家の売却では、「やってはいけないこと」があります。
「やってはいけないこと」をしてしまうと、売却に時間がかかり過ぎてしまったり、想定よりも売却価格が安くなる事態に陥ってしまう可能性があります。
家の売却は一生のうちに何度も経験するものではありませんし、後からやり直しもできません。
失敗しないためにやってはいけないこととは何なのか、あらかじめ知識を身に付けておきましょう。
この記事では、売却ステップごとに「家の売却でやってはいけないこと」を詳しく・分かりやすく解説していきます。
厳選された不動産会社のエース級の担当者が、あなたの家をしっかり査定します。
家の売却でやってはいけないこと 【売却活動中の方向け】
この章では、不動産会社と媒介契約後、「家の売り出し始めから売却活動中にやってはいけないこと」を解説します。
できるだけ早く、希望価格で家を売却するために参考にしてみてください。
- 不動産会社に任せきりにする
- 売り出し価格を高く設定しすぎる
- 家の不具合や問題を隠したり偽ったりする
- 買主と直接交渉する
- 推測や予定など不確定事項を話す
- 買主側の不動産会社と直接コンタクトを取る
- 内見に向けて部屋の整理整頓をしない
- 買い手目線で説明しない
- 価格・条件交渉に応じない
①不動産会社に任せきりにする
売却中の家の状況について、不動産会社に任せきりにしてしまうことは避けましょう。
現状うまくいっていないのであれば、広告や価格の改善を行っていく必要があります。
しかし、現状を知らなければ何も改善できません。
対策①:営業報告書に目を通る
家の売却活動中、不動産会社の担当者は定期的に営業活動についての報告をしてくれます。
活動報告のフォーマットは不動産会社によって様々ですが、行った営業活動や広告、購入希望者から問い合わせがあった件数、内覧時の感触、売却プランの提案などを報告してもらえます。
たとえば、万が一なかなか買主が見つからない場合は、値下げを提案されることがありますが、本当に値下げするかの最終的な判断は売主に任されます。
担当者が提案してくれる売却プランの妥当性を判断するためにも、営業活動はこまめに確認し、売主自身でも家の売却に関する知識を身に付けておくことがオススメです。
②売り出し価格を高く設定しすぎる
家の売り出す時、「相場を無視した価格を設定すること」もやってはいけないことの1つです。
家の売り出し価格は、基本的に売主が自由に設定できます。
しかしながら、相場とかけ離れた価格に設定すると、購入検討者に見向きもされず売れ残りの原因となってしまいます。
対策②:営業報告書に目を通る
反対に、安く設定しすぎてしまうのもNGです。
家の売却では、買主から値引き交渉を受けることが一般的です。そのため、最終的な売却価格は売り出し価格より少し安い金額に着地するケースが多いです。
ローン返済などのために「最低限この価格で売れてくれなければ困る」という価格がある方は、売り出し価格をギリギリに設定することは避けましょう。
③家の不具合や問題を隠したり偽ったりする
家を高く売りたい・早く売りたいと思うばかりに、家に生じている傷や不具合、設備の故障を隠したり偽ったりして売却してはいけません。
売却する家の状態は、買主と合意した上で売買契約書に記載しなければならない決まりがあります。
契約書に記載のない不具合が後から発覚すると、補修費用を請求されたり、最悪の場合、賠償金の支払いや売買の取消を求められます。
また、騒音や悪臭、ご近所トラブルといった目には見えない問題や、宗教施設や風俗店などの嫌悪施設が周辺にある場合にも、買主に伝えた上で売却しなければなりません。
対策③:不動産会社に相談
「問題があると家を売却できないのではないか」と不安に思われるかもしれませんが、まずは不動産会社に隠さず相談をした上で、売却のための戦略を練っていきましょう。
何かあってからでは手遅れなので、事前に相談しましょう。
④ 買主と直接交渉する
営業担当者がいない間に交渉してしまうと言った言ってないの揉め事に発展することがあります。
売主と買主が直接「これはいただけると嬉しいです」「いいですよ置いていきます」と軽い気持ちで約束してしまい、
その後すっかり忘れて引き際に引き際に「約束したものがない」「そんなことをは言っていない」と揉めることがあります。
対策④:営業担当者がいない場での交渉は慎む
交渉時は不動産会社を通して!これを肝に銘じましょう。
ただし、条件交渉や承諾ではなく、不動産の説明をするのであれば直接やり取りしても問題ありません。
見分けがつかないときは、なるべく営業担当者に相談しましょう!
