「不動産の買取を検討しているけど、何から始めていいか分からない・・・」
そういった不安を抱えている方、多くいるのではないでしょうか?
不動産の取引には「仲介」と「買取」の2種類があり、仲介は不動産の買主が「個人のお客様」であるのに対し、買取は「不動産会社」になります。
このように、取引を行う相手が違うと、そのその工程や注意点などももちろん変わってきます。
今回は、主に買取の流れや、各工程の注意点などを中心にお話をしていきます。仲介について検討されている方はまた違った工程になりますので、注意してくださいね!
不動産買取の全体の流れと期間を知ろう!
まずは、不動産買取の全体的な流れと、取引にかかる期間について学んでいきましょう。
不動産買取の流れ
不動産買取の流れは以下の工程に大きく分けられます。
- 事前の情報収集
- 査定依頼
- 買取業者の選択
- 契約の締結
- 決算
- 確定申告
不動産の買取を行う際はまず、事前の情報収集が必須です。不動産会社とのやりとりを行う前に、まず自分自身で物件について深く知り取引に有利な情報をしっかりと集めます。
その後、実際の業者に査定を依頼し、不動産の価値を具体的な金額で把握していきます。この工程は非常に大切なので一番時間をかける必要があるステップです。
次に実際に取引を行う買取業者を選択し、交渉を行います。そして内容を確認、合意した上で、契約を締結し決算へと進みます。
すべての取引が終了した後に忘れてはいけない工程が、確定申告です。不動産取引で売却益を上げた人はすべて、確定申告を行う必要があるのでしっかりと覚えておきましょう!
これが全体の非常にざっくりとした不動産買取の流れです。次の章で、各工程のより詳細なステップを説明していきます!
不動産買取の取引期間は最短で1週間!
不動産買取は、仲介と比較して取引期間が非常に短いことが特徴の1つです。その大きな理由は、買主が不動産会社である、というところにあります。
仲介の場合、その物件の買主は個人のお客様であるため、実際にその物件に住む人を見つける為に様々な宣伝活動などを行わなければなりません。こうした理由から、実際に契約が成立し、入金されるまでの期間は予測が難しいです。しかし、一方の買取は、買主は不動産会社であります。その為、実際に買取をしてくれる業者が1つでも見つかれば、最短1週間程度で契約を結ぶ事が出来ます。
具体的には、査定や法規制、インフラの状況確認などを行うのに約5日間ほどかかり、合わせて契約条件の話し合いなども含めると約1週間程度になります。
最短で買取を行いたいと考える人は、事前に必要書類などを準備しておく事がポイントです。
事前に準備すべき書類はこちらの記事に詳しく記載されているので、ぜひ確認してみてください。
不動産売買の必要書類と入手方法|早めの準備でスムーズな取引を
不動産買取の事前準備の流れ
前章で、買取の全体の流れについては把握できたかと思います。そこでここからは、より詳細な買取のステップを確認していきましょう!
ステップ①:不動産の相場を調べる
まず初めに行うべきことは、相場調べです。自分の不動産の相場がどれくらいなのかをある程度把握しておく事で、その後の不動産会社選びや、買取額の交渉に非常に役立ちます。
例えば、自分で割り出した相場を基準にして、不動産会社の査定額の損得を判断する事が可能になったり、買取額を交渉する際に、自分で調べた相場を引き合いに買取額を上げられる可能性が生まれるのです。
その為、まずなによりも初めに、自分の物件の相場をしっかりと把握しましょう。
不動産の相場の調べ方はこちらの記事に詳しく書かれてるので、調べる際はまずこちらを確認してみてください!
家の買取相場は市場価格の7~8割!買取で売るメリットや成功のポイントを解説!
