不動産買取業者に査定を依頼した際、査定額が「相場よりも低すぎる!」「もしかして悪質業者?」と疑うことがあるかもしれません。
ですが、買取業者による不動産の買取は、一般的な仲介に比べて買取価格が低くなります。買取価格の相場は、一般的な売却相場の7~8割が目安です。
しかし、不動産の買取は、一般的な仲介とは異なるため、一見悪質業者かどうかの見分けが難しく、実際に悪質業者に騙されてしまう例も少なくありません。
本記事では、買取業者の説明にくわえ、悪質な不動産買取業者の詐欺手口や、悪質業者の見極め方を紹介します。
この記事でわかること
- 悪質な不動産買取業者がよく使う手口とは?
- 悪質な不動産買取業者の見分け方
- 実際に被害に合った場合はどうすれば良い?
- 優良会社に依頼するなら一括査定がおすすめ!
不動産買取業者には悪質な業者多いと言われるのは何故?
不動産買取業者について調べていくと「詐欺」や「悪質」などあまり良くない評判を見ることも多く不安な方も多いと思います。
まずはじめに不動産買取の仕組みや、【仲介】と【買取】の不動産会社の違い、買取業者に悪質な会社が多いと言われる理由について解説します。
不動産買取の仕組み
不動産買取は、売主が不動産会社に直接物件を買い取ってもらう方法です。
仲介と異なり、買い手を探す必要がないため、短期間で現金化が可能というメリットがあります。
特に「早く売りたい」「手間を省きたい」といった売主には便利な選択肢です。
ただし、買取価格は市場価格よりも低く設定されることが一般的で、市場価格の7割~8割ほどの価格が相場です。
これは、不動産会社が買い取った後に転売し、利益を得る仕組みになっているためです。売主が価格よりもスピードや利便性を重視する場合に利用されます。
買取と仲介の業者の違い
不動産買取と仲介の主な違いは以下の通りです
- 取引相手
- 買取:不動産会社が直接購入者となる
- 仲介:不動産会社が第三者(買い手)を探し、契約を仲介する
- 売却価格
- 買取:市場価格より低くなる傾向が強い
- 仲介:市場価格やそれ以上での売却が期待できる
- スピード
- 買取:即時売却が可能
- 仲介:買い手が見つかるまで時間がかかることがある
- 手間
- 買取:査定から契約までがシンプル
- 仲介:内覧や買い手との交渉が必要
不動産買取業者が悪質だと言われる理由は?
なぜ不動産買取業者は悪質だというイメージがついているのでしょうか。
考えられる理由としては2つあります。
- 売主の知識不足をや悪用
- スピード重視の文化
不動産を売却する経験は1年に1度あるかないか、売り主は売却が初めてなことがほとんどです。
そのため、たとえ虚偽の情報(例:「この物件は売れにくい」)を伝えたとしても本当なのか判断できないことが多いためです。
また、買取をしたい売り主の多くが急いで売却をしたいといった理由があって検討している方です。
売主に適正価格を見極める余裕を与えず、早く買い取れるから安く買い叩こうと考える悪質がいるという背景があります。
悪質な不動産買取業者の詐欺手口
悪質な不動産買取業者は、どんな手口を使ってくるのでしょうか?