⑤推測や予定など不確定事項を話す
買主が推測等をもとに購入してしまい、実際にそうならなかった場合、法律上では解約できてしまうので注意が必要です。
「今は買い物の便が悪いが、近くにスーパーができる予定です」など不確定なことを話すのはやめましょう。
対策⑤:売却時期を遅らせるのも1つの手
未来の話ではなく、今の話をしましょう。確定している事実のみを話すようにしましょう。
また、予定の確度が高いのであれば、その予定が確定するまで売却時期を遅らせるのも1つの手でしょう。
近隣環境は買い手にとって物件を選択する1つの大きな要素です。
売却を遅らせることで売却額が上がる可能性は十分にあります。
⑥買主側の不動産会社と直接コンタクトを取る
共同仲介の場合、相手の不動産会社と直接コンタクトを取るのはやめましょう。
不動産業界の慣習上、「やってはいけない」ルールです。
トラブルの火種になりかねません。
対策⑥:自分の不動産営業担当者を通す
相手の不動産営業マンとコンタクトを取る場合、必ず自分が契約している不動産営業マンを通しましょう。
不動産は扱う商品の金額も大きいので、トラブルがあった時のペナルティもかなり痛いです。
トラブルはなるべく避けましょう。
⑦内見に向けて部屋の整理整頓をしない
内見は買い手が買うかどうかの意思決定において非常に重要です。
「楽天リサーチ」によれば、住まいを購入した人のうち50%以上が「物件を見ている間」から「見終わったすぐあとの間」で買うことを決意しているといいます。
内見時にいかに好印象を残せるかが勝負です。
対策⑦:ものを置く量を減らす
物件の状態を適切に把握してもらうために、なるべく引き継ぐ時と同じ状態を作り、ありのままの部屋の姿を確認してもらいましょう。
床にものを置かない。司会を妨げるものをおかないなどなるべく部屋が見えるようにしましょう。
さらに、カーテンを開け日照を取る、部屋の明かりはつけるなどして、見やすい状態を作りましょう。
⑧内見時に買い手目線で説明しない
実際に住んだ人にしかわからないいいところがあります。
例えば、リフォームを去年したや、風通しがよいなどです。
ネットの広告だと買い手は大量の情報を処理しているので、細かい部分まではなかなか伝えにくいです。
対策⑧:アピールポイントは事前にまとめておく
住んだ人にしかわからないいいところは、自分のなかなか気が付きにくかったりします。
そこで内見の準備の一環として、自分が生活していく中で改めて気がつく物件のいいところをスマホのメモなどにまとめておきましょう。
いざ当日説明しろと言われたもつまってしまいます。
⑨価格・条件交渉に応じない
不動産売買において、条件交渉は頻繁におこります。売却価格だけではなく、引き渡し時期や、修繕の有無、クリーニングの有無など様々な場面で交渉は起こりえます。
すべての交渉を跳ね返すと進む話も進みません。
必要に応じて譲歩していきましょう。
対策⑧:絶対に譲れない部分を整理する
人間対人間の交渉においてすべての交渉を一方の都合がいいように推し進めていくのは不可能でしょう。
交渉ごとでは、ここは妥協するから、ここの要望は飲んでほしいのように押し引きの駆け引きが大事になってきます。
よって、本当に通したい条件を把握し、それを通るためにほかの条件は譲歩するのがよいでしょう。
家の売却でやってはいけないこと【売却準備中の方向け】
初めに、「家の売却準備中にやってはいけないこと」を解説します。
家を売却するための準備の進め方や、不動産会社の選び方の参考にしてください。
- 売却期限ギリギリに準備を始める
- 査定前に自分で相場を調べない
- 1社からしか査定を受けない
- 価格が安くなることを知らずに「買取」を選ぶ
- かかる費用や税金を調べない
- 査定額だけで不動産会社を選ぶ
- ネームバリューだけで不動産会社を選ぶ
- 媒介契約の内容を知らずに契約する
⑩売却期限ギリギリに準備を始める
「家の売却が終わっていなければならない日にち」がギリギリに迫ってから準備を始めてはいけません。
なぜなら家の売却は、しようと思ったらすぐにできるものではないからです。
家の売却は、数ヶ月単位で時間がかかります。
売却のステップ | かかる期間 | |
---|---|---|
1 | 査定依頼して結果を受け取る | 約1週間 |
2 | 不動産会社と契約してマンションを売り出す | 約1週間 |
3 | 売却活動 | 3~6ヶ月 (買主が見つかるまで) |
