【専門家監修】不動産売却メディア「すまいステップ」

土地の権利書を紛失したらどうなる?権利書を紛失した時にすべきこと

  • 更新日:2024年6月6日
監修吉崎 誠二
社団住宅法人・不動産総合研究所 理事長。㈱船井総合研究所上席コンサルタント、(株)ディーサイン、不動産研究所所長を経て現職。不動産・住宅分野におけるデータ分析、市場予測、企業向けコンサルテーションなどを行う。【保有資格】宅地建物取引主任士【URL】不動産エコノミスト 吉崎誠二
土地の権利書を紛失したらどうなる?権利書を紛失した時にすべきこと

土地の権利書を紛失したことにより「再発行はできる?」「土地の権利がなくなるのでは?」「権利書を悪用されないか心配」と不安を抱えている人もいるのではないでしょうか。

結論から言いますと、土地権利書は、紛失したら再発行はできません

再発行はできませんが、売却時など、権利書が必要となった場合、適切な手続きをおこなうことで対処が可能です。

本記事では、土地の権利書をなくした場合の対処法について詳しく解説します。

土地の権利書を紛失したらどうなる?

土地の権利書を紛失してしまった場合どうなるのでしょうか。

また、土地権利書とはどういったものなのかを1章では、詳しく説明します。

土地権利書を紛失したら再発行できない!

土地権利書を紛失したら、再発行はできません。

再発行はできませんが、売却時など、権利書が必要となった場合、適切な手続きをおこなうことで対処が可能です。詳しくは3章で説明します。

また、権利書を紛失しても、土地の権利そのものを失うことはありません。

加えて、権利書のみで不動産の売買を行うことはできないため、第三者に悪用される可能性は低いといえます。よって、さしあたって慌てる必要はないでしょう。

仮に、権利書を悪用されて登記名義を変更された場合でも、登記が無効であることを証明できれば、裁判を経て所有権移転登記を抹消することができます

もし、土地の売却を考えているのであれば、権利書がなくても売却できます。土地売却でお困りの際は、まずはすまいステップにご相談ください。

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そもそも土地権利書とは

土地権利書は通称で、正式には「登記済権利書」と言います。

売買や相続したことで土地を取得し、登記を済ませた人に対して、法務局から交付されます。しかし、登記済権利書は、2004年まで交付されていて、現在は発行していません

現在は、登記済権利書の代わりに、「登記識別情報」が発行され、交付しています。登記識別情報とは、12桁の英数字で構成されていて、パスワードのような役割を持っています。登記識別情報通知書という書類に住所や不動産番号、登記名義人などが記載されています。

どちらも同じ効力を持っているので、不動産会社や銀行から「土地の権利書を用意してほしい」と言われたら、権利書もしくは登記識別情報のどちらかを用意しておく必要があります。

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土地権利書とは「登記済権利書」もしくは「登記識別情報」のことを指すよ!

登記済権利証と登記識別情報の違い

登記済権利証と登記識別情報の違いは、権利書が発行された年と電子データ化がされているかどうかです。

登記識別情報は、データ化された権利証のため、パスワードを使用すれば、オンラインでの申請も可能です。

土地の権利書を紛失した時にすべきこと

土地権利書の紛失に気付いたら、まずは以下の手続きを行いましょう。

不正登記防止の申し出をする

不正登記防止申出の制度とは、管轄の法務局に対して、今から3ヶ月以内になりすましで登記の申請があった場合、登記を行わず、その旨を通知してください」と申し出をする制度です。

権利書の盗難や登記識別情報の盗み見が確かであったり、実印や印鑑登録証と印鑑証明書を同時に盗難されているときなど、特に悪用の危険性が高い場合に利用するべき制度です。

申出をするには、具体的な理由に基づいた対応(警察や関係機関への相談・告発、盗難の被害届の提出など)を行っている必要があります。また、代理人による申請はできません。

登記識別情報の失効の申し出をする

管轄の法務局に対して、登記済証登記識別情報の効力を失効させる申し出を行うこともできます。

注意点として、一度失効させると、あとから権利書が見つかった場合でも、それを使用して所有権移転登記を行うことはできません。紛失した場合と同様に、本人確認手続きを取る必要があります。

