります。
- 鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)
- 鉄筋コンクリート造(RC造)
- 重量鉄骨造(S造)
- 木造(W造)
構造によって耐用年数が異なり、年数が長い構造ほど査定額に良い影響を与えます。
建物の構造 | 非業務用(自宅用等) 耐用年数 | 非業務用 償却率 | 業務用(住宅・店鋪) 耐用年数 | 業務用業務用 (住宅・店鋪)償却率 |
---|---|---|---|---|
鉄骨鉄筋コンクリート造または 鉄筋コンクリート造 | 70年 | 0.015 | 47年 | 0.022 |
れんが造、石造またはブロック造 | 57年 | 0.018 | 38年 | 0.027 |
骨格材の肉厚4mm超の金属造 | 51年 | 0.020 | 34年 | 0.030 |
骨格材の肉厚3mm超4mm以下の 金属造 | 40年 | 0.025 | 27年 | 0.038 |
骨格材の肉厚3mm以下の金属造 | 28年 | 0.036 | 19年 | 0.053 |
木造または合成樹脂造 | 33年 | 0.031 | 22年 | 0.046 |
木骨モルタル造 | 30年 | 0.034 | 20年 | 0.050 |
※国税庁「耐用年数(建物/建物附属設備)」と国税庁「『減価償却費』の計算について」をもとに作成
設備状況
設備の充実度も査定額に影響するため、確認しましょう。
- 最新機器の有無
- キッチン、トイレ、バスルームの設備の充実度
- 電気、ガス設備などに不備はないか
設備が充実していれば査定額に良い影響を与えるため、設備が揃っているか、不備はないかなどをチェックしておきましょう。
日当たり
日当たりの良い部屋は需要があるため、査定額に良い影響を与えます。
戸建ての場合は、周囲に日当たりを遮る物があると日当たりを十分に確保できない可能性もあります。
将来的に日当たりが悪くなると判断されて査定額に悪い影響を与える可能性があるからです。
眺望
窓からの眺めの良い物件は査定額に良い影響を与えます。
マンションであれば、高階層ほど眺望も良くなる傾向にあるので査定額に影響しやすいです。
建物の劣化状況
建物に損傷や劣化が見られると査定額に悪い影響を与えてしまいます。
特に築年数の経過している建物は劣化状況も進んでいる傾向にあります。
ただし、リノベーションをしていれば新築と変わらない内装となっていることもあるため、高く査定される可能性もあります。
耐震性
地震の多い日本において、耐震性は非常に重要なポイントです。
耐震基準には2種類あり、1980年以前の旧耐震基準と1981年以降の新耐震基準です。
新耐震基準は、震度6強~7でも倒壊しないように造られており安全性が高いです。
旧耐震基準の建物だと、安全性が確保されていないため、査定額に悪い影響を与えることを理解しておきましょう。
家の周辺状況
周辺状況も査定額に影響するため、確認しましょう。
- 利便性
- 治安
- 競合物件の有無
利便性
快適に過ごせるかどうかの利便性も査定額に影響します。
- 近くにスーパーやコンビニがあるか
- 近くに駅があるか
- 学校や病院の有無
これらは生活するうえで必要な施設であり、近くにあるかどうかをチェックされます。
利便性が高いほど高い査定をされるため、確認しておきましょう。
治安
治安の良し悪しも査定額に影響します。
誰しも治安の悪い場所に住みたいとは思いません。
一見治安の良さそうな地域に見えても、夜になると治安が悪化しているケースもあるので注意が必要です。
競合物件の有無
住んでいる地域で似たような物件が売りに出ていないかも確認しておきましょう。
それらの物件は競合物件となり、競合物件が多いほど希少性も下がるため、査定額に悪い影響を与えやすいです。
近所で似たような物件が売りに出ていないかチェックして、競合が多いのであれば売却時期を見直すことも検討しましょう。
内覧前に最低限おこなうべき掃除内容
掃除は、査定前でなく内覧前が重要だとお伝えしました。
内覧前に最低限掃除しておくべき場所を確認しておきましょう。
- 水回り
- 部屋全体の荷物を整理する
- 臭い対策
水回りをきれいにする
水回りは掃除箇所で最も重要箇所といえます。
キッチン、バス、トイレなどは水垢やカビ、油汚れなどが目立つため、掃除をしていないと内覧者の購入意欲も下がってしまいます。
重点的に掃除するようにしましょう。
なお、自分で汚れを取るのが難しい場合は、ハウスクリーニングに依頼するのも検討しましょう。
部屋全体の荷物を整理する
部屋が散らかっていると内覧者に対して悪い印象を与えてしまいます。
掃き掃除や拭き掃除はもちろんですが、不要な物を処分したり、片づけたりするなどして整理もしましょう。
芳香剤などを置いて臭い対策をする
部屋の見た目だけでなく、臭い対策も大切です。
玄関、トイレ、リビングなどに芳香剤を置くなどしましょう。
まとめ
家査定前の掃除の必要性について解説しました。
査定前に掃除をしても基本的には査定額に影響しませんが、極端に汚い場合は査定額に悪い影響を与えることもあるため、注意が必要です。
査定額に影響するポイントとして、築年数や構造、間取りなどの建物自体のポイントから、利便性や治安などの周辺環境のポイントなどさまざまです。
また、掃除は査定前は必要ないですが内覧前に必要ですので、内覧を控えている方は掃除をしておきましょう。
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