4 | 購入申し込み~売買契約を結ぶ | 約1週間 |
5 | 売買契約後~引き渡し | 約1ヶ月 |
売却したい家の状態や立地によって、売却にかかる期間は大きく前後します。
特に家を高く売りたい方は、期限に余裕を持って家の売却を始めましょう。
⑪査定前に自分で相場を調べない
家の査定は、いくらで売れるのか相場を把握するためのものです。
しかし、同時に不動産会社に質問をしたり、不動産会社の力量を測れる場でもあります。
査定前に自分でも相場を調べておかないと、ただ何となく不動産会社の話を聞いてしまって、せっかくの機会がふいになってしまいます。
ご自身でも予め家の周辺相場を調べておくと、「どうして査定額と相場に違いがあるのか」「他の物件よりも高い・安い理由はなぜか」を尋ねられるため、より深く不動産会社の話を聞けます。
⑫1社からしか査定を受けない
家の売却は、まず不動産会社に相談して査定を受けるところから始まりますが、家を高く・スムーズに売却したいなら査定を1社しか受けないのはNGです。
仲介の査定額は、あくまでも売却予想額です。
更に、査定は不動産会社がそれぞれ独自の基準で行います。
つまり、査定を依頼した不動産会社によっては、査定額に大幅な違いがある可能性があります。
少なくとも3社以上から査定を受けて提示される査定額を比較し、家の「相場」を見極めましょう。
⑬価格が安くなることを知らずに「買取」を選ぶ
そもそも家の売却方法には、「仲介」と「買取」の2つの方法があります。
不動産会社に買主を見つけてもらう「仲介」の方が、中古住宅の一般的な売却方法です。
これに対して、「買取」は不動産会社に直接家を売却する方法です。
買取なら、最短数日~1週間で家を売却できます。準備に時間のかかる場合でも、1ヶ月以内には売却可能です。
しかしながら、買取で家を売却すると、仲介で売る場合に比べて価格が3割ほど安くなるデメリットがあります。
早く売れる・手続きがラクというメリットだけを見て買取を選んでしまうと、金額面で後悔してしまう恐れがあります。
⑭かかる費用や税金を調べない
家の売却では、売却代金が手元に入ってくるだけでなく、支払わなければならない費用や税金もあります。
かかる費用や税金を予め見積もっておかないと、売却後、想定よりも手取り額が少なく、資金計画に狂いが生じてしまうということもあり得ます。
売却にかかる費用には、たとえば以下のようなものがあります。
家売却にかかる費用・税金
- 不動産会社に支払う仲介手数料
- 譲渡所得税
- 登記費用
- 印紙税
- 家財の処分費用
- ハウスクリーニング費用 など
なかでも、仲介手数料や譲渡所得税は高額な出費になりやすいです。
仲介手数料は売却価格、譲渡所得税は売却益に応じて金額が決まるため、それぞれどのくらいの支払いになりそうなのか、査定を受けた時点でシミュレーションしておくことがオススメです。
⑮査定額だけで不動産会社を選ぶ
売却を任せる不動産会社を選ぶ時に、査定額が1番高いという理由で不動産会社を選ぶのはやめましょう。
繰り返しになりますが、仲介の場合の査定額は、あくまでも売却予想金額です。
なかには、売主との契約を得るために査定額を吊り上げて提示する会社もあります。
査定額は不動産会社選びの決め手にするのではなく、複数社の査定を受けた後に、査定額が高すぎる会社と安すぎる会社を候補から外すために活用することがオススメです。
⑯ネームバリューだけで不動産会社を選ぶ
家の売却を任せる不動産会社を、不動産会社のネームバリューだけで選ぶのも避けましょう。
たとえ有名な大手企業であっても、支店がなかったりするなどして、売却したい家の所在地域では売買実績が少ない可能性があります。
また、家の売却において、どの不動産会社に頼むか以上に重要なのが「どの営業担当者に任せるか」です。
家の売却は、査定から家の販売するための営業活動、買主との契約書の作成、引き渡しまで、基本的に1人の営業担当者がすべて担当します。
そのため、売却を任せる担当者がいかに知識や経験に長けているか、売却したい家の所在地域の事情に精通しているかが、家を高く・早く売るためには非常に重要なのです。
経験豊富な担当者に家の売却を任せたい方は、是非ご利用ください。



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⑰媒介契約の内容を知らずに契約する
不動産会社に家の売却を任せる際には「媒介契約」という契約を結びます。