ステップ②:不動産の査定依頼を行う
次のステップは「査定依頼」です。査定依頼とは、不動産会社に、自分の物件の査定額を具体的に調査してもらう事を言います。
査定をお願いすることによって、その業者が一体いくらで自分の不動産を買い取ってくれるのかの詳細を知ることが出来ます。
この時、注意しなければいけない事は、1つの業者のみに査定依頼をしないことです。査定依頼を1業者にしか頼まない場合、他の業者の査定額が分からない為、その金額が損なのか得なのか、比較する事ができません。さらに、業者選びの幅が非常に狭くなってしまいます。その為、必ず査定依頼は複数業者に対して行いましょう。
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査定依頼の方法は2つあり、それぞれ「簡易査定」と「訪問査定」と分類されています。それぞれについて少し説明していきます。
簡易査定
簡易査定は、物件の築年数や構造など、基本的な情報をネット上のフォーマットに記入し、おおよその査定額を提示してもらうやり方です。簡易査定の場合、実際に不動産業者に会う必要がない為、手間や時間を取らずに査定額を知る事が出来ます。しかし、入力したデータのみが査定額の根拠となるため、実際の物件ならではの条件などは査定額に反映されません。その為、実際の査定額と少しずれがある場合があるという事を覚えておきましょう。
【机上査定とは】何が分かる?訪問査定じゃないと意味がないの?
訪問査定
一方の訪問査定は、業者が実際の物件を確認したうえで査定額を提示してくれる方法です。訪問査定は簡易査定と比較すると、より正確かつ具体的な査定金額を提示してくれます。その為、訪問査定でだされた査定額≒買取額と考えていいでしょう。しかし、実際の業者と直接会ってやり取りをしなければならないため、簡易査定と比較すると手間や時間がかかります。また複数業者に訪問査定を依頼するとなると、更に負担が大きくなるため、訪問査定は簡易査定を一度行い、ある程度業者を絞った後に行う事をお勧めします。
【訪問査定とは】訪問査定を受けるべき理由や不動産会社を見極めるポイントを解説
一括査定サイトの利用がオススメ!
査定を行う際は、一括査定サイトを利用する事をお勧めします。一括査定サイトとは、基本的な物件の情報をフォーマットに入力すると、同時に複数業者のその情報が送信され、査定が可能であると判断した業者を見つけ出すことが出来るサイトです。このサイトを利用する事で、査定を依頼する業者を見つける工程を省くことが出来、非常に効率が上がります。
中でも特にオススメするサイトは「すまいステップ」です。
すまいステップは、独自の運営方針に従って厳選された優良企業のみと提携を組んでいるため、信頼して仲介を依頼できる不動産会社のみに査定依頼ができます。
不動産一括査定サイトランキングTOP10!比較するポイントも詳しく解説
ステップ③:不動産の買取額の目安を決める
相場調べ、そして不動産会社による査定を行ったら、それらの結果を踏まえてある程度の買取額の目安を決めましょう。
目安をしっかりと決めておくことによって、実際に取引を行う業者を決める際交渉を進めやすくなり、自分の納得のいく金額で物件の買取を行う事が出来る可能性が高くなります。
具体的に目安を決める際には、特に実際の業者が提示してきた査定額を参考にしましょう。交渉の際に目安にしている金額の根拠をより強く示すことが出来るのでお勧めです!
不動産買取の契約締結までの流れ
ここからは、契約までの不動産会社との直接的なやり取りについて詳しく見ていきましょう!
ステップ④:取引する業者を決定する
ステップ③で決めた自分の目安をもとに、査定を依頼した業者の中から実際に取引を行う業者を決めていきます。
業者を決め際に確認すべきポイントは主に以下の2つ。
ポイント①:買取金額が納得できる業者であるか
最も重要なのは提示された買取額にご自身が納得がいくかどうかです。まずは査定金額を軸にして業者を絞りましょう。
ただし、明らかに他の業者よりも高すぎる査定額を出している業者は少し注意が必要です。必ず切り捨てる必要はありませんが、その場合は入念にその業者について調べる必要があります。
他の企業とのバランスをみて、平均的且つ納得のいく金額の業者を探す事が非常に重要です。
ポイント②:買取実績がある業者であるか
買取の実績があるかどうかも非常に重要な指標です。冒頭でもお話しした通り、不動産会社には仲介と買取があり、仲介を得意とする業者もあれば、買取に特化した業者も存在しています。
その為、まずはその企業の特徴や買取に対する実績を調べる様にしましょう。
買取の実績は、買取を行っている件数や実際のユーザーからの評価から判断する事が出来ます。
各業者のホームページに載っている情報を元に判断するといいでしょう。ホームページ自体がない業者などは、基盤が整っていないという判断も出来てしまいます。
その為特別な理由がない限りは外すことをおすすめします。
【2024年最新!】不動産買取業者ランキングTOP10!おすすめの人気企業・エリア実績のある企業はどこ?