オンライン申請か窓口にて申請できます。(オンライン申請にはソフトウェアダウンロードが必要です。)

参考:登記ねっと「登記識別情報の失効の申出」

土地の権利書が必要になった際の対処法

土地の権利書は、一度紛失してしまうと再発行ができません。

しかし、不動産の売却などで所有権を移転する際や、住宅ローン(抵当権)に関する登記を行う際には土地の権利書が必要になることがあります。

ここでは、失くしてしまった土地の権利書が必要となった場合の対処法を紹介します。

事前通知制度を利用する

不動産売却時親族間贈与時財産分与時住宅ローン完済時
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【事前通知制度】とは、「法務局に登記申請を行った人物が土地の所有者本人かどうか」を、本人限定受取郵便によって確認する制度です。

メリットデメリット
  • 費用がかからない
  • 登記申請時に特別な手続きなし
  • 時間がかかる
  • 不備があったり、2週間以内に間に合わなかったりすれば登記申請が却下される

法務局から「登記申請がありましたが、間違いありませんか」という確認(事前通知)が送られてくるので、法務局の発送日から2週間以内(海外在住の場合は4週間以内)に、署名と、登記申請時に使用した実印で押印をして、法務局へ返送、または持参します。これによって登記申請を完了することができます。

書類に不備があったり、期限に間に合わなかったりした場合には、登記申請は却下されてしまいます。

手続きに必要な書類

  • 実印
  • 身分証(郵便受取り時の本人確認に提示するもの)

売主に悪意があると、購入代金を受け取ったうえで、わざと事前通知を返送しないという事態が起きるおそれがあるため、他人同士の売買取引では用いられません。また、離婚に伴う財産分与でも避けた方がよいでしょう。

前住所通知
登記申請を行った元の名義人の現住所に届く「事前通知」の郵便とは別に、「登記上の住所」にも名義変更の申請があったことを通知する郵便が送られます。
「なりすまし」の申請を防ぐためのもので、本人による申請であればこちらに対してリアクションを取る必要はありません

公証人に本人確認してもらう

不動産売却時親族間贈与時財産分与時住宅ローン完済時

公証人に登記申請の書類に認証をしてもらうことで、本人確認を行うことができます。

メリットデメリット
  • 費用が比較的安い(3,500円)
  • 平日に公証役場に行く必要がある
  • 前住所通知は行われる

公証人による本人確認制度を利用するには、必要な書類を用意して公証役場へ行き、認証手数料(3,500円)を支払います。

公証人の立ち会いのもとで、登記申請書や登記申請委任状に署名・捺印する(または自認する)ことで、「間違いなく本人である」という認証文を付与してもらうことができます。この認証を受けた書類を法務局に提出すれば、土地の権利書の提出なしで登記の申請を行うことができます。

手続きに必要な書類

  • 印鑑証明書
  • 実印
  • 身分証(顔写真付きのもの)
  • 登記の申請書類(または登記申請の委任状)

お近くの公証役場はホームページで検索できます。

参考:日本公証人連合会「公証役場一覧」

司法書士などに依頼して本人確認情報を作成してもらう

不動産売却時親族間贈与時財産分与時住宅ローン完済時

登記申請の代理人に【本人確認情報】という書類を作成してもらうことで、本人確認を行うことができます。

メリットデメリット
  • 登記を依頼した司法書士にすべて任せられる
  • 書類の用意を含め、手間がかからない
  • 他の手段に比べて費用がかかる(数万~十数万)
  • 登記申請を委任していない場合は利用できない

司法書士に依頼している場合、申請を代理する司法書士と面談し、「不動産はいつ購入したのか」「権利書を最後に見たのはいつか」など、複数の質問に回答します。

その後に作成してもらえる【本人確認情報】という書類を、土地の権利書の代わりに法務局に提出することで、登記の手続きを行うことができます。

手続きに必要な書類
  • 身分証(運転免許証やマイナンバーカードなど)

登記の委任の費用とは別に、本人確認情報作成の費用の支払いが必要です。依頼先にもよりますが、報酬として数万円から十数万円程度かかります。

なお、土地を合筆する場合で、登記申請を土地家屋調査士に委任しているのであれば、その代理人である土地家屋調査士に本人確認情報の作成を依頼することができます。

 

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