ここでは、悪質業者のよくある手口を紹介します。
- 査定価格が高すぎる
- 仲介手数料を要求する
- 測量費を要求する
- 支払いが銀行振り込み以外
- 無免業者
- 囲い込み
査定価格が高すぎる
高額査定はうれしいですが、相場よりも高すぎる価格は、逆に怪しいです。
そもそも、買取価格は一般的な仲介に比べて安くなるため、仲介の場合と同額かそれ以上の場合は完全に詐欺です。
最初に高額査定を提示し、修繕費、リフォーム費用など、理由をつけて、後から買取価格を下げるのがよくある悪質業者の手口です。
通常、提示する価格はリフォーム費用を見込んだ価格のため、後から引かれることはありません。
悪質な業者に騙されないためにも、買取相場についてきちんと理解しておくことが大切です。買取相場は、一般的な売却相場の7~8割が目安です。
仲介手数料を要求する
そもそも、買取は仲介ではないため、仲介手数料は発生しません。
買取の場合、不動産会社から何らかの費用が請求されることはありません。
にもかかわらず、手数料を要求された場合は立派な詐欺だと思ってください。
測量費を要求する
再度繰り返しますが、買取の場合、不動産会社から何らかの費用が請求されることはありません。
悪質業者の中には、測量費の費用を請求してくる会社もあります。もちろんこれも立派な詐欺手口のひとつです。
買取業者は、測量費や修繕費、リフォーム費用が発生する場合、買取価格に反映させます。
実際に、測量費がかかる場合、買取価格は低くなってしまうかもしれませんが、その費用を別途で売主に請求することはありません。
支払いが銀行振込以外
買取の支払いは、銀行払いが一般的ですが、それ以外の支払い方法を提案された場合は、注意が必要です。
例えば、小切手などです。小切手とは、振出人が自分に代わって支払人に支払を任せる手段として使われる証券のこと。
小切手自体に問題はありませんが、振込取引が多いこの時代にわざわざ小切手を使うこと自体が怪しいです。
無免業者
宅地建物取引業の免許を有していない業者は、悪質以前に違法です。
買い取った不動産を転売するには、「宅地建物取引業免許」が必要になります。
宅地建物取引業者ではない買取会社は買取を行うことはできないため、宅地建物取引業違反となります。
囲い込み
悪質な買取業者は、囲い込みを行います。
囲い込みとは、買取を希望する売主に対して、自社のみで取引を完結させるよう、売却活動を制限させる行為です。
通常、買取を含め不動産を売却する際は、複数の業者に査定を依頼し、その中から実際に依頼する業者を決めます。
悪質な業者の場合、売主が他社に目移りしないよう「査定を依頼したら必ず買取をしなければならない」などと嘘を並べ、強制的に売買契約を締結させる悪質な手口になります。
悪質な不動産買取業者のよくある行動パターン
悪質な不動産買取業者とそうでない業者の見極め方について紹介します。
おとり広告を載せる
悪質な不動産会社は、「おとり広告」と言って、実際に扱っていない物件を広告に載せることがあります。
例えば、サイトに掲載されていた賃貸物件について、実際に問い合わせてみると、ネット上では「空室あり」なのに全部「満室」になっているような場合です。
広告に載っている物件を、実際には取り扱っていないような不動産会社は、悪質である可能性が高いです。
悪質かどうか見極めるために、まずは簡単に広告の内容について問い合わせてみるといいでしょう。
アポなしで自宅訪問を行っている
稀にアポなしで自宅を訪問し営業を行っている不動産会社があります。留守の際は、チラシや名刺をポスティングしていきます。
自宅訪問自体は違法ではないのですが、今時アポなしで訪問してくる会社は、かなり怪しいです。
自宅訪問では、高齢者をターゲットとして営業を行い、自身では判断が難しい高齢者の家に押し入り、物件を売りつけます。
こういった業者は極めて悪質性が高いため、アポなしでやってくる不動産会社は絶対に相手にしないことです。
査定の段階で買取を急かす
買取査定や買取の相談に来た売主に「早く売らないと価値が下がる」「今が売却のチャンス」とプレッシャーを与え、自社での契約を急かす買取業者もいます。
売主の冷静な判断を妨げ、焦りから不利な条件で契約を結ばせるのです。
特定の不動産会社に査定を依頼しても、その会社と契約を結ばなければならないという決まりはありません。
