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相続した土地を売却する際にかかる税金のシミュレーションや計算方法を解説

  • 更新日:2025年3月4日
相続した土地を売却する際にかかる税金のシミュレーションや計算方法を解説

相続した土地を売却する場合、「登録免許税」「印紙税」「所得税」「住民税」「復興特別所得税」が発生します。

この記事では、それぞれの費用の計算方法や簡単に税金が算出できるシミュレーションをご紹介します。

土地売却に関する疑問は、売却実績が豊富な不動産会社に相談することがイチバンです。
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相続した土地の売却にかかる税金の計算式

本章では相続した土地を売却にかかる税金の種類と計算式を解説します。

相続した土地を売却する場合、「登録免許税」「印紙税」「所得税」「住民税」「復興特別所得税」が発生します。

▼相続した土地の売却にかかる税金の種類

種類概要計算式
登録免許税相続による土地の名義人の変更をする際に支払う税金土地の固定資産税評価額 × 0.4%
印紙税土地の売買契約で発生する税金1万~5万(売却代金に応じて異なる)
所得税売却益に対してかかる税金
  • 所有期間が5年以下
    • 譲渡所得×30.63%
  • 所有期間が5年超え
    • 譲渡所得×15.315%
住民税
  • 所有期間が5年以下
    • 譲渡所得×9%
  • 所有期間が5年超え
    • 譲渡所得×5%
復興特別所得税平成25年1月1日から令和19年12月31日までの間に生ずる所得にかかる税金所得税の2.1%相当額

登録免許税の計算式

登録免許税とは、相続登記の手続き時に支払いが必要になる税金です
原則として、土地は名義人本人でなければ売却できません。相続登記がまだの場合は売り出し前に必ず相続登記を完了させるようにしましょう。

登録免許税の計算式は以下の通りです。

▼登録免許税の計算式
登録免許税 = 固定資産税評価額×0.4%

例えば、固定資産税評価額が1,000万円の土地の相続登記にかかる登録免許税は「1,000万×0.4%」で4万円になります。

印紙税の計算式

印紙税とは、売買契約手続きにかかる税金のことです。具体的には、売買契約書や領収書を作成する際に課せられます。

印紙税は計算式で算出せず、契約金額(土地の売却価格)に応じて税額が決まります。

契約金額(土地の売却価格)本来の税率の税額軽減税率の税額
100万円を超え
500万円以下
2,000円1,000円
500万円を超え
1,000万円以下
1万円5,000円
1,000万円を超え
5,000万円以下
2万円1万円
5,000万円を超え
1億円以下
6万円3万円
1億円を超え
5億円以下
10万円6万円

※平成26年4月1日~令和6年3月31日の売買契約では、軽減税率が適用されます(右端の欄をご参照)

参考|国税庁「不動産売買契約書の印紙税の軽減措置」より、一部抜粋して作成

所得税・住民税・復興特別所得税の計算式

土地の売却で出た利益は譲渡所得と呼ばれます。
譲渡所得には「所得税」「住民税」「復興特別所得税」が課せられ、これらはまとめて「譲渡所得税」と呼ばれます。

譲渡所得税の計算式は以下の通りです。なお、譲渡所得税の計算式は理解するためには「譲渡所得」と「税率」の決まり方をそれぞれおさえておくことが大切です。

▼譲渡所得税の計算式
譲渡所得税 =①譲渡所得×②税率
「①譲渡所得」は売却代金から譲渡費用(売却にかかった費用)と取得費(土地の購入にかかった費用)を差し引いて計算します。
①譲渡所得の決まり方
譲渡所得=売却代金 – (譲渡費用 + 取得費)
すまリス
相続した土地は取得費が不明な場合が多いけど、その際は概算取得費(売却代金×4%)を使うよ!
次に税率の決まり方をみていきましょう。
税率は土地の所有期間によって決まります。土地の所有期間が5年を超えている場合は「長期譲渡所得」5年以下の場合は「短期譲渡所得」とされます。
相続した土地の場合、土地の所有期間は被相続人から引き継ぐことができ、親が10年所有した土地を子供が相続して1年で売却する場合は、所有期間の合計は11年で「長期譲渡所得」が適用されます。

