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不動産売却後の確定申告を税理士に依頼する費用について解説

  • 更新日:2022年12月19日
蔭山達也
監修蔭山 達也
大学卒業後、大手不動産流通会社に入社。売買仲介をメインに実務経験を積む。その後、株式会社ノヴェルに入社。著書に「条件難物件でも低予算で満室になるおもてなしビル管理経営」がある。
【保有資格】宅地建物取引士、ビル経営管理士、CPM(米国不動産経営管理士)、賃貸不動産経営管理士
【URL】株式会社ノヴェルYouTubeチャンネル
不動産売却後の確定申告を税理士に依頼する費用について解説

マンションなどの不動産を売却すると、売却後に確定申告が必要な場合があります。

確定申告が必要なのは、不動産の売却によって「売却益」がある場合で、損失がある場合の確定申告は必要ありません
(ただし「居住用財産の3000万円特別控除」の利用によって、計算結果がマイナスとなる場合は確定申告をしなければなりません。)

また、確定申告は、郵送やe-Taxなどを利用して自分で行うこともできますが、税理士に依頼して行うこともできます

ここでは、不動産売却後の確定申告を税理士に依頼する費用について順に解説していきます。

確定申告の基礎知識

確定申告は、会社員として勤務していれば、年末調整を会社が行ってくれるので必要ないと考えられがちですが、不動産を売却した際に売却益が発生すると必要になります。

ここでは、確定申告の基礎知識を順に解説していきます。

確定申告とは

確定申告とは、1月1日から12月31日までの1年間を課税期間として、その期間に発生した所得の合計を税務署に申告することによって、納付するべき所得税の税額を決めるために行います。

なお、確定申告を行うことによって、税金が還付される場合もあります。

また、会社員として勤務している会社が年末調整を行っており、給与以外の所得が発生していない場合には、確定申告の必要はありません。

しかし、不動産の売却で売却益が発生した場合や副業の収入がある場合は、確定申告が必要です。

確定申告の種類は2種類

確定申告の種類には、決算書などの作成の違いによって、以下のような2種類があります。

▼青色申告

青色申告は、10万円か65万円の特例控除を受けることができるため、節税のメリットがあります。また、3年間の赤字を繰り越すことができます。

その他、親族で事業を行っている場合、親族への給与を経費にできる「専従者給与」や30万円未満の30万円未満のものを一括でその年度の経費にできるというメリットがあります。
一方で、事前に税務署へ申請書の提出が必要であり、複式簿記での記帳が必要なことに加え、貸借対照表や損益計算書の作成が求められます。

そのため、普段から経理に慣れているフリーランスの人や個人事業をしている人が選択する傾向にあります。

▼白色申告

白色申告は、青色申告のような節税のメリットはないものの、事前に税務署へ申請書の提出が不要で、複式簿記での記帳に加え、貸借対照表や損益計算書の作成は必要なく、比較的記載が簡素化された書類であることがメリットです。
そのため、個人事業を始めて間もない方や、所得が少ない人が選択する傾向にあります。

確定申告の方法

確定申告は、不動産を売却した年の翌年2月16日から3月15日までの間に行う必要があります。

また、確定申告は、郵送やe-Taxなどを利用して自分で行うこともできますが、確定申告が初めてで不安な場合などは税理士に依頼することもできます。

なお、自分で確定申告する場合は、会計ソフトを活用することで収支内訳書などの作成が簡単になりますが、国税庁の公式ホームページの「確定申告書等作成コーナー」を活用するのが一般的です。

その後は、管轄の税務署の窓口に出向いて提出するか郵送を利用します。

この他に、国税庁のオンラインサービス「e-Tax」が2004年に導入されたことによって、自宅などから簡単に手続きできるとして多くの人に利用されています。

・所得税の税額を決める
・確定申告は2種類
・税理士にも依頼できる

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税理士に支払う金額の相場について

確定申告を税理士に依頼する場合は、費用が発生します。ここでは、税理士に支払う費用の相場を解説していきます。

税理士に支払う費用の相場

確定申告を依頼した場合の税理士に支払う費用は、納税者の所得の種類や記帳代行の有無、申告の種類によって異なります。

なお、会社員の副業などで確定申告の内容が簡単であれば、3万円からが相場となっています。
また、副業での収入が20万円を超える場合や、株式投資などで得た利益の場合は、雑所得として分類されることが多く、5万円からが相場となっています。

雑所得とは、給与所得や譲渡所得などの所得の分類の一つで、年金やアフィリエイト収入などが挙げられます。

個人事業の場合は費用が高め

確定申告の内容が比較的簡単であれば、税理士に支払う費用の相場は数万円程度となります。

しかし、フリーランスの人や個人事業をしている人で白色申告の場合は、確定申告の内容が複雑になるため、税理士に支払う費用の相場は5〜10万円程度で高めとなっています。

なお、税理士に支払う費用の相場は、事業の売上規模や業務内容、会計ソフトへの入力業務の有無によって変動します。

不動産を売却した場合

不動産を売却した場合の税理士に支払う費用の相場は、売却した不動産の売却益によって変動します。

例えば、売利益が1,000万円以上3,000万円未満場合は、10〜20万円程度が相場となります。

・業務が簡単であれば3万円~
・複雑なら5〜10万円
・不動産を売却した場合は10〜20万円が相場

確定申告の税理士費用を安くする方法

不動産を売却した場合の税理士に支払う費用の相場は、売却益によっても変動はありますが、10〜20万円程度と決して安くはありません。ここでは、確定申告の税理士費用を安くする方法を順に解説していきます。

