マンション売却における減価償却費とは?計算方法と注意点を徹底解説!

マンション売却でかかる税金を調べてる途中、「減価償却費」という言葉を見つけ、何のことだかよく分からない、説明を聞いても分かりづらいという人は多いのではないでしょうか?

減価償却費についての理解が曖昧だと、折角の税金の計算が無駄になっていまい、「想定してたよりも売却益が低かった…」なんてこともありえます。

今回の記事では、マンション売却における減価償却費にフォーカスして、

  • 減価償却費とは何のために必要な費用なのか
  • 減価償却費の計算方法
  • 税金を計算する上で注意しておくべきポイント

について、初心者にも分かりやすく解説しています。

記事を最後まで読んでいただければ、迷うことなく減価償却費を含めた税金の計算が出来るでしょう。

リナビス
原価償却について正しく理解しておけば、より精密にマンション売却の税金が計算できるよ!

減価償却費とは「建物の劣化を表す費用」

マンション売却のためにかかった費用は、通常全額がその年の必要経費となります。しかし、マンション含む不動産の建物部分は長年使用していくことで時間と共に価値が減少していきます。

その取得費用を一定年数(使用可能期間)に分けて必要経費にしていきます。これを減価償却といい、その経費のことを減価償却費といいます。

一言で言うと、「建物の劣化を表す費用」ですね。

また不動産の場合、建物やその付属設備などが減価償却資産となるので、土地は年月が経っても価値が減るものではないため、土地は減価償却の対象外となります。

リナビス
減価償却はマンションの建物の劣化に対してのみ行う手続きなんだね!

減価償却はいつ必要?

減価償却はマンション売却した翌年の確定申告で譲渡所得を計算するまでに行う必要があります。ただし、譲渡所得がゼロの場合や譲渡損益(マイナス)が出る場合は確定申告の義務はありません。

また、確定申告すること節税につながるケースもありますが、そちらについては最後の章で解説しています。

リナビス
確定申告はマンションを売った翌年の2月15日~3月15日までが期限だよ!

減価償却費の計算は誰が行う?

確定申告の際の減価償却の計算は税理士への依頼も可能ですが、基本的に売主である本人が行う必要があります。

難しそうに聞こえるかもしれませんが、計算方法が分かれば該当の数字を当てはめていくだけですなので割と簡単です。

リナビス
ちなみに税理市に依頼した場合は5万円~10万円の費用がかかるんだ。

マンション売却における減価償却費の計算方法

この章では、マンション売却における減価償却費の具体的な計算方法を解説していきます。最後にはイメージが湧きやすいよう、計算事例も紹介していますので、是非チェックしてみてください。

通常は「定額法」による計算

減価償却の計算方法には、毎年一定額ずつ償却する定額法と、毎年同じ割合を償却する定率法(減価償却は最初の内多く、次第に減っていく)の2種類が存在します。

建物と平成28年4月以降に取得した付属設備、看板などの構築物は定額法による減価償却と決められています。

その他の減価償却資産は、事前の申請によりどちらかを選ぶことができますが、申請のない場合は自動的に定額法による減価償却となります。

リナビス
減価償却を計算する場合は定額法を使おう!

定額法の計算方法

定額法による減価償却費の計算方法は以下になります。

減価償却費 = 建物購入代金×0.9×償却率×経過年数

減価償却費の計算では、建物購入代金(取得)に0.9という数字をかけますが、れは会計上、取得費から残存価格10%を引く必要があり、そうすると残りは90%です。取得費から10%引くのと、取得費に0.9かけても同じというカラクリです。

リナビス
取得費に0.9をかける理由は、意外と説明してるところが少ないんだ。

定額法の計算に必要な3つの項目

次に、減価償却費の計算で出てくる「建物購入代金(取得費)」「償却率」「経過年数」について詳しく解説していきます。

①「建物購入代金」

マンションの減価償却費を計算する上で建物購入代金を知る必要があります。通常、購入した際に交わした売買契約書の金額を使うことが原則ですが、注意して欲しいポイントがあります。

それは、売買契約書に記載された売買価格をそのまま建物購入代金として使用してはいけない、ということです。

売買契約書に記載された金額はあくまで「建物+土地」の金額なので、建物価格と土地価格の内訳を確認し、建物価格の金額のみを使うようにしましょう。

「売買契約書を紛失してしまって建物の価格が分からない….」という方も落ち込む必要はありません。最後の章で対処方法を説明していますので気になる人はチェックしてください。

②「償却率」

償却率とは、建物が1年毎に喪失する価値の指標で、事業用と非事業用と法律で定められています。居住用マンションといった非事業用の場合、事業用の耐用年数の1.5倍で算出することができます。

注意して欲しいのが、耐用年数は建物の材質や構造で違うということです。材質・構造毎の耐用年数と減価償却率の関係については国税庁が「減価償却資産の償却率表」という資料を出していますが、その中から家屋に関するものを抜粋してみました。

材質・構造法定耐用年数償却率
木造33年0.031
軽量鉄骨40年0.025
鉄筋コンクリート造(RC造)・鉄骨鉄筋コンクリート(SRC造)70年0.015

③「経過年数」

経過年数とは、耐用年数と違い、マンションを購入してから売却までの間の年数を指します。

注意して欲しいのが「端数の切り上げ」です。例えば経過年数が15年1か月だった場合、端数は切り上げて16年と計算する、ということです。

リナビス
端数の切り上げは少しもったいない気もするけど…こういう風に原価償却費は計算されるんだ!