にもかかわらず、査定の段階で買取を急かすような会社は健全な不動産会社とは言えません。
メリットしか言わない
契約をするまで、メリットしか説明しないのも悪徳不動産会社の手口のひとつです。
不動産の売却をする個人は不動産のプロではないため、不動産会社の説明を信じるしかありません。それらしい説明を受けて指示に従った結果、騙されてしまうというわけです。中には専門用語の多用や、存在しない慣習を出してきて騙してくるケースもあるようです。
説明される内容から嘘を見抜くことは難しいかもしれません。しかし、少しでも疑問に思うことがあったら、安易に契約書へ捺印しないようにしましょう
不明瞭な契約内容
契約書に専門用語や曖昧な記載を多用し、売主に不利な条件を紛れ込ませるのも悪質な買取業者の手口です。
たとえば、「追加費用が発生する場合がある」と書かれているが具体的な説明がないケースなど、契約した後に追加費用の水増し請求を行うのです。
契約書は必ず詳細まで確認し、疑問点があれば質問するようにしましょう。
また契約後に不明性な点が発見された際は弁護士や専門家を通して内容のチェックを依頼するとよいでしょう。
物件をレインズに登録しない
不動産会社は媒介契約を交わした際、取り扱った物件をレインズに登録する義務があります。
レインズとは、全国の不動産会社が物件の情報共用をするために用いるネットワークシステムのことです。
買取で仕入れた不動産については、レインズに登録する義務はありませんが、登録義務のあるものを登録していない会社は、義務違反であり悪徳な業者の可能性があります。
ただし、どの物件に掲載義務があるかどうかは、素人からみて判断できません。実際にの店舗で取り扱っている物件の多くがレインズに登録されていないといった場合は悪質業者である可能性が高いです。
悪質な不動産会社に出会わないための対策方法
ここでは、実際に買取を依頼する際、悪質業者に騙されないためにも注意を払うべき点を紹介します。
事前に口コミを確認する
不動産会社に依頼する前に、まずは、その会社の口コミを調べておきましょう。
今のご時世、ネットですぐに口コミを調べることができます。もちろん、すべての口コミを鵜呑みにするのはよくありませんが、参考程度に頭に入れておくとよいでしょう。
不動産に関する免許の有無を確認する
不動産を売買するにあたり、必要な資格があります。不動産会社と契約をする際、免許の有無を確認することを忘れないようにしましょう。
確認すべき資格は「宅地建物取引業の免許」です。宅地建物取引業の免許は法人に与えられる資格になります。
宅地建物取引業者については、国土交通大臣が免許をした業者と都道府県知事が免許をした業者の情報を国土交通省のぺージから調べることができます。
複数の不動産買取業者に査定を出す
不動産会社に買取を依頼する際、一社に絞って決めるのではなく、複数の不動産会社に査定を出すようにしましょう。
複数の不動産会社に査定を出すことで、買取相場を把握することができます。
不動産の買取を考えているのであれば、まずは「すまいステップ」の一括査定サービスをご利用ください。一度に複数の不動産会社に査定を依頼することができます。
高すぎる買取査定に注意する
買取は査定額が買取価格になるため、一般的には査定額が高い会社が一番高く買い取ってくれるので高い査定額をだした不動産買取業者に依頼するのが一般的です。
しかし、高すぎる査定額を出している不動産買取業者には注意しましょう。
本来は必要ないはずの「仲介手数料」や頼んだ覚えのない費用を「修繕費」「手数料」とかこつけて後々費用をされる事例があるためです。
実際に詐欺被害にあった人の事例
ここでは、実際に不動産の買取で詐欺被害にあったという人に話を聞いてみました。
どんな手口でどんな被害にあってしまったのか、実際の事例を紹介します。
知らない間に買取価格を下げられていた事例
20代・女性
初めは提示された金額と理由で納得したが、あとから聞かれていないことを理由に減額されたので、そこが不満に思った。売却活動中の定期連絡などがなく信用できなかったり、売却時期もずらされたりした。
2,950万円で買取をするということだったのでその会社と契約することに決めたが、契約日に契約書を見てみると2,900万円となっていて、知らない間に買取価格下げられていた。
この方は契約後に買取価格を知らぬ間に下げられていたというトラブルに合ってしまいました。
