不動産ポータルサイトがどのような役割をしているかご存じでしょうか。不動産売買において不動産ポータルサイトは欠かせない存在になっています。ここでは、不動産ポータルサイトはどのようなものかや、メリットやデメリットについても紹介していきます。
不動産ポータルサイトに物件を登録するのは、基本的には媒介契約した不動産会社です。不動産の売却を検討しているなら、不動産ポータルサイトの役割についても理解し、物件に合った不動産会社を選びましょう。
不動産売却の注意点を流れに沿って解説!売却時のトラブルを防ごう
不動産売却のポータルサイトとは
不動産物件情報が集まる不動産ポータルサイトは依頼を受けて商品を掲載し、購入者とマッチングするのが役割です。ここでは不動産ポータルサイトで物件の売却をする場合の活用方法やメリット、デメリットについて詳しく紹介していきます。
誰でも売り出し物件を検索可能なサイト
不動産ポータルサイトでは、購入を検討している人が売却中の物件を探すことを目的に作られたインターネットサイトの一種です。地域や価格など検索条件にあった情報を開くと、登録されている物件の詳細情報や写真、動画などを閲覧できます。
従来、不動産会社が持つ物件の中から希望にあった物件を探すために、いくつかの業者を歩いて探すなどが当たり前でした。不動産ポータルサイトの登場により、スマホを見ながら誰でも、どこからでも売り出し物件の情報を検索できるようになりました。
不動産の売却活動でポータルサイトへ登録
不動産会社は売却活動をはじめると契約している不動産ポータルサイトに情報を登録します。不動産会社によって、売却希望物件を登録する不動産ポータルサイトが異なり、どんなポータルサイトに登録してくれるのかで購入希望者の見つかりやすさが左右されるといっても過言ではない状況です。
不動産ポータルサイトにも得意不得意があります。事前に売却を検討している物件の所在地と戸建てかマンションかの情報を検索し、どんな不動産ポータルサイトが表示されるか順位を気にしながら見てみましょう。
ポータルサイトの利用料は不動産会社が負担
不動産ポータルサイトは物件を閲覧する購入希望者は無料で登録し、全ての機能を無料で利用できるのが一般的です。一方で、物件を登録する不動産会社には契約料と登録する不動産ごとに登録料が発生します。
不動産ポータルサイトによって料金体系はさまざまです。定額制や契約報酬型、クリック数などの反響反映などがあります。掲載料が無料のポータルサイトもありますが、登録できる情報が制限されていたり、閲覧できる人が限られていたりします。
ポータルサイトと一括査定サイトの違い
不動産を取り扱うインターネットサービスには不動産ポータルサイトと不動産一括査定サイトの2種類があります。どちらも不動産売買に関して重要な役割を担っていますが、取り扱う内容は異なります。
不動産ポータルサイトは売りに出されている不動産情報が掲載されているサイトです。主に買主に向けて物件情報を発信し、売主は営業活動の一環として重要な役割を占めています。
一方で、不動産一括査定サイトは売主が所有する家の価値を知るために査定を不動産会社へ依頼するのを仲介するサイトです。不動産会社によって家の査定金額は差が出ます。複数の不動産会社に一度に査定を依頼できるのがメリットです。
物件情報の発信と査定依頼を両方請け負っているポータルサイトもあります。自分の目的に合わせてサービスを選びましょう。
不動産売却でポータルサイトに登録するメリット
より多くの購入希望者に売却したい物件の情報を見てもらうためには、不動産ポータルサイトへの登録が欠かせません。ここでは不動産売却をするときの不動産ポータルサイトに登録するメリットについて見ていきましょう。
売却したい不動産の周知
所有している家を売却するときに、どうやって購入者へ情報を伝えるかを考えてみましょう。以前は不動産会社のネットワークを利用して、購入者の希望に沿った物件を不動産会社の営業担当が紹介してくれました。
しかし、インターネットの発達により、購入希望者は不動産ポータルサイトに登録されている物件情報から好みの物件を選び、不動産会社に仲介してもらう流れに変わっています。不動産会社も不動産ポータルサイトへの登録が前提で営業活動を進めていることがほとんどです。
売却したい不動産がある場合には、インターネット上に物件情報を掲載して、周知することがスタンダードになっています。売主としては売却を希望する物件を得意とする不動産ポータルサイトで、たくさん検索にヒットしてもらうのが売却への近道なのです。
利用者が不動産を探しやすい環境
不動産ポータルサイトは利用者が物件を探しやすいように統一されたフォーマットの中で登録を受け付けています。これにより閲覧しやすい導線が確保されているのです。価格や面積、最寄り駅など購入者が希望する条件に当てはまる物件に絞り込んで検索ができます。