建物購入代金(取得費)が分からない場合の調べ方

建物購入代金はマンションを購入した際の売買契約書に記載されている建物価格の金額を使用するのが原則です。しかし、中には建物価格の記載がない売買契約書も存在します。

その場合、ケース別で以下の2つの方法で求めることが可能です。

  • 売買契約書に消費税の記載がある場合
    • 消費税から計算する方法
  • 売買契約書に消費税の記載がない、あるいは売買契約書を紛失した
    • 標準建築単価から計算する方法

それぞれ詳しく解説していきます。

① 消費税から計算する方法

まずは消費税から建物価格と土地価格を割り出す方法を解説します。計算式は以下の通りです。

  • 建物価格 = 消費税 ÷ 購入時の消費税率 + 消費税 
  • 土地価格 = 土地と建物の合計金額 -建物価格

消費税は売買契約書に記載してるものを使い、消費税率は購入時の税率で計算するようにしましょう。参考までに各年の消費税率を表にまとめておきます。

購入年月消費税率
平成元年4月1日~平成9年3月31日まで3%
平成9年4月1日~平成26年3月31日まで5%
平成26年4月1日~8%
令和元年10月1日~10%

例えば平成8年に5000万円(うち消費税90万円)で購入したマンションの場合、先程の計算式に当てはめると、

  • 建物価格:90万円÷3%+90万円=3090万円
  • 土地価格:5000万円ー3090万円=1910万円

と、いうことになります。

② 標準建築単価から計算する方法

もし、売買契約書に消費税すらも記載されていない場合、標準建築単価から建物価格を推測することが出来ます。標準建築単価とは、国土交通省が毎年出典している1㎡辺りの工事費の平均値です。

国税庁サイトの平成29年分譲渡所得の申告のしかた(記載例)にある表のうち、「【参考2】 建物の標準的な建築価額表及び給与所得金額の計算表など」というPDFファイルで確認することができます。計算式は以下になります。

建築年の標準建築単価×専有面積 =建物価格の推定

消費税が分からない場合の計算として、他に「固定資産税評価額から調べる方法」もありますが、こちらは非常に複雑な計算となるため自分で出来る調べ方としてはおすすめできません。

減価償却費や税金を計算する上での注意点

減価償却費やその他の税金を計算する上でいくつか注意して欲しいポイントがあるので以下で解説します。

① 取得費を分からないまま放置すると「概算取得費」が適用される

前章で「建物購入代金(取得費)が分からない場合の対処法」を解説しましたが、そちらの対処をせず、放置したまま確定申告に臨んだときに適用されるのが「概算取得費」です。

文字通り取得費をおおよその金額として定義するためのもので、売却益のうちの5%を取得費として計上することが認められています。

ただし、概算取得費は昭和27年以前に売買を行った不動産物件に適用されるもので、昭和28年以降については「建物の標準的な建築価格表」や「市街地価格指数」などを参照したうえで取得費を算出することになります。

② 譲渡損失がある場合は「源泉徴収税額の還付」を受けられる

マンションを売った際、売却価格が購入価格以上になれば売却益、購入価格以下であれば売却損として計上することになります。

売却損、つまり譲渡損失が生じた場合にはその額に応じて源泉徴収から所得税や住民税などの還付を受けることができるため、詳細な控除率や還付の要件について把握しておくと損失をカバーすることができます。

マンション売却における譲渡損益は、「売却価格ー(取得費+譲渡費用)」という計算式で導き出すことができ、減価償却費は取得費のほうに含まれます。譲渡損失による控除や還付を利用するためにキーワードとなるのが「損益通算」です。

不動産取引による譲渡損失は、給与所得などの収入と合算して差し引くことが認められており、税法上は売却した年度をふくめた4年間にわたって損失を吸収していくことができます。

たとえば、売却した年の譲渡損失が2500万円で、毎年の所得が500万円とすると、

(2500万円ー500万円)、(2000万円ー500万円)、(1500万円ー500万円)、(1000万円ー500万円)

というかたちで毎年損失を所得から差し引いていきます。控除期間が終了した5年目は最終的に残った500万円に対する所得税を計算することになります。

まとめ

マンション売却時には減価償却の仕組みを理解しておくことで大幅な節税につながり、貴重な売却益を最大化させることができます。減価償却費の計算方法はやや複雑なので、慣れないうちは不動産業者などのプロフェッショナルに相談しましょう。

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マンション売却後の確定申告では減価償却費をかしこく計上することによって課税額をおさえることができますので、無料での一括査定を可能にしているすまいステップを活用し、より効率的な節税テクニックを身につけましょう。


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