買取では、不動産買取業者の買取額によって売却額がきまるので、高い価格を提示した買取業者に依頼するのが一般的です。
しかし中には、高い買取価格で契約をさせ、後から買取額を下げる業者が実際にいるので注意しましょう。
これに対する対策としては、会社を実際に利用したユーザーの口コミなどをみて、会社の対応や契約に過去に問題がなかったかを確認することで少しでも被害を受ける可能性を減らせると思います。
得体のしれない業者に手数料を騙し取られた事例
60代・女性
自宅に訪れた買取業者が、とても愛想が良く、その時、たまたま不動産の買取を考えていたので、不動産の買取をお願いしたいという話をすると「話を進めるには、買取手数料がかかる」と言われ、数万円だったので、その場で支払いました。そのあと、すぐに業者とは連絡がつかなくなりました。
そもそも、買取では手数料が発生しないこと、音信不通になった業者は、存在しない業者であることが後から発覚しました。
アポなしで自宅訪問をしてくる業者は、いくら愛想が良くても気を付けるべきです。
そもそも、不動産の買取では手数料は発生しません。
また、どれだけ愛想が良い営業であっても、アポなしで自宅訪問をしているよな業者は、実在する業者であっても信頼できません。
上記の例は、立派な詐欺被害といえます。
売却後に修繕費を請求された事例
60代・男性
相続した古家を買取業者に売却しました。売却後、家の欠陥が見つかり、修理が必要だということで修繕費用を請求され、支払いました。
その時は、古い家なので仕方がない、元持ち主が責任を取らなければならないと思って支払ったのですが、いわゆる「瑕疵責任」の義務がないことに気づいた時にはもう遅かったです。
仲介によって、不動産を売却した場合、売却後、売却した不動産に重罪な瑕疵(建て替えざるを得ないほどの深刻な建物の不具合)が見つかった際、売主はこの瑕疵担保責任を負うことになります。
ただし、買取業者に不動産を売却する際、瑕疵担保責任が免責されます。 法律上、瑕疵担保責任は買い主が不動産取引のプロである不動産業者の場合には適用されません。
よって、買取業者に売却した後、瑕疵責任を問うような業者は立派な悪質業者です。もちろん支払う必要はありません。
高齢者をターゲットにした囲い込みの事例
50代・女性
高齢の母が、悪質な買取業者に不動産を売却してしまいました。
母は、ずっと家にいて、もちろんネットなども疎いです。そこに目を付けた買取業者が、どこから情報を仕入れたのか、最近祖父から相続した家の買取話を持ちかけました。
母は、業者に言いくるめられ、私の知らないうちに買取業者に不動産を売却。
不信に思ったので、母に買取価格を聞き、知り合いの業者に聞いてみると、買取価格の相場の6割ほどで買取を行っていました。
ネットに疎く、近くに相談できる相手がいない高齢者を狙った囲い込みは立派な詐欺だと思います。
高齢者を狙った、この手の囲い込みはよく耳にします。
被害にあった本人ではなく、その子供を経由で被害が発覚することが多いです。不動産の持ち主である本人の意思で売買契約を結んでしまったのであれば、契約を無効にすることは難しいでしょう。
高齢な親御さんが、悪質な買取業者に騙されないためにも、定期的に連絡を取るなど、離れて暮らしていても、何かあった時には、いつでも相談できるような関係を気づいておきましょう。
不動産業者から悪質な詐欺被害にあった場合の相談窓口
注意していても、実際に悪質な不動産会社とあったってしまうこともあるでしょう。
この章では、不動産買取業者とトラブルに合った際の対処方法・相談先について解説します。
不動産会社とのやりとりに少しでも変だなと思うことがあれば、やり取りを書面や録音で残しておきましょう。
また、トラブルにあった際には以下の期間に相談することができます。
- 不動産会社の相談窓口
- 不動産会社が所属する団体相談窓口
- 弁護士、司法書士、税理士、土地家屋調査士、測量士などの専門家
- 各都道府県庁の相談窓口
- 国民生活センターや各都道府県の県民生活サービスセンター、消費生活相談
自分で不動産会社とやり取りして解決するのではなく、専門家の力を借りて適切に対処しましょう。
実際に詐欺
優良不動産会社選びならすまいステップがおすすめ
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