この媒介契約には、以下の3種類の形態があります。
- 専任媒介契約
- 専属専任媒介契約
- 一般媒介契約
契約の種類によっては、複数の不動産会社と並行して契約できなかったり、自分で買主を見つけて売却することができなかったりします。
知らずに契約して契約違反となってしまわないように、それぞれの特徴を確認した上で契約を締結しましょう。
▼媒介契約の特徴
専任媒介契約 | 専属専任媒介契約 | 一般媒介契約 | |
---|---|---|---|
複数社との契約 | × | × | 〇 |
他社への通知義務 | × | × | ○ ※明示型の場合 |
自分で買主を見つける | ○ | × | 〇 |
契約期間の単位 | 3か月以内 | 3か月以内 | 指定なし (通常3か月以内) |
レインズへの登録 | 7日以内に登録 | 5日以内に登録 | 任意 |
営業活動の報告義務 | 2週間に1回以上 | 1週間に1回以上 | 任意 |
媒介契約についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
家の売却でやってはいけないこと【売却先が決まった方向け】
この章では、「売却が決まった後にやってはいけないこと」を解説します。
買主が決まってからも注意しなければならないポイントがあるため、最後まで気を抜かずに臨みましょう。
- 売買契約書の内容を確認しない
- 売買契約後にキャンセルする
- 残置物をそのままにして家を引き渡す
- 確定申告を忘れてしまう
⑱売買契約書の内容を確認しない
無事に買主が決まり、売買契約の締結をする時には、不動産会社の担当者から契約内容の説明(重要事項説明)を受けます。
売買契約書に署名・捺印した後に、内容の変更をすることはできません。
契約書類は不動産会社の担当者が作成してくれるため、ご自身の認識と齟齬がないか、条件が異なっていないか、署名をする前に必ず内容に目を通しましょう。
⑲売買契約後にキャンセルする
買主と売買契約を結んだ後に、売主の都合で売買をキャンセルするには違約金がかかります。
⑳残置物をそのままにして家を引き渡す
家の売却では、家を空っぽの状態にして買主に引き渡すのが原則です。
売買契約時に「残していく」と約束していない家具や家電を残したまま引き渡してしまうと「契約違反」となってしまいます。
㉑確定申告を忘れてしまう
家を売却して利益(譲渡所得)が出た場合、売却した翌年の2月16日から3月15日までに確定申告しなければなりません。ただし、社会情勢により、申告期限が延長されることもあります。
必要な確定申告を怠ると、延滞税や無申告加算税を支払うペナルティを受けます。
家の売却後は譲渡所得の計算を必ず行って、確定申告に向けて早めに準備しましょう。
家を売却して利益が出なかった場合でも、一定の要件を満たしていると所得税を節税できるケースがあります。
また、申請すると譲渡所得税を控除できる特例もあるため、予め控除や特例について確認しておくのがオススメです。
注意点を理解して家の売却を成功させよう
家を売却するなら、少しでも高く・少しでも早く売りたいですよね。
売却を成功させるためには、一番重要なのは、信頼できる不動産会社に売却を任せることです。
不動産会社を探す時は一括査定サイトなどを活用して、複数の不動産会社に家の査定をしてもらうのがオススメです。
査定を通じて、その不動産会社の担当者の「売却提案力」や、人柄、売主ご自身との相性を判断できるからです。
不動産売買の経験豊富な担当者なら、売主側の事情に応じた適格なアドバイスをしてくれるでしょう。
家の売却が成功するかどうかは、準備段階から関わってきます。後悔がないように、信頼できるパートナーを見つけましょう。
▼一括査定はすまいステップがおすすめ
不動産の一括査定サイトとは、入力した情報を元に、複数の不動産会社に一度にまとめて家の査定依頼ができるサイトです。
不動産一括査定サイトの「すまいステップ」は、東証スタンダード市場上場企業の株式会社Speeeが運営しています。
その他に、以下のような「安心して依頼できる特徴」があります。
- 独自の基準で参加企業を審査
- 優秀な担当者がいる不動産会社のみを紹介
- 宅地建物取引士の資格保有者
- 不動産売買仲介営業歴5年以上
- 累計100件以上の売買仲介実績あり
- 申込み企業以外からの勧誘電話はかかってこない
査定結果を受けて、不動産会社への依頼を決めた後も「エース級の担当者」が売却をサポートしてくれます。