②税率の決まり方

税率所有期間5年以下
(短期譲渡所得)
所有期間5年超
(長期譲渡所得)
所得税率30.63%15.315%
住民税率9%5%
合計税率39.63%20.315%
※所得税率に復興特別所得税として所得税額の2.1%相当が上乗せされています。

【譲渡所得税の計算例①】

例えば、親が10年所有した取得費1,000万円の土地を子供が相続から1年後に3,000万円で売却したとします。譲渡費用が150万円なら譲渡所得税の計算式は以下の通りになります。

  • 売却価格:3,000万円
  • 取得費:1,000万円
  • 譲渡費用:150万円
  • 所有期間:11年(親10年+子供1年)
譲渡所得:3,000万円ー1,000万円ー150万円=1,850万円
譲渡所得税:1,850万円×20.315%(長期譲渡所得の合計税率)=375.8275万円
100円未満は切り捨てとなるため、譲渡所得税は375.8万円になります。
※本ケースでは、控除を利用する場合を考慮していません。控除を利用する場合、譲渡所得から控除額を差し引いた金額が課税譲渡所得となります。

【譲渡所得税の計算例②】

次に、取得費が不明の土地を売却する際の計算例を解説します。

例えば、10年所有した取得費不明の土地を売却する場合の譲渡所得税の計算式は次のようになります。

  • 売却価格:2,000万円
  • 取得費:不明
  • 譲渡費用:300万円
  • 所有期間:10年

まず、取得費が不明なので概算取得費で計算します。
また、所有期間が5年超えなので「長期譲渡所得」の合計税率20.315%を用います。

概算取得費(売却代金×5%):2,000万×5%=100万円
譲渡所得:2,000万円ー100万円ー300万円=1,600万円
譲渡所得税:1,600万円×20.315%=325.04万円
100円未満は切り捨てとなるため、譲渡所得税は325万円になります。
※本ケースでは、控除を利用する場合を考慮していません。控除を利用する場合、譲渡所得から控除額を差し引いた金額が課税譲渡所得となります。
土地売却の税金は売却代金と費用によって決まります。税額がいくらか気になる場合は、実績豊富な不動産会社に相談してみましょう。
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費用総額シミュレーターで売却にかかる費用を算出してみよう

以下の費用シミュレーターを使って、あなたの不動産を売ったときにかかる費用を算出してみましょう!

「売却価格」「購入価格」「物件の所有期間」「現在住宅として住んでいるか」をそれぞれ入力し、「費用を算出する」ボタンを押すと、売却時にかかる費用が自動で算出されます。
※購入価格が分からない場合は空欄で大丈夫です。

費用の内訳も表示されますので、まずはどんな費用がいくらかかるのかを把握しておきましょう。

「相続空き家の3,000万円控除」を利用する際の税金シミュレーション

相続した土地を売却する場合に使える代表的な特別控除のひとつに「相続空き家の3,000万円控除」があります。

「相続空き家の3,000万円控除」では、譲渡所得から最大3,000万円を控除できます。

ただし、被相続人が一人で住んでいた建物及び敷地を相続開始から3年以内に売ること、また、相続から売却までの間に事業または居住のために利用していないことが適用要件です。

相続空き家の3,000万円控除を利用する場合の税金の計算式

「3,000万円特別控除」を利用した場合の譲渡所得の計算式は以下のとおりです。

▼3,000万円特別控除を適用したときの譲渡所得の計算式

譲渡所得
=売却価格-取得費-譲渡費用3,000万円(控除額)
譲渡所得から最大3,000万円を差し引くことができ、譲渡所得が3,000万円以下の場合は非課税にできます。
例えば、譲渡所得が2,500万円の場合に本特例を利用する場合、3,000万円を控除すると課税譲渡所得はマイナス500万円となるため、税金は発生しません。

相続空き家の3,000万円控除の適用要件

最大3,000万円と控除額が大きな特例ですが、利用するのは適用要件を満たしている必要があります。

満たすべき適用要件として、具体的には以下の内容があります。

▼特例を受けるための条件(一部)