不動産ポータルサイトは買主優先にサービスが展開されています。売主が所有する不動産を相場よりも高く売り出したい場合には注意が必要です。相場よりも高い金額で物件を登録すると、価格で絞り込む購入希望者の検索結果から漏れる可能性があります。
昔のように不動産会社に聞かないと相場がわからなかった時代は過ぎ、誰でも周辺で売り出されている物件の価格がわかる時代です。買主は相場を理解して物件を探していることを頭に入れて売出し価格を設定しましょう。
不動産会社によらない集客に期待
不動産ポータルサイトに登録をすれば、同じ地域にいる購入希望者だけでなく、遠く離れた県の買主にも情報が届きます。価値のある不動産であれば、仲介を担当する営業担当者の力量に関わらず集客が期待できます。一方で不動産会社の登録技術で閲覧数が向上する場合もあります。
写真の撮り方や紹介文などに技が光る担当者もいます。とはいえ、需要の高い物件であれば不動産ポータルサイトに登録するだけでも内覧希望者を獲得しやすくなります。
不動産売却でポータルサイトを利用するデメリット
不動産売買には必要になる不動産ポータルサイト。ここでは不動産ポータルサイトのデメリットについて見ていきましょう。便利な不動産ポータルサイトですが、不得意な部分もあります。デメリットをよく理解して、足りない部分は不動産会社のサポートで売買を成功に導きましょう。
物件のアピールに独自性を出せない
不動産ポータルサイトは登録されている物件ごとの情報もたくさん掲載できるようになりましたが、サイトごとに登録できる情報は決まっています。また、登録する情報によっては追加料金がかかったりします。
不動産ポータルサイトは便利な反面、検索に引っかからないと情報が出てきません。また項目外の独自性があるメリットについては備考などに書くしかないので、物件をアピールしにくい面もあります。物件のアピールについては不動産会社の長年の経験などからノウハウをもっているところに依頼すると買主が見つかりやすいでしょう。
登録されるポータルサイトで集客が決まる
不動産ポータルサイト自体はたくさんあります。不動産ポータルサイトだけの企業もあれば、不動産会社が運営しているポータルサイト、別業種の会社が運営しているポータルサイトなどさまざまです。なかには掲載料は無料で、成功報酬型のサイトなどもあります。
ここで注意したいのは、ただ不動産ポータルサイトに登録するだけではあまり効果が期待できないところです。不動産ポータルサイトに登録して集客できるかは登録したサイトの全体の利用者数に比例して確率が上がります。そもそも利用者が少ないところに登録しても購入希望者は期待できません。
使い勝手が悪いと利用者が増えないので、新しいサービスでも登録は避けた方がよいでしょう。望ましいのは名前の聞いたことがある不動産ポータルサイトに登録してもらえるように不動産会社を選ぶことです。調べられるなら、売却したい不動産がある地域や、物件の種類を得意とする不動産ポータルサイトに登録する必要があります。
不動産ポータルサイトによっても都心型、地方型、マンション型、戸建て型など特色があります。自身で検索してみるなどしてポータルサイトの特色を知り、対象となる不動産ポータルサイトを見つけましょう。
ポータルサイトへの登録で売却の保証はなし
不動産ポータルサイトはあくまでも物件情報が載っているウェブサイトです。不動産ポータルサイトも情報の掲載やさまざまなサポートはあっても、不動産ポータルサイトに登録したから売却が保証されるわけではありません。
購入希望者は新着物件から見ていきます。不動産ポータルサイトへ登録してから時間が経つほど、登録した物件は表示されにくくなります。売却までのだいたいの期間は3カ月から半年といわれています。この期間を逃してしまうと売却は難しくなっていきます。時期に注意して売買を進めましょう。
不動産売却を不特定多数に知られる
不動産ポータルサイトに登録するとインターネットを使える人はもちろんのこと、地域の不動産会社も売却していることがわかる状態になります。売却理由によっては周囲に知られたくない場合もあります。不動産売却を周囲に知られたくない場合には、不動産会社に依頼する時点で事情を伝えておきましょう。
不動産売却でポータルサイトに登録するポイント
不動産売却ではどこのポータルサイトに登録するのかまで気にした方が成約率は高くなります。しかし、仲介を依頼する不動産会社によって、登録できる不動産ポータルサイトが決まっていることがほとんどです。ここでは不動産売却を考えている場合に、不動産ポータルサイトに物件情報を登録する際のポイントについて紹介します。
登録先を増やすならば不動産会社と一般媒介契約
不動産ポータルサイトへの登録は不動産会社を通して行うのが一般的です。不動産会社に物件売却の仲介を依頼するには大きく分けて3つの方法があります。
一般媒介契約 |