軽費を節約する

税理士は、依頼主の元を訪問して業務を遂行するのが一般的です。しかし、税理士事務所が遠方の場合は特に、交通費がかかってしまいます。

また、稀なケースですが、宿泊費などを依頼主が負担しなければならない場合もあります。

そのため、税理士事務所には自ら出向き、税理士にかかる経費を節約することによって、税理士に支払う費用を安くすることができます。

メールや電話を活用する

税理士に確定申告を依頼する場合、税理士に訪問してもらったり、自ら出向いたりすることで、時間もかかりますが交通費もかかります。

従って、税理士との連絡は原則としてメールや電話で完結させると良いでしょう。

電話やメールを活用することで、交通費などの経費を削減できるため、結果的に税理士に支払う費用を安くすることができます。

相談料を別会計にしてもらう

税理士に支払う報酬の中には、毎月の顧問料があります。そのため、確定申告などで臨時で相談を依頼する際には、相談料として毎月の顧問料に含めない契約をするようにすると良いでしょう。

その理由は、臨時で相談するケースは年に数回程度の場合が多いため、毎月の顧問料に上乗せされて請求されると割高になってしまうことが挙げられます。

データ入力は予めしておく

税理士に支払う費用は、事業の売上規模や業務内容、会計ソフトへの入力業務の有無によって変動します。

そのため、会計ソフトへの入力業務は、できるだけ自ら入力しておくようにすると良いでしょう。

1年分のデータをまとめて入力することは、時間も労力もかかってしまいますが、日々、少しずつ入力する習慣をつけておくことによって、税理士に支払う費用を安くすることができます。

・軽費を節約する
・連絡手段を駆使する
・予めデータ入力しておく

確定申告に必要な書類

確定申告に必要な書類は、国税庁の公式ホームページからダウンロードするもの以外にも種類が多いのが特徴です。ここでは、確定申告に必要な書類を解説していきます。

決められた様式

確定申告には予め決められた様式があり、国税庁の公式ホームページからダウンロードしたり、管轄の税務署の窓口で受け取ります。確定申告の際に決められている様式は、以下の通りです。

▼個人事業主用の確定申告書B様式

確定申告書様式には、給与所得者用のA様式と個人事業主用のB様式の2種類があります。給与所得者用のA様式は、所得の種類が給与所得や年金などの雑所得、配当所得、一時所得のみを対象としています。一方の個人事業主用のB様式は、全ての所得の種類に対応しているため、B様式を使うことをおすすめします。

▼分離課税用の申告書と譲渡所得の内訳書

分離課税用の申告書は、不動産を売却した場合や退職金を受け取った場合に使用します。不動産を売却した場合の譲渡所得は、他の所得とは税金の仕組みが異なるため、分離課税として取り扱われます。
また、譲渡所得の内訳書は、売却した不動産の所在地や売却価格などの情報を、項目に従って記入する書類です。

添付書類

確定申告には、予め決められた様式以外に、必要に応じて添付書類を提出する必要があります。不動産を売却した際の確定申告に必要な添付書類は、以下の通りです。

  • 法務局で取得する登記簿謄本
  • 不動産を取得した時と売却した時の資料

この他に、不動産を取得した時の資料として、以下の添付書類が必要です。

  • 売買契約書
  • 取得した時の仲介手数料などの領収書
  • 登記費用その他取得のときの費用の領収証

また、不動産を売却した時の資料として、以下の添付書類が必要です。

  • 売却時の仲介手数料などの領収書
  • 売却時の測量費や登記費用その他売却の時の費用の領収証
  • 土地や建物の全部事項証明書
  • 売却後の土地や建物の全部事項証明書

なお、不動産を取得した時の資料と不動産を売却した時の資料は、コピー可となっています。

必要書類は売却検討と同時に始める

確定申告に必要な書類は、予め決められた様式だけでなく、添付書類の準備が必要です。そのため、予め確定申告についてしっかりと理解しておくことが大事です。

確定申告は必要書類が多く、特に初めての場合は、手続きに時間がかかってしまいます。
また、一度に全ての書類を揃えるのは大変なので、早目に準備しておくようにしましょう。

そのため、不動産を売却を検討したと同時に確定申告のことを考えておき、確定申告に向けて計画的に準備を進めると良いでしょう。

確定申告を自分でする方法

確定申告は、税理士に依頼しなくても自分で行うことができます。ここでは、確定申告を自分でする方法を順に解説していきます。

会計ソフトを活用する

自分で確定申告をするには、手続きが面倒だと感じる人も多いのではないでしょうか。

しかし、最近は、確定申告用の会計ソフトが登場しているため、入力計算が楽にできます。

また、1年分のデータをまとめて入力するのではなく、日々、少しずつ入力する習慣をつけておくと、確定申告がスムーズに進みます。

書類の入手方法

確定申告に必要な書類は、管轄の税務署で入手できます。しかし、早い時期に行っても配布されていないことがあるので注意が必要です。

その他の入手方法は、国税庁の公式ホームページ上の「確定申告書等作成コーナー」で作成することができます。

また、国税庁の公式ホームページでは、確定申告が初めての人でもわかりやすいように記入例が掲載されているので、参考にすると良いでしょう。

・会計ソフトを活用する
・入力は細目にする
・税務署などで書類を取得する

不動産を売却した後の確定申告は税理士に依頼できるが費用は高い

不動産を売却した際に売却益が発生すると、確定申告が必要になります。

しかし、これまでに確定申告をしたことがない人にとっては、書類や手続きなども多いため、税理士に依頼したいと考える人もいることでしょう。

しかし、税理士に支払う費用は、最低でも3万円が相場となっているため、確定申告で税金が還付されたとしてもマイナスになる可能性もあります。
そのため、できるだけ自分で確定申告を行うことをおすすめします。

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