  • 被相続人が生前一人で住んでいた家屋や土地であること
  • 区分所有建築物(マンション等)以外の家屋であること
  • 昭和56年5月31日以前に建築された建物であること
  • 相続の開始があった日から3年を経過する日に属する年の12月31日までに売却すること
  • 相続から売却までのあいだに(建物を取り壊している場合は相続から取り壊しまでのあいだに)事業の用、貸付の用または居住の用に供されていたことがないこと

参考|No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例

注意したいのは、昭和56年5月31日以前に建築された建物に限定されることと、相続から売却まで、居住用や事業用に利用されていない土地であるということです。

新しい建物が建っていた土地や、一度でも住んだりしてしまうと、特例はうけられないため気をつけましょう。

相続空き家の3,000万円控除を適用する場合の節税効果

利用することで具体的にいくら節税できそうかをシミュレーションしてみましょう。
例えば、売却価格が4,000万円、取得費が150万円、譲渡費用が100万円の場合、譲渡所得は3,750万円となります。ただし、3,000万円特別控除を利用すると課税譲渡所得は750万となります。
  • 売却価格4,000万円
  • 取得費150万円
  • 譲渡費用100万円
  • 譲渡所得3,750万円
  • 控除額3,000万円
内訳控除を利用しない場合控除を利用する場合
譲渡所得3,750万円3,750万円
控除額0円3,000万円
課税譲渡所得3,750万円750万円
税額(長期譲渡所得の場合)761万円2.3万円
3,000万円特別控除を利用しない場合は、譲渡所得3,750万円に長期譲渡所得の税率(20.315%)をかけると「3,750万×20.315%=761万円」で、譲渡所得税は761万円となります。
3,000万円特別控除を利用する場合は、長期譲渡所得の税率(20.315%)をかけると「750万×0.315%=2.3万円」となり、譲渡所得税は2.3万円となります。
よって、控除を利用しない場合と比べて、約758万円(761万円-2.3万円)の節税が可能になります。

「取得費加算の特例」を利用する際の税金シミュレーション

相続した土地を売却する場合、「相続空き家の3,000万円控除」以外に「取得費加算の特例」を利用できる可能性があります。

「取得費加算の特例」とは、譲渡所得を計算する際の取得費に、土地にかかった相続税を加算することができる特例です。

取得費加算の特例を利用する場合の税金の計算式

「取得費加算の特例」を利用した場合の譲渡所得の計算式は以下のとおりです。

▼取得費加算の特例を適用したときの譲渡所得の計算式

譲渡所得
=売却価格-取得費-譲渡費用取得費に加算する相続税額

また、取得費に加算する相続税額は、以下の計算式で求めます。

取得費に加算する相続税額
=売却した土地の相続税課税価格 / 相続税全体の課税価格 × 納めた相続税額

取得費加算の特例の適用要件

「取得費加算の特例」の適用要件は、具体的に以下の内容があります。

▼特例を受けるための条件(一部)

  • 相続や遺贈によって財産を取得した者であること
  • その財産を取得した者に相続税が課税されていること
  • 相続税の申告期限(相続開始から10ヶ月以内)から3年を経過する日までに売却すること

参考|No.3267 相続財産を譲渡した場合の取得費の特例 

ポイントは、相続税の納税者でなければ利用ができないということです。また、利用するには「相続税の申告期限から3年を経過する日まで(=相続開始から3年10か月以内)に売却」する必要があります。

相続税の申告期限は相続開始(被相続人が死去した日)から10か月以内です。つまり、特例を利用するためには「相続開始から3年10か月以内」に土地を売却することになります。