これらのポイントを踏まえて業者を決定し、最終的に絞った業者と実際の買取金額を交渉して決めましょう。
ステップ⑤:物件の引き渡し条件を決める
業者と買取金額を決定したら、次に物件の引き渡し条件を話し合います。
具体的な内容は、引き渡しを含めたその後のスケジュールや、それに必要な書類等の確認、物件を引き渡す上での細かな条件などが含まれます。
この確認作業をおろそかにしてしまうと、家具の処分の費用やリフォームの費用などを後々請求されたりする場合があるので注意しましょう。
また、入金日もこの時にしっかりと確認しておきましょう。売主は翌日に入金されると思っていたのに、なかなか入金されず確認したら翌月の入金だった、などのトラブルも多々発生しています。
確認しておきたい事項はこの時点で必ず聞いておきましょう。
不動産売買の必要書類と入手方法|早めの準備でスムーズな取引を
ステップ⑥:契約の締結を行う
必要書類の確認などを全て終えたら、両者の合意のもと契約成立となります。
契約の締結の際は、契約書や契約約款などを読み上げて、契約内容の最終確認をします。それがすんだら、契約書へのサイン、押印をおこない契約書を完成させます。
契約書を完成させてしまった後に契約内容の変更などを行うと、こちらが余分にお金を払わなければならなくなってしまう事もあるので、必ず、契約書を完成させる前に今一度契約内容をしっかりと確認しましょう。
このタイミングで手付金が支払われる事も覚えておきましょう!
不動産買取の契約締結後の流れ
契約が終わった後にも必要な工程がいくつかあります。ひとつずつ確認していきましょう。
ステップ⑦:入金、物件の引き渡しを行う
契約締結後に物件の引き渡しを行い、その際に買取額の入金が行われます。当日も、書類の引き渡しなどのやり取りがあり、その際は司法書士が立ち会いを行います。
書類の取引、そして鍵の受け渡しを行い、そこで不動産会社との全てのやり取りが終了となります。
ここまでのステップを見て感じる方も多いと思いますが、買取の取引では書類のやり取りが非常に多いです。
仲介と比較して、取引期間が短い分、短期間で膨大な量の書類を準備する必要があります。その為、事前の準備が非常に重要となります。
書類の準備について不安に感じる方は、取引する業者に助けてもらう事が一番の近道です。こうしたやり取りをスムーズに行うためにも、業者選びは慎重におこないましょう!
ステップ⑧:確定申告
不動産の売却を行い、売却を挙げた人は必ず確定申告を行わなければなりません。
確定申告とは、1年間に得た所得とそれに対する税金などを計算し、申告書に記載して税務署に提出する手続きのことで、毎年2月17日~3月16日と決められており、現在の住所地を管轄する税務署に申告できます。
取引を行っても、譲渡所得を得ず、マイナスであった人に関してはこの確定申告を行う必要はありません。しかし、利益をあげた人はすべてこの対象となるので注意しましょう。
確定申告を行わないと、別の税金が課せられることになり、本来支払わなければならない額より更に多くの金額を納めなければなりません。
その為、必ず忘れずに確定申告を行いましょう。
確定申告の具体的ややり方や、準備すべき書類など、より詳しい情報はこちらの記事に記載されています。対象の人はぜひ確認してみてください。
まとめ
今回は、買取を検討する段階から買取契約を行った後の工程について詳しくお話しました。今回ご紹介した各項目の注意点をしっかりと把握し、一つずつのステップを丁寧にこなしていけば、自分にとって一番よい取引が出来るはずです。正しい知識を身に着け、取引の成功を目指しましょう!