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専属媒介契約 |
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専属専任媒介契約 |
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物件の売却を急ぐ場合や物件の価値が高く、できるだけ多くの購入希望者から選びたい場合などには一般媒介契約を選択しましょう。一般媒介契約では複数の不動産会社に仲介を依頼できます。不動産ポータルサイトへの登録先が重ならないように注意しながら、仲介を依頼する不動産会社を選びましょう。
一般媒介契約は売主自身が率先して売却活動を進めることが重要です。費用がかからずに不動産ポータルサイトの登録先を増やせる分、不動産会社のサポート力は強くないので、しっかり時間を割いて売却をしましょう。
相場にあった売り出し価格に設定
不動産売却にあたって価格は売主が決めます。不動産会社に査定を依頼すると周辺の相場や物件の状態から査定価格を出してくれます。これは参考価格なので、査定価格にしたから必ずその金額で売却できると決まっているものではありません。査定価格はあくまでも見積もりなのです。
売却をはじめるにあたってはいくらで売り出すのかは売主が自由に決められます。そうはいっても周辺の相場価格から極端に外れた価格では不動産ポータルサイトで検索したときに表示されません。購入希望者の多くは買える金額で絞り込んで検索するからです。
売主は不動産一括査定サービスなどを利用して、最新の相場を知ったうえで売却価格を決めましょう。その際に不動産ポータルサイトの検索における金額の区切りを確認しておきましょう。数万円の差で一つ上の高い分類に入るようなら、少し価格を下げて安い分類に入れた方が購入希望者の数は増えます。
一括査定はすまいステップがおすすめ
不動産売却をはじめようと思ってまずは査定をと考えている人には「すまいステップ」がおすすめです。
無料で利用できる不動産一括査定サイトのすまいステップは以下のような特徴があります。
- 自社で登録されている不動産会社の中から、さらに独自の基準で厳選した優良企業に依頼
- 簡単な情報入力で、物件に最適な不動産会社最大4社へ査定依頼ができる
- 営業を担当するには有資格のエース級ばかり
はじめて不動産を売却する場合でも、安心して相談が始められます。複数の不動産会社を比較し、信頼して物件を任せられる不動産会社を見つけましょう。
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登録される情報は自身でもチェック
不動産ポータルサイトの情報でいかにアピールできるかは成約に大きく影響します。売出し物件の登録にあたっては、自身でも内容をチェックして丸投げにならないようにしましょう。登録自体は不動産会社の営業担当がやってくれます。とはいえ担当者も常に数件の案件を抱えていることも少なくないものです。
住んだ人でなければわからないことやアピールできるところに漏れがないかチェックしておきましょう。見栄えのよい写真が提供できるなら差し替えのデータを送るなどして、売却活動に力を入れましょう。
売れない場合は再登録を検討
不動産会社との媒介契約は3カ月単位のところが多いです。なかなか物件が売れず、契約を更新して半年が経ったら軌道修正が必要になってきます。時間が経つほどに物件情報の新鮮さは失われ、表示順位も下がっていきます。売り出した時期が悪ければ、再登録をすると新着物件として再び表示されやすくなります。
なかには物件情報を覚えていて、再登録しても売れ残り物件と認識される可能性はあります。基本は売れ残らないように売り切ってしまうのが最善です。どうしても折り合いがつかず売却に至らなければ、一度売却を切り上げてみるのも手です。不動産の特性により判断は別れるので、営業担当ともよく相談しながら検討しましょう。
不動産売却のためポータルサイトに物件を掲載
不動産売却では不動産ポータルサイトへ登録するのが当たり前の時代になりました。物件に合わせて得意とする不動産ポータルサイトへ登録できるかが重要です。不動産会社によって登録するポータルサイトは変わってきます。売却の相談をするときにはどの不動産ポータルサイトと契約しているかも確認しておきましょう。
不動産売却を検討するならまずは不動産一括査定サイトを利用して今の家の価値を知りましょう。不動産会社によって査定額やサービスはさまざまなので、査定結果をよく比較して信頼できる不動産会社をみつけましょう。
不動産ポータルサイトの掲載情報は成約に結びつく重要なポイントです。自身でもよくチェックしてアピールをしましょう。不動産ポータルサイトは情報が古くなると成約率が下がっていきます。売れ残りそうな状況になったら早めに対策を打ち出して売れる時期に売り切りましょう。