取得費加算の特例を適用する場合の節税効果

取得費加算の特例を利用することで、いくら節税できそうかをシミュレーションしてみましょう。
例えば、売却価格が4,000万円、取得費が150万円、譲渡費用が100万円の場合、譲渡所得は3,750万円となります。
ただし、取得費加算の特例を利用すると、取得費に加算する相続税額が300万円の場合、課税譲渡所得は750万となります。
  • 売却価格4,000万円
  • 取得費150万円
  • 譲渡費用100万円
  • 譲渡所得3,750万円
  • 取得費に加算する相続税額(控除額)300万円
内訳控除を利用しない場合控除を利用する場合
譲渡所得3,750万円3,750万円
控除額0円300万円
課税譲渡所得3,750万円3,450万円
税額(長期譲渡所得の場合)761万円10.8.万円
取得費加算の特例を利用しない場合は、譲渡所得3,750万円に長期譲渡所得の税率(20.315%)をかけると「3,750万×20.315%=761万円」で、譲渡所得税は761万円となります。
一方で、利用する場合は長期譲渡所得の税率(20.315%)をかけると「3,450万円×0.315%=10.8675 万円」となり、譲渡所得税は10.8万円となります。
よって、控除を利用しない場合と比べて、約750.2万円(761万円-10.8万円)の節税が可能になります。
みんなの不動産売却体験談

male

宮城県仙台市太白区 / 60代

査定価格1,000万円売却価格1,100万円

不動産会社の決め手
当初はリースバックを考えていたが、家賃が思ったより高くローンを支払っているよりたかくなることと、売却金額もかなり低いが、単純な売却で思った金額を提示されたので確定した
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female

神奈川県横浜市港南区 / 60代

査定価格3,900万円売却価格4,260万円

不動産会社の決め手
購入した不動産だったので、売却時に特典がメリットがあり、売出価格も他所より高かったので決めました。担当者が一人だったが経験と知識が豊富で、信頼できましたが他社の担当者はコロナ禍に数人で訪れ、契約前に話を進めていく…
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male

埼玉県朝霞市 / 40代

査定価格1,200万円売却価格1,280万円

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丁寧な説明と親身になって対応してくれること。査定額の高さ。なんとか売却してくれようと一緒に頑張ってくださる根気がある会社や担当者だとこちらも頼みやすい。
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male

大阪府和泉市 / 40代

査定価格2,300万円売却価格2,080万円

不動産会社の決め手
今回の売却は新築のためであり売却のタイミングと住替えを同じくさせる必要があったため、購入と売却を同じ不動産会社としました。また子供の小学校入学と転居のタイミングを合わせるため期限があったので売却等購入を同じ不動産…
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male

神奈川県横浜市港北区 / 40代

査定価格4,600万円売却価格4,800万円

不動産会社の決め手
信頼されるしゃべり方と人の顔をしっかりと覚えてくれてる担当者だったことや、販売戦略が自分にあっていたことや、自分の要望額で販売することに協力的でした。
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相続した土地を売却して譲渡所得が出たら確定申告

譲渡所得の計算方法がわかったら、売却後に確定申告が必要かどうかも予想できるようになります。

確定申告とは、1月1日~12月31日までの所得をもとに税金を申告・納税するための手続きです。

確定申告は毎年2月16日~3月15日までの1か月間に実施するのが原則です。申告が必須な場合は、必ず実施するようにしましょう。

譲渡所得が出たら確定申告が必須

土地売却で出た譲渡所得は、確定申告で申告する所得の対象となります。

譲渡所得がプラスであれば確定申告は必須、ゼロ以下であれば確定申告は不要です。

譲渡所得税は給与所得とは別に課税される(分離課税)ため、譲渡所得がプラスの場合、サラリーマンでも確定申告が必須の点に注意しましょう。

特別控除を利用する場合も確定申告は必須

特別控除を利用する場合も、確定申告は必須です。

特例を利用して譲渡所得がゼロ以下になる場合でも、特例を利用する旨を確定申告時に申告しなければ、適用されないので注意してください。

相続した土地の売却にかかる税金を計算しよう

本記事では相続した土地の売却にかかる税金の計算方法を解説しました。

税金の計算方法をおさえておくことで、税金はいくらになるのか、いくら節税できそうか算出できるようになります。

相続した土地の場合、特別控除を利用することで大きく節税ができるため、特例制度を積極的に利用するようにしましょう。

土地売却に関する疑問は、売却実績が豊富な不動産会社に相談することがイチバンです。
売却活動だけでなく、売却後に税金がいくらかかるのかや、税金の支払い方法についての相